最近、立て続けに二人の元財務官僚の動画を見た。一人は松田学氏、もう一人は高橋洋一氏だ。
最初に松田学氏。最初に見たのは同氏の以下の動画だった。
『ほんとの財務省おしえます!!』紹介編 解説:松田政策研究所代表 松田学
動画の冒頭で松田氏は、嘗ての大蔵省の組織について解説しつつ、大蔵省が日本経済を動かしていたと正直に発言していたので、次に財務省の正体についての突っ込んだ発言が続くのかと思い、小生は身を乗り出したのだが、「(今日では)その当時の大蔵省の面影はまったくありません」と、尻切れトンボで動画は終了…。同動画のタイトルに「紹介編」とあったので、『ほんとの財務省おしえます!!』の続編があるのかと思って検索したものの、ヒットせず…。
掲示板「放知技」で、mespesadoさんの投稿を追ってきた読者であれば、今の財務省は当時の大蔵省の〝面影がない〟どころか、姿かたちを変えて相も変わらず日本経済を牛耳っていることを知るだけに、松田氏の「面影がない」という発言には到底納得できなかったと思う。
そこで、財務省を糾弾した松田氏の他の動画が無いかチェックしていたところ、以下の動画を見つけた。タイトルから、松田氏の頭の中にある「世界秩序」とは如何なるものか興味が湧いたので、一通り見てみたのだが…
号外【ニュースを斬る!】ポストコロナを考える!どうなる世界新秩序!?
見終えて思ったことは、すでに雑誌やネット記事で紹介されている「ポストコロナ」を述べているだけで、特に目新しい発見は無かったものの、コロナ禍後の「世界秩序」について松田氏が述べた、「これからの世界は利己主義ではなく利他主義でいくべきであり、また、自然やコロナとも共存していくという、共存型の社会を目指すべきだ。その意味で、利他国家である日本の果たす役割は大きい」という発言には、昨日アップした拙稿「米中衝突の背景」で、「お互いの違いを許容し合うという行動様式を、自家薬籠中の物にしている民族こそが、我々日本人に他ならない」と述べた直後だっただけに、大いに頷けるものがあった。
しかし、最後まで同動画を見ても、日本経済を衰退させた元凶である財務省についての言及はゼロ。代わりに安倍政権への批判に始終する松田氏を見て、同氏の正体を見たような気がした。
次に、高橋洋一氏。
OB高橋洋一が語る!「財務省の実態と安倍倒閣運動!」衆議院議員 まつばら仁
見終えて、一種の清々しさを感じたほどだ。殊に、インタビュアの松原仁氏が、「安倍総理を引きずり降ろそうと、総理が進めている十万円の給付を遅らせているのは、財務省の誰なのでしょうか? トップの財務事務次官あたりでしょうか?」と、高橋氏に尋ねたのに対し、高橋氏はズバリ、「財務省という〝組織〟です」、と回答していたのは流石であり、まさに我が意を得たりと思った次第である。
ただ、mespesadoさんが指摘しているように、高橋洋一氏の場合は貨幣理論で間違いを犯しており、そのあたりを念頭に、今後は同氏の動画や記事を読んでいくべきだろう。
>>187
高橋洋一さんも、経済・貨幣論そのものはリフレ派という、積極財政派で
はあるけれど貨幣の理論としては誤っている(つまり本当は通貨発行権を持
つ日本政府についてそもそもPBを考えること自体に意味は無いのだが、高
橋氏は意味があると主張した上で日本政府は同程度の資産もあるから財政赤
字は大したことが無い、などと主張している)けれども、もと財務省に在籍
していただけあって、こういう財務省の暴露話は実に迫力があるし、説得力
も抜群ですね。この動画に付いたコメントを見てもそれはわかる。
こういう動画はどんどん拡散してほしいです。 http://grnba.bbs.fc2.com/reply/17178824/190/
【追記1】 以下の動画は優れている。是非、見ていただきたい。
「この歴史的転換点を機に”新自由主義”から”経世済民”へ」西田昌司×安藤裕 MMT対談 最終話
【追記2】 小生は、あまりモノに頓着しない性質だが、どうやら不動産屋のおっさん(榊淳司氏)も、同じような考えの持ち主のようだ(笑)。
モノを欲しがる人とそうでない人の価値観の違いはかなり大きいと思う by榊淳司
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