昨秋は背骨を骨折したものの、ここに来て大分回復したようで、現在は年末できなかった大掃除をしている。幸い、ここ三ヶ月ほど多忙だった仕事(翻訳)も一段落、再び忙しくなる前に片付けておきたいと思う。しかし、二階にあった仕事部屋を家族に協力してもらいつつ、一階に仕事部屋を移したこともあり、もう数日の時間を要しそうだ。
山田洋次『息子』 予告編
昨日も新しい仕事部屋を整理していたら、映画「息子」が出てきた。山田洋次監督の作品で、7年ほど前に記事にしたこともある(寅さんのことば 第2部 48)。懐かしくなって、大掃除の合間に久しぶりに観た。
小生は記事で、以下のようなことを書いており、
永瀬正敏演じるバカ息子の浅野哲夫が、あまりにも亀さんの若い時にそっくりなので、初めて同映画を観たときは唖然としたものだった。
今でもそう思っている(苦笑)。
それはともあれ、小生は以下のようなことも書いた。
今では哲夫よりも三國連太郎演じる父親の浅野昭男に、寧ろ感情移入するようになった自分がおり、改めて映画「息子」の上映から四半世紀近くの時間が流れていることを思い知ったのである。
久しぶりに同映画を観て、哲夫の父親は言葉にこそ出さなかったものの、その胸の内が今の小生に痛いほど伝わってきた。

昭男 一人で死んでも仕方ねぇと思っているんだ 長男妻 そんなこと言わないでくださいよ、お義父さん・・・
岩手の山奥に住む、父親を心配する子どもたちを見ながら思い出したのは、小生の長男が「お父さんが倒れたら、僕が面倒を看る」と言ってくれた時のことであり、その時は心から嬉しく思ったが、「死ぬ前の日まで元気に仕事をし、眠るように(苦しまずに)あの世に行きたい」と、小生は答えている。実母が脳梗塞で倒れ、その後の大変さを身を以て知っただけに、昭男同様、子どもたちには絶対に迷惑をかけまいと心底思う。

昭男 いつまで俺に心配かけたら気が済むんだ?
小生は子どもたちに昭男のような言葉を吐いたことはないが、二人の将来を心配をしているのは同じだ。人の親となって、初めて父母の気持ちを理解できるようになった。


昭男 そうですか・・・、そうですか・・・
「この子(哲夫)の嫁御になってくれますか?」と問う昭男に対して、和久井映見演じる川島征子が頷くのを見て、「そうですか・・・、そうですか・・・」と呟く昭男に、三年ほど前に長男から結婚の報告を受けた時のことを思い出した。
さて、今日も仕事部屋の整理に取りかかるとしよう。
スポンサーサイト
|