過日、拙稿「失敗してもいい 僕はやるを選ぶ 02 」で、映画人の道を目指していた若者を取り上げたが、見事に映画関係の会社に就けたことは、最近の拙稿「お節介爺さんと婆さん」にも少し書いた。
余談になるが、「失敗してもいい 僕はやるを選ぶ 02」で、映画の道に進みたいという相談を、ある若者から受けた話を書いたが、その若者は見事に映画関係の仕事に就き、この4月から社会人としての人生のスタートを切る。亀さんの余計なお節介が役に立ったようで、我がことのように嬉しかった。続報については折があれば書いていこう。
その若者、実は上の息子の同窓生であり、小中学校では同じサッカー部だった。亀さんも積極的に息子の試合の応援に駆けつけていたこともあり、顔が合うと挨拶をしてくれる、スポーツマンらしい気持ちの良い若者である。
ところで昨日、今度は下の息子の友人で、やはり地元で同じサッカーチーだった若者が、亀さんの仕事(翻訳)が一段落したのを見計らうかのように、将来の就職について相談に来た。現在の彼は大学三年生だが、卒業後はアジアを起点に国際ビジネスの道に進みたいとのこと。彼は大学の経営学部でマーケティングといった理論は学んでいるだろうから、専ら泥臭いビジネス本をアトランダムに選び、プレゼントした。
『和僑』(安田峰俊著 角川書店) 『悪徳の世界史〈1〉フィリピン華僑ビジネス不道徳講座』(浅井壮一郎著 朱鳥社) 『兵法がわかれば中国人がわかる』(吉田茂美著 携書)

上記3冊の本については、拙ブログで簡単な書評を書いているので、一度アクセスしておいて欲しいとも伝えた。
和僑 戦闘意欲なき国民は滅亡し、敢闘精神なき国民は堕落する 何年警官やってんだ!!出世なんかできるもんか!!おまえなんか!!
亀さん自身は3年間の世界放浪の旅の後、専門学校で貿易を学び、その後は一部上場企業の海外営業部での経験もあったことから、多角的なアドバイスをすることができた。加えて、今年に入って中露に覇権が移行、良くも悪くもアジアでビジネスを展開する上で、中国本土の中国人、香港人、台湾人の他、アジア各国に根を張っている華僑との接触は避けて通れないことから、孫子の「彼を知り己を知れば百戦殆うからず」を引き合いに出しつつ、大学生として時間的に余裕のある今のうちに、中国の古典、殊に兵法書を熟読しておくようにとアドバイスを送った次第である。そのあたりの理由については、『兵法がわかれば中国人がわかる』を読んで理解して欲しいと伝えた後、中国人や華僑の実像と虚像を把握する意味で、上記の『和僑』と『悪徳の世界史〈1〉フィリピン華僑ビジネス不道徳講座』の一読を勧めた。聞くところによると、大学では中国語や中国文化について学んでいるとのこと、頼もしい限りだ。
ところが、色々とアジアでの起業について話をしていくうち、その若者、フクイチ(福島第一原子力発電所)事故の実態について、全く知らないことが分かった。そこで、今度下の息子と呑む時に詳細を訊くようにと諭しつつ、簡単にフクイチ事故の現状について話を聞かせたところ、非常に驚いている様子だったので、以下のことも付け加えておいた。
大切なことは、本当に近く日本が崩壊するかどうかはともかく、そうした最悪の事態を想定した上で、常に準備をしておくことが肝心だ。無論、何らかの形でフクイチ問題が解決すれば、かつての日本列島に戻る可能性もゼロではないせよ、残念ながら今の時点において、そうした可能性は限りなくゼロに近い。
さらに、奇跡的にフクイチ問題が解決したとしても、いずれ日本は滅ぶことは避けられない根拠の一つとして、以下の記事を紹介した。ただ、同記事はフクイチの実態についての視点が欠如しており、そのあたりを念頭に読み進めることが肝心だと強調しておいた。 「2025年問題」をご存知ですか?~「人口減少」「プア・ジャパニーズ急増」…9年後この国に起こること
帰り際、若者には今東光和尚のことばを取り上げた拙稿、「空々寂々たる人生なんて、糞くらえ」に一度目を通すようにと言っておいたのだが、果たして和尚のことばが若者に届いただろうか……。
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