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人生は冥土までの暇潰し

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人生は冥土までの暇潰し
亀さんは政治や歴史を主テーマにしたブログを開設しているんだけど、面白くないのか読んでくれる地元の親戚や知人はゼロ。そこで、身近な話題を主テーマに、熊さん八っつぁん的なブログを開設してみた…。
パンツを脱ごう!
亀さんが気に入っているブログの一つ、「養生法の探求」で「ブラックパール」というシリーズが終わったのだが、その第19回に以下のような興味深い記述がある。

地球は原生代の23億年前と、7億年前と6億5000万年前の3回にわたり地球全土がマイナス40℃もの極寒環境に包まれてしまう全球凍結(スノーボールアース)を経て、またそれほど大規模ではなくとも小規模な氷河期を無数に経験しつつ、生命はこの過酷極まる地球で進化を遂げて現在に至っている。
http://kouhakudou.blog.fc2.com/blog-entry-754.html


スノーボールアースが世の中に知られるようになったのは、10年ほど前に放送されたNHKのシリーズ、「地球大進化」が最初だったのかもしれない(最近、NHKアーカイブズで再放送された)。地球で誕生した生命が三度にもわたって体験したスノーボールアースが引き金となり、当時の生物の95%が滅亡している。一方、生き残った一握りの生物は、直後に飛躍的な進化を遂げたのである。それも目の眩むようなもの凄い進化だった。そのあたりを図示化したのが、以下の「地球大進化」シリーズの一画面だ。

14080602.jpg

いずれ生命についても書こうと思っていたが、ブログ「養生法の探求」を超えるような生命論は、とても亀さんには書けそうにないので、生命あるいは免疫について知りたい読者は、拙ブログをパスして迷うことなく「養生法の探求」にアクセスしていただきたい。

さて、今日の記事の見出しが「パンツを脱ごう!」なので、いつもの亀さんの下ネタの話が始まるのかと、勘違いする読者が続出するのではと心配なのだが、今回はいたって真面目な話だ。「パンツを脱ごう!」について書こうと思ったのは、ヒトは「戦争と殺戮に快感を覚える生き物」に他ならないことを証明したかったからだ。そのあたりは、拙記事「ドルとユーロを巡る覇権争い」でも約束していた。

ところで、北野氏は以下のようなことも書いている。

人間はなぜ、こんなバカげたこと(亀さん注:冷戦も含めた戦争)繰り返すのでしょうか? 仲よく暮らせばいいのに。私にはわかりません。
『プーチン最後の聖戦』p.268


北野氏の疑問に的確に答えているのが、栗本慎一郎氏の著作、殊に『パンツを脱いだサル』(現代書館)なのだ。『パンツを脱いだサル』を下敷きにして、戦争好きなヒトの本性を書くつもりで同書から抜粋したものがあるので、以下に転記しておこう。そして、折を見て亀さん流の解説を加えていくことにしたい。

ここで、急ぎの仕事が入った。再び本業に追われそうで、申し訳ないが数日は更新できそうにない… m(._.)m

1、ヒトは進化のプロセスにおいて「パンツ」をはくことを選び取った。そして同時にそれなしには生きていけない生命の形をも選び取った。
数百万年浅い海で生きたため、体毛を失い直立して、歩行(走行)速度の大変な退化と高血圧を生む心臓への大きな負担を得た。自由になった上肢を道具使用のために使うことはできるようになったが、木から木へと「腕渡り」をしていたときの腕力(筋力)は失われた。したがって、道具を使えるようになったといっても、かつての仲間であった類人猿と陸上であいまみえたとき(戦闘には)身体的に大変に不利であった。そこで道具と組織行動をもって対抗した。本当のところでは、「対抗」という言葉では済まされないほどの殺数と襲撃を行なった。

2、それが大規模であり、組織的で効率的であればあるほどヒトは生き残れた。

3、組織的、効率的であるために、「快感」がセットされた。攻撃、戦闘、殺戮の快感である。

4、この快感が、建設、拡大の快感の起源である。

5、攻撃されたのは、仲間の類人猿や他の動物たちであった。しかし、ひょっとしたら仲間のヒトであったかもしれない。

6、ヒトがアフリカ大地溝帯北部で類人猿や他の動物と出会ったのは、ダナキル地塁からの南下遠征の途中(初期)であった。その遠征は、新たに生きる地を見つけねばならぬ行動であったが、ヒトはその時期なりの「救世主」を必要としていた。

7、身体の不能を補う「道具」と言語から始まり、民族、宗教、国家という「制度」はみな、ヒトが生きるための「パンツ」であった。組織、攻撃、拡大、建設を快感とすることも同じである。それを統合するのが、救済思想だった。歴史を動かしてきた最終の力は、生産構造や資本や宗教ではなく、これである。

8、だが、市場社会という大制度を選び取ったことから、最終的には貨幣がその最上位にきてすべてを支配することになった。

9、貨幣はしだいにその力を増しただけでなく、ついには自らが生き延びるためには自己増殖が必要だという段階に入っている。冷戦終結以降の世界は明らかにそういう状態である。

10、しかし、鈍感な我々が気づいていなかっただけで、敏感な者は早くから気づきそれを悪用すらしていた可能性があるが、一八世紀後半以降の世界はすでにそういうことになっていた可能性(危険性?)がある。

11、そのことにいち早く気づいた者たちが今日のグローバルな資金資本家の基礎を作った。少なくとも、一八世紀後半以降の戦争や革命の(双方の)背後には資金資本があった。世界史の陰謀説の多くは、このことを側面的に主張しているものだ。

12、マルクス主義、レーニン主義は、この歴史の事実からむしろ目をそらさせる役を果たした。世界経済の具体的状況を理解せず、労働者が権力を取ればすべては変わるという「安易」なメシアニズムに人々を導いた。しかし、マルクスの時代においてさえ、国家経済内部の資本家はすでにとうの昔に見せかけの権力になっていたのだった。産業や生産から切断され、国民経済の枠から外れ、ときには金融からすら乖離した資金資本すなわち貨幣が実際の世界の権力者だったのだ。

!3、マルクスはともかくレーニンは、資金資本の役割や行動を十分理解していた。そのうえで、あえて「金融資本」と「帝国主義」という無効に近い概念を提出して真実から目をそらさせた可能性がある。ただし、帝国主義は当時の世界を説明するには便利な概念だった。問題は、そのエネルギー源である金融資本の概念である。レーニンは、マルクスの生産構造基本説を実質上無視しながら、正面からは批判しなかった。

!4、人類社会の現状を根本的に改革せねば、ヒトは生き延びられないであろう。もし我々が完全に貨幣に対し白旗を上げて屈服しても駄目だ。貨幣自身ももはや生き延びられるかどうか厳しい状態に入ってしまったからである。

15、こういう状態の中でヒト(人類)が生き延びうる道を探すなら、「パンツ」を脱ぐことしかない。だが、身体にすでに組み込まれた「パンツ」は、決意や哲学で捨てられるようなものではない。だから、それを無視するということではすみはしない。たとえば、食べることへの欲望や、性の快感や、遠征、攻撃・殺戮の快感を、ヒトは決意だけで捨てられない。だから本当にそうしたければ新たな作戦が必要である。それは何か。

16、そもそもヒトは他の生物(植物、動物)の命を奪うことなく生きることはできない。それらを意識して最小限にするにしても、欲望がたまりにたまって「過剰」になることを避けることはできない。ならば、それをある地点までは(ヒトが自らの身体の進化に積極的かつ有効に介入できるようになるまでは)逆手にとって生かすことである。

17、まずは、生きるために最小限の攻撃や建設を峻別して維持する。つましく安穏な生活を選び取ることが必要だ。ヒトは自らつましく自制心を持ち、他の生命を愛し、共存して生活することを決意し、断行せねばならない。

18、そのうえで貨幣の過剰な攻撃を廃するためにだけは、攻撃性、建設性を許すことにする。そのためにだけは発揮してよいこととする。ヒトの生命を無意味に(と言っても、貨幣のためには意味があるのだが)散らしつつ地球上いずくにも「遠征」する貨幣の個々の道を塞ぎ、抵抗し、非協力を貫き、最後には自分自身(貨幣それ自体)の存在こそ過剰の極致だと理解させ雲散霧消せねばならない。これは厳しい戦いである。

19、このことのためにだけ、ヒトは組織を作り、行動隊を作ることが許されるだろう。ただし、このとき、素直にして強靭な知性が絶対に必要である。何が真の敵かは真剣にかつ科学的に検討されねばならないし、資金資本家のグループとその仲間の学者に支配されるようではいけない。これも大変難しいことである。

20、言うまでもなく、『パンツをはいたサル』で述べた暗黙知、あるいは内知は「パンツ」ではない。それはヒトがヒトになる前から存在しているものである。だからそれはヒトが生きる道を探す資格を得れば、頼りにできるものだ。そのひとつがたとえば、自然や動物と言葉を使わずに交流できる感覚である。自然の声を聴くということでもある。動物たちはヒトよりはるかに大きくそれを持っている。かなりの個体差があるが、明らかにその力を保てているヒトがいる。個人の能力は、暗黙知、または内知を「磨く」ことによって発展させられると言ってもよい。これは諸存在の共存を助ける能力だ。もしもそれを生かす社会制度ができるなら、それは「パンツ」をかなり脱却できたものだといえるだろう。新たなあるべき社会制度についての議論はまだ早い。だが教育も、ヒトの暗黙知を意識的に発達させるものに変えられうる。

21、いずれも具体論はまだまだ先の課題だ。ただ言えることは、ヒトの個体が必ずある程度持っている「自然の声を聴く」能力を大切にしなければならず、集団においてもそれが生きる指針となるように変革していく必要があるということである。

さて、われわれヒトははたして、生きていけるだろうか。あるいは生きていく価値を自分たちに見い出せるのだろうか。

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コメント
盆中閑有り
亀さん、今朝は早くから暑いですね。お盆の時期は鍼灸院での仕事が濃くて、ひと晩で1兆個の細胞リモデリングをしっかりとマクロファージにしてもらうために、睡眠もしっかりと取りますので、朝のブログ執筆時間の確保は後回しで、現在ブラフマンシリーズが2回目で滞っております。あっ、申し遅れましたがこちら記事でのワタシの論説に対する過分なるご評価、たいへんに名誉に感じておりますです、はい。こちら亀さんブログ最新記事で取り上げられた京大系の生命観もやはりなかなかと唸りました。今や福岡伸一氏は売れに売れておりますが、一時期の脳科学のバカ騒ぎを思えば、福岡氏のブームの方がよほど真っ当であるとワタシは影ながら福岡氏にエールを送る次第です。人類のエゴイスティックなサガの原点に原始人類の縄張り争いや生存競争があったと見ることは映画「2001年 宇宙の旅」の冒頭シーンの「人類の夜明け」に描かれたように普通ですが、ワタシはもっともっと根源的な細胞レベルに人間のエゴな本性の源が存在していると見ています。かつてのあのスノーボールアース時代には原始生命体たちは必死に自身を分裂増殖してとにかく自分の分身を増やして領地を確保して生き延びるしか方法がなかった。それは他者を思いやってなどいられない程に過酷な生存競争だった。ただひたすらにDNAを複製し続け、ただひたすらに分裂増殖をし続けるその様こそがガン細胞の原初の姿であった。このガン化する能力は原始生命種のゲノムにガン原遺伝子として刻まれ、全生命種のゲノムに保持されて現在に至っている。そしてガン化時代の雪解けと共にミトコンドリア時代が花開き、地球全土の氷がメルトダウンすると共に増大した酸素環境に適応してミトコンドリアの酸素呼吸で対応してガン抑制遺伝子がゲノムに装備された。ガン化というエゴな性格とミトコンドリアという調和し共生するふたつながらの相反する性格、二面性をもった細胞が60兆個も集まっているのが人間なのですから、人類の動向が時に暴力的に、時に協調的にと複雑怪奇になるのも致し方ないと感じております。しかし究極は「ウイ アー ザ ワールド」の世界が理想ですよね。あの頃のアメリカンポップス界の勢いが今の日本の音楽シーンやアメリカ音楽界に見られないのは残念です。うちらは「ザッツ ミトコンドリア グレイテス ファミリー」っすからね。ブラフマンシリーズの再開は20日以降を予定しております。リスタート後のご訪問を心より歓迎しております。ではでは。
[2014/08/17 07:07] URL | 養生法の探求 #- [ 編集 ]


亀さん
こんにちは

ご無沙汰しております。
お元気そうで、何よりです。
厚い中、そしてお忙しいお仕事の合間に
貴重な硬派の記事を歯切れよく、きっちりと
展開なさっていていて世間しらずの私には
いつも大変参考になる嬉しい内容です。

当方は振り返ると
相変わらず電脳空間にゴミを撒き散らしているような
何の益にもなりそうにないことばかりです(笑)

それと、あの怪しいコメントはやはり詐欺ですか、
当方にもブログとメールとに送られてきました。
放置していたのを、亀さんのコメントを拝見して
やっぱりとなり削除しました。






[2014/08/17 18:45] URL | 奥武蔵の山人 #- [ 編集 ]

易経の謎
投稿ありがとうございました。当方、久方にお盆休みを取りました(と言うか、海外の会社が中心なので、正確にはお盆時期の仕事をすべて断った…)。

西田幾多郎の生命観を知り、書架から『易経の謎』(今泉久雄 光文社)を久しぶりに紐解きました。生命に関しては以下のような興味深い記述があります。

**********
海の中に生まれた「生命」が、やがて人間のような生き物に進化するまでに必要な変化は、ダーウィンの説では全部時間によって説明がつくとされている。時間さえじゅうぶんにあれば、ごくわずかな変化がつもりつもって次の、より高度な種に進むというのだ。
ところが、ほんとうにそういうことが起こるのかどうか、コンピュータ学舎たちが現在最先端のコンピュータともっとも高度な数学モデルを駆使してシミュレーションしたところ、「生命」が偶発的な突然変異によって自然発生する確率はなんとゼロ以下だという結論が出てしまった。『易経の謎』p.136
**********

同書が発売されたのは1988年であり、四半世紀が経っている上、その後ダーウィンよりもラマルクの説に光が当てられるようになり、また新しい発見も続出しています。だから、『易経の謎』はピントが外れた箇所はあるものの、生命体、より具体的にはDNAに易経が隠れているという今泉氏の発見は、未だに色あせていませんし、小生も今泉説に賛同しています。

> ただひたすらに分裂増殖をし続けるその様こそがガン細胞の原初の姿であった。

小生、「養生法の探求」や「飯山一郎のLittle HP」で取り上げているガンを大分前から追っています。確か飯山さんだったと思いますが、近藤誠医学博士の著書を紹介していたので拙ブログで取り上げたところ、道友が博士の後輩であり博士の『大学病院が患者を死なせるとき』を紹介しくれました。昨晩、漸く同書を読み終えましたので、もしかしたら近く感想文を書くかも知れません。近藤博士の生き様がよく分かり、素晴らしし本でした。
さて、夏休みも終わったので今日辺りから仕事に精を出そう…。今後も新記事を楽しみにしております!
[2014/08/18 04:55] URL | 亀さん #FlJCcfGk [ 編集 ]

詐欺師というよりは…
山人さん、こちらこそご無沙汰しております。時折、山人さんのブログの写真を拝見しており、コメントを投稿しようと思っていましたが、相も変わらずバタバタしていてそのままになっていました。


> それと、あの怪しいコメントはやはり詐欺ですか、
> 当方にもブログとメールとに送られてきました。

渡邉正次郎氏は詐欺師と言っていましたが、小生はやや別の見方をしています。我々が使っているFC2ブログだけが、攻撃されている点に注目しているからです。その背景を推測するに、FC2は海外(アメリカ)にサーバーがあるため、お上(日本の権力)が取り締まれないということへの嫌がらせかなと思っています。小生がFC2にブログ開設したのも、日本の権力に勝手にブログを削除されないようにするためでした。(事実、知人の飯山一郎さんはヤフーだったと思いますが、有無を言わさずホームページを削除されています)

ともあれ、警察に顔のきく渡邉氏が声をかけたので、間もなく犯人は捕まると思います
http://kotodamayogen.blog.fc2.com/blog-entry-2989.html

この犯人については、犯人が常時使用しているメルアド 「emi_himitu@yahoo.co.jp でグーグルしてみると、興味深い記事が数本あります。お試しください(笑)。もしかしたら、拙ブログの「悪徳商法」で〝新説〟を取り上げるかもしれません(爆)。
http://toneri2672.blog.fc2.com/blog-category-10.html

さぁ、夏休みも終わった、仕事に頑張りませう。今後ともよろしくお願いします。
[2014/08/18 05:13] URL | 亀さん #FlJCcfGk [ 編集 ]


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