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人生は冥土までの暇潰し

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人生は冥土までの暇潰し
亀さんは政治や歴史を主テーマにしたブログを開設しているんだけど、面白くないのか読んでくれる地元の親戚や知人はゼロ。そこで、身近な話題を主テーマに、熊さん八っつぁん的なブログを開設してみた…。
日本精神と海外体験
飯山史観の編集を行っていることもあって、歴史関連の本を読んだり動画を観たりすることが多くなり、なかでも最近になって観るようになったのが小名木善行氏の動画だ。一昨日公開された動画は対談形式の動画で、対談相手が櫻井よしこ女史だったので興味深く観た。


世界と戦う原動力|櫻井よしこ×小名木善行

櫻井女史と言うと、愛国精神の塊というイメージが強い。その櫻井女史は高校を卒業した後にハワイの大学に留学、日本の心に目覚めたという話を耳にして、なるほどと思ったものだ。小生も高校を出た後、一年ほど地元の企業で働いて旅行資金を貯め、三ヶ月ほどヨーロッパを回って帰国するつもりでいたが、どういうわけか三年間の海外放浪と相成った。そのあたりは拙稿「ハウスボーイ」にも書いている。

先週末、『満洲裏史』(太田尚樹著 講談社)という本を読んでいたら、岸信介の叔父にあたる松岡洋右がアメリカに留学し、寄宿先の家でハウスボーイ(下男)として薪割りなどの仕事をしながら、1900年(明治33)にオレゴン大学法学部を苦労して卒業したという行があった。その時、咄嗟に思い出したのが高橋是清だった。是清は1867年(慶応3年)に藩命によりアメリカへ留学したものの、だまされて年季奉公、すなわちハウスボーイの契約書にサインしてしまったため、牧童や葡萄園で奴隷同然の生活を強いられたという苦労を体験している。

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ハウスボーイ


櫻井女史の話に戻すが、同女史が小学校の英語教育を批判していたのに注目した。「子供に英語を教えるなんて馬鹿だ」と題した記事を書いた身として、全く以てその通りだと思ったものだ。第一、母語を疎かにして、何が英語かと言いたい。

なを、英語教育に関しては以下のような興味深い動画もある。


9割の国民が知らない「英語化は愚民化」という真実(室伏謙一×施光恒)

それから、冒頭の小名木氏の動画に寄せられたコメントに、以下のような内容のものがあった。

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個人的な意見だが、「日本に目覚める人」(国粋派)と「外国かぶれになる人」(コスモポリタン派)以外に、〝脱藩派〟とも呼ぶべき道があると思っており、そのあたりは拙稿「南方熊楠の世界(4)」に詳述した。

さて、2021年も残り一週間を切った。個人的に仕事部屋の大掃除、書類整理等があることから、たぶん本稿が今年最後のブログ記事になると思う。今年一年間にわたり、小生のブログ記事を読み続けてくれた読者には心から感謝したい。今後も仕事に追われていない限り、精力的にブログ記事を書き続けていく所存なので、どうか来年もご愛顧のほど宜しく!

【追加動画】

日本語デビュー!美しい日本語は世界一難しい言語だ!

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日本精神と中野学校
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拙ブログで、陸軍中野学校について言及した記事は計26本に及ぶ。「証言 陸軍中野学校」に至っては11本のシリーズになった。そんな折、前稿「日本精神とGHQ焚書」で紹介したダイレクト出版が、『「陸軍中野学校」の教えー日本のインテリジェンスの復活と未来』と題する、中野学校に関する書籍を発売していることを知った。筆者は元自衛隊陸将の福山隆氏で、JBpressから数多くの記事を出しており、特に目につくのが北朝鮮情報だ。

JBpressの福山氏の記事全体を読んでみようと思ったが、残念ながら同紙の有料会員(Premium会員)でないと読むことはできないようだ。ただ、福山氏の一連の記事タイトルから、飯山一郎さんの北朝鮮観を超えるものではないことが容易に想像できた。その飯山さん、以下のような投稿を遺してくれている。

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https://grnba.bbs.fc2.com/reply/15662298/632/

さらに深掘りしてみたいという読者は、以下の再読をお勧めしたい。

金王朝の “深い謎”

ビビンバ! 北朝鮮!


さて、陸軍中野学校と云えば、小野田寛郎氏を思い出す読者も多いことだろう。ここで、以下のような数年前の記事がある。
中野学校というのはね、恐ろしい学校なんですよ

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同記事は、『僕は少年ゲリラ兵だった』という本の書評ページなのだが、同書を執筆したのがNHKスペシャル取材班と知った時点で、大凡の同書の内容が推定できた。

 そのうちの一人は、「中野学校というのはね、恐ろしい学校なんですよ」と語る。取材時は92歳、京都大出身のインテリ。当時の教本をめくり、あるページで目を止めた。「致死量」と書いてある。「どれだけの薬を使えば、人を殺せるかという研究です。サリン事件みたいなことだよ。私ら、謀略部隊だから、悪いこと、何でも許されるという教育だから」。

 Nスペ取材班が、中野学校は何を求めていたのかと聞く。「国のために、死ね。それだけだ」。では、国は中野学校に何を求めたのかと追い打ちをかけると、「要するに、国のために悪いことをやってくれ、ということかねえ――。国のため」。そしてこう付け加えた「国もいい加減なもんだね。国民を台無しにする...」。


上記のような嘘を、平気でNHKスペシャル取材班に語った京大出身のインテリは、書評を書いたBOOKウォッチによれば陸軍中野学校の卒業生とのことだが、実際の中野学校では「生きて生きて生き延びよ」と教えていたはずだ。中野学校について多くの書籍を著した斎藤充功さんからも耳にした言葉で、本物の中野学校の卒業生の証言とはまるで逆である。

小生は拙稿「証言 陸軍中野学校 8」で、斎藤さんの本から以下を引用している。

『証言 陸軍中野学校』の「証言1 戦犯になった一期生」を読む。この証言を行ったのは、陸軍中野学校の一期生であった牧沢義夫である。以下は牧沢氏の証言。

中野学校で受けた教育は、私の人生にとって決して無駄ではなかったと思っています。あの時代、日本人は「天皇や国家に忠義を尽くせ」というとが至誠とされていましたが、中野の教育で学生に求められていたものは国体イデオロギーよりも「個としての資質」を求められていました。資質とは「生き延びる諜報員は優秀である」ということなのです。それが、中野学校の基本であったと、私は理解しています。(『証言 陸軍中野学校』p.30)


牧沢義夫氏の発言を読み、咄嗟に小野田寛郎少尉のことを小生は思った。小野田少尉のことは、「証言 陸軍中野学校 4」を参照してもらうとして、ここで改めて佐藤守氏の言葉を繰り返しておきたい。
国家存立のためには、情報戦とそれに対処する秘密組織が不可欠です。同盟国・米国のCIAはじめ、世界各国はその組織を有効に活用して、過酷な国際戦略を生き抜いています。それが国益であり、勝ち取ることが自国民保護のために必須だからです。残念なのは、戦後の日本政府だけがその意識が全く欠落しており、悲しいことに肝心な情報を同盟国に頼っている有様です。その姿勢は、まさに大東亜戦争で植民地から解放したアジア諸国に代わって、自らが「米国の植民地」に甘んじているように私には見えるのです。(『大東亜戦争は昭和50年4月30日に終結した』p.211)

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そう、佐藤守氏の言うとおり、「国家存立のためには、情報戦とそれに対処する秘密組織が不可欠」だ。国益を考えぬ輩は、まさに日本精神が欠如しているとしか言い様がない。

最後に、インテリジェンスを考えるにあたり、江崎道朗氏と倉山満氏の貴重な対談動画があるので、以下に紹介しておこう。


公文書管理が国を救う~救国のアーカイブ 江崎道朗 倉山満【チャンネルくらら】


インテリジェンスとアーカイブの密接な関係~救国のアーカイブ 江崎道朗 倉山満【チャンネルくらら】

【追記】
実は本稿をアップする前、斎藤充功さんにメールで福山隆氏について問い合わせている。内容的に一人でも大勢の読者に知っていただきたいメールだったことから、斎藤さん御本人の承諾を得た上で以下に公開する。

亀さんへ

久しぶりです。こちらは元気溌剌で日々、過ごしています。

お尋ねの件ですが小生、福山とは面識がありません。著書「中野学校の教え」がダイレクト出版から刊行されるのは小生も承知しています。

ウェブ広告を派手に打っているようですが、小生の作品から(図版等)を含めて多く引用しているも、出典が全く記るされていません。作家が口述筆記をまとめた著作ですね。内容は資料の解説本という作品です。

小生も9月に論創社から『陸軍中野学校全史』(630p)を上梓し、現在2刷りになって評判が宜しいようです。福山の本と対比しながら読んでみるといいかもしれませんね。

斎藤

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日本精神とGHQ焚書
前々稿「日本精神と宮沢賢治」で取り上げた辻善之助の『皇室と日本精神』、計七千冊以上にも及ぶGHQ焚書図書の一冊に指定された書籍だったことは既に書いた。その同書を復刻したのはダイレクト出版という出版社で、同書についての案内ページを公開しているのだが、同ページの冒頭に『GHQ焚書図書開封』(計12冊)を著した西尾幹二氏の推薦文が掲載されているのに目が留まり、西尾氏が精力的にGHQ焚書に取り組んでいたことを思い出した次第である。

ところで、何故に『皇室と日本精神』がGHQ焚書の対象になったのか・・・、その解は同ページの「GHQが隠したかった皇室の秘密とは...」の小節に書いてある。

どうしてGHQは「皇室」の本を日本人から隠したのか?そんな彼らの“ホンネ”が如実にあらわれている1冊の本を、独自に復刻・再出版することにしました。この本を読むと「だからGHQはこの本を隠したのか...」と、納得してしまうかもしれません。

『GHQ焚書図書開封』著者である西尾幹二氏も「文章の質、品格がまるで違う」と絶賛する本書。戦前の日本人は当たり前に知っていたのに、私たちには教えてもらえなかった皇室と日本の秘密について、こんなことが語られています。


GHQ焚書図書に取り組んだのは、何も西尾氏だけではない。他にも日本精神を取り戻そうと奮闘した先人は多く、そうした一人に澤龍氏がいる。GHQ焚書図書を精力的に蒐集してきた漢で、稲村公望さんは澤氏の自宅を訪問、その時の様子を同行した山崎行太郎氏がブログ記事にしている。
「GHQ焚書」訪問記

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ちなみに、右端に写っているのが澤氏で、小生も一度だけだが、お目にかかったことがある。もう、十年近く前の話になるが、爾来、戦前の日本人にとっては当たり前だった、日本精神とは何だったのかを追究し、どのようにして日本精神を我々は取り戻すべきかについて、長い間にわたり思索を巡らせてきたが、やはりGHQ焚書図書に一度は目を通すべきだと思うに至ったわけで、その意味でGHQ焚書復刻の動きが出てきたのは嬉しい限りだ。

そして、ダイレクト出版が『皇室と日本精神』を復刻、同社と志を同じうする経営科学出版社も、松岡洋右の『東亜全局の動揺―我が国是と日支露の関係満蒙の現状』、『スペイン古文書を通じて見たる日本とスペイン』等を復刻させているのを知った。

ちなみに、『スペイン古文書を通じて見たる日本とスペイン』は、国会図書館でデジタル化されており、以下のページにアクセスすれば読むことができる。
https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1041580/33

その他、数多くのGHQ焚書図書が、国会図書館でデジタル化されており、そのあたりの詳細は以下で確認していただきたい。
歴史逍遥『しばやんの日々』

飯山史観を編集している身として、豊臣秀吉について調べたいことがあったことから、経営科学出版社が復刻させた『スペイン古文書を通じて見たる日本とフィリピン』を発注、現在通読中である。同書の腰巻からは、「豊臣秀吉の恐るべき外交力」、あるいは「スペインの文献で分かった戦国日本の真の姿」等の文字が目に飛び込んでくる。現在、ブログ記事「武士の時代 16」を誠意執筆中だが、織田信長、明智光秀、豊臣秀吉、徳川家康という、近世日本の礎を築いた四傑に共通する〝日本精神〟について、新稿で語っていくつもりだ。ただし、完成までにはもう少し時間がかかると思う。


明治維新から仕組まれていた?【リアルマトリックス】文化人レベル2の動画を1話だけ特別公開!

ところで、小生は林千勝氏の新講座「月刊インサイダーヒストリー」を、経営科学出版社を通じて定期購読している。同講座は小生が身銭を切った初の講座となったのだが、それは林氏の言論活動を応援したいという気持ちが強かったからである。しかし、過去数年にわたって同氏の書籍や動画を追いかけてきた身として、「月刊インサイダーヒストリー」創刊号には、特に目新しい情報が無かったのは残念だった。そのあたりは、以下のブログ主も同じ思いをしているのが分かる。
「月刊インサイダーヒストリー」(林千勝)の創刊号(第一回)を視聴した感想

その林氏に対して、小生は二つの不満を抱いている。

■黒い貴族
世界戦略情報誌『みち』の天童竺丸編集長が著した『悪の遺産ヴェネツィア』、同書については幾度か本ブログでも言及してきた。それだけに、ロスチャイルドという近代の情報のみを語る林氏に、ある種の物足りなさを感じていた。黒い貴族の源流は三千年前のフェニキアにまで遡るものの、そこまで言及する余裕が林氏に無いとは到底思えないのだ。また、黒い貴族の番頭にすぎないロスチャイルドだけを取り上げ、何故に欧州の黒い貴族について取り上げないのか、この点も不思議でならない。

■プーチン
小生は、「プーチンvs.黒い貴族」と題するブログ記事を書いたことがある。林氏は何故に、ロスチャイルドを筆頭とするNWOと対抗する、プーチンについての言及が一切無いのか、実に不思議だ。


ロシア軍、ウクライナ国境に集結中

そのプーチンのロシア、かつてはソ連領だったウクライナ国境に、かなりのロシア兵を集結させているとのこと。このウクライナ問題の本質については、マドモアゼル・愛氏が上掲の動画で語っているように、DSが裏で動いているのは確かである。同氏によれば、今週のクリスマスあたりに大きな動きが出そうだとのことで、同氏同様、小生も固唾を呑んで見守っている。

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最後に横道に逸れるが、そのマドモアゼル・愛氏の著した『月の教科書』(ビオ・マガジン)、現在精力的に読み進めている。太陽星座については門馬寛明氏の著した、『西洋占星術』(光文社)に二十代の頃に接して以来、占星術については少なからぬ関心を抱き続けていたが、マドモアゼル・愛氏が発見したという、〝月星座〟なるものが存在するとは知らなかった。「月は二万年前に地球の衛星になった」等、内容的についていけない同氏の主張も多々あるが、今は素直に月星座を我が身に当てはめ、今までの人生を静かに振り返ってみたいと思っている。

日本精神と明治維新
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前稿「日本精神と宮沢賢治」で上掲の動画について書いたが、同動画を観ながら思い出したのが、十年ほど前、世界戦略情報誌『みち』のまほろば会で林(廣)さんが、「明治維新は失敗だったな」と呟いた時、隣に座っていた山浦嘉久さんが、「そうだ!」と応じていた光景で、今でも脳裏に焼き付いている。

何故に明治維新は失敗だったのかという理由は、前稿で紹介した「真説・日本近現代精神史vol.1」にも書かれているのだが、要するに明治維新以降の我が国の失敗は、和魂洋才で謂うところの「和魂の喪失」に尽きるとのことであり、小生もその通りだと思う。つまり、前稿で紹介した宮沢賢治についての行で、「明治維新による近代化によって和魂を失う前の日本人の精神は、「雨ニモマケズ」に出てくるこのような精神だった」とあるように、和魂を失った我々は再び和魂を取り戻すべきなのだ。そして、表現こそ違え、〝和魂〟については拙ブログで度々取り上げてきたテーマでもある。たとえば、拙ブログでは渡辺京二氏の著した、『逝きし世の面影』(平凡社ライブラリー)を、時々だが取り上げており、「蘇るのか、逝きし世の面影」という拙稿もそうした一例だ。

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なを、上掲の動画は「日本近現代精神史vol.1」という講座への誘いになっており、講師は文芸批評家の浜崎洋介氏が務めている。動画から浜崎氏は実に優れた仕事をしていると小生は思ったし、文芸批評家を名乗るだけあって、明治の文豪に視座を置いた和魂洋才の話、実に迫力があった。


「明治維新の闇と芥川龍之介の自殺」なぜ天才作家は“ぼんやりとした不安”という理由で死を選んだのか?(浜崎洋介)

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その浜崎氏、他にも優れた動画をYouTubeで数多く公開しているので、この機会に同氏の動画を幾本か観てみるといいだろう。
浜崎洋介チャンネル

浜崎氏の文学に関する動画以外で、個人的に小生が注目したのは同氏の安倍晋三論だ。


今だからこそ振り返ろう安倍政権の大罪と長期政権のカラクリ 【前編】(三橋貴明×浜崎洋介)


今だからこそ振り返ろう安倍政権の大罪と長期政権のカラクリ【後編】(三橋貴明×浜崎洋介)

【後編】で浜崎氏は共同体について発言(24:48~)しているのだが、これは武田邦彦氏が時々自身の動画で語っている、「人は決して独りで生きてはいけない。実に多くの人たちに生かされている」という言葉と相通じるものがある。要するに、明治維新前の日本は〝納豆型〟の社会だったが、和魂を捨てて洋才を取り入れた以降の日本は、〝甘納豆型〟の社会に変貌を遂げてしまったということであり、そのあたりは拙稿「納豆型社会の情景」でも述べた。

このように、共同体の大切さを説く浜崎氏だが、同時に上掲の動画で現在の日本は、お上(政府)に頼ることはできないことから、自力で生きていかなければならないとも語っている。つまり、拙稿「老後の資金がありません!」でも書いたように、高橋洋一氏の言葉を借りれば、政府を当てにすることなく、「ずーっと働き続けること」といったことを念頭に、これからの世の中を生き抜いていくべきなのだ。

ところで、三橋氏と浜崎氏はアベノミクス三本の矢を巡って、かなり辛辣に安倍晋三元総理を叩いている。そうしたお二人が交わす言葉に耳を傾けながら、以下の二点について言及していないこと、実に残念に思った次第である。

■草刈り場の管理人
最初に、林千勝氏が自身で作成した以下の構図、すなわち日本の総理大臣が置かれている立場というものを、三橋氏と浜崎氏の両氏が全く触れていないのが気になった。

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小生は拙稿「再々登板?」でも書いたが、安倍晋三元総理と雖も林氏の云う「草刈り場の管理人」に過ぎず、そうした己の置かれた立場を無視してNWOに逆らうことは出来ない、というのが安倍氏が置かれていた立場だったということを忘れるべきではないと思う。

■政治家

なぜ安倍政権の国家破壊は止まらないのか!?[三橋TV第204回]三橋貴明・高家望愛

上掲の動画で三橋氏と浜崎氏の両氏は、〝政治家〟である安倍晋三氏と麻生太郎氏を批判しているが、己のモノサシで政治家というものを判断すると間違うことが多く、この辺りは、飯山一郎さんが健在なりし頃、放知技で熱論が交わされたテーマの一つでもあった。そして、「放知技で熱論が交わされた」スレッドを締め括るにあたり、飯山さんが以下の投稿をしていたのを、覚えている放知技の読者も多いことだろう。

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次回は、「日本精神とGHQ焚書」について筆を進める予定である。

日本精神と宮沢賢治
日本精神について、数回に分けて書いてみたいと思う。その切っ掛けは宮沢賢治だ。飯山史観の一環として明治維新について調べていた時、「売国奴が再生産されるのはなぜ?」という動画に、賢治が登場していたのである。残念ながら、同動画は12月17日までの限定公開だったので、最早観ることはできないのだが、幸い、同動画の概要が判るページが残っていた。

雨ニモマケズと日本人の精神
最後に、宮沢賢治の「雨ニモマケズ」という有名な詩についてご紹介しましょう。

この詩は一度は読んだことがあると思いますが、大抵の人は冒頭の部分しか思い出せないかもしれません。ですが、この詩の中盤以降の部分では、現代の日本人が忘れてしまったこのようなことが書いてあるのです。

「東に病気の子供がいれば
行って看病してやり、
西に疲れた母がいれば
行ってその稲の束を背負い、
南に死にそうな人がいれば
行って怖がらなくてもよいと言い、
北に喧嘩や訴訟があれば、
つまらないからやめろと言い、中略
ほめられもせず、苦にもされず
そういうものに私はなりたい」

コロナで困っている人を見捨てて、「自分で頑張れ」「生活保護でなんとかしろ」「助けるための金は出さない」このような同じ国民を守るという共同体意識が欠如している菅総理や麻生財務大臣とは違い、明治維新による近代化によって和魂を失う前の日本人の精神は、「雨ニモマケズ」に出てくるこのような精神だったのではないでしょうか。

そして、このような忘れ去られた先人たちの想いを受け継ぐことこそが、私たちにとって大切なことなのではないでしょうか。

今のまま嘘で塗り固められた歴史を信じて生きていくのか、それとも、この機会を活かして、歴史の真実を知り、日本に蓄積し、腐敗、悪臭を放つ嘘を真実に置き換え、嘘を浄化し、正気を取り戻し、日本の主人公としての自覚を取り戻すのかはあなた次第です。

真説・日本近現代精神史vol.1


実は、上記のウェブ記事を読んだ後、世界戦略情報誌『みち』の最新号(12月15日号)に、「宮沢賢治「永訣の朝」の慟哭」という記事が公開されたのである。これは、天童竺丸編集長が執筆する巻頭言の玉稿であり、本稿の最後に掲載しておくので是非目を通していただきたい。

さて、肝心の「日本精神」であるが、小生なりに定義するとすれば、「遙か太古の昔から日本列島の住民が育んできた思考・行動様式」とでもなろうか・・・。ただ、「思考・行動様式」だけでは解りにくいと思うので、日本精神について述べた幾本かの記事・動画・書籍を以下に紹介しておくので、それによって「日本精神」の輪郭を掴んでいただけたらと思う。

■記事・動画

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一、「はい」という素直な心

一、「すみません」という反省の心

一、「おかげさま」という謙虚な心

一、「私がします」という奉仕の心

一、「ありがとう」という感謝の心


李登輝が今も大切にしている「日本の精神」とは?


「奉仕の心」は本稿の最後に掲載した巻頭言にある、「賢治は他人に尽くすことを信念としていた」(赤下線)という記述に結びついていることにお気づきのことと思う。


【張陽チャンネル開設】日本 武士道精神まだあるか?反日教育を受けた後の葛藤【第1回】

次に張陽氏の動画。同氏にとって初となる上掲の動画は、新渡戸稲造の『武士道』を基にしている。すなわち、武士が重んじていた七つの徳目、「義」「勇」「仁」「礼」「誠」「名誉」「忠義」を彷彿させるものがあるのだ。ある意味、日本精神そのものについて張氏は語っていると云えよう。

■書籍
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『皇室と日本精神』(辻善之助 大日本出版)

この本はGHQ焚書対象の一冊となった本だが、この度復刻の運びに至っている。ちなみに、同書の目次が以下に掲載されており、小生は同書の目次に目を通して購入を決めた。
GHQが葬り去った「皇室」の真実

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『神道と日本文化』(渡辺勝義 現代図書)

この本については、「日本精神文化の根底にあるもの」と題した拙稿でも取り上げたことがある。

本論はこれまで記紀などの古典を基として日本及び日本文化、神道の本質について数回に亘って書き及んできた「日本精神文化の根底にあるもの」シリーズのまとめとして、現代日本人がいつしか失ってしまった尊貴ともいうべき神道にとって最も大切な神霊との邂逅-「始原への回婦」の道について、幕末・明治に生きた神道学者・本田親徳が遺した霊学(鎮魂法・帰神術)を概観しながら考察してみたい。それは同時に、日本にとって明治維新とは、また近代とは一体どういう選択であったのかについて顧みることにもなろう。
日本精神文化の根底にあるもの(七)
日本神道の秘儀―日本精神文化の根底にあるもの


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『近代日本の精神構造』(神島二郎 岩波書店)

飯山一郎さんの「てげてげ」HPで推薦している書籍の一冊で、以下のような案内を飯山さんが遺してくれたのは有り難い。

神島二郎は20年も前に亡くなった政治学者だが,今だに政治学・社会学・政治思想史・民俗学等々の学問分野に深い影響を与え続けている.「神島政治学」は,丸山眞男の政治学と柳田國男の民俗学を架橋・融合した画期的な学問分野で,かような新学問の創設は世界でも稀である.本書は,近代日本全体を貫いた思想・行動の原理を明らかにしようとした大労作であるが,非常に難解で,かの家永三郎は書評の中で「内容は全く理解できなかった」と告白している.神島二郎が提唱した「第二のムラ」,「出世民主主義」という概念(理論モデル)は,近代日本史を解くキーワードの一つと(今だに)評価されており,この概念を理解しない限り,「日本近代」は見えてこない!と,社会科学者たちは(今だに)本書の理解に挑戦し続けている.


ところで、李登輝をして感嘆せしめた日本精神、我が日本列島に於いて、どのように芽生え、育まれてきたのか? そのあたりについては、拙ブログでも「北満州と日本列島」シリーズで取り上げているので、そこから日本精神の輪郭を掴むことも可能だ。


4~3万年前に確実に存在していた日本列島の旧石器時代の人々、そして1万6千年前に縄文時代に突入し、弥生時代を経て古墳時代に入るあたりまで、日本列島に流れ込んできた人々・・・

北満州と日本列島 01


日本列島に渡ってきた現生人類が定住するようになったのは、4~3万年前と亀さんは前稿で書いたが、ウィキペディアによれば、岩手県遠野市宮守町の金取遺跡で9〜8万年前の人の足跡の他、石器が発掘されたとある。どうやら、最初に〝人々〟が日本列島にやって来たのは、さらに時間を遡る必要があるようだ。だが、これらの〝人々〟は本当に現生人類だったのだろうか?
北満州と日本列島 02


次に冒頭の図に示した赤丸印Dと赤丸印Eだが、ベーリング海峡を通ってインディアンが北アメリカに渡り、やがて南アメリカに広がったと図から読み取れるのだが、大阪の〝公演〟で示した図で亀さんはベーリング海峡に×印を入れており、また「(13)大陸から渡ってきた人々」にも以下のような記載が見られる。
アメリカに到達したモンゴロイドはなぜか寒冷地に適した新モンゴロイドに変容しておらず、旧来の古モンゴロイドと見られています。

北満州と日本列島 03

今、「アメリカに到達したモンゴロイドはなぜか寒冷地に適した新モンゴロイドに変容しておらず」という行を目にして、日本列島から太平洋を経由してアメリカ大陸に渡ったのは、我々の祖先だったと改めて思うに至った。

この日本列島が、世界に例のない聖地だったからである、と。だからこそ、他に例がないほどに恵まれた環境が形成されたのだ。そうでも考えなければ、この恵まれすぎたわが列島の豊かさは説明できない。
定住革命の先駆者となった日本 1
北満州と日本列島 04


 縄文時代を狩猟採集に基づく野蛮な時代、弥生時代を水田稲作開始による革新的時代と捉える単純な図式では、わが文明の骨肉に触れることはとてもできないのだ。縄文・弥生以来連綿として一貫するもの、それこそが日本文明の精髄であり、わが皇室祭祀の中核にある。
縄文農耕の成熟と弥生水田稲作
北満州と日本列島 05


なを、日本列島の壮大な誕生物語については、拙稿「奇跡の日本列島」で取り上げている。

次回、「日本精神と明治維新」について筆を進める予定である。

【巻頭言】
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