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人生は冥土までの暇潰し

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人生は冥土までの暇潰し
亀さんは政治や歴史を主テーマにしたブログを開設しているんだけど、面白くないのか読んでくれる地元の親戚や知人はゼロ。そこで、身近な話題を主テーマに、熊さん八っつぁん的なブログを開設してみた…。
武士の時代 13
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拙稿「武士の時代 09」以降、南北朝時代に筆を進めて今回で五回目となる。当初は落合莞爾史観と飯山一郎史観という、経糸と緯糸で室町時代という一枚の織物を織るつもりが、いつの間にか今東光史観と落合史観という糸での機織り作業に変わっていた。この分だと、武士の時代の終わりあたりまで、すなわち幕末あたりまでは、今東光和尚、落合莞爾さん、飯山一郎さんの史観を対比させる形で筆を進めていく形になりそうな勢いだ。無論、時と場合によっては栗本慎一郎史観、あるいは天童竺丸さん史観も織り込むかもしれない。

■今東光の足利尊氏評
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守護抑制(室町時代)地図

さて、南北朝時代シリーズの一環として、同時代に登場した主要人物を一人一人取り上げてみよう。今回は足利尊氏を中心に書き進めていきたい。この足利尊氏、世間での人物評はあまり芳しくないのだが、一方で足利尊氏の人物を高く評価している識者もおり、そのうちの二人を今回は紹介しておきたい。

一人は今東光和尚だ。和尚は歴史小説を多く物にしており、たとえば直木賞を受賞した『お吟さま』をはじめ、『弓削道鏡』、『太平記』、『蒼き蝦夷(えみし)の血』、『延暦寺』等がある。そうした中、文春編集部がインタビューするという形ではあるものの、古代から現代という日本史全体にわたり、和尚がユーモアを織り交ぜつつ、縦横無尽に語り尽くした本としては、やはり『毒舌日本史』に止めを刺す。これが、小生が同書から和尚の発言(歴史秘話)を、多角的に引用している最大の理由だ。

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その今和尚、『毒舌日本史』でやはり足利尊氏の人物を語っているのだが、以下は『毒舌日本史』から抜粋した紺和尚の足利今氏評の一部である。ちなみに、引用文中の括弧内は小生が追記した。

足利尊氏てえのは流石に政治家だよ。ちゃんと情報網を持っていた。帝(後醍醐天皇)は寵姫(阿野廉子=新待賢門院。 藤原氏公季流阿野家、左近衛中将公廉の子。太政大臣洞院公賢の養女)の言いなりになられる。寵姫の進言は聴かれざるはなく従って人事にまで寵姫は容喙されるという宮廷の内情をしっかりと把握していました。それで彼は新待賢門院にびっくりするほどの贈物を絶えずしたんです。大体、尊氏という男は気前が頗る好い。尊氏とか豊臣秀吉などという後世の語り草になるほど気前の好い人は天下を取りますね。
『毒舌日本史』p.202~203

【コメント】天下を盗った足利尊氏の人物を、余すところなく描いて見せた和尚の言葉である。後醍醐天皇は大の女好きだった帝だが、寵姫の新待賢門院との男女関係は、楊貴妃という寵姫を溺愛した玄宗皇帝を思い出させるに充分だ。


尊氏が一番、邪魔だったのは護良親王と楠木正成の二人です。正成は敵に廻せば手剛い奴だが、何しろ河内の地侍です。官位も低い土豪劣紳です。尊氏の眼から見ればとるに足りない「悪党」あがりです。けれども此奴がさしもの北条執権の体制をゆさぶって崩壊させた油断のならない奴です。赤松円心入道みたいに好餌を与えて買収のきかないのが楠木正成です。従って邪魔ものの一つです。然るに護良親王となると尊氏は源氏の棟梁と吠えたところで頭が上がりません。まして一度は皇太子に擬せられ北条高時の横倉で帝も断念遊ばされたほどの人物です。身は皇室に生まれ給い、しかも『太平記』に不思議な御門主だと書かれたくらい武術にも長じられ、弓はもとより刀術も並ぶ者なく、六尺の堀を飛び越すことが出来るほど御身軽だったと伝えられる。然も三千の僧兵が慕い奉っている。親王の候人、殿ノ法印良忠さえ摂関家に生まれ高貴な公卿でありながらその怪力は驚くべきで六波羅に捕らえられた時も平然として牢破りをして遁逃した。そういう恐ろしい側近を持っていられる。
『毒舌日本史』p.204~205

【コメント】
この短文、楠木正成の出自と人物、そして護良親王の出自と人物を、余すところなく描いて見せた和尚の珠玉の言葉と云えよう。参考までに、過去に拙ブログで二人について言及した記事を数本書いているので、関心のある読者に一読いただけたら幸いだ。
護良親王
楠木正成


その他、『毒舌日本史』の小節「将に将たる逸材・足利尊氏」(p.217~223)だが、題名からして足利尊氏について大きく取り上げた、小節のように感じるかもしれない。しかし、冒頭の「尊氏という男は気前が頗る好い」を補強したのに過ぎない内容なので、この小節自体はさほど読むに値しないと思う。それでも、同節の結語は日本史の一時期を俯瞰する上で、大いに参考になると思うので、以下に結語を引用しておこう。。

鎌倉時代の転換期を作ったのは源頼朝で、それを完成したのは足利尊氏。近代の転換期は信長によって作られて家康によって大成したんです。
『毒舌日本史』p.223


■倉山満の足利尊氏評
ところで、足利尊氏を高く評価しているのは、何も今和尚だけではない。憲政史家の倉山満氏も同様に尊氏を高く評価している。


新番組 歴史人物伝~足利の時代  第1回「 足利尊氏」秋吉聡子 倉山満【チャンネルくらら・6月11日配信】

概ね、倉山氏の足利尊氏評に小生は同意するものである。特に、冒頭で倉山氏が言及していた、室町時代の総論的な話は正にその通りだと思うし(2:25~)、同じ日本人として室町時代を生き抜いた日本人を誇りに思ったほどだ。ここで思い出すのが、拙稿「マキアヴェリの周辺」で紹介したチェリーニの言葉で、「ちょっと散歩に行って、けんかして七人殺してきました」というような世界を彷彿とさせるのが、正に室町という時代だったと云えよう。

ベンヴェヌート・チェッリーニ(Benvenuto Cellini, 1500年11月3日 - 1571年2月13日)は、ルネサンス期イタリアの画家、金細工師、彫刻家、音楽家。奔放な「自伝」でも知られる。


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ちなみに、倉山氏は同動画シリーズの第2回「佐々木道誉」、第3回「足利義満」も公開しているので、関心のある読者は一度観てみると良いだろう。特に佐々木道誉についての動画は、婆娑羅の実態を理解する上で大いに参考になるし、婆娑羅の時代を生き抜くヒントを与えてくれるので、一度は見ておいても損は無いと思う。多分、読者をして気宇壮大な気持ちにさせてくれるだろうし、小さくまとまってしまった現代日本人を思うに、我々と同じ日本人が室町という時代を逞しく生き抜いたのかと思うと、これから婆娑羅の時代を迎える我々としては、実に心強く思うのである。

それから、我々が学校の教科書で教わった足利尊氏の人物画(右側の画)、これは足利尊氏とされているが、実は全くの別人だと倉山氏が明かしており、眼に鱗であった(7:51)。

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それから、戦前の日本では足利尊氏と言えば、「悪い奴」と叩き込まれていたのを思い出す必要がある。尊氏を高く評価している今東光和尚や倉山氏とは真逆の見方ではある・・・(爆)

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【追補】
前稿「武士の時代 12」で小生は、今の我々が生きている時代は婆娑羅の時代であると述べたが、それと関連して、最近「放知技」でも婆娑羅についての投稿を行っている。一部を訂正の上、拙ブログにも転載しておこう。

>>274

自己レスです。

小生は上記投稿で以下のように書きました。

> 歴史の教訓から学ぶことが第一歩

今朝方観た動画でも、 三橋貴明氏が全く同じ事を語っていました。
『南北戦争に隠された謎?アメリカが人類史上最速で覇権国に成り上がった秘密』

ところで、三橋氏が言うところの「アメリカが人類史上最速で覇権国に成り上がった秘密」ですが、上掲の動画を一通り観ても三橋氏は解答を述べておらず、どうやら有料講座の中で解答を明らかにしているようです。ちなみに、件の有料講座案内を同動画で三橋氏は紹介していました。
https://in.38news.jp/hakn5_2105_vyond

同ページにアクセスして目に留まったのが、「情報」についての三橋氏の考え方です。同氏は「情報」について、以下のように述べています。
__________
(今回の講座を)有料にすることで、情報の受け手にとってもメリットがあります。


学ぶ姿勢が変わるからです。 あなたも経験があると思いますが、無料で読めるニュース記事なんかはさっと読み飛ばすけれど、身銭を切って購入した本は舐め回すように読み込むのではないでしょうか?


学びの本気度が違うので、当然、情報の吸収力も段違いになります。身銭を切ると、何をするにも平凡な日々から、張りのある毎日に変わります。自分でお金を払うことは痛いことですが、しっかりと自分に返ってきます。


結局のところ、限りのある時間の中で、どれだけ密度の濃い時間を過ごせるかどうか。自ら身銭を切って、いろんな情報を吸収しているあなたならおわかりいただけると思います。

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
基本的に小生は三橋氏の主張に同意します。確かに、情報を収集する時間が取れない、日々多忙なビジネスマンにとって、プロである三橋氏の情報への投資は良い買い物だと小生も思います。

ただ、小生の場合はパソコンに向かう仕事(翻訳)に従事して22年と、四半世紀近くを過ごしてきたこともあり、翻訳する分野の情報を収集する必要に迫られ、我流ではあるものの、一応の情報収集能力は身につけたつもりです。

また、翻訳を生業にする者として、世間に出しても恥ずかしくない日本語力を身につけるため、個人ブログやHP(ホームページ)を立ち上げたという経緯がありました。

その後、政治・経済といった時事問題や歴史についても、個人ブログやHPで発表するようになり、今日に至っています。そうした積み重ねのお陰で、少しは世間に出しても恥ずかしくない日本語力が、辛うじて身についたかなと思う今日この頃です。

ここで、上掲の三橋氏の情報についての考え方に対して、二件の愚見を述べさせていただきます。

一つは、仕事でも趣味でもよいので、一度は徹底的に情報を収集する経験をすること。これは、情報提供者が提供する情報の「質」を判断することが可能になるので、できれば時間のある若い時に体験しておくべきかと思います。

もう一つは、情報収集で満足することなく、次のステップ、すなわち苦労して収集した情報の分析を試みることです。そして、その時点における己なりの結論を導き出すという、所謂インテリジェンスも体験すべきだと思います。

これからの世の中、お上は信用できぬ、己の判断で生き抜いていかねばならぬ、といった「婆娑羅」の時代に突入することから、自分の頭で考えに考え抜き、並行して放知技といった場で多くの同志と語り合い、その中で軌道修正をしつつ、これからの人生を歩んでいく、切り拓いていく生き様が大切になるのではと思います。

最後に、今回の三橋氏が有料講座で解き明かしているであろう「秘密」、すなわち歴史を紐解くキーワードが、上掲のページに書いてありました(笑)。
__________
現代屈指の経済専門家 三橋貴明独自の視点から世界の歴史を読み解いたのが「覇権国家800年の興亡」です。
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
小生はブログに「800年周期」と題する記事を書いており、それもあって三橋氏の言うところの「秘密」が、「800年」でピンと来ました。放知技の読者であれば、おそらく小生同様に三橋氏の言う「秘密」、その解答を自力で導き出せるのではないでしょうか。
http://toneri2672.blog.fc2.com/blog-entry-1756.html

健闘を祈ります。


亀さん@人生は冥土までの暇潰し

http://grnba.bbs.fc2.com/reply/17289842/280/

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