
上掲は元朝日新聞記者だった本多勝一氏が著した本で、1965年に刊行、十代の時に日本を飛び立つ前に一読した本だ。爾来、アラブ世界に関心を寄せるようになった。やがて、芝生瑞和氏の書籍に出会い、確か、数冊に目を通した記憶がある。そして、それが切っ掛けとなって、同氏が主催したパレスチナを応援する講演会に出席している。
このようにして、アラブ世界に関心を抱いてきたこともあり、前稿(「ドルの衰退」)では、サウジアラビアを核とした中東情勢についての記事にする予定だったのに、前置きのつもりで書き進めた米ドルの話が、思いの外長文になってしまったことから、やむを得ず前稿ではドルの衰退という一本の記事になった次第だ。よって、元々から予定していた中東情勢について、本稿で筆を進めていく。

前稿(「ドルの衰退」)で紹介した近藤氏は中国通だが、中東情勢について小生が常に参考にしているのは、佐々木良昭さんのブログ「中東TODAY」だ。佐々木さんとは一回お会いしており、佐々木さんはツランについて深く理解しているだけに、毎日のように更新されるブログは、小生にとって貴重な中東情勢の情報源となっている。
ところが最近、中東の情報源がもう一つ増えた。それは、石田和靖氏の【越境3.0チャンネル】である。石田氏とは国際政治・経済について彼我の見解の違いはあるものの、こと中近東情勢に限れば、石田氏は同地域に何度も足を運び、ビジネスも展開していることもあり、精度の高い中東情報を提供しているので、小生は基本的に同氏の中東情報を受け入れている。その石田氏が最近、習近平のサウジアラビア国賓訪問の動画をアップした。
【バイデンピンチ】習近平がサウジ公式訪問! 豪華すぎる歓迎会! サウジのアメリカ離れが急加速する
中東の場合、そこで展開されている動きは実に複雑で、かつ政治・経済・宗教・軍事といった様々な視座で眺めているだけでも頭が混乱してくるのだが。そのあたりを上手く纏めている動画があったので以下に紹介しておこう。
2022.12.29 超複雑な中東がこれ一枚でわかる見取り図 ゲスト:越境3.0石田和靖氏【及川幸久?BREAKING?】※多言語字幕ありMult-verbal

他に、宗教だけに絞っても以下のようになるといった塩梅だ。

さて、ここでサウジアラビアに目を転じてみよう。小生はサウジアラビアについては幾本かの記事を書いており、たとえばサルマン皇太子だけに絞っても3本の記事を書いた。
・サルマン皇太子の肚 ・サルマン皇太子の肚 2 ・サルマン皇太子の肚 3
我が国は石油といったエネルギーの90%を中東に頼っていることもあり、サウジとの交流は極めて重要だ。以下の動画をご覧いただきたい。
12/16金【ゲスト: 国際情勢Youtuber石田カズ氏】緊迫する世界情勢!世界最先端の国サウジと日本はどう関わるべきか?及川幸久The

上は動画からカットしたものだが、赤文字で示した最初の三テーマを動画の中で石田氏は取り上げている。青文字のテーマも、石田氏の他の動画で取り上げているので参照されたい。
 安倍晋三首相とサルマン副皇太子(2016年9月1日)
それから、中東における安倍晋三元総理の外交上の成果について、石田氏が深く理解していることは、以下の動画を観れば納得いただけるだろう。
【バイデンピンチ】もしも安倍首相がいたら中東情勢はどう変わっていたか? 中国が中東に軍事進出する意味
中東の伴走国として中国が台頭してきたが、本来、そうした役割を担うべきは中国ではなく、日本であると石田氏が語っているのがお分かりいただけるだろう。しかし、安倍元総理の意志を継ぐことのできる政事家が、我が国に不在なのは残念だ。
【グリコのおまけ】

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