二年前、NHKスペシャルの「人体」シリーズを取り上げ、「山中伸弥と巨大利権」と題した記事を書いたことがある。
その「人体」シリーズの続編ということで先週と今週にかけ、「人体II」シリーズが放送されたのだが、その主テーマは遺伝子であった。特に、「第2集・“DNAスイッチ”が 運命を変える」を興味深く見た次第である。ちなみに、同シリーズの内容がNHKのサイトで紹介されていた。
DNAが運命を決める―。そんな常識が今、「DNAのスイッチ」の発見によって覆されようとしている。なんと、このスイッチのONとOFFが一人ひとりの体質だけでなく、能力まで決めていることが分かってきた。さらに、がんや糖尿病などの病の発症までDNAのスイッチが左右していると言うのだ。最新研究は、DNAのスイッチを自在にコントロールすることを実現。人類の運命を大きく変えようとしている。

上記の紹介文にある「DNAスイッチ」とは、DNAメチル化酵素を指しており、この酵素がDNAスイッチをオン・オフしているとのことだ。たとえば、ガンのDNAスイッチがオフになると、ヒトは途端にガンになる可能性が高まるらしい。だが、再びDNAスイッチをオンにすると、ガンの進行が止まるだけではなく、場合によってはガンが小さくなっていき、やがて消滅していったケースもあったとのこと。

DNAスイッチオンの効果は、ガン、心筋梗塞、糖尿病、メタボといった病気だけに限らないようで、芸術やスポーツといったDNAスイッチをオンにすると、第二の羽生結弦、大坂なおみ、藤井聡太に、貴方もなれる鴨(爆)。
■記憶力アップ
 → NHKはランニングを勧めており、どうやら運動が記憶力アップに良いらしい。尤も、ランニングに限らず、ヨガ、徒歩、ゴキブリ体操なども記憶力アップにつながるかもしれない…。最近の小生、記憶力がダウンしたのも、「もっと運動せよ」という天の声?
■音感アップ
 → NHKはピアノの練習が良いという。番組を見た限り、どうして他の楽器では駄目なのかは分からずじまいであった。それはともかく、過去の記事で亀さんの歌は落語の域に達していると書いたが、そのあたりは今年の二月、数名の落語家の前で実証済み(爆)。だから、音感アップはホント、望むところwww
■精子の正常化
 → 両親が過食気味であったり、メタボであったりすると、精子の過食・メタボといったDNAスイッチがオンになり、そののまま子ども、孫へと受け継がれていくのだとか…。ということは、メタボ気味の男性はメタボDNAスイッチをオフにするためにも、運動が不可欠ということになる。将来、本当に「精子トレーナー」という職業が誕生する鴨…
また、DNAスイッチは非常時にオンになることが判明したという。スコット宇宙飛行士が一年近く宇宙ステーションに滞在した後、同飛行士のDNAスイッチを調べたところ、ナント、何千ものDNAスイッチがオンになっていたという。これは、危険な宇宙線を浴びてDNAが傷つきかねない、宇宙飛行士の身体を守るためのようだ。また、無重力の状態で長期間にわたり滞在するので、どうしても骨が脆くなる。それを防ぐ手段として、骨の強度を維持するDNAスイッチが入るらしい。思っていた以上に、我々の身体は凄い適応能力を秘めていることを知った。

ここで、記憶力アップや精子の正常化に、適度な運動が良いとNHKは語るのだが、それなら何故にガンといった病気で頼れるのは薬だけと説明するのか…。このあたり、「病院に行くと殺される!」や「医は算術」を書いた身として、腑に落ちないんだがー。
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