
4月21日、産経新聞にアクセスしたところ、「速報」という文字が目に飛び込んできた。早速、情報源である米CNNで確認、掲示板「放知技」にも投稿(>>25)した。
4月25日、今度は「金正恩死亡」というニュースが飛び込んできたので、やはり放知技に二本の投稿(>>77、>>78)を行っている。
その後も放知技に、>>82、>>88、>>92、>>99、>>116、>>120と、金正恩死亡説を巡って多角的に投稿していく中で、徐々に明らかになってきたことも多々あったものの、逆に増々分からなくなってきたことも出てきたので、以下に報告する。
最初に、明らかになってきたことについてだが、このあたりの説明については、以下の動画に沿って行いたいと思う。
#2020/04/27 NK国KJU 「重体」→「脳SHI」 昨年から《おさらい》
上掲の動画は、軍事ジャーナリスト篠原常一郎氏の動画である。金正恩の〝健康情報〟を逸早く掴んだジャーナリストであり、その篠原氏が今までの流れを纏めたのが、上掲の動画ということになる。しかし、同動画を見ながら、疑問を抱いた点が幾つか出た。そのあたりを、テーマ毎に解説を試みたい。
■日本共産党 動画の中で篠原氏は、中共(中国共産党)が北朝鮮へ、医師団を派遣したという中央日報の記事を紹介している。篠原氏の話によれば、23日、金大中の元北朝鮮担当の秘書官が、さる中共の高官から話を聞き、同日の夕方、件の秘書官は聞いた話の内容を中央日報のインタビューで答えたとのこと。篠原氏によれば、中央日報が紙面で報道した内容は、凡そ以下のようなものだったという(同ニュースの和訳された記事は未だないと篠原氏)。
23日に中国医師団が実際に金正恩を見て、「金正恩は再起不能、植物状態、つまり脳死状態」だったと、本部(中共)に報告した。
小生、この話には耳を疑った。何故なら、一国のリーダーの健康情報は、国家の最高機密に属すものだけに、中国という〝他国〟から派遣された医師団に、〝脳死状態〟の金正恩を〝見せる〟ということは、絶対にあり得ないと思うからだ。第一、仮にも金正恩は北朝鮮という、一国のリーダーなのである。そのあたり、小生は掲示板「放知技」に以下のように書いている。
一国のリーダーの健康情報は最高機密に属し、他国にリーダーの健康情報が絶対に漏れぬよう、様々な鉄壁の体制が敷かれています。だから、野崎博士も「金正恩のDNA情報を護れ」という記事を書いているわけです。
上掲の記事では、金正恩の母親を特定されないようにするためと書いてあり、その通りだと思います。さらに、もう一点を挙げるとすれば、髪の毛一本で血筋だけではなく、健康状態が明らかになってしまう、つまり、一国のリーダーの健康情報を死守するというのも、「金正恩のDNA情報を護れ」という、大変重要なミッションだったわけです。そのあたりを別の角度で述べているのが、李相哲氏の以下の動画です。 【臨時増刊】金正恩がコロナに感染しにくいのはなぜ?(2020.4.20)
http://grnba.bbs.fc2.com/reply/17178824/92/
また、中共のトップに君臨する習近平と金正恩の関係について、どうも篠原氏は分かっていないか、逆に分かってはいるのだが、何故か故意に二人の関係について触れるのを避けているのではないか…。このあたり、以下の拙投稿を再読願いたい。
胡錦涛の時は、確かに中国が金正日を護っていました。しかし、>>62で小生が述べたように、〝虚の経済〟に属す習近平が金正恩を護るとは到底思えない。寧ろ、堺のおっさんが>>30で述べているように、「金正恩は中共の下僕となることを嫌い、あくまでも自立国家を築いていこうと孤軍奮闘してきた」というのが本当の金正恩の肚だからです。 http://grnba.bbs.fc2.com/reply/17178824/92/
上掲の篠原氏の動画や、他の同氏の動画を観察するに、同氏は元日本共産党専従であるだけに、もしかしたら日本共産党シンパではと推測していたのだが、「頑張れ日本共産党!」と題する動画を見て、漸く今までの疑問点が氷解した。
ところで、今までに数本見てきた篠原氏の動画で、未だに分からないのは同氏の天皇観だ。ご存知のとおり、共産党はアンチ皇室の党(5月1日の即位の儀式にも欠席)であるだけに、共産党シンパの篠原氏の天皇観を知りたいところである。
■影武者 上掲の動画で篠原氏は、幾度となく金正恩の影武者について言及していた。確かに、一国のリーダーの影武者が存在することは、小生もその通りだと思うし、拙ブログでも影武者について幾度か取り上げている。たとえば、「次代プーチン」などだ。
その篠原氏、昨年末に開催された朝鮮労働党中央委員会について触れ、四日間通して登場したのは全て、金正恩の影武者と断言していた。篠原氏の言葉によれば、登場する影武者は本物と較べて、眼と眼の間が離れすぎているということらしい。その他にも、どの動画かは忘れたが、やはり篠原氏篠原氏はミサイル発射の視察に登場した金正恩は、影武者だと語るシーンもあった。その根拠として、「耳の形が違う」と言っていたように小生は記憶している。
ところで写真だが、実は小生も多少は写真の体験あり、放知技でも以下のような投稿を行っている。
小生も「フルベッキ写真」を、数年にわたり元慶応の高橋信一先生と一緒に、調査を精力的に進めたという過去があり、旧ブログでも大量の記事をアップしている。 http://pro.cocolog-tcom.com/edu/cat4229856/index.html
そして、写真の分析にあたっては、単に写真の技術的知識だけではなく、当時の時代背景、政治、経済といった幅広い知識、現地調査、写真の鑑定眼等が必須だ、と作業を進めながら痛切したものである。 http://grnba.bbs.fc2.com/reply/17178824/99/
そこで、昨年末の朝鮮労働党中央委員会の動画を実際に見てみた。併せて、金正恩のクローズアップを並べておいたので、読者におかれては、ここはじっくりと観ていただきたい。
 朝鮮労働党中央委員会第7期第5回全員会議1日目招集
 朝鮮労働党中央委員会第7期第5回全員会議2日目会議

 ■朝鮮労働党中央軍事委員会第7期第3回拡大会議指導
朝鮮労働党中央軍事委員会に映る金正恩について、篠原氏は影武者だと断言しているのだが、小生から見て動画に登場する金正恩は、耳の位置や形、眼と眼の間の距離、その他全体的に受ける印象などから判断して、影武者ではなく本物だと思う。
それから、2月16日の光明星節(故金正日(キム・ジョンイル)総書記の誕生日)に写る金正恩の場合、眼と眼の間が離れすぎているということから、写っているのは影武者だと篠原氏は断定していたのだが、同写真に関しては、写真が小さすぎることもあり、小生には如何とも判断し難い。 https://jp.yna.co.kr/view/MYH20200217007500882
■合成写真 その他にも、上掲の動画で篠原氏は、ミサイル発射視察の現場に登場する金正恩の写真について言及、写真に写る金正恩は影武者だと語っている。しかし、合成写真かもしれないという可能性について、篠原氏は全く言及していない。

ちなみに、合成写真、すなわち金正恩の嵌め込み写真について、元自衛官でプロの情報分析官だった、西村金一氏が合成写真について、実に鋭い指摘を行っているのだ。 写真が如実に示す北朝鮮の異変
同記事については、やはり放知技の>>99で小生は紹介済みだ。
影武者と合成写真の話になったが、合成写真なら、本物の金正恩の写真を使うのは当然の話である。
■横田めぐみ また、篠原氏は金正恩と金与正の母親は同一人物、在日朝鮮人で大阪市出身とだけ述べている。高容姫のことを指してのことだと思うのだが、『横田めぐみさんと金正恩』(飯山一郎 三五館)、そして『金正恩が統一朝鮮王になる!!』(飯山一郎・野崎晃市共著 星雲社)に目を通した身として、小生は金正恩の母親は通説の高容姫ではなく、横田めぐみさんであると思っている。
ここで少し横道に逸れるが、高容姫についてネットで調べていたところ、「水無瀬よりのブログ」にあった記事、「皇室(3)「金正恩」は「横田めぐみさんの子」の検証」に目が留まった。何故なら、同ブログが金正恩の実母は横田めぐみであるという論拠を展開していたからであり、特に驚いたのが、横田めぐみさんの母親である横田早紀江さんは、李垠皇太子と梨本宮方子皇太子妃の間に生まれたとする行だった。

しかし、公私ともにお世話になった民族派のジャーナリスト山浦嘉久さんに、そのあたりを小生は直接問い合わせたことがある。そして山浦さんの答えは、「横田早紀江さんは高貴の出であることは、ほぼ間違いないと思うが、何れの宮家(京都)の出かまでは分からない」というものだった。北朝鮮情報に関しては日本でも五指に入る、山浦さんの言葉だけに重みがあるし、小生も上掲の家系図は眉唾物だと思う。
■金正恩の今

一方、増々分からなくなってきたことがある。それは、現在の金正恩の健康状態(死去・重篤・健康)だ。現時点において、最も信憑性の高い金正恩の健康情報は、上記の西村金一氏による以下の記事であると小生は思う。同記事を中心に、今後の金正恩についての情報を慎重に追っていくつもりである。 「金正恩重篤説」で得する国はどこか?

■南北統一 さらに話は横道に逸れるが、万一、金正恩が死亡したというのが本当だったとしても、金正恩が生きていると世界に思わせたいものだし、それも、金正恩の息子が正真正銘の統一朝鮮王になるまで隠し通せればと、個人的に願っている。つまり、『十八史略』にある、「死せる諸葛、生ける仲達を走らしむ」(死諸葛走生仲達)を地で行って欲しいのだ。
ここで、上掲の「死諸葛走生仲達」という有名な故事から、以下の言葉も思い出した。
吾能料生、不能料死。 吾能く生を料るも、死を料ること能はず。
ところで、仮に金正恩が本当に逝去していたとしても、何故に小生は金正恩の死を隠し通した方が良いと願っているのかと云えば、それは、前稿「中共の正体」で書いたことと深く関係してくる。つまり、今の世界は「実の経済派」と「虚の経済派」の二つに大きく分かれており、習近平は後者の「虚の経済派に属している。一方、金正恩は前者、すなわち「実の経済派」に属しているからである。
最後に、野崎晃市博士の『飯山一郎最終講義』の副題、「金正恩が統一朝鮮王になる!!」を思い出していただきたい。金正恩が健在であれば(多分健在であると個人的に思っている)、金正恩には近未来の東アジアの政治・経済、ひいては世界の政治・経済の要(リーダー)に成って欲しいと思うし、それだけの器の持ち主であると確信しているのだ。何故にそう言えるのかについては、『飯山一郎最終講義』に詳しいので、この機会に熟読玩味して戴ければ幸いである。

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