
秩父山地の入口に位置するわが街、今朝は寒いと思っていたら-6℃・・・。それでも、昨日は仕事(翻訳)を終え、同時に確定申告の作成も一段落したので、久しぶりにのんびりできる一日となりそうだ。よって、三日ほどかかる仕事が明後日入るが、それまでにブログ記事を一~二本ほど書いておこうと思い、書き始めたのが今日のテーマ「老い」である。
なぜ、「老い」をテーマに選んだのかというと、俳優の水谷豊のインタビュー記事を読んだからだ。 「水谷豊」独占80分 松田優作との思い出、「相棒」の舞台裏、体力維持と老いを語る
記事の表題から推測できると思うが、水谷も今年は古希を迎える。小生は水谷と同い年だし、小生の中学生時代の悪友は友人の伝で水谷に会い、喫茶店で色々と語り合っている。そのあたりは、拙稿「座敷わらしとの〝再会〟」にも書いた。
さて、「老い」について言及した動画を何本か観たが、個人的に特に良かったと思ったのは以下の二本だった。
■キケロ
【名著】老年について|キケロ 後悔なく、美しく、老いていく
この動画で印象に残ったシーンが二つある。一つは、「知性の鍛錬が人生後半のカギを握る」というキケロの言葉だ。十代の頃に日本を飛び出して以降、紆余曲折はあったものの、自分なりに知性の鍛錬に励んできたつもりでいたが、老年期を迎えた今、それが漸く果実となって実を結んだように感じるのである。だから、今でも日々、新しい学びを重ねていこうとする自分を嬉しく思う。

また、キケロは「人生をもう一度やり直したいとは思わない」と語っているが、小生も全く同じ考えだ。拙稿「お節介爺さんと婆さん」でも、小生は以下のように書いている。
ここで、ふと思った。「45年前に戻してやる」と、もし自分も神様に言われたとしたら、果たして自分は45年前に戻ることを望むだろうかと…。
少し考えてみた。当時は目一杯人生を謳歌していたこともあると思うが、いまさら若い頃に戻りたいという気持ちはゼロであるのに気づかされた次第である。
今でもその気持ちに変わりはなく、このまま静かに老いていき、最後にこの世とおさらばできれば言うことはない。

■世阿弥 続いて、老いについての動画をもう一本を紹介しておこう。
【人生100年時代の必読書】風姿花伝|世阿弥 大丈夫。あなたは一生輝ける… ~室町時代より伝わる秘奥義の伝授~

この動画の「秘する花」の解説で、世阿弥のことを「能楽師でもあり、勝負師でもあった」とする解説を耳にした時、脳裏に浮かんだのが楠木正成であった。過去の拙稿(たとえば、「武士の時代 11」等)にも書いたことだが、楠木正成と世阿弥は血縁関係にあったのだし、血は争えぬものよとつくづく思った。

【ルーツ】 NHKの「ファミリーヒストリー」は、NHKでは数少ないお気に入りの番組の一つだ。そのファミリーヒストリーで先週、中村雅俊が登場していたので見てみた、中村も古希を過ぎたこともあり、自分のルーツが気になっていたようだ。
以下の動画も、やは自分のルーツ探しという内容の動画である。わずか五歳の時に里子としてアメリカに渡った女の子、66年が経ち、再び日本の土を踏んだ・・・。71歳になっていた。だからこそ、胸に迫りくる動画だったのかもしれない。
何故に、人は己のルーツを探そうとするのか・・・。それは、上掲のキケロの動画の最後で、魂の不滅を信じていたキケロの言葉が紹介され、最愛の娘を亡くしたキケロ、その我が娘と死後に再会できる、すなわち魂の不滅(輪廻転生)を固く信じていた様子が伝わってきたが、このあたりに、老年期を迎えた人たちが、自分のルーツを追い求めて止まぬ理由の一つがあるのかもしれない。
【感動】生き別れた母探し66年ぶり来日 最後に待っていたものは Setting foot on Japanese soil after 66years, in search of her mother.
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