今の世界は新型コロナウイルスの対応に大童であり、掲示板「放知技」もその例外ではない。しかし、冷静に現実を把握している掲示板の読者も一部におり、嘘と欲さんもその一人だ。その嘘と欲さん、実に興味深い動画を紹介していた。 http://grnba.bbs.fc2.com/reply/16358898/70/
【武田邦彦】政府がこの事実を公表できないのは●●だからです!
同動画を観ていた時、新型コロナウイルスで小生が漠然と抱いていた疑問、「どうして、日本では感染速度が遅いのか」について、武田氏が言及していたので思わず身を乗り出した。
日本の新型コロナウイルス感染速度は 世界の二十分の一です。
何故、そうなるのか… ここで、世界の主要国の感染速度を比較したグラフがあるので、ご参考までに紹介しておこう。
 Coronavirus Disease (COVID-19) – Statistics and Research
上掲のグラフ眺めればお分かりのように、アジア諸国、たとえば日本、シンガポール、香港の感染速度が遅く、また一時は感染速度が猛烈な勢いであった中国や韓国も、最近は落ち着きを取り戻している。一方、欧米における感染速度は凄まじいの一言に尽きる。
それはともかく、何故にアジア諸国では感染速度が遅いのか…、そのあたりの背景は各国によったまちまちだ。たとえばシンガポールの場合、ごみをポイ捨てしたり、唾や痰を吐いたりすると忽ち罰金を取られるという具合に、厳しい取り締まりがあり、今回のウイルス騒動でも新法が成立、違反した場合、禁錮刑と共に最大で1万シンガポールドル(約76万円)の罰金が科せられるという。 シンガポール、新法で対人接触を抑制 違反なら禁錮6カ月も
ここで我が国を振り返るに、日本で感染速度が遅いのは、一つには日本人の持つ清潔感にあると小生は睨んでいる。たとえば、以下のブログ記事を参照されたい。 150年前の幕末・明治初期日本

150年前の日本人の生活を浮き彫りにした、古写真集についての記事である。古写真と云えば、昔の話になるが小生は元慶応大学の高橋信一先生と共同で、フルベッキ写真について追及していた一時期がある。そして、当時の成果は旧ブログ「舎人学校」にも公開した。 フルベッキ
当時は実に数多くの古写真に接したし、古写真の専門家とも交流を重ねたものである。そして古写真を数多眺めているうち、脳裏に浮かんだものの一つが日本人の持つ清潔感であった。ちなみに、同ブログのオーナーは、渡辺京二の『逝きし世の面影』を一読しているのを知り、一層の親近感を抱いたものである。

また、同ブログは弘前市の人が執筆しているだけに、今東光をテーマにした記事も実に興味深い。
それから、ブログ【文殊菩薩】でも野崎晃市博士が、「熱めのお風呂で新型コロナを防ぐ」で述べているように、風呂好きであるという点も日本人の清潔感を示す好例と云えよう。
ところで、上掲のグラフには台湾が載っていないが、同国の新型コロナウイルスに関するニュースで容易に想像がつくように、世界でも日本同様に感染速度が極めて遅い国の一つになっている。
 台湾における新型コロナウイルス感染者、累計298人に
台湾の感染速度が遅いのは複数の要因が考えられるが、その一つが、今年の正月に台湾を訪れた時に感じた、清潔な国というものがある。
今回の訪台で最も印象に残った光景がある。それは、滞在先のホテルから北投温泉行の地下鉄駅に向かう途中で目にした、あるビル前の歩道で目撃した光景で、一人の老婆が歩道を清掃していたのである。日本では当たり前の光景なのだが、それを台湾という異国の地で目撃した時は、心から感動した自分がいたのであり、咄嗟に脳裏に浮かんだのが同じ台北に居を構える李登輝であった。 台湾と西田哲学
日本の場合、その他にも玄米・味噌汁・漬物といった伝統的な和食、今回のように外出を控えよと言われれば、大多数の国民が素直に従う国民性といった、複数の要因が絡み合っているのだろう。
そして、日本の感染速度が遅かったのは、何も今回の新型コロナウイルスだけではない。過去にあったペスト、コレラ、スペインかぜの時も、日本列島での感染速度が遅かったのであり、他国のように大惨事には至らなかったという武田氏の指摘は正しい。
 新型肺炎が生み出す世界大転換
それにしても、フクイチ事故の時はノーテンキだった人たちが、今回の新型コロナウイルスでは大騒ぎをしているwww 小生にとって、フクイチ事故の時の方が遥かに深刻だったし、最悪の事態に陥った場合、祖国を捨てて生き残った日本人と一緒に、中国やシベリアへ移住しようとすら悲壮な覚悟をしていただけに、小生にとって今回のウイルス騒動なんぞ屁のカッパだ。
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