
フジテレビの「ザ・ノンフィクション」で、「オレがやらなきゃ誰がやる!~北朝鮮へ送るラジオ放送「しおかぜ」~」という、ドキュメンタリー番組を放送するというので録画しておいた。主人公は40歳まで普通のサラリーマンだった村尾建兒(たつる)氏(52歳)。40歳を境にサラリーマンを辞め、拓殖大学海外事情研究所教授の荒木和博氏(61歳)が代表を務める、特定失踪者問題調査会に参加、〝北朝鮮に拉致された〟日本人を救うため、「しおかぜ」という私設ラジオ局を12年前に立ち上げ、今でも毎晩、北朝鮮に向けてラジオ放送を届けている日本人である。
同番組が中盤に差しかかったころ、女性のナレーターが村尾氏の生き様について語り始めた…
おかしいと思ったら、命を懸けてでも闘う。父が描いた日本男児の生き様は、息子の背中を押しています。
そのナレーションを耳にした時、村尾氏に任侠の臭いを嗅ぎ取ったのだが、続けて同番組を見ているうちに、村尾氏の父親が映画脚本家の村尾昭と知り、「やはり」と思った。亀さんは村尾昭の映画を幾本か見ており、拙ブログでも「最強の侠客が登場する日」で、村尾氏の「三代目襲名」について書いている。そうした任侠の世界を描いた父親の背中を見ているうちに、自然に息子にも任侠の心が伝わったのだろう。

ところで、以下は村尾氏が「しおかぜ」で、〝北朝鮮に拉致された〟日本人に呼びかけている言葉…。

この言葉から村尾氏は、拉致は北朝鮮による〝単独〟犯行であると思い込んでいることが分かる。しかし、亀さんは拙稿「〝妾〟発言から」で、北朝鮮による単独犯行説を否定した。同記事で特に注目していただきたいのは、世界戦略情報誌『みち』に掲載された藤原源太郎さんの記事、「日本人拉致問題に関する一考察」で、亀さんは以下のように書いた。
三島由紀夫が自衛隊のある幹部から、北陸の海岸で起きた北朝鮮による拉致を、石川県警が〝支援〟している様子を示す、動かぬ証拠写真を見せられて衝撃を受けたという、驚愕の情報を源太郎さんは入手している。
単刀直入に言えば、北朝鮮が単独でやったと思われている日本人の拉致、実は日本の警察が〝協力〟していたということだ。これは警察が単独にできることではなく、その背後に時の政府、さらにはCIAの影がちらついているのが分かる。つまり、中国や韓国が日本に接近しないようにさせるため、所謂アメリカによる分割統治の一環だったということだ。そうしたCIAの軛から脱することに初めて成功したのが安倍首相に他ならず、このあたりは拙ブログで幾度か記事にしていることもあり、本稿では割愛する。
ともあれ、前稿「若者が切り拓く新しい日中関係」にも書いたように、アメリカに何等遠慮することなく、中露日朝が協同して極東大開発計画を推進できる環境になったのだから、安倍首相の功績や大である。
なを、拉致は拉致でも、横田めぐみさんの場合は単なる拉致ではなかった。他の拉致された日本人の場合、当時の北朝鮮で不足していた、印刷工や看護婦らが拉致されているし、また日本語の教師として拉致された人たちもいた。しかし、横田めぐみさんの場合は他の拉致とは異なり、後に金正恩の母になったことを考えるに、かつての大日本帝国の残置国家である北朝鮮が、日本の天皇家を模した金王朝樹立のため、横田めぐみさんを拉致したということが分かる。このあたりについては、『横田めぐみさんと金正恩』(飯山一郎 三五館)を参照されたい。


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