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人生は冥土までの暇潰し
亀さんは政治や歴史を主テーマにしたブログを開設しているんだけど、面白くないのか読んでくれる地元の親戚や知人はゼロ。そこで、身近な話題を主テーマに、熊さん八っつぁん的なブログを開設してみた…。
志布志の旅 04
志布志滞在二日目、宿泊したホテルをチェックアウト後、志布志市埋蔵文化財センターを訪問、特に印象に残ったのが原田地下式横穴墓から出土したという、軽石製組合石棺の実物であった。しばし石棺の前で時を忘れて立ち尽くしたほどで、当時の古人の心のうちに思いを馳せた次第である。
その後、志布志市の山奥にある「かごしま ことば塾」を訪問、橋口満塾長のお話を半日にわたってお聞きした。橋口塾長は昭和22年の現曽於市大隅町生まれと、故飯山さんの一歳下だったが、亀さんから見れば人生の先輩である。その橋口塾長が多くを語り聞かせてくれた応接間に、ズラーッと並ぶ大量の日本全土の方言関連の書籍や資料に圧倒されたのだし、橋口塾長自身、鹿児島弁に関する多くの書籍を執筆しておられることを知った。中でも代表作は『鹿児島方言大辞典』(上下巻)だろう。橋口塾長が蒐集した鹿児島方言は、民俗に関するものが中心のようで、南方熊楠や柳田國男の民俗に関心を寄せる身として、橋口塾長のそうした着眼点に舌を巻いたのだし、民俗学的な視座から橋口塾長の語る話は実に興味深いものがあった。
なかでも、驚愕したのが
外域(とじょう)制度
である。一般に鹿児島弁というと一つの方言程度の認識しかないのだが、人口に武士の占める割合の多かった薩摩では武士の麓(ふもと)集落ごとに102ヶ所ほどの外域に分け、かつ各々の外域ごとに方言が異なっていたのだと謂う。だから、他藩がスパイに一外域の方言を習得させて薩摩に送り込んだとしても、口から出る方言で忽ち余所者であることが簡単に見破られてしまっただろうし、そこに薩摩の動向を他藩がなかなか掴めなかった最大の要因があったことを今回知った次第である。なかでも、亀さんが長年にわたり注目してきた「加治木」という麓集落、今でも地名として残っているが、そこには
西郷隆盛蘇生の家
が今でも大切に保存されている。
同時に、加治木は島津家と深い関係があった。そのあたりは以下の史料に目を通していただくとして、皇統奉公衆と交流のあるさる筋から加治木について数年前、長時間にわたって話をきいており、島津家は無論のこと、西郷隆盛とも深い縁のある加治木とは何だったのかということで、さる筋の話を聞いた後に自分なりに調べたのだが、仕事に追われていたこともあって、その後は調査を中断していた。しかし、今回の橋口塾長の話を聞くに及んで、改めて島津家についての調査を再開したいと思う自分がいる。その意味で、もしかしたら飯山史観完成後の暇潰しの候補の一つになるかもしれない。
系図(島津氏<加治木島津家>)
橋口塾長のお話を聞きながら残念に思ったのは、鹿児島弁が消えつつあるという事実だ。橋口塾長の語るところによれば、鹿児島弁を話して理解できるのは、橋口塾長の世代が最後となりそうで、塾長の御子息や孫は標準語しか話せなくなっているという。50年近く前に知己になった友人が大阪や福島にいるが、古い大阪の友人は今でも関西弁丸出しだし、福島の友人の場合、小生の前では標準語で話してくれるものの、彼の祖母は福島弁そのままで、友人の祖母と話をするときは、都度友人に通訳をしてもらったことを昨日のことのように覚えている。だから、方言はそう簡単には消えてなくならないと今の今まで思っていたのだが、どうも鹿児島の場合は事情が異なるようであり、他所とは異なる土地のようだ。このあたりの真因は上掲の外域制度と麓集落にあると、亀さんは橋口塾長の話から思ったのだが、同塾長に再会することがあれば、じっくりとこのあたりについて塾長の意見を聞いてみたいと思う。ご参考までに、関西弁すらも、いずれ消えてなくなると、橋口塾長が語っておられたのを付言しておこう。そして、数百年単位で見れば、確かに橋口塾長の主張は正しかろう。
ともあれ、薩摩、すなわち島津家は文字通りの海洋国家であった。中国や琉球はもとより、多分英国とも交流が深かったはずだ。薩摩藩は下甑島へ渡航という名目で有望な藩士を一旦下甑に送り、そこから若い藩士を英国に留学させているが、そうした留学生の中から、たとえば森有礼といった人物が後に誕生している。ともあれ、海洋国と島津家、明治維新を解くキーワードの一つになりそうだ。
横道に逸れるが、絵画とは云え、西郷隆盛の風貌は南方系を髣髴とさせるに充分だ。もしかしたら、宮古島で発掘されたという縄文人がルーツかもしれないが、このあたりは近く調べてみたいと思う。
(11)南方からやって来た縄文人
橋口塾長の話に時の経つのも忘れ、話も終盤に差し掛かって陽が傾きかけた頃、今回のミニ志布志一郎会の参加者の一人が、角田忠信博士の『日本人の脳』に絡めた質問を橋口塾長に問うた。これは面白くなるぞと思ったのだが、帰りのサンフラワー号の出航に間に合わなくなるおそれがあったので、時間切れとなったのは残念だった。再び橋口塾長に再会するようなことがあれば、塾長が大好きだという焼酎を酌み交わしつつ、以下の拙稿を紹介して意見を拝聴したり、さらには「下甑島」や「北朝鮮」について語り合ってみたいと心から思った。
北満州と日本列島 04
日本語の源流
ハンガリーと日本
「膠着語」「孤立語」「屈折語」、それぞれの違いについて
乳酸菌と漫画
日本語特有の擬声語(西洋で云うオノマトペとは異なる)
それから、橋口塾長が小生に問いかけた質問、「雪がしんしんと降る」のしんしんは、英語でどのように訳すのか、今でも亀さんは悩んでいる。山岸勝榮先生の「
歌詞に見る美しい日本語―英語翻訳ができない1つの理由
」と題する記事を再読しつつ、やはり「しんしん」の英訳は無理だなと、改めて思ったものである。
山岸先生の上掲の記事の他、以下の記事でも「雪がしんしんと降る」について言及しているので、関心のある読者は目を通すと良いかもしれない。
角田忠信『日本人の脳』(大修館書店)|丸谷才一+木村尚三郎+山崎正和の読書鼎談
以上、今回を以て「志布志の旅」シリーズを終えることにしたい。そして、本シリーズに目を通してくれた読者に対しては、心から感謝の意を表したい。ありがとう。
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