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人生は冥土までの暇潰し
亀さんは政治や歴史を主テーマにしたブログを開設しているんだけど、面白くないのか読んでくれる地元の親戚や知人はゼロ。そこで、身近な話題を主テーマに、熊さん八っつぁん的なブログを開設してみた…。
平成の今東光こと、飯山一郎
今東光は大変博識な和尚であると同時に、ユーモアを解する和尚でもあった。そのあたりを如実に示す和尚の記事があるので、本稿の最後に転載しておこう。

さて、現在の世の中に平成版の〝今東光〟はいるんだろうか…、と思っていたら、いたいた、飯山一郎さんがいた。

飯山さんは東アジアの古代史など歴史について造詣が深く、また乳酸菌というユニークなビジネスも展開している。また、何よりもユーモアがあり、堅物の亀さんと違って山師とも付き合えるという、実に懐が深い人だ。そのあたりは論より証拠、以下のページにアクセスしてみるとよい。
http://grnba.com/iiyama/

osho01_.jpg  iiyama16_070929.jpg
左が今東光で、右が飯山一郎。二人とも〝ムスコ〟の話が大の得意だ。


ライシャワー大使と大いに仏典を論ず

オレの所属する天台宗は、伝教大師が始めたものだが、初めて山を開き、最初にとった弟子の中から優秀な若いのを十人選び、天台座主観という哲学的なむずかしい仏教学を勉強させた。それが一人脱落し、二人脱落し、九人脱落し、最後に一人だけ残った。それが後の円仁という人で、慈覚大師といわれた大変な人なんだ。

前の駐日大使のライシャワーは、その慈覚大師の研究で、オックスフォードの博士になった。面白かったのは、オレとライシャワーさんが、どういうわけか一緒に講演しなくちゃならなくなって、新宿で時間合わせて汽車に乗りこみ、数人のお伴と一緒に汽車旅をしたんだ。その時、ライシャワーはオレに紹介されて非常に喜んで、

「一度あなたにお会いしたかった。あなたが天台の大僧正だというんで、大変お話したかった」

と言うんだ。あの人は大使というよりも、もともとプロフェッサーだから、日本語もうまいし、漢文も読むんだ。

「いや、私もお会いしたかった。先生がドクターコースでおやりになったのは天台教学でしたから、私はアメリカにも大変偉い人がいるものだと感心していたんです」

「とんでもございません」

なんて謙遜して、慈覚大師の旅行記がございましたね、とライシャワーが言うんだ。

「ええ、存じております。私も読みました」

というのは、オレは若い頃、心臓弁膜症を患ったことがあるんだよ。いまは手術なんかで治るが、昔は不治の病といわれたくらい始末の悪い病気でね。この病気は刺激が一番いけない。その間中、新聞もラジオもいかんというので、仏書ばかり読んでいた。その中にその本もあったんだ。

「慈覚の入唐、入学の旅行記ですね」

と言ったらびっくりしてね。

「私はずいぶん天台宗の人に会いましたが、いくら聞いても誰も読んでいませんでした」

「あれはシナ人が書いた文章でなく、日本の僧侶が書いた漢文なので読みいいんです。ただそれだけですよ」

「いやいや、あれまで読んでいらっしゃるとは驚いた。大変偉いことです」

それで、こういう所、ああいう所と話をするんで、「ええ、そうです。覚えてます」と返事をした。なにしろ、オレの悪い噂ばかり聞いてるだろう? ケンカするばかりのしょうがない坊主だとばかり思っていたもんだから、ライシャワーはすっかりびっくりしちゃった。

晩飯になって、芸者が来てワーワーやった時、ライシャワーと一等書記官…この人は後に香港の公使かなんかしている人だけど、そのまん中に入ってぽくら話をしていた。そうしたら何かの話からエロがかった話になって、チンポが話題に出た。そこでオレが、

「あそこにいる若い人たちのはいいけど、私のコレは全学連なんですよ」

「ゼンガクレン?」

「そう。親の言うことを聞かないセガレだから」

そうしたら「ワーッ!」とライシャワーさん、腹をかかえて笑いだした。それを一等書記官に通訳しているんだ。そうしたら一等書記官がオレの背中をポンポン叩いて、

「オー、ゼンガクレン! ゼンガクレン」

って笑いころげた。あいつらもユーモアを解するんだよ。でも、いま慈覚大師を論じていたかと思うと、その次にはこんな話だろう。オレはいつでも、このように硬軟両刀巧みに使いわけられるんだぞ。エロ話しかできないと思ったら大間違いだ。でも、その時は大変楽しかったよ。
『最後の極道辻説法』p.219
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