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人生は冥土までの暇潰し

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人生は冥土までの暇潰し
亀さんは政治や歴史を主テーマにしたブログを開設しているんだけど、面白くないのか読んでくれる地元の親戚や知人はゼロ。そこで、身近な話題を主テーマに、熊さん八っつぁん的なブログを開設してみた…。
洞察歯観のすすめ(40)
久方ぶりに歯科&音楽ウォッチャーさんから便りが届き、冒頭の「白衣」に目が留まった。「綺麗な看護婦さんの話かな…」と、ワクワクしながら読み進めたところ、実際は『危ない“医者・病院”の見分け方』 (北野国空 小学館文庫) の書評だったのだが、実に興味深い内容となっている。是非、今回も以下のウォッチャーさんの話に、酒でも呑みながら目を通してみよう。

ーーー白衣の出世レースーーー

つい先日のこと。我が家に、かりんとうセットが届きました。差出人をみると、スーダラ宴会に参加した平成グループの一人。かりんとうセットの他に手紙が入れられており、ひらいてみると、それは、お礼状でした。人様から礼状をもらうなど久しぶりのこと。前回、宴会時に医療関連の話に花が咲き、テレビドラマ、白い巨塔などを酒のつまみにしたところ、
「医療を取り上げたもので、何か面白そうな本はないですか」
とのリクエストがあり、咄嗟に思いついた文庫を(手元に三冊あったので)一冊、プレゼントしました。
その後、友人たちの間でまわし読みをしたらしく、手紙に中に複数の感想が寄せられており、
「ヤブ医者のヤブの意味、初めて知りました。」
「ヤブ医者とダメ看護師の組み合わせ。爆笑しました」
「家で、一気読みしました。医者の世界!マジ!ヤバいっすね!!・・・」
等々、一言コメントがいくつか記されておりました。

19091601.jpg

咄嗟の思いつきで渡した文庫は、北野國空 (著) 「危ない医者・病院の見分け方」
医療事情の裏側を現役の外科医が著したもので、平成14年の秋に店頭に並んだ作品ですが、内容に古さを感じさせない、今手にとっても参考になることが多々あり、夏から秋へと季節の変わり目に暇潰し読書するには、もってこいの一冊。(余談ではありますが、この本は、ある白衣の天使のすすめで手にしたもので・・・)まあ、それはそれとして、医者の出世レースの裏側エピソードを、一部紹介しておきます。
***医者のエリートというのは、一流と言われる大学の主任教授である。
少し格落ちでも、一流大学病院の教授。あるいは、一流ではないまでも、医科大学の教授である。
教授というのは、社会的地位が高いばかりではなく、集金力もかなりすさまじい。その教授になるには、高校時代の受験技術が並という程度では、やはりダメなようである。入るべき大学が限られる。国立大学なら旧帝大(東京・京都・東北・九州・北海道・大阪・名古屋)、千葉大、金沢大、私立なら、慶応といったところが、普通にそのコースの出発点となる(わずかな例外はあるにしても)。
大学に入った後も、そこそこに勉強し、あまりひどい点は取れない、そして、何かの点で教官や教授の気に入られるように努めるのがトクである。学部を終えたら、なるべく大学院に進んで学位を取る。博士号はランクがあり、大学院を経て獲得した学位は、「甲種」。医局で苦労して論文提出資格をとって出したのは、「乙種」で、エリートコースを歩むには、甲種が望ましい。
研修は当然出身大学の付属病院で受け、研修終了後は当然、医局に残る。我が国の大学病院では、医局講座制という管理システムをとっている。
簡単にいうと、科目ごとに主任教授がおり、主任教授をトップとして助教授一人、講師二人、助手三人。さらにその下に、無給医局員と研修医がいて、ピラミッド構造を形づくっている。(教授は主任教授のほかにもいるが、講座は持っていない。他学部でいうと、研究所教授にあたる。医局における権限は小さい)。
研修期間が終わっても医局に残り、さらに研究に精を出す。おおむね、ボスである主任教授の研究を手伝うことになる。
ただし、無給医局員として医局にしがみつくようでは先が知れている。エリートコースにいると自他共に認める連中には、助手のポストが大体すんなり手に入る。
助手になれば立派な大学職員で、食うに困らない程度の給料が出る。助手の定員は決まっていて空席がなければなれないわけだが、前任者は教授の息のかかったどこかの病院の、悪くないポストに出向するか天下ることになっているから問題はない。***
助手になったら、あとは講師、助教授、教授を一歩ずつ上っていけばよい・・・というわけには行かない。
***講師のポストは、二つしかないのに対し、同僚の助手は他に二人いる。順調にいっても、一人は脱落する運命だ。教授との折り合いが悪ければ、あっさりどこかの地方病院に出向か就職を命じられて、大学での出世はそれまでとなる。研究者あるいは医者として優秀であることは、あまり頼みにならない。
むしろ、優秀であることが既定のエリートコースから外れる要因になることもある。助手としての重要な仕事のひとつは、教授の研究を手伝うことだが、真に優秀であれば、その助手の能力は教授が期待する範囲を超えてしまい、教授の研究テーマを離れて独自の研究分野に発展してしまうこともある。そうなると、この助手は教授にとってむしろ厄介なお荷物となる。あるときこの助手は、教授に呼ばれ、
「外国へ行って研究を続けてはどうか」
と言われる。
このココロは、
「君は、もうわたしの医局には要らない」
ということだ。
提案の形だが、実際は命令で、
「いやです」
と言えば、大体はクビだ。助手としても、教授の研究範囲で窮屈な研究をするよりも、
「そのほうがいいや」
と思うかも知れない。
医学研究のエリートたちが海外に流出するのは、こういうケースが多い。もっとも、こうなったらエリートコースから外れたとも言い切れない。
どうにか講師になった。今度は助教授のポストを懸けて、もう一人のライバル講師と争うことになる。
医者とか医学部研究者というのは、概してネクラだから、その闘いは陰湿だ。暗闘である。そして科学者だから徹底的である。血みどろはオーバーにしても、かなり熾烈な闘いだ。講師
助手
医局関係者までも巻き込んだ派閥抗争が、延々と何年も続く。ケリがついて負けた方が、教授の系列のどこかの大学に、助教授あたりで就任することになる。***
二十年か、あるいは、さらに長期にわたる抗争に勝ち抜いて助教授に就任したとしよう。
後は主任教授の定年退職を待つだけか?
***そうではない。運がよければ、すんなり教授の後を継いで主任教授のポストが手に入る。しかし、主任教授選任の権限を持っているのは教授会である。順送りに助教授を主任教授に昇格させてくれるとは限らない。今度は教授会の票を獲得する工作をやらなければならない。教授会は無情にも、
「新風を吹き込むため」
とか何とかいう理由で、どこかよその大学から教授を招聘したりする。その新任教授が、かつて外国に追い出された助手であった、なんてことが結構ある。
主任教授がそういう年功序列でない形で代わると、医局は実際がらりと変わる。助教授は、他の大学の教授として転出する。以下、上を目指して頑張ってきた講師、助手から無給医局員にいたるまで全員、まあ、三年ぐらいで全て入れ替わる。
首尾よく教授のイスを射止めればお山の大将。国公立大学の教授の給料は、ビジネスマンのトップクラスと比べると見劣りするが、さまざまな得点がある。地方の病院に医局の若い医者を出向させると、一説に、ベンツ一台買えるぐらいの謝礼が来るという。自分の手駒である医局員をあちこち動かすだけで、かなりの収入が期待できそうである。
また、このような人材派遣業を通じて、あちこちの医療機関に強力な人脈が形成され、そこには有形無形の利権が生じる。業者からのリベートもある。教授職を二十年も続け、医学部長、付属病院長と歴任し、大過なく過ごすと、莫大な退職金が入り、名誉教授の称号を受け、退職後も良い条件で民間に天下りでき(長年の間に培った人脈がこの時生きる)、死ぬ間際には国から勲章がもらえる。めでたし
めでたし!***

陰湿にして過酷な出世レースの一幕。
日本昔話ではありませんが、常田富士男や市原悦子の語り口調で、オーディオ・ドラマ風に聴かせてもらうと良いかも知れません。

ーー追記ーー

~~間の手(あいのて)リップサービス奏法~~
暑い夏の間、週末になると相変わらず長距離散歩を楽しんでおりました。散歩の途中,小洒落たホワイトハウスのような喫茶店で一息入れ、珈琲を飲みながら暫し読書などして過ごすのですが、ある週末の午後、文庫を手に珈琲を啜っておりましたら、隣のテーブルに女性三人グループがやってきまして、賑やかに女子会を始めました。(おばさんグループ)です。
「久しぶりよね。三人でお茶するなんて・・・ねぇ」
差し障りのない世間話をイントロに、日焼け対策のための化粧品選び、日傘選び。ここ最近のニュースから、煽り運転、小泉ジュニア&クリステルの結婚の話題などが続き、第一楽章が終了。そして、第二楽章へ。
「うちの長男がね・・・会社でOO部の部長になったのね。それで・・・」
一番年長であろうAさんが、サラリーマン出世した息子の自慢話を始めまして、
これが、少々長いソロ演奏となり・・・この自慢話ソロをとるAさんの側で、間の手を入れるBさんとCさん。
つまらない話が流れ出したなと思った・・・
ところが、長いソロ演奏に、間の手リップサービスをやや甲高い声で投げ入れるBさん・・・その巧みな投球奏法に吃驚仰天!!
Aさんの長尺ソロに時折あられる少々トゲのあるフレーズも、ソフトなものへと変化させてしまう。
横目に覗き聞きしながらも、Aさんの長いソロ演奏から、いつの間にか、Bさんの間の手リップサービスに聴き惚れておりました。
なかなか手慣れたモノで、これは、なんというか・・・二代・広沢虎造の「清水次郎長伝」などで曲師をつとめる佐々木伊代子のようであり、間をとることがうまい!長年、喫茶店通いしておりますが、間の手リップサービスのうまい”曲師”?に出会うことはなかなかありません。
Bさんは、まれにみるテーブル・トーク”曲師”?ではなかろうかと思うほどの腕前。
それにしてもBさんは、どのような仕事をしているのだろうか?ことによると、コンフィデンスマンJP。かも知れない・・・などと考えつつホワイトハウスを後に帰宅し、一杯傾けながら、我が家での第三楽章。久しぶりに、二代・広沢虎造
「清水次郎長伝・名古屋の御難 勝五郎の義心」を引っ張り出して聴いてみました。
曲師はもちろんBさんではなく、「佐々木伊代子」名人!

ーー追記 2ーー

真夏の夜。ほぼ毎日、映像を一本取り出しては見ておりました。
昨夜も懐かしい海外ドラマを居眠りしながら楽しんでいたのですが、うとうとしていて、ふと画面に目を向けると、
「良き友は恒に側に。敵はさらに身近において、飼い慣らせ・・・」
という字幕が流れ出ておりました。はて、どのような話の流れであったか・・・今宵は、昨夜見逃したところをプレイバック!



浪曲 広沢虎造「清水次郎長伝 次郎長と法印大五郎(秋葉の火祭り」
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