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人生は冥土までの暇潰し
亀さんは政治や歴史を主テーマにしたブログを開設しているんだけど、面白くないのか読んでくれる地元の親戚や知人はゼロ。そこで、身近な話題を主テーマに、熊さん八っつぁん的なブログを開設してみた…。
ツランと黒潮の出会い(2)
2月15日に発行された世界情報戦略誌『みち』の巻頭言は、実に読み応えがあった。その貴重な一小節を以下に引用させていただく。

●地球の高緯度地域が寒冷な氷河に覆われていた時代には、日本海は内陸湖であって、日本列島は大陸と陸続きであった。北では後に樺太および間宮海峡となる地峡部で大陸と繋がり、南では朝鮮半島が陸続きだったのだ。
 氷河時代が過ぎて地球が温暖化すると、氷河時代の最寒冷期に比べて何と一〇〇メートル以上も海面が上昇した結果、日本列島は大陸から分離される。それに伴って、それまで内陸湖だった日本海に対馬海峡を通って黒潮が流入するようになる。このことが日本列島に四季を齎すことになるのである。
 それまでわが日本列島には北からも南からも出自を異にする多くの人々がやって来て住みつくようになっていた。バイカル湖の西北約二三キロメートルにあるマクマホン村で、今からおよそ二万三〇〇〇年前に住んでいた人々の痕跡が発見された。「マリタ遺跡」と呼ばれる。現在のブリヤート人の先祖と見なされるこの人々はシベリアの大地を東へ向かって進み、間宮海峡を越えて樺太から日本列島へ辿り着いたと考えられている。そして、北海道十勝地方で採れる黒曜石が細石器の原料として高く評価され、はるばる運ばれて二万年前のシベリア各地の遺跡から発掘される。このことから、民族の移動の流れが東への一方通行でなかったことが分かる。
 南からも黒潮に乗ってアウストロネシアの人々がフィリピン、台湾、西南諸島、沖縄・奄美を経て九州に達し、日本列島へと上陸した。
 南から来た人々と北から来た人々は日本列島で出遭うことになったのだが、出遭った最初には言葉がまったく通じなかったに違いない。従って一緒に住むことはなく、相手の存在に気づいてはいても、一定の距離を保って住んでいたはずだ。
 このとき、自らに異なる相手を殲滅してしまおうという衝動に駆られなかったのは、人類の歴史における奇跡としか言いようがない。
 その理由を想像するに、日本列島がすでに石器時代から豊穣の大地だったからに違いない。稀少な食糧や資源をめぐって殺し合いに奔るのは、自然の恵みが乏しいからに外なるまい。異人集団を殺して略奪するよりも、自らの手で採集する方が日本列島では遙かに簡単で容易だったからであろう。

世界情報戦略誌『みち』p.3


昨日の拙稿「蘇るのか、逝きし世の面影」でも取り上げた、渡辺京一著『逝きし世の面影』に描かれている江戸の情景は、むろん江戸時代に突然出現したものではなく、はるか太古の昔からこの日本列島で、長年にわたって醸成されてきたものなのだ。そのあたりは天童竺丸さんの上記の小節からも明らかだし、関連して拙稿「ツランと黒潮の出会い」も再読してもらえたらありがたい。

ところで、NHKの「ファミリーヒストリー」で森山良子が登場していた。その中で懐かしいサンフランシスコのジャパンタウン(日本人街)が映し出されていたが、そこに登場する日系二世や三世の話す言葉は米語であり、もはや一世の両親のように日本語を母語とはしていない。拙稿「海を渡った移民たち」でも紹介したブラジルの日系の場合も、同様のことが起きている。そうした日系の過去の歩みを見るに、放射能地獄の日本列島から脱出する日本人も世代を重ねるにつれて、やがては日本語が忘れ去られていき、幾世代か後には現地に完全に溶け込んでいるだろうし、放射能地獄の日本列島に残った人たちも、やがて全員が消えていく運命にある。とすれば、日本人を日本人たらしめるものが日本語なのだから、これは日本語と日本人の消滅を意味しており、こうした運命を我々はどう受け容れていくべきなのか…。これは真剣に一人一人が考えるべきテーマのはずであった。

しかし、そうやって悩む時期は既に過ぎており、今や一刻も早く人生計画の根本的な見直しを行い、その計画に沿って準備を速やかに進めていかなければならない時期に突入しているのである。


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