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人生は冥土までの暇潰し
亀さんは政治や歴史を主テーマにしたブログを開設しているんだけど、面白くないのか読んでくれる地元の親戚や知人はゼロ。そこで、身近な話題を主テーマに、熊さん八っつぁん的なブログを開設してみた…。
決めて断つ
現在、メジャーリーグの名門中の名門、ヤンキースで素晴らしい活躍を見せている黒田博樹投手の著書に、『決めて断つ』(KKベストセラーズ)というのがある。特に光るのは黒田博樹について語る、クレイトン・カーショー、小坂勝仁、生島淳といった各氏の黒田評だ。代表して、生島淳氏の黒田評を以下に引用しておこう。

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証言③ 生島淳(スポーツジャーナリスト・構成者)
今回の本の最後の取材は、フロリダ州のタンパでということになった。
市内の住居を訪ねると、意外な姿で黒田投手は出迎えてくれた。
麦わら帽子をかぶって、釣り竿を手にしていた。家の裏が内湾に面していて、釣りができるのだ。その気取りのない表情を見て、半年間、取材してきた時間を思い返してみた。
これまで日本人に限らず、何人ものメジャーリーガーに話を聞いてきたが、黒田投手のような発想をする選手に出会ったことはなかった。
これほど、堅実な考え方をする選手、いや、人にはなかなかお目にかかれない。
メジャーリーグにまで到達する選手のほとんどははじめから「高い目標」を掲げる場合
が多い。自分の手が届かないようなゴールに向かって自分自身を駆り立てていく。どちらかと言えば、「狩猟系」の発想をする選手が多いのだ。
ところが黒田投手は違った。一歩、一歩、足もとを見ながらキャリアを重ねていく。その結果が、メジャーリーグに辿りついたという「変わり種」なのだ。
まず、高校時代は補欠だったというのが意外である。しかし、大学進学から人生は変わり、一段、一段階段を上がっていった。
メジャーリーグにまで到達する選手というのは、小学校から大学までを通じて、圧倒的な能力の差を見せつけて育ってくる場合がほとんどだ。そうすると、必然的に次の段階を見て、考えてプレーするようになる。一足飛びに成長することを意識するから、足もとよりも未来を見通したくなる。
ところが黒田投手は、高校時代の経験、そして家庭での教育環境のためだろうか、「飛
び級」を意識しない。必ず、足もとを見てから次の段階に進んでいく。そうしたメジャーリーガーは珍しい。どちらかと言えば、足もとを固めながらという意味で、「農耕系」の発想と言っていいだろう。
もうひとつ特徴的なのは、帰属する集団への忠誠心の高さである。
家、チーム、友人。カープ、ドジャース、ヤンキースとユニフォームを着たチームヘの愛着は並々ならぬものがあり、それが彼の投球を通じて伝わってくる。FA全盛の時代、選手が残留することを望んでも、それがかなわないことが多くなっているが、黒田投手の姿勢には「旧き良き時代」の匂いが残っている。
アメリカでは、野球でもビジネスが優先されるとはいっても、ひとつのユニフォームで現役生活をまっとうした選手は大きな尊敬を得る。特にヤンキースの生え抜きの選手たちは、忠誠心や経験といったものがないまぜになって独特の「雰囲気」を醸し出している。
黒田投手の組織へのこだわりは、野球界の「変わらぬ価値」を感じさせてくれる。また、ヤンキースのメンバーの中にいると、ずいぶん昔からヤンキースにいたかのようにも見える。きっと、雰囲気に合っているのだ。
いうならば、どっしりとしている。
自分の身の振り方を決めるときも、どっしりと構えてから決断をする。本物と、そうでないものをしっかりと見極める眼力がある。だから必要以上にアメリカでプレーしていることに対してはしゃぐようなところがないのも、黒田投手の特徴ではないか。
アメリカでプレーする日本人選手は、青い空、緑の芝生に感激し、そこでプレーする喜びを噛みしめる。ドーム球場で慣れてしまった感性が呼び覚まされる気がするという。
しかし、黒田投手からは、あまりそうした言葉は聞かれなかった。恵まれた環境をエンジョイしているのだとは思う。しかしグラウンド、球場はあくまでも仕事場で、環境を意識する余裕がないほど、トレーニングに集中しているのだと思う。
あくまでアメリカは真剣勝負の場なのだ。これほど、勝負の場と割り切っている日本人選手も珍しいと思う。

黒田投手と会っていくうちに、昔の武士とは、黒田投手のような雰囲気だったのではないか、と思うようになった。
寡黙。無駄口は叩かない。
自分が属する集団への忠誠心の高さ。
一緒に働く人間へのリスペクトがあり、喜びと悲しみを共にすることを大切にする。
しかも敗れることへの恐怖から、鍛錬を怠ることはない(それは自らの誇りを守る手段でもある)。

こう書いてくると、武士のイメージそのものなのである。
ただし、頑迷さはなく、柔軟性が優勢なのが黒田投手の特徴である。ヤンキースのスプリングトレーニングに参加しても、自分のやり方にこだわる様子はまったくない。
「ドジャースとヤンキースでは違う部分もありますけど、まずはそのチームのやり方でやってみるのが大切だと思うんです。もし、自分を押し出し過ぎると、向こうも面白い気分にはならないと思うんです。まず、やってみる。当然、合理的な部分があるからこそ、そのトレーニングが続いてきたわけですよね。その狙いを自分なりに考えていく。また、一からスタートですよ」
この柔軟性が、メジャーリーガー黒田博樹を形作ってきた。投げ込みを重視する日本入投手が多い中、ブルペンでの投球を36球に制限する自制力を持つ。技術よりも、コンディショニングを重視したことが、黒田投手の成功を引き寄せた。
「体がキツくて、それしか方法がなかったんですよ」
と黒田投手は話すが、日本人が陥りやすい技術信仰を捨て、体を重視したことは特筆すべき事項であろう。
中4日で、自分の投球のクオリテイを維持するコツというべきか、秘訣をつかんだことは日本人のメジャーリーグ挑戦の歴史において、重要な役割を果たしたと言える。
我々は、黒田博樹という武士を通して、アメリカ野球の神髄を知るチャンスに恵まれたのだ。
しかし黒田投手本人には、そんな意識はないだろう。彼は淡々と中4日の登板をこなすので精一杯だと言うに違いない。
その謙虚さがまた、武士らしい。
正直、彼の投球をあとどれくらい見ることができるのか、まったく想像がつかない。私にできることは、彼の投球をできる限り見届けることだ。
そしてまた、メジャーのマウンドに立つ黒田投手をじっくりと味わうためにも、この本で彼の言葉に触れて欲しい。


その通りで、感動するのは本文中で黒田自身が語っている言葉だ。本当のサムライについて知りたい読者に、『決めて断つ』の一読をお勧めする。

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