昨日、飯山一郎HPで以下の記述に目が止まった。
 トヨタ変調:政治状況の判断力を失ったか?
上記の記事を正確に把握する上で必要なのが、同HPの以下の記事だ。
 ソフトバンクが昨日から大暴騰!
どうだろう? トヨタ自動車とソフトバンクという、日本を代表する会社の二人の社長に対して、トランプのとった態度に大きな差があるのにお気づきだろう。そうした差が生じたのも、トランプが常に口にする“アメリカ・ファースト”にある。つまり、“アメリカ・ファースト”を信条とするトランプの御目に適ったのが孫正義であり、一方で御目に適わずに激しく攻撃されてしまったのが豊田章男ということになる。

豊田章男と孫正義、ともに日本を代表する大手企業の社長なのに、何故こうも差が出てしまったのか…。経営者としての天分の違いもあるのだろうが、他に考えられる理由として、育ちというものがありそうだ。豊田章男はトヨタグループの祖・豊田佐吉の直系の曾孫であり、徳川家光ではないが生まれながらの将軍、日本を代表する企業の未来の社長として、この世に生まれてきた男である。しかし、ここで思い致すべきは以下の格言だ。 初代が作り2代目で傾き3代目で潰す
豊田章男は4代目だが、今回のようなトランプの発言を引き出してしまったのも、彼自身が4代目であるというところにありそうだ。
次に孫正義。本田技研工業を創立した本田宗一郎を、孫正義は尊敬していると明言していることからも分かるように、孫正義は叩き上げの初代創立者であり経営者である。だからこそ、創業者としての苦労というものを骨の髄まで味わっており、そんな孫正義だからこそ同じ経営者として(トランプ自身は二代目)、この男は約束を必ず守るとトランプは確信したのだろう。このあたり、人間しての孫正義が好き嫌いといったことはさておき、トランプはもとより、プーチンにすら評価された経営者であるという事実つにいては、我々は素直に認めるべきだ。 『トランプ銘柄』になったソフトバンクが…


ここで、孫正義については思い出がある。同氏が未だ海のものとも山のものともつかなかった1982年頃、リクルートが出していた『就職情報』の町工場や商店街の求人欄に混じって、1ページにわたる孫正義の写真入りの求人募集を、ソフトバンクが載せていたのを今でも覚えている。当時の亀さんは本田技研工業を1982年2月に退職、半年後の1982年10月、TOEICが誕生して間もない株式会社国際コミュニケーションズに入社している。つまり、29歳の時に我が人生で最も長かった半年間の就活をしていたわけだが、最初は本田技研という自動車メーカーでの経験に加えて、十代の頃に世界を放浪して培った多少の語学力を武器に、海外の自動車メーカーの国際部や日本に進出している支店を中心に応募したのである。ドイツのある大手自動車メーカーの場合、最終の社長面接まで進んだものの、結果は不採用に終わった。自動車メーカーの応募に全敗してからというもの、必死で自動車関係以外の仕事も探したのは言うまでもない。
そんな時期、リクルートの『就職情報』を手にした。もし、ソフトバンクが今日のような巨大企業になっていなかったとしたら、リクルートの『就職情報』にソフトバンクが求人募集をしていたことは忘却の彼方だったかもしれない。しかし、仮にそうだったとしても、もしかしたらソフトバンクの求人募集のページを、未だに覚えていたのではと今でも思うのは、この会社に応募してみようかなという、何かしら訴えかけてくるものがあったからなのだ。しかし、最終的にソフトバンクに応募することはなかった。その理由だが、当時の孫正義が在日だったからという理由では断じてない。第一、3年間に及ぶ世界放浪生活で、様々な国籍の人たちと働いてきた亀さんなので、孫正義が在日であっても全く気にしなかっただろう(孫正義は1990年に日本に帰化)。ただ、年下の人間に仕えたくないという、ツマラナイ蟠りがあったのだ。それがソフトバンクに応募しなかった、単純唯一の理由だったのである。ちなみに、孫正義が1957年生まれと、亀さんより5歳近く年下だ。
 軟銀創始人孫正義:1983年醫生曾診斷我只能活5年
現在読み進めている『言霊はこうして実現する』(大野靖志 文芸社)に、以下のような行がある。
約2500年前に西洋文明へのシフトが起きたのだとすれば、その西洋文明が行き詰まってしまった今、次に期待されるパラダイムシフトは、必然的に東洋文明の復興・復権ということになるのだろうか。 いや、単に東洋文明をよみがえらせて神秘の世界へ舞い戻るというのでは、あまり現実的ではない。むしろ、東洋回帰を軸足としながらも、西洋でも東洋でもない新たな第三の文明の勃興が必要されるはずだ。 『言霊はこうして実現する』p.7
こうした大きな時代の流れの中にあって、どのような事業を孫正義は展開してくれるのか、注目していきたいと思う。

 1月6日付東京新聞夕刊
【追加情報】 みずほ銀行とソフトバンクの繋がりを示す、以下の記事を掲示板「放知技」で紹介したところ、掲示板の主である飯山一郎さんに評価していただいた。 借金10兆円超え、孫正義とみずほ銀行の「見果てぬ夢」

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