世界戦略情報誌『みち』5月15日号から、天童竺丸さんの「文明の原郷ツラン」と題する新シリーズか開始された。その中で、思わず目が止まった行がある(p,15)。
アーサー・ケストラーが私に突きつけた問題は難問だった。ユダヤ人の大部分を占めるアシュケナジーが、実はツラン民族の末裔であるとケストラーは主張していることになるからである。
断定はしていないものの、「アシュケナジーはツラン民族の末裔ではない」と、天童さんが思っているのではと匂わせる行である。そこで、昨日久しぶりにお会いしたので確認したところ、やはり亀さんの思っていた通りだった。
天童さん同様、ツラン民族の一人として自らを誇りに思っている飯山一郎さんも、「アシュケナジーはツラン民族の末裔である」という点を気にしておられたので、半年ほど前になるが亀さんは以下のように回答している。
 飯山一郎へ伝言・密告・質問・短信etc -9-
どうして、亀さんは上記のように回答したのかというと、アーサー・ケストラーが著した『第十三支族』を読めば、ツラン民族について言及してはいないものの、「アシュケナジーはハザール(カザール)帝国の末裔(すなわち、ツラン民族の末裔)である」と明確に述べているからだ。そして、そのアーサー・ケストラーのことを前世紀において、世界最高の頭脳の持ち主の一人だとする栗本慎一郎氏も、アーサー・ケストラーの説を全面的に支持していたのである。だから、いくら飯山さんが否定したくとも、否定のしようがないと小生は上記の投稿をしているだけに、天童さんの新シリーズに目を通して、アーサー・ケストラーや栗本慎一郎氏の説を、もしかしたら否定できるのではと思い、天童さんに直接問い合わせたという次第だ。
天童さんの話をじっくり聞くに及んで、「アシュケナジーはツラン民族の末裔である」という説を、否定できる可能性が高いことを知り、内心嬉しく思った。詳しくは今後シリーズで続く「文明の原郷ツラン」を追ってもらうとして、現時点ではっきりさせておきたい点は以下の通りである。
・アーサー・ケストラーも栗本慎一郎氏も、〝ツラン〟という概念が念頭にないこと。 ・ハザール帝国がユダヤ教(一神教)に改宗したと言っても、それはあくまでも同帝国の支配層に限っての話であり、その他大勢の一般民衆は、先祖代々の宗教(多神教)を変わらずに信仰し続けていたこと。
ともあれ、今後の「文明の原郷ツラン」シリーズの展開を期待しよう。また、天童さんが『みち』に著したツラン関連の記事は、巻頭言の赤文字で示した記事を参照されたい。
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