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人生は冥土までの暇潰し
亀さんは政治や歴史を主テーマにしたブログを開設しているんだけど、面白くないのか読んでくれる地元の親戚や知人はゼロ。そこで、身近な話題を主テーマに、熊さん八っつぁん的なブログを開設してみた…。
ヤンキース入りを決めたマー君


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The Yankees also tapped a living legend in Matsui, who taped a message for Tanaka during the regular season and also placed a telephone call to Tanaka. During their conversation, Matsui praised the value of playing for a storied organization and described the appeal of calling New York home.
Tanaka signs $155 million contract with Yankees


マー君がヤンキースと合意に達したということを、今朝のネットニュースで知った。ヤンキースと云えば、イチロー、そして黒田がいる、伝統あるチームだ。特に、同じピッチャーの黒田は真のサムライであり、そのサムライから多くをマー君に学んで欲しいと切に思う。その黒田博樹投手について、亀さんは2本ほど記事にしている。
決めて断つ
黒田博樹とクレイトン・カーショー

ところで、ある国際契約コンサルティング会社のウェブに、一年間にわたり掲載していだたいた連載記事がある。2003年から2004年にかけての連載で、その中の1本にヤンキーへの入団を決意した松井秀喜について書いた記事がある。関心のある読者、特にこれから世界を目指す若い日本の若者に読んでもらえたら嬉しい。

第一回 日本脱藩のすすめ(地理編)

 バブル崩壊後、10年以上の長期にわたる大型不況が続き、重苦しい閉塞感に日本は覆われている。そうした状況下で、「日本脱藩のすすめ」などと書こうものなら、「日本を捨て、海外に脱出しよう」という意味かと受け止められかねない。否、筆者の言う「日本脱藩のすすめ」は決してそのような後ろ向きの意味ではない。ここで言う「日本脱藩のすすめ」とは、経営思想家であるピーター・F・ドラッカー風に言うならば、「来る知識社会への準備のすすめ」ということに他ならない。すなわち、旧秩序がガラガラと音を立てて崩壊している今日、これから到来するであろう知識社会を生き抜くためには、国家も会社も個人も今までの古い殻を脱ぎ捨て、新しい時代に向かって脱皮していく準備が肝心だと言いたいのである。

無論、日本脱藩とは単に物理的に日本を飛び出すことだけを意味しているのではないが、若者であればそれも許されると思う。つまり、若いときの海外体験はなにものにも代え難いということだ。もし読者がまだ学生あるいは二十代の社会人であるなら、ここは思い切り武者修行に海外に出ることにより、後々の人生に大きなプラスになると思う。筆者自身、高校を卒業した後に一年間働いて資金を貯め、日本を飛び出して3年間にわたって世界を放浪してきた人間である。当初はイギリスで3ヶ月ほど英会話学校に通い、その後2~3ヶ月かけてヨーロッパを一周して帰国するつもりでいた。しかし、ロンドンでアルバイトをしていたイタリア料理店でアルゼンチンの女の子と友達になったことがきっかけで、彼女の故郷であるアルゼンチンを訪問したくなり、ヨーロッパ旅行を取り止めて南米大陸へ発ったのである。中南米を半年ほど放浪した頃、旅行資金も底をつきはじめたので、メキシコシティから一路ニューヨークへ飛んだ。ちょうどクリスマス前だったため、寒空の下でマンハッタンに点在する日本料理店を一軒一軒回って仕事を探したことになる。当時、一週間が過ぎてもなかなか仕事が見つからず大変焦ったものだが、今では懐かしい想い出だ。そして、確か8日目だっただろうか、その日も1日歩き回ったのに成果がなく、がっかりしてホテルに戻ろうとした帰り道、たまたま「江戸」という看板の日本レストランが目に入ったので寄ってみた。すると、メガネをかけたインテリ風の支配人が「あっ、ちょうどいい。在ニューヨークの日本人向けにおせち料理を作っているんだが、人手が足りない。早速頼むよ!」と言うではないか。その支配人の言葉を耳にした時は咄嗟に言葉が出ず、頷くのがやっとだった。結局、その日本レストランでは8ヶ月ほど働き、かなりの旅行資金を貯めた。その後、2ヶ月弱アメリカとカナダを長距離バスで一周し、続いてサンフランシスコで1年半ほど大学生活を送り、日本に帰国している。

筆者の場合は単なる放浪生活を送ってきたに過ぎず、人前で誇れるような体験ではない。しかし、筆者と異なり、海外に活躍の場を求めて成功した日本人も確実に存在する。そうした日本人の1人として、1987年にノーベル賞を受賞した利根川進博士を挙げたい。そして、利根川博士と言えば、立花隆との共著『精神と物質』(文春文庫)を思い出す人も多いのではなかろうか。同著の中で利根川博士は以下のように述べている。

「日本の大学院というのは、ちゃんとした教育機関になってないんですよ。工学系とか文学系とか、他の系統の大学院はしりませんよ。しかし理系の大学院はそうなんです。学生を教育しない。だいたい講義というものがないんです。はじめから、みんな自分はもう大学を出たんだからと、一人前の研究者のような顔をしているし、表面上は先生からもそう扱ってもらえる。だけど実際には、科学者として本格的に研究していくための基礎的訓練をきちんと系統的に受けていないわけです。一種の師弟制度で、教授、助教授の研究を手伝いながら、見よう見まねで覚えていく。この研究はどう大切なのかをじっくり自分で考えるとか、実験結果について徹底的にディスカスするとか、そういう訓練がない。だから科学研究の本当の基礎が欠けた研究者ができてしまう。日本の基礎科学が弱い原因はこのあたりにある」(『精神と物質』利根川進・立花隆共著 文春文庫 53ページ)

ここに、利根川博士が日本の大学院に進まずにカリフォルニア大学サンディエゴ校(UCSD)に留学し、海外での修行を始めた理由が明確に述べられている。利根川博士の述べている欠陥は、何も日本の理系の大学院に限ることではなく、日本という国家から企業・地域社会に至るまで、来る知識社会では時代遅れとなる制度・組織を未だに抱えてところが多いのである。

日本を飛び出していったのは何も科学者だけではない。野球を例に挙げれば、1995年に海を渡った野茂英雄を皮切りに、続々と日本人メジャーリーガーが誕生している。そして、現在最も注目を浴びているのがヤンキースの松井秀喜選手だろう。昨秋、巨人軍の主砲の松井秀喜選手がメジャー入りの決断を発表した時、日本のプロ野球界に大きな衝撃が走ったことは記憶に新しい。そして、その後の松井はヤンキースに入団し、今や日本でも連日のように松井の活躍が報道されている。それにしても、松井と言えば名実ともに巨人の、そして日本の四番バッターだったが、その松井が巨人を去り、ヤンキースに入団したのも、メジャーという一流の仕事場で己れを試したいという気持ちが強かったからに違いない。

一流の仕事、一流の人物を求め、海外武者修業を体験した日本人が他にも大勢いる。そうした海外武者修行を実践した日本人の中で第一級の人物と言えば、やはり真言宗の開祖空海をおいて他はあるまい。空海は最澄と共に804年に遣唐使として唐に渡っており、来年は空海の入唐千二百周年にあたる。空海の唐における修業の様子については、陳舜臣が著した『曼陀羅の人』という小説から、唐における空海の修業の一端を垣間見ることができると思う。日本に戻ってからの空海は八面六臂の活躍であり、後の日本の宗教界・思想界に大きな影響をもたらしたのは改めて述べるまでもない。

ここで日本の現状を振り返るに、このままでは日本は二流・三流の仕事場に成り下がり、二流・三流の日本人や外国人の吹き溜まりになってしまうのではと筆者は危惧している。そうならないようにするためにも、多くの海外の優れた企業・人材を積極的に受け入れ、国を挙げて精神的な開国を行うべきではないだろうか。海外から新しい血を入れることにより、国際競争力のない既存の企業は次々と潰れることになると思うが、それが世界の常識であり、経済の本来の姿のはずだ。そうした競争の中から、世界に通用し、真のマネージメントを身につけた雑草のように逞しい優良企業が誕生してくるのである。そのためには、多くの優秀な企業・人材を海の彼方から引きつけるだけの魅力ある国に日本を変えていかなければならない。明治維新当時の原動力となった先達に倣い、第2の「明治維新」に向け、現代の日本人も今こそ英知を結集すべき時期に来たのではないだろうか。


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