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人生は冥土までの暇潰し
亀さんは政治や歴史を主テーマにしたブログを開設しているんだけど、面白くないのか読んでくれる地元の親戚や知人はゼロ。そこで、身近な話題を主テーマに、熊さん八っつぁん的なブログを開設してみた…。
ハウスホーファー
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 カール・ハウスホーファー

一昨日、何の動画だったかは忘れたが、それを観ていたところ、途中でダイレクト出版の広告が流れてきた。いつもなら、即座に広告をスキップするところ、「ハウスホーファー」が目に入ってので気になり、そのまま見続けた。広告の後半に入ったあたりで、国際関係アナリストの北野幸伯氏が登場、ハウスホーファーについての解説を始めたのである。小生は北野氏をあまり評価していないので、同氏の広告ページをクリックする気は無かったのだが、それでも取り敢えず広告ページにアクセスしてみた。

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『ハウスホーファーの太平洋地政學解説』・『ハウスホーファーの太平洋地政学解説』

広告ページの内容だが、『ハウスホーファーの太平洋地政学解説』と題した、GHQ焚書が安価で入手できるよという触れ込みの広告ページだった。そこで、ページの最後までサーッと目を通してみたのだが、北野氏の言葉には呆れてしまった。

ハウスホーファーは晩年にこんな言葉を遺しています

「私の最大の後悔は、ヒトラーに半端な教育しかできなかったことだ…」と


そう、ヒトラーは“地政学”の本質を全く理解しないまま、

赤子のようにその「最強の武器」をふりまわしただけだった。というのです


これでは、北野氏はハウスホーファーのことを何も分かっちゃいないと、自ら告白しているようなものではないか・・・。

拙稿「自分の頭で考える」で、世界戦略情報誌『みち』に連載されていた、神子田龍山さんの「地政学と伝統玄秘学」シリーズを紹介したが、北野氏の考えるヒトラーやハウスホーファーと、神子田さんのそれとは、雲泥の差があるのは一目瞭然だった。ちなみに、ハウスホーファーについて小生は、掲示板「放知技」に投稿している。

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https://grnba.bbs.fc2.com/reply/17342561/164/

小生は、「ハウスホーファーを理解するキーワードは日本精神、すなわちツラン」と書き、さらに付言して、「ツランを肚(勘)で識るには、日本列島の各地に足を運び、自然に抱かれる、すなわち古神道に心を馳せることが肝心」と書いたのも、神子田さんの「地政学と伝統玄秘学」シリーズが頭にあったからである。

ここで、神子田さんのハウスホーファー観には三つキーワードがある。それは、「ハウスホーファー」、「地政学」、そして「伝統玄秘学」だ。幸い、『みち』(2020年11月15日号)の「地政学と伝統玄秘学 1」に、キーワードの解説文があるので、そのまま以下に引用しておこう。

ハウスホーファー
二〇世紀初頭に日本に長期滞在(一九〇八~一九一〇)した折に伝統玄秘学に深く接触し、ドイツ帰国後にそれまでの地政学を大きく変質させ、以後ドイツのみならず、欧州及び世界の大勢に強烈な影響を与え続けている、その様に私は確信するのだ。

地政学
地政学は二〇世紀になってドイツから始まった新しい学問とされる。だが、ドイツ・ルール大学ボーフム教授で都市地理学・文化地理学のペーター・シェラー(一九二三~八八)による「日本はドイツ地政学の原体験であり、モデルである」という言葉にある様に、地政学の形成背景には、日本に於ける古来伝統的な玄秘学(以後「伝統玄秘学」と呼称する)が「アーキタイプ」(ユング心理学の元型・太古型)として機能したと私は確信する。

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●伝統玄秘学
縄文時代に起源を持つ伝統玄秘学を継承する組織が今なお機能しており、ハウスホーファーはその組織と接触して秘伝を吸収し、ドイツ地政学に取り入れて、大きな変質と、現実的な戦略兵器としての力を与えたのであろうと、私は考えている。


これで、ハウスホーファーを巡っての北野氏の洞察と神子田さんのそれとは、かなり異なっていそうだということが、漠然とながらも分かっていただけたのではないだろうか?

本来は神子田さんのハウスホーファー観を、大まかにだけでも解説したいのだが、残念ながら実は、「地政学と伝統玄秘学」シリーズは未完なのである(理由は後述)。しかし、神子田さんのハウスホーファー論は、今の日本では最高峰のものであると個人的に確信しているので、以下に神子田さんのハウスホーファー論を、ラフスケッチの形で読者が想像できるように、写真・イラスト・引用文などをアットランダムに列記しておくので、シリーズが再開された時に備えていただければと思う。

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カール・ハウスホーファーは一九四六年三月一三日に妻を道連れに、切腹して果てた。繰り返そう。ハウスホーファーは切腹した。彼のダイング・メッセージは明白過ぎる程に明白だ。「我は侍」或いは「我は侍と同じ超越存在を信じる者」である。そして今、改めて見よ、ドイツのモノノフ達が掲げた旗頭を。赤地に白く日の丸を染め、そこに卍を重ねた旗頭【上図参照】を掲げる侍達が、かつてドイツに居た事に気付いた時、私は震撼した。
『みち』2021年3月1日号 p5


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『我が闘争』

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『ヒトラーのテーブル・トーク一九四一~一九四四』・『ヒトラーの遺言一九四五年二月四日~四月二日』

実はヒトラーの個人秘書であり、遺言執行者であったボルマンが、ヒトラーが昼食時、夕食時や、オフタイムで寛いでいる時に、側近やゲスト相手に語った卓上談義を、「Bormann Vermerke」(ボルマン覚書)と呼ばれる談話記録として残している。今日研究者達からも信頼すべき資料として価値付けられているそれは、タイプ原稿一〇四五ページに及び、一九四一年七月五日から一九四五年四月二日の期間にヒトラーが公開を意図せずに語ったプライベートな言葉である。
『みち』2021年3月1日号


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【古神道の教え】神は自分の中にいる。

自分の目でこの宇宙を眺め、思い巡らす人間は、敬虔な心を持っているものだ。宗教的な意味ではなくて、自然との調和という意味である。前世紀の終わり頃、科学と技術が発達したあまり、自由主義の人間は、人類は自然の支配者であり、やがては宇宙をも制するだろうと公言した。だが嵐でも吹けばどうなる。カードの家のようにたちまち崩れてしまうのである。われわれは生命をつかさどる法則を学ばねばならない。それが進歩につながるのだ。そういう法則がなぜあるのか、それは人知の及ばぬところである。そうあるからそうなのだ。われわれの知恵ではそれ以外のあり方など思いもつかない。人は自然の中に見事な概念を見つけ出した。全能なる存在で、人はそれに従うのである。どの人間にも心の奥深くに、この全能なるものへの思いがある。われわれはそれを神と呼ぶ。全宇宙をつかさどる自然の法則の支配者である。(中略)無神論で教育はしたくないものだな。(一九四一年七月一一日)
『みち』2021年3月15日号


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四つの地域

ハウスホーファーのパン・リージョン理論は、この地政学的理想状態を惑星の地表面全域に於いて実現することを目指している。簡潔に、少々乱暴に言い切ってしまうなら、それは惑星地表面を四つに分割することである。鎖国時代の日本が四つ、この惑星に存在するという状態だ。
『みち』2021年4月15日号


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『興亞の大業』および日本・ナチス党・トゥーレ協会
『みち』2021年5月1日号


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クーデンホーフ伯爵と光子夫人

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ナチス党(左上)・汎ヨーロッパ連合(右上)・NATO(左下)・ASEAN(右下)
『みち』2021年5月15日号


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緑龍会
『みち』2021年6月1日号


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『大日本──大日本帝国の軍事力、世界的地位と将来に関する考察』
(Dai Nihon,Betrachtungen uber Gros-Japans Wehrkraft, Weltstellung und Zukunft)

『みち』2021年8月1日号


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糸魚川翡翠

今から一一三年前、ハウスホーファーの全国行脚での奇妙な訪問地には、この「χρυσον(クルソン)」が多数みられた。これらはわが国に於けるツラン文明の痕跡地である。ハウスホーファーの案内者の目的は、わが国に縄文、弥生の時代から伝わる叡智の伝授であったと私は考える。そしてその叡智が二〇世紀初頭にドイツで本格的な「地政学」として結実した。案内者がハウスホーファーを実際に、東北から四国、そして九州南端まで連れ回さねばならなかった理由は、観光でも、軍事施設視察でも、要人面会でもなく、その場に立たねば実感と理解が不可能な「地政学」的理由にこそあった、と私は結論している。
『みち』2022年8月1日号


 『みち』2022年10月1日号を以て、「地政学と伝統玄秘学」シリーズを一時中断、現在は緊迫した世界情勢シリーズを神子田さんは連載中だ。それに合わせるかのように、小生も大転換期に突入した現在の世界情勢についての記事を書き始めたのも、ある意味、シンクロニシティなのだろう。
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