過日、拙稿「お父ちゃん、沸かせたことあるの? 馬の脚で!」を書いた折、映画「キネマの天地」と同年に制作された男はつらいよシリーズのDVDマガジン「幸福の青い鳥」編を見ていたら、上映時(1986年)のプレイバックのページが目に入った(以下)。同年の4月26日に起きた「チェルノブイリ原発事故」が真っ先に目に飛び込む…。

過日の拙稿「緊急の国際問題と化したフクイチ」で、『DARKtourism JAPAN』誌を紹介したが、同誌で原発に関する優れた記事が掲載されていることをお伝えした。今日は中筋純氏の「チェルノブイリの隠された高線量スポットを行く」の1ページ分を以下に紹介しよう。

同ページに引いた二ヶ所の赤線のだが、最初の赤線の記述は以下のとおり。
事故翌日に避難命令が発令。1800台のバスが大挙して押寄せ、住民は3日分の荷物を持って避難し、そして再び戻ることはなかった。
日本の場合はどうだったか…。当時の民主党の枝野幸男官房長官が、「直ちに影響はない」と、繰り返すしか能がなかったのだ(詳しい経過は以下のYouTube「フクシマダイイチメルトダウンの真実」参照)。その後は自民党に政権が移ったが、今年の6月12日、政府は福島原発の核燃料の回収は3年延期すると発表、これは、遠回しながらも日本の技術では福島原発を制御することは最早不可能と認めたに等しい。

もう一ヶ所赤線を引いた以下の行…。
事故直後に駆けつけた原発およびチェルノブイリ市の消防隊は剥き出しになって燃えさかる原子炉に次々と放水した。放たれる中性子線は次々と消防士の体を射抜いて急性放射線障害を発症、彼らは一人また一人と戦線を離脱し、この病院に搬送された。中性子線を浴びれば人体そのものが放射化する。医航は即座に汚染着衣を処分させ、患者の救護をモスクワに要請。しかし2人は病院で死亡、28名がモスクワの病院に搬送されたが、2週間のううちに全員が死亡した。
これはチェルノブイリ原発事故で犠牲になった一握りの消防士についての記述だが、それ以外にも大勢の犠牲の上にチェルノブイリ原発の石棺に成功してるのだ。
一方、日本の場合は何等打つ手もなく無駄に4年以上が経過、今や囲いが何もない吹きさらしの状態になり、一方で地下では激しい核反応が続き、放射性物質が大量に日本列島全体に撒き散らされている…。さらに、ここ数週間にわたり事態は一層深刻なものに陥った。ともあれ、政府首脳が原発ぶらぶら病に罹るのも時間の問題で、近未来に日本政府は崩壊、このままでは人類滅亡に繋がりかねないということで、世界、殊にロシアがチェルノブイリの体験を活かし、全力を傾けて福島原発の鎮火を試みるはずだ。換言すれば、今やそれしか人類に残された選択肢はないのではないか…。
ともあれ、原発関連で頼りになる雑誌は、現時点で『DARKtourism JAPAN』の他、『プレイボーイ』であることを頭の片隅に置いておこう。
雑誌以外に、以下の掲示板のスレッドに注目していこう。同スレッドを読めば、先月の7月21日にデブリが二個になり、さらに一昨日の8月8日、一層事態は悪化したことをいち早く知ることができる。 飯山一郎へ伝言・密告・質問・短信etc -6-
以下は飯山一郎さんブログで推薦の3本の動画だ。フクイチの現状を正確に把握するための第一歩となる。
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