亀さんは翻訳という仕事をしているので、毎年確定申告を作成しなければならない。その時は準備が色々とあり、その一つに取引相手(主に海外の翻訳会社)ごとの売上金の合計を出す作業がある。昨年度の場合は6~7社から、未だ支払いを受けていなかったことが判明したのでメールを送ったところ、2社を除き残りの会社は即座に支払ってくれた。未だに支払いがない1社はアメリカの翻訳会社だが、一緒に仕事をしたPM(プロジェクトマネージャーといい、日本の翻訳会社ではコーディネーターと言う。翻訳者と翻訳を依頼した顧客の仲介を担当する、翻訳会社の社員のこと)から昨秋仕事の依頼があり承った。
ちなみに、その会社のPO(注文書)には以下のように明記してある。
Invoices will be paid 30-45 days from receipt of invoice
当方の請求金額は日本円にして20万円ほどで、実際に請求書をメールで送付したのは、昨年の12月7日であった。しかし、その後支払は行われず、すでに45日以上が過ぎた3月4日、支払いを催促するメールを送信したところ、直ちに処理するという返信メールが同PMから届いた。しかし、それから3週間過ぎても何の動きが無いので、3月25日に再び催促のメールを送ったが、今度は返信がなかった。そこで、同社のCEO(社長)に直接メールを送り支払いを請求したところ、直ちに事が進んだのである。米国時間の遅くとも木曜日中(3月28日)までに支払うという言質を取ったので、後は実際の振込みを待つだけである。PMとでは埒が明かない場合、その会社の社長に直接メールを送るという手段があるので、頭に入れておいて欲しい。
万一、それでも支払いがなかった場合、今度はProZ.comおよびTranslation Directory.Comに報告書を提出する段階に移る。

ProZ.comの有償会員になると、各々の翻訳会社に対する翻訳者の評価を載せた、「Blue Board」にアクセスできるのだが、亀さんは新規に取引するか否かの判断にBlue Boardを活用している。万一、上記の会社が支払わなかった場合、遠慮なくBlue Boardに会社名と社長名を出し、支払いの約束を破った旨のコメントを書いてProZ.comに一般公開する予定でいる。ProZ.Comは世界で最大規模の翻訳者を対象にしたサイトなので、そこで悪評を書かれると相手の翻訳会社も大きなダメージを受けるというワケだ。

次の順序として、Translation Directory.Comにも当然報告書を提出する。ここは世界中の翻訳者の駆け込み寺的な存在のサイトである。同サイトの存在は大分前から知っていたのだが、過去13年間にわたり、相手の翻訳会社を時には説得したり、時には脅したりして、結果的には支払は1社を除き無事に行われている。その1社は日本の翻訳会社だが、金額的に大したことがないので放置している(ただし、いずれ時間が取れたら徹底的に叩くつもりだ)。しかし、上記のアメリカの会社以外に、昨年取引のあった翻訳会社で支払が滞っているドイツの翻訳会社だが、ここも金額的に大したことはないので、そのまま放置しても良いのだが、今後続く他の翻訳者のことを考えれば、ここは金額に関係なく近く叩いておこうと思っている。
以上、相手の翻訳会社と支払いを巡って何等かのトラブルが発生した場合、上記のように亀さんは行動しているわけだが、ただし、当然ながら以下をクリアしていることが条件だ。
・相手の指定した納期に間に合わせたか? ・自分の訳文に対して、相手はクレームを付けてきたか否か?(翻訳品質に問題はなかったか?) ・注文書に照らして、相手の支払いが遅れているのが明白か? ・相手が支払いについての明確な回答をしてきたか否か?
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