
最近、安倍晋三前総理の再々登板があるのでは、という噂がネット界隈で喧しくなってきた。それに合わせるかのように、安倍氏の政治活動も活発になってきており、たとえば甘利明税制調査会長が音頭を取って立ち上げた、「半導体戦略推進議員連盟」の顧問に就任するといった具合だ。一方、総理の座を降りて〝普通の国会議員〟になった立場を利用し、忌憚の無い意見を述べるようになった点にも注目したい。
こうした安倍氏の言動を多角的に観察するに、近く安倍晋三氏が再々登板するだろうと、小生は次第に考えるようになった。その最大の理由は、ロスチャイルドというハト派の国際金融資本が、安倍晋三氏の再々登板を渇望していると思われるからだ。
小生は5月16日の記事、「上級国民」で以下のように書いた。

ちなみに、安倍総理(当時)らを見下ろすように飾ってある人物画だが、これはロスチャイルド家当主である。すなわち、この一葉の写真が物語っているのは、安倍前総理すらも林氏が作成した上掲図の中に、組み込まれていたということを示しており、いくらネオコンを官邸から追放したとは云え、安倍前総理もNWOの構図から抜け出せなかったことを示す、実に象徴的な写真と云えよう。これが故に、小生は日本は未だに半独立国家だと常々主張しているわけである。
つまり、安倍氏が7年半の長きにわたって、首相の座に居座り続けることができたのも、ロスチャイルドというハト派の国際金融資本の意向に沿った経済政策、すなわちアベノミクスを実践してきたからこそと云えよう。そのあたりについて腑に落ちるのが以下の動画だ。
【Front Japan 桜】林千勝~安倍総理は近衛文麿の再来?! / 孔子廟撤去訴訟勝利へ チャンネル桜沖縄の戦い / 改めて安倍70年談話を評する 他[桜R2/9/10]

ここで、安倍晋三氏が元々からグローバリストであったことの何よりの証は、国内ではナショナリストの発言を行い、一方で国外ではグローバリストの発言をしてきたという、安倍氏の言動を思い起こせば自ずと納得していただけると思う。それだけに、安倍氏はトランプ前大統領に大変可愛がられてきた。また、今日のトランプがあるのもロスチャイルドからの資金的な援助があったからこそで、そのあたり詳しい背景については、拙稿「世界権力と大統領選 02」でも解説済みだ。
トランプが大統領に当選した直後から、ロスチャイルドとトランプの関係を正確に把握していたのは、世界戦略情報誌『みち』に「安西ファイル」を連載していた安西正鷹さんである。そのあたりを物語る安西ファイルの一部を、小生は拙稿「クシュナーの正体」でも紹介している。
ところで、上掲の動画のタイトルにある、「安倍総理は近衛文麿の再来?!」という文句、実に気になる文句だ。何故なら、近衛文麿は文字通りの売国奴だったからである。果たして、近衛文麿のような売国奴の道を安倍氏も歩むのだろうか・・・。今の小生はそのようにはとても思えないのだが、最悪のケースを考えて今後の安倍氏の言動、一層注意深く見守っていきたいと思う。
それにしても、何故に安倍晋三氏がグローバリストに気に入られているのか? 以下の動画は、今日では削除されてしまった(文書としては残っている)、内閣広報室の動画をもとに編集されたものだ。
安倍総理のグローバリストにスタンスを変えた時の演説
動画の編集者M&M氏は、2013年2月22日に行われた、CSISにおける安倍総理(当時)のスピーチ等の一部を、編集・加工して紹介している。そのM&M氏、「グローバリストに変身した経緯と其の瞬間のビデオ」と、動画に埋め込んでいたが、上掲の林千勝氏の動画で小生が解説したように、ロスチャイルドという国際資本勢力の意向に、トランプや安倍晋三と雖も逆らうことなどできなかったという:現実を思い起こせば、M&M氏が主張しているように、安倍氏がグローバリストに〝変身〟したと言うよりは、寧ろ最初から安倍氏はグローバリストであったと解釈した方が無理がない。仮に安倍氏が国際資本の意向に反する政事を行っていたとしたら、橋本龍太郎や小渕恵三らと同様の〝運命〟を、安倍前総理も辿っていたことは想像に難くなく、そのあたりまでM&M氏は想像力を働かせるべきであった。

このあたりは重要なので、「安倍氏がグローバリストに〝変身〟」したというM&M氏の主張に無理があることを、安倍氏が2013年にCSISで行ったスピーチのカットシーンから検証しておこう。


CSISで行われた安倍氏のスピーチにアミテージとグリーンが出席、そのご両人に対して安倍氏が御礼の言葉を述べているカットシーンなのだが、「日本は二等国になる恐れがある」という忠告を訪米前の安倍総理(当時)に送った、ジョセフ・ナイ、アミテージ、グリーンらの〝心配〟に対して、安倍氏は和やかな顔で、「日本は二等国にはならない」と毅然と答えているあたり、読者によって見解は別れてくるだろうが、アミテージやグリーンは強烈なカウンターパンチを安倍氏から食らったと小生は見る。

このあたりをもう少し敷衍すると、安倍氏がCSISでスピーチを行うべく渡米する前に、安倍氏は官邸に巣くっていたアミテージやグリーンといった、戦争屋ネオコンを追い出していたという〝事実〟を思い出す必要がある。そのあたりについては、飯山一郎さんがHPで記事にしているので参照されたい。以下、飯山さんのHP記事からの一部引用である。
氣がつくと,ワシたちの祖国・日本は… 安倍晋三が,戦争屋の反対勢力の親分であるトランプ大統領と緊密な関係を結んだために… 総理官邸から,悪辣なアーミテージら米国戦争屋を追い出すことに成功した.これで日本は一応の「独立国家」になれた!
しかし,まだまだ「道半ば」である. ◆2017/03/24(金) 『日本独立回復』は,日本民族の悲願!
つまり、アミテージやグリーンらは戦争屋ネオコンという、ロックフェラーの鉄砲玉に過ぎず、そうしたネオコンらに対抗した初めての大統領が、トランプだったということになる。このあたりを正確に読み抜いた安倍氏は、オバマ大統領(当時)の反対を敢えて押し切ってニューヨークに飛び、選挙で大統領に選ばれたばかりで、未だ正式に大統領に就任していなかったトランプと、実に密度の濃い会談をトランプタワーで90分間にわたって行い、緊密な人間関係構築への第一歩に成功したわけであり、このあたりに一流の政事家としての安倍総理(当時)の力量、凄さが分かろうというものだ。斯様に安倍氏が一流の政事家であることは、その後の経済や外交といった分野での実績を思い起こせば、充分に納得できよう。
林千勝氏の動画に話を戻す。今回の米大統領選で露わになったNWOの存在について、アメリカ国民の半分以上がその存在に気づき、かつ米大統領選の如何わしさを目の当たりにしたことにより、覚醒したということになるが、同時進行の形でイギリスやフランスの国民の半数もが覚醒したのだし、あのドイツすらも国民の10%が覚醒したと言われている。翻って日本の場合はどうか? 林氏が語っているように、残念ながら覚醒している日本人は全国民の0.5%、50万人程度だろうと林氏は見ているようだが、小生も林氏の推測通りだと思う。
ここで、林氏の動画で白眉とも言える重要なシーンについて一言述べておきたい。それは、「NWOが一番恐れているのは日本におけるナショナリズムの勃興」とする、林氏の主張である(1:08:22~)。
何故にアメリカ、イギリス、フランス、ドイツ以上に、日本人の〝覚醒〟をNWOは一番恐れているのか? このあたりを理解するには、武田邦彦氏の大東亜戦争シリーズの動画で、確認するのが一番手っ取り早い。これら武田氏の一連の動画については、拙稿「貴族の時代 04」で既に取り上げいるので本稿では解説を割愛するが、確認するのであれば「貴族の時代 04」を再読し、武田氏の動画を確認していただきたい。そうすれば、何故にNWOが最も恐れているのが日本のナショナリズム勃興なのか、そのあたりの背景が良く理解できると思う。
加えて、「日本は皇室という独自の世界観を持っている国(1:37:00~)と林氏は述べていたが、まったく以て同感である。小生はブログ記事「要」でも林氏と似通った記事を書いているので、この機会に再読していただけたら幸いだ。
 蘇るのか、逝きし世の面影
【追加情報】 ■半導体戦略推進議員連盟 甘利明氏が音頭を取って立ち上げ、安倍晋三氏が顧問を務める「半導体戦略推進議員連盟」だが、深田さんの動画を観るに、どうも雲行きが怪しくなってきたようだ・・・
自民党半導体議連発足!トリプルAと言われても?
■セキュリティダイヤモンド構想 ウィキペディアが「ダイヤモンド構想」について、以下のように解説している。
2007年にインド議会演説で当時首相だった安倍晋三が「自由で繁栄するインド太平洋」というテーマでインド・太平洋という用語を外交用語として最初に使用し、日印両国の協力を強調した[4]。安倍晋三首相は再任後の2013年1月の第183回国会における所信表明演説で日米同盟の強化を目指すと発表した[5]。その後2013年10月には日米安全保障協議委員会で新ガイドラインの見直し[6]がなされ、アメリカのアジア太平洋地域へのリバランスおよび日本の積極的平和主義を評価した。
このウィキペデアの解説を、さらに掘り下げて解説していたのが西村幸祐氏だ。西村氏の動画を観つつ、小生は改めて安倍前総理の持つ外交力の凄さを思い出したものだ。
特番『ABJI対中包囲網の歴史的意味とは?』ゲスト:批評家 西村幸祐氏
■世界を支配する者たち SakuraSoTVで、実に興味深いテーマの討論会が行われた。
【討論】世界を支配する者たち[桜R1/6/29]
トランプや安倍晋三すらも無視できなかったNWOについて、日本でも漸く話題に取り上げられるようになったわけで、隔世の感がある。
【訂正】 拙稿「上級国民」(2021年5月16日)で、小生は以下のように書いた。
安倍総理(当時)らを見下ろすように飾ってある人物像だが、これはロスチャイルド家当主である。
しかし、件の肖像画はロスチャイルドではなく、デイビット ロックフェラーであることに気づいた。多分、拙稿「上等国民」で紹介した動画のタイトルに、「ロスチャイルド」の文字が入っていたので、特に深く考えずに肖像画の人物をロスチャイルドと書いてしまったのだろう。ここに、読者に対してお詫び申し上げたい。
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