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人生は冥土までの暇潰し
亀さんは政治や歴史を主テーマにしたブログを開設しているんだけど、面白くないのか読んでくれる地元の親戚や知人はゼロ。そこで、身近な話題を主テーマに、熊さん八っつぁん的なブログを開設してみた…。
傷寒論と吉田寅二
『スターピープル』誌(春期号)が届いた。早速開いてみると、飯山(一郎)さんの写真が目に飛び込んできた。今まで見た写真のなかでは、一番良く撮れている写真だと思う(笑)。夏季号でも再登場するというので楽しみだ。

13030201.jpg

さて、インタビューの中で飯山さんが、「上海で『傷寒論』の原本を見つけた」と語っている行がある。曰く、「同書を紐解き、蓬の頁を読んで閃くものがあり、それが乳酸菌の誕生に繋がった」とのことで、これは初耳である。

この傷寒論だが、今から15年ほど前に亀さんが発行していた「日本脱藩のすすめ」というメルマガで、傷寒論について執筆するつもりで準備をしていたところ、傷寒論関連の書籍を数冊出版している東明社の故吉田寅二社長から貴重なメッセージを戴き、転載許可を得た上でメルマガに載せたことがある。今日読むに、亀さんの文章の拙さや粗さばかりが目立つので恥ずかしいのだが、吉田社長の寄稿には重要なメッセージが含まれていると思うので、この機会に公開しておこう。

日本脱藩のすすめ「中国古典(傷寒論)」1999/05/03

 今回の中国古典シリーズは、『傷寒論』です。

 『傷寒論』については書名は知っていたものの、数多くある中国古典の一冊に過ぎないと思っていました。

 そうした認識を改めるようになったのは、東明社(出版社)の吉田寅二社長の知己を得てからしばらくのことでした。

 吉田社長は易経と漢方について造詣が深く、自著も出されています。(下記の参考文献を参照)そして、会う都度、いろいろと貴重な話を聞かせて戴いたものです。

 さて、今回取りあげる『傷寒論』とは、そもそもどのような内容の本なのでしょうか

 最初に、傷寒とは腸チフス及びその類いの急性熱病のことをいいます。編著者の張仲景は後漢末期の人でして、仕官して長沙太守になった人物です。巻頭の自序には、傷寒が流行して一族のうち多数か斃れたので、そうした際に有効な医書(医方書)の編撰を思いたち、古医書や民間療法から広く撰んで『傷寒論』ができたと書かれています。(尤も、自序は本当に張仲景の手によるものかどうかは専門家の間で意見が分かれるところです。)

 次に、『傷寒論』はどのような評価を得ているのでしょうか。

『傷寒論』はひとたび世に出ると高度の実用性の故に重宝され、臨床医などから「衆方の祖」と親しまれた。世間は仲景を「医中の亜聖」と呼んだ。当時の名医としてよく知られている華佗もこの書を賞めて、「これこそ真に人を活かす書だ」と言った。現在でも、今に残る中国臨床医学書としては最古最高のものと認められ、その評価は革命後の現代中国に於ても不動である。
『中国の古典名著 総解説』(自由国民社)

東洋医学の古典の中で一番始めに学ばなければならないのは傷寒論である。[傷寒論は聖人の作であって万巻の医書有りと云えどもその右に出る医書なし]といって、名医達がほめたたいえている。
『傷寒論・金匱要略総説』(劔持久講述 東明社)
 
東洋医学、殊にその湯液療法の基礎をなすものは「傷寒論」であり、その重要性は儒教における「論語」、キリスト教における「聖書」にも相当するものであり、それ故に古来より、一角の漢方医家たるものは、すべてこの書を深く研究し、この書によって済生の業を実践し、この書について独自の見識を持つことにより、各自それぞれの独自性を確立してきたものとされています。
  『傷寒論再発掘』(遠田裕政著 東明社)

 書評の文を読み、『傷寒論』とはどのような書物なのかを大体察して戴けたかと思います。いずれにせよ、簡単に言ってしまえば、『傷寒論』は腸チフスなどにかかった場合の診断治療に役立つようにという点に徹して書かれたものであるといえそうです。そして、東洋医学の“聖書”とまで高く評価されているのが『傷寒論』なのです。


 『傷寒論』が張仲景の手によって完成(西暦219年頃)して以来、1800年もの時が流れています。その間に書かれた『傷寒論』の解説書や注釈書は、日本だけでも優に五百書をこえているといわれています。

 ちなみに、一般の書では、『傷寒論』は次のように紹介されています。

『傷寒論』では、病状に従って太陽病・陽明病・少陽病の三陽と、太陰病・少陰病・厥陰病の三陰とに分けている。症候が現われる身体の部分から言えば、三陽は身体の表面及びそれに近いところで、三陰は裏、すなわち身体の内部に病状が現われる。外部から侵入する邪気は身体の表面より次第に内部に進み、太陽病より進んで厥陰病に至って重態となる。こうした病気の進行状態を示す言葉であると同時に、体質に応じて異なった病状を生ずる言葉であった。

以上のように、『傷寒論』はもっぱら陰陽説ですべての事象を説明するのが特徴である。

  『中国の古典名著 総解説』(自由国民社)
 
 このことから、世間では三陰三陽説をベースに『傷寒論』を解釈しているということが分ります。しかし、単純に『傷寒論』は三陰三陽説で成り立っていると片付けるわけにもいかないようです。例えば、『傷寒論』の衍文には五行説なども混じっており、いろいろと問題があるのですが、それについてさらに追求するとなると専門的な話になってしまいますので、ここでは立ち入らないことにします。

 ただ、今回のメールマガジンを読み、『傷寒論』を読んでみたいという気になった読者に勧めたいのが、下記の3冊の本です。


★『傷寒論・金匱要略 総説』(劔持久講述 東明社)
 漢方の奥に横たわる中国思想の変遷にまでさかのぼり、また近代科学思想との仲立ちをする広い立場から『金匱要略』を解析した書。一読をお勧めします


★『傷寒論再発掘』(遠田裕政著 東明社)
 遠田さんの研究の核心は『康治本傷寒論』にあります。同じ『傷寒論』といっても、『金匱要略』、『注解傷寒論』、『栄板傷寒論』などいろいろあるのですが、今までの研究者は、『康治本傷寒論』については偽書ていどの認識しか持っていませんでした。しかし、遠田さんは、『康治本傷寒論』こそ『傷寒論』本来の書、すなわち“原始傷寒論”と信じるに至ったようです。そして、「これまでの諸先達の傷寒論研究は、たとえどんなにエネルギーを投入した立派なものであったとしても、『康治本傷寒論』なしの研究では、大きな根本的な見落としが、共通して存在している可能性がある」と断言しています。

 遠田さんの説に同意するしないは別にして、一読の価値はありそうです。

★『救急漢方の考え方』(吉田寅二著 東明社)
 題名から察することができるように、万人向けに書かれた漢方の書です。いちど漢方の良さを見直し、家庭の救急箱に漢方薬を常備されたらいかがでしょうか。


 これから高齢化社会を迎えるにあたり、健康への関心が年々高まっていくようです。脱藩修行も健康体であってこそ、続行出来るのです。志半ばで倒れては悔やんでも悔やみきれません。お互いに健康に気をつけ、それぞれが信じる道を歩んでいきたいものです。そうした意味で東洋医学の至宝とまでいわれている『傷寒論』を読み、ひいては漢方についての本を読みすすめていくと得るものがありそうです。


[追記]

 実は、上記の本文を東明社の吉田社長にチェックをお願いしたところ、下記のような返事を戴いております。かなり重要な指摘が含まれていますので、添付致します。

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
亀さんへ

 E・メールにて『傷寒論』という漢方古典を取り上げられて解説された勇断にまず敬意を表します。

 中国古典にはいずれも学ぶところが多いと思いますが、漢文であるところから、なかなか現代人には近寄りがたいと思われがちです。また漢文には「白髪三千丈」式のオーバーな表現や五行説に代表される、もって回った説明も多く、ともすると現実離れの架空論に引き込まれる恐れがあります。『論語』読みの『論語』知らずに陥る危険が漢文にはつきまとっています。

 それを避ける最も危険の少ない漢文接近の方法として、私は『傷寒論』に親しむことを多くの方にお薦めしたいと思っています。理由は簡単です。『傷寒論』は私たち誰でも関心を持たざるを得ない病気直しの「聖典」であるからです。しかも他の漢文にあるような「持って回ったような」余計な文章がなく、しかも非常に短文で、ズバリと要点を指摘してくれるので、本を一応読んでコツを知れば、誰でも、明日からでもこれを活用でき、しかもそれを読むこと自体が漢文習得になり、生命に関しての学問ですから役に立つことばかりです。

 しかも『傷寒論』の本文は六十四条(実際は六十五条)しかなく、本気で取り組めば暗記できるくらいのものです。『傷寒論再発掘』の著者・遠田裕政教授は、本当にそれを漢方研究者に要請しています。

 なぜそれを要請されるのかといいますと、それを脳に暗記しておけば、そのとおりの病者が現れ、その指示のとおりに漢方処方をおこなえば病気が治るようになっているからであり、そこには、近代人が失ってしまった知識の活用のエッセンスがこめられているからです。現代人はパソコンの活用によって、実はその醍醐味を味わいつつあります。

 ありていに言えば『傷寒論』では人間の病気のあらゆる形を六十四に圧縮整理する方法を確立したわけです。四百四病という病気を、簡単化する見方を確立したのです。

 何病に係わらず初期症状としては、熱がでたり、寒む気がしたり、汗ばんだり、元気がなかったり、という具合にです。

 そして病気の進行に従い色々な症状を取り上げ、それに対する適切な生薬の研究は想像を絶するほどの完成に達したと断定できます。これを現実の病にどう適応させるかに人間の英知の活用法があったわけです。

 とうとう『傷寒論』が現れ、人間のあらゆる症状とそれに対応する処方を六十四の型に完成したわけです。その実現がきわめて困難であったとは想像に難くありませんが、これが完成した意義は計り知れない大きなものがあったはずです。

 なぜなら、治療者は病気が現れた場合は、『傷寒論』のどの条が適合するかを直ちに判断できることになるからです。もしこのような指針なくして診断しようとすると、容易に結論に達することができません。そういう点から考えると『傷寒論』医学というものには先端的意義が感得できるのです。

 型の習得によって、実行を得る方法としてはいろいろあります。剣道、柔道、茶の湯、華道、南画の修行などの例を見ればその合理性は納得できると思います。『傷寒論』には僅か六十四の症例が出ているだけですが、どんなに大きな恵沢が得られるか計り知れないものと私は確信すると共に学習されることをお薦めします。

 『傷寒論』がどんなものであるかその一条を紹介してみましょう。

 第12条 太陽病、項背強几几、無汗、悪風者、葛根湯主之。

 (読み方) たいようびょう、こうはいこわばること、きき、むかん、おふうしゃ、かっこんとう、これをつかさどる。
 (解釈) 発病初期で、首筋が強ばり、鳥が羽をひろげて飛び立つような形をし、汗が出ていないで、寒むけのするものには、葛根湯が良い。

というもので、持って回ったような表現がなく、実に解り良く、むしろ、日本語表現よりも明快といえるくらいです。

 『傷寒論再発掘』ではこの調子で、六十四条を懇切に解説してあるほか、処方を構成する生薬の性質とか組合わせの特徴とかを詳細に紹介して余すところがありません。また『原始傷寒論』のあとに著された『栄版・傷寒論』についてもふれて『原始傷寒論』との比較研究なども行なっており参考になるものが多いといえます。

 『傷寒論』に記載されている症例は人間の病気エッセンスともいうべき例であり、これを十分会得しておきますと、自在に応用範囲を広げることができるほか、六十四は圧縮すれば八になり、さらに四に凝縮することができます。私はこれをさらに二にまで圧縮して通用することを試み、見事な手応えを得た体験があります。

 それは上記の『傷寒論』第十二条を応用して、近代病院で、余命三ヶ月、いつ急変するかもしれないと絶望視されていた、「肺癌」が脳に転移した「脳腫瘍」患者を主治医の許可を得て漢方治療を施し、二ヶ月半にて退院させたことがあります。この時用いた処方が上記の「葛根湯」でした。

 この例は私が『傷寒論』を研究していたところへ、たまたま格好の患者があらわれたので実現した奇跡というようなものですが、反面からすれば必然ともいえるものです。

 『傷寒論』は病気に対する一つの考え方ですが、これには「易」の基礎認識の陰陽哲学と共通です。自然や社会現象や運命の洞察に「易学」の効果がとかれて勉強を始める人がおりますが、『易経』から始めると、とかく漢文の壮大な表現に攪乱されて、ミイラ取りがミイラになってしまう例がすくなからず見受けられます。同じ思想体系にあっても『傷寒論』からはじめると、対象が生命であり、病気なのでその罠にかからないですむと思います。

 『傷寒論』といっても中国をはじめ日本にも多くの本が出版されています。そして、時代を経る間に論には論を重ね、屋上屋となり、説明は微にいり細を穿つようになったが、結論がはっきりしないようなものもできて、現代医学との混淆のようなものとなり、ついには『原始傷寒論』偽もの説まで横行するようになりました。遠田裕政教授の『傷寒論再発掘』が多くの紙数を用いざるを得なかったのも、それらの虚妄をいちいち解明しなければならなかったからです。ともかくこの本は、漢方ばかりでなく多くの示唆を含んだ名著であると推薦いたします。本書のほか東明社では次のような『傷寒論』に関する本を出版しています。

 ・『傷寒論孝述』 劔持久 (品切れ)
 ・『傷寒論・金匱要略 総説』 劔持久  8,500円
 ・『漢方医学の原点』 劔持久 4,500円
 ・『易と漢法・経世済民の思想』 吉田寅二 1,500円
 ・『救急漢方の考え方』 吉田寅二 1,000円

吉田寅二
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