前々稿「日本精神と宮沢賢治」で取り上げた辻善之助の『皇室と日本精神』、計七千冊以上にも及ぶGHQ焚書図書の一冊に指定された書籍だったことは既に書いた。その同書を復刻したのはダイレクト出版という出版社で、同書についての案内ページを公開しているのだが、同ページの冒頭に『GHQ焚書図書開封』(計12冊)を著した西尾幹二氏の推薦文が掲載されているのに目が留まり、西尾氏が精力的にGHQ焚書に取り組んでいたことを思い出した次第である。
ところで、何故に『皇室と日本精神』がGHQ焚書の対象になったのか・・・、その解は同ページの「GHQが隠したかった皇室の秘密とは...」の小節に書いてある。
どうしてGHQは「皇室」の本を日本人から隠したのか?そんな彼らの“ホンネ”が如実にあらわれている1冊の本を、独自に復刻・再出版することにしました。この本を読むと「だからGHQはこの本を隠したのか...」と、納得してしまうかもしれません。
『GHQ焚書図書開封』著者である西尾幹二氏も「文章の質、品格がまるで違う」と絶賛する本書。戦前の日本人は当たり前に知っていたのに、私たちには教えてもらえなかった皇室と日本の秘密について、こんなことが語られています。
GHQ焚書図書に取り組んだのは、何も西尾氏だけではない。他にも日本精神を取り戻そうと奮闘した先人は多く、そうした一人に澤龍氏がいる。GHQ焚書図書を精力的に蒐集してきた漢で、稲村公望さんは澤氏の自宅を訪問、その時の様子を同行した山崎行太郎氏がブログ記事にしている。 「GHQ焚書」訪問記

ちなみに、右端に写っているのが澤氏で、小生も一度だけだが、お目にかかったことがある。もう、十年近く前の話になるが、爾来、戦前の日本人にとっては当たり前だった、日本精神とは何だったのかを追究し、どのようにして日本精神を我々は取り戻すべきかについて、長い間にわたり思索を巡らせてきたが、やはりGHQ焚書図書に一度は目を通すべきだと思うに至ったわけで、その意味でGHQ焚書復刻の動きが出てきたのは嬉しい限りだ。
そして、ダイレクト出版が『皇室と日本精神』を復刻、同社と志を同じうする経営科学出版社も、松岡洋右の『東亜全局の動揺―我が国是と日支露の関係満蒙の現状』、『スペイン古文書を通じて見たる日本とスペイン』等を復刻させているのを知った。
ちなみに、『スペイン古文書を通じて見たる日本とスペイン』は、国会図書館でデジタル化されており、以下のページにアクセスすれば読むことができる。 https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1041580/33
その他、数多くのGHQ焚書図書が、国会図書館でデジタル化されており、そのあたりの詳細は以下で確認していただきたい。 歴史逍遥『しばやんの日々』
飯山史観を編集している身として、豊臣秀吉について調べたいことがあったことから、経営科学出版社が復刻させた『スペイン古文書を通じて見たる日本とフィリピン』を発注、現在通読中である。同書の腰巻からは、「豊臣秀吉の恐るべき外交力」、あるいは「スペインの文献で分かった戦国日本の真の姿」等の文字が目に飛び込んでくる。現在、ブログ記事「武士の時代 16」を誠意執筆中だが、織田信長、明智光秀、豊臣秀吉、徳川家康という、近世日本の礎を築いた四傑に共通する〝日本精神〟について、新稿で語っていくつもりだ。ただし、完成までにはもう少し時間がかかると思う。
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ところで、小生は林千勝氏の新講座「月刊インサイダーヒストリー」を、経営科学出版社を通じて定期購読している。同講座は小生が身銭を切った初の講座となったのだが、それは林氏の言論活動を応援したいという気持ちが強かったからである。しかし、過去数年にわたって同氏の書籍や動画を追いかけてきた身として、「月刊インサイダーヒストリー」創刊号には、特に目新しい情報が無かったのは残念だった。そのあたりは、以下のブログ主も同じ思いをしているのが分かる。 「月刊インサイダーヒストリー」(林千勝)の創刊号(第一回)を視聴した感想
その林氏に対して、小生は二つの不満を抱いている。
■黒い貴族 世界戦略情報誌『みち』の天童竺丸編集長が著した『悪の遺産ヴェネツィア』、同書については幾度か本ブログでも言及してきた。それだけに、ロスチャイルドという近代の情報のみを語る林氏に、ある種の物足りなさを感じていた。黒い貴族の源流は三千年前のフェニキアにまで遡るものの、そこまで言及する余裕が林氏に無いとは到底思えないのだ。また、黒い貴族の番頭にすぎないロスチャイルドだけを取り上げ、何故に欧州の黒い貴族について取り上げないのか、この点も不思議でならない。
■プーチン 小生は、「プーチンvs.黒い貴族」と題するブログ記事を書いたことがある。林氏は何故に、ロスチャイルドを筆頭とするNWOと対抗する、プーチンについての言及が一切無いのか、実に不思議だ。
ロシア軍、ウクライナ国境に集結中
そのプーチンのロシア、かつてはソ連領だったウクライナ国境に、かなりのロシア兵を集結させているとのこと。このウクライナ問題の本質については、マドモアゼル・愛氏が上掲の動画で語っているように、DSが裏で動いているのは確かである。同氏によれば、今週のクリスマスあたりに大きな動きが出そうだとのことで、同氏同様、小生も固唾を呑んで見守っている。

最後に横道に逸れるが、そのマドモアゼル・愛氏の著した『月の教科書』(ビオ・マガジン)、現在精力的に読み進めている。太陽星座については門馬寛明氏の著した、『西洋占星術』(光文社)に二十代の頃に接して以来、占星術については少なからぬ関心を抱き続けていたが、マドモアゼル・愛氏が発見したという、〝月星座〟なるものが存在するとは知らなかった。「月は二万年前に地球の衛星になった」等、内容的についていけない同氏の主張も多々あるが、今は素直に月星座を我が身に当てはめ、今までの人生を静かに振り返ってみたいと思っている。
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