寒さ暑さも彼岸までという慣用句があるが、今年の春分は3月21日、久方ぶりに御先祖様の墓前で手を合わせてこよう。
ところで昨日、現代天文学の間違いを拙稿「ビッグバン説の嘘」で指摘したが、この機会に我々の遠祖である古代人の知恵(天文学)も取り上げておきたい。
 三内丸山遺跡
最初に観ていただきたいのは、以下の動画である。
科学が明かす古代人の驚くべき真実! 小名木善行&羽賀ヒカル

この三内丸山遺跡の六本柱の並びは、動画が示しているように夏至や冬至の日出と日没、春分や秋分を表している。
自然の懐に抱かれつつ、日々の生活を営んできた古代人には、上掲シーンのように天文学の智慧を垣間見るのだし、これは何も三内丸山遺跡だけではなく、秋田県にある大湯の環状列石、さらには海外に目を向ければ、英国のストーンヘンジにも見い出せるのだ(拙稿「縄文の息吹」および「古代精神に帰れ!」参照)。

今回取り上げた動画でも、春分と秋分あるいは夏至と冬至が主テーマとなっている。そして、我々の遠祖は今の我々よりも遙かに優れた、天文学の智慧を身につけていたと言っても過言ではない。
動画では古事記も取り上げている。小生は毎晩、風呂に浸かりながら古事記を暗唱しているが、太極と陰陽について風水師の珪水さんと、やり取りしたのを思い出した。そのあたりは、拙稿「風水師から見た福島の光景」に書いている。
■太極から陰陽へ 『古事記』の冒頭に「天地の初發の時、高天原に成りませる神の名は、天之御中主神、次に高御産巣日神、次に神産巣日神」とあるが、その三柱の神に相当する太極と陰陽を巡ってあらゆる話に及んだ。
また、小生は「プーチンと六韜」で六韜を取り上げ、太極と陰陽について言及している。
軍勢第二十六
武王問太公曰、攻伐之道奈何。太公曰、勢因敵家之動、變生於兩陳之間、奇正發於無窮之源。故至事不語、用兵不言。且事之至者、其言不足聽也。兵之用者、其状不足見也。倏而往、忽而來、能獨專而不制者兵也。聞則議、見則圖、知則困、辨則危。
故善戰者、不待張軍。善除患者、理於未生。善勝敵者、勝於無形。上戰無與戰。故爭勝於白刃之前者、非良將也。設備於已失之後者、非上聖也。智與衆同、非國師也、技與衆同、非國工也。
事莫大於必克、用莫大於玄黙、動莫大於不意、謀莫大於不識。夫先勝者、先見弱於敵而後戰者也。故士半而功倍焉。聖人徴於天地之動。孰知其紀。循陰陽之道、而從其候。當天地盈縮、因以爲常。物有死生、因天地之形。
聖人は天地の動きに徴す、孰れか其の紀を知らん。陰陽の道に循いて、其の候に従う。天地の盈縮に当りて、因って以て常と為す。物に死生有るは、天地の形に因る。 故に曰く、未だ形を見ずして戦わば、衆と雖も必ず敗れん。善戦う者は、之に居りて撓れず、勝ちを見れば則ち起ち、勝たざれば則ち止む。 故に曰く、『恐懼する無かれ、猶予する無かれ。兵を用うるの害は、猶予、最も大なり。 三軍の災は、狐疑より過ぎたるは莫し』と。
聖人は天地自然の動きに順応して行動します。凡人はだれもその条理を知りません。聖人は陰陽の道に従い、その季候に従い、その変化の状況に従います。天地における満ち欠けの法則を把握して従うのを常法とします。万物に生と死とがあるのは、天地の満ち欠けの法則によるのです。 ですから『その形勢を見ないで戦えば、味方が多数であってもかならず敗北する。巧妙に戦うものは、どんな場合でも乱されることがなく、勝機とみれば兵を起こし、不利と思えばただちに戦いを止める』というのです。 また『恐れるな、猶予するな。兵を用いるとき、最大の害はぐずぐずと猶予することだ。軍には狐疑躊躇が最大の災禍である』ともいうのです。
本当に六韜は、地の利を活かしての喧嘩に役立つ(笑)。
それから、太陽系という視座で古事記を解説してくれたのが栗原茂さんで、栗原さんを囲んだ古事記の講義は数年に及び、その時に入手したのが『太陽系大地図』(小学館)だった。


さて、伊弉諾尊と伊弉冉尊が最初に産んだのが、淡路島だったのは読者もご存知だと思うが、その淡路島にある伊弉諾神宮を起点とした、日本列島のレイラインの存在は、あまり耳にしたことはないはずだ。
 伊弉諾神宮 陽のみちしるべ
何故、斯くも見事なレイラインが成立しているのか、不思議に思う読者も少なくないと思うが、ここにこそ、小生は古代人の智慧を見る。
最後に余談になるが、今回取り上げた動画で唯一残念だったのは、 小名木善行氏も羽賀ヒカル氏も、何の疑問も抱かずにビッグバン説を盲信していたことで、実に残念だ。

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