録画しておいたNHKの「SWITCHインタビュー 達人達」で、ともに82歳という左手のピアニスト舘野泉と、生命誌の研究に取り組む中村桂子の対談に耳を傾けながら、先週末のまほろば会で世界戦略情報誌『みち』の天童竺丸編集長が、〝美〟に重きを置いた日本人の生き方について語っていたのを思い出した。
天童編集長の云う〝美的生き方〟とは、基本的に個人あるいは広範に解釈して日本人という、限定された民族の生き様について言及したものだったが、中村の語る「これが美しい」は生物全体を指していた。

つまり、中村の言う「これが美しい」とは、細胞には次の世代に何等かを引き継ぎ、やがて死んでいくという、「死」というプログラムが予め組み込まれていることを指しているのであり、それこそが美しい生き物の姿だと中村は語ったのである。さらに、お二人の対談は深い話へと進展していったのだが、そのあたりは本稿では詳細は割愛するとして、これだけは記録として本稿に残しておきたいと思った中村の言葉がある。
違うものをつくって自分は死んで次へ渡すというやり方をすると、いまみたいに多様な生き物が生まれてつづいていく。
中村の話に耳を傾けながら我が身を振り返えるに、小生も次の世代に残せるものは何かと考えることが時々あり、それが飯山史観であったり、ブログであったりするわけで、これは、自分の背中(生き様)を子どもたちに遺しておきたいと思っているからだろう。だから、息子たちにも何十年か後に親父の書いたブログを、気が向いた時にでも目を通してもらえれば嬉しいと、時々だが伝えている。

もう一点、お二人の対談で和ませていただいたのは、宮沢賢治が対談に登場した時だった。思えば、先々週の東京一郎会でも天童編集長が宮沢賢治について言及、「飯山さんは風の又三郎だ」と語っていたのが耳に残るのだが、舘野も中村も根っから宮沢賢治が好きなようだ。

ともあれ、飯山さんは古希を過ぎたあたりから隠居生活に入ったし、古希の天童さんも間もなく引退生活に入る。お二人の先達を見倣うわけではないが、小生も前々から同様なことを考えており、あと3年したら、まほろば会や東京一郎会から身を引く。幸いにして、3年後も足腰が丈夫であれば、世界各地に散らばる古い友人を訪ね、友人宅で仕事をし、未だに訪れていない土地に行ってみたいと思っている。

【グリコのおまけ 1】 mespesadoさんが、NHKについての貴重な投稿を放知技で行っている。小生は本稿でNHKの「SWITCHインタビュー 達人達」を取り上げたが、過去の拙稿を読み返してみるに、意外とNHKの番組について言及した記事が多い。 http://grnba.bbs.fc2.com/reply/16851868/39/
だから、WOWOWのように、NHKがスクランブル放送を実施したら困るかというと、全然困らないだろう(爆)。たとえば昨夏、一ヶ月ほど日本を留守にし、アルゼンチンの友人宅でお世話になっているが、当然ながらNHKは映らないし、専らスペイン語あるいはCNNといった英語放送のみだった。だから、当時はNHKの存在すら忘れていたほどである。
また、帰国して一年が経ったが、録画してDVDに焼いておくべきだったと後悔している番組は、直ぐには思い浮かばないのだ。もし、DVDに焼いておくだけの価値ある番組を取り上げるとすれば、名画か優れたドキュメンタリーくらいのものだろう。それも、後でオンデマンドなどで見ることが可能だwww
加えて、政治や経済の解説番組や討論会の内容については、他のネット記事や動画で十分だし、第一、NHKのニュース番組は偏向しているので、おカネを払ってまで見る価値はない。尤も、NHKのニュース番組で一応は信用できるものもある。それは天気予報、外れることも多いけど…(爆)
【グリコのおまけ 2】

「就寝前の入浴の利点が発表される」という記事が、スプートニク紙に掲載された。
なんでも、入浴が温浴が実際に睡眠の質を高めたり、鬱病の予防になるとか…。小生も就寝前に30分近く入浴しているが、確かに睡眠の質が良くなったような気がwww 今までは、寝る前の焼酎が効いていたのかと思っていたが、入浴の効果は冷えた身体を温めてくれるだけではなかったようだ。
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