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人生は冥土までの暇潰し

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人生は冥土までの暇潰し
亀さんは政治や歴史を主テーマにしたブログを開設しているんだけど、面白くないのか読んでくれる地元の親戚や知人はゼロ。そこで、身近な話題を主テーマに、熊さん八っつぁん的なブログを開設してみた…。
旅をする“本”
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NHKドキュメンタリーで、「星野道夫 没後20年“旅をする本”の物語」という番組が、今月28日に再放送された(初回放送は2016年3月27日)。星野道夫氏と言えば、シベリアでヒグマに襲われて亡くなったカメラマンであり、同氏の写真集を幾度か書店で目にしたことがある。その星野氏の数ある作品の中で、とりわけ愛されている作品に『旅をする木』があり、同番組はこの本の数奇な運命について取り上げたものだが、最近希に見る感動的な番組であった。同番組のあらましについては、以下のNHKの番組紹介ホームページの解説が分かりやすい。

自然やそこに生きる人たちを愛した、写真家の星野道夫さんが亡くなって今年で20年。
生前最後に出版された「旅をする木」という一冊の本が、さまざまな人によってリレーされ、ヨーロッパからアジア、南極、北極と12万キロを旅しています。バックパッカー、南極の湖に潜る女性研究者、単独無補給で北極点を目指す冒険家など。人生に大きな影響を与えた本と、その感動を伝え続ける人たちの不思議な物語です。

星野道夫氏のオフィシャル・サイトから引用


かつて三年間近く世界各地を放浪した、元バックパッカー(亀さんの時代は〝無銭旅行者〟と言っていた)の身として、共鳴するシーンが多かったのだが、中でも思わず頷いたシーンを幾つかピックアップしてみた。

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小説家のドリアン助川氏と言えば、2年ほど前に映画化された「あん」を思い出す。1年ほど前にテレビで同映画が放送されているが、人が生きる意味を問いかけてくる、実に素晴らしい作品であった。その助川氏が、星野氏の『旅をする木』を以下のように評している。

(星野さんの『旅をする木』は)詩人が書く文章です。この大自然を作り出している もっと根源のなにかに触れられて書かれている。


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あたかもリレー走のように、この本は実にさまざまな人たちの手にわたり、総距離12万キロ、地球を三周する距離を旅したわけだが、この本と人とのつながりについて、助川氏は以下のように語った。

結局 人というのは どこかで人と人が接点を持たないと 生きていけないことになっていて それぞれが やはり網の目のように つながって それぞれの 命をやりぬこうとしている。それを感じさせるのが今回の この本だと思います。


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南極を二往復、北極を三往復した、あの本…

この本を手にした人たちの一人に、荻田泰永氏がいる。荻田氏は、北極点無補給単独徒歩に挑み続けている冒険家だ。
北極冒険家 荻田泰永 北極点無補給単独徒歩2015-2016

実は、この本を荻田氏にバトンタッチしたのは、写真家・阿部幹雄氏であった。ある講演会で互いにパネリストとして、一緒になったのがきっかけのようで、この本を阿部氏は萩田氏にバトンタッチした理由について、以下のように述べている。

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まさに、一人の若い冒険家への、阿部氏の温かい眼差し、思いやりを感じるではないか。

また、『旅する木』に書かれていることだが、親友T君を火山の噴火で失った星野氏、T君の母に慰めの言葉をかけようとしたところ、逆に励まされるという行を目にして、熱いものがこみ上げてきたのであり、親の心を見事に表現している行だと思った。T君の母親は以下のように言ったのである。

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もう一人、田邊優貴子さんという女性にも登場してもらおう。可愛がってくれた祖母が病に伏せた時、祖母の病の原因は遺伝病で、自身もそれを受け継いでいることを知ってからというもの、常に死が頭から離れなくなったという。ついには、生きることには意味がない、という思いが頭から離れなくなった時、星野氏の本に出会った。やがて、田邊さんは亡き星野氏に背中を押される形で、アラスカへの旅に出た。二週間の旅の最後という日、大自然に抱かれた湖の畔で独り、沈みゆく夕日を眺めていた時のことである。突然、涙が溢れて止まらなくなった…、心がワナワナと震えた…。それが、生きていることだ、と悟った田邊さん、何かが吹っ切れたと語るシーンが実に感動的であった。

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このように、人は独りで生きていける生き物にあらず、どこかで人と人とは繋がっているのだということを、同番組は思い出させてくれたのである。

最後に、大自然とちっぽけな己れ自身について、一度立ち止まって考えることの大切さについて、以下のシーンが教えてくれよう。

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独立開業の世界
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政治や経済の話題になると、ピント外れの記事を連発する日刊ゲンダイだが、それ以外は一応まともな記事を書いていることが多い。その日刊ゲンダイが3日ほど前、「年収1000万円捨て養蜂家に転身 元エリート営業マンの現実」という記事をアップした。外資系医療機器メーカーから養蜂家という、異質の独立開業の世界に飛び込んだ、千葉県袖ケ浦市の鈴木一氏である。ちなみに、鈴木氏は転身の理由について以下のように語っている。

大手企業で60歳まで勤め上げた父が定年後に力を持て余しているのを見て、僕は生涯現役で働きたいと思っていました。子どものころから自然が好きで、やるなら農業だと決めていた。そんな時に近所の養蜂家に巣箱を見せてもらい、興味を持ったんです。


記事では独立開業の世界に飛び込んだ鈴木氏の、その後の苦労話が書かれているわけだが、同じ独立開業者として亀さんが共鳴したのは、以下の鈴木氏の発言である。

退職金と貯金はすぐに底をついた。日中は養蜂の仕事をし、早朝と夜はアルバイトをする生活で家計を支える。しかし、サラリーマン時代よりストレスがない。


そう、精神的にサラリーマン時代よりは、ストレスが遙かに少なくてすむ、ほぼ、ストレスフリーと言ってもE-だろう。むろん、会社に残ってサラリーマンを定年まで勤め上げるのも、生き方の一つと言えるかもしれないし、食いっぱぐれもない。しかし、それで一生を終えてしまうのは、なんとも勿体ないつうか、ツマラナイ人生だと亀さんは思ってしまうのだ。

ここで掲示板「放知技」だが、投稿No.769のmespesadoさんの分析が素晴らしい。そこで、以下のような座標を作ってみた。国家を「資本主義」、「自由主義」、「社会主義」、「共産主義」の四つに分け、横軸に「金」、縦軸に「人」を置いてみたのだ。単純に日本とアメリカだけを取り上げただけのものだが、アメリカの場合は自由主義の所に長楕円形を描いている。なぜならアメリカは、「1%対99%」と言われるくらいに格差の激しい国だからだ。一方、日本の場合は日の丸を連想させる真円にした。ユニクロの柳井正社長のように総資産1兆5,035億円という超金持ちもいる一方、毎日の食費にも事欠く貧困層も存在しているのは確かなんだが、そうした貧困層ですら海外の貧困国から見れば、実は超のつく金持ちなのである。昔ほどではないかもしれないが、日本は海外に較べると、所得格差は比較的小さいと云えよう。ところで、日本とアメリカ以外に、ロシア、中国、北朝鮮等々、思いついた国を以下のグラフに印すとすれば、読者ならどこに印すのだろうか…。

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【みつばち情報1】
志布志の秘みつ 大キャンペーン!


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【みつばち情報2】
みつばちの大地


【別報1】
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昨日の東京新聞に載った吉永小百合の「私の十本」(24)


【別報2】
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昨日の東京新聞に載った倍賞千恵子の「ずっとさくらは私の中に」


思い出のアルゼンチン 2
十日ほど前に「思い出のアルゼンチン」をアップした後、シルビアの生まれ故郷であるノゴヤの写真が無いのに気づいた。最初、「アレ?」と思ったんだが、暫くしてようやく当時のことを思い出した。アルゼンチンの国境の町からノゴヤに向かってヒッチハイクしていた時、他のヒッチハイカー(アルゼンチン人とパナマ人)の野郎と、途中まで一緒だったんだが、別れた後になってカメラがないのに気づいたのである。連中に盗まれたのだった。だから、当然ながら今でもノゴヤでの思い出の写真は、一枚も残っていないワケだが、亀さんの頭の中には今でも当時の思い出が、あたかも昨日の出来事のように残っている…。

それにしても、若い頃の記憶力はスゴイと改めて思う。昨日なんか、タバコを切らしたのでコンビニに行ったのだが、今年の五月頃から吸っている、「ピースライト」が思い出せない…。カウンターで数十秒ほどの時間が経過しただろうか、店員さんが心配そうに亀さんを見つめているのに気づいた。苦し紛れに「青い色のタバコなんですが…」と言った途端、目の前に沢山のタバコが陳列されているのに気付き、目敏くピースライトを見つけ、「あっ、アレです!」と指さし、ようやく買うことができた次第…^^;

アルゼンチンの話の続きだが、ノゴヤを後にしてアルゼンチンの首都・ブエノスアイレスに到着。そこでも一週間ほど、アルゼンチン人の友人の一人、ホルヘの実家でお世話になった。その間、コダック製の安いカメラを入手、以下のような写真を残すことができたのである。無論、ブエノスアイレスでも大勢のセニョリータに取り囲まれたのは言うまでもない。ちなみに、右下の青年が一人のセニョリータの手を引いているが、二人は婚約者同士、その隣の男の子は彼女の弟である。それにしても、アルゼンチンでは持てて持てて、本当に困ったワイ…(爆)。

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ホルヘの両親と兄(左)・ホルヘの友人(右) ちなみに、日の丸はシルビアのお袋さんが作ってくれた

帰国してから数年後、マルビナス諸島(フォークランド諸島)で、アルゼンチンとイギリスの間で紛争が勃発(1982年3月)、野良住人君の主宰する異文化研究道場で、他の参加者がイギリス側に正義ありと主張する中、亀さんは徹底してアルゼンチンに正義ありの立場を貫いた。戦争や紛争(戦争は政治の延長)に、変な道徳心を押し付けたり、正義感、好き嫌いといった感情を剥き出しにするのはいけないことだが、第二の祖国とすら思っているアルゼンチンが、悪者扱いにされたのでは黙っておられず、他の参加者を徹底的に叩いたのだが、今にして思えば大人気無かったと思う。今では仏の亀さんと周囲に言われているんだが(オィ、そこの外野五月蠅いヨ!)、当時は若かった…。

ご参考までに、政治を論ずるにあたって、道徳を持ち出したり、好き嫌いの感情を露わにするようでは、床屋談義と何等変わるところがないということ、肝に銘じておくべし。そのあたり、拙稿「放射脳」にも書いた。

オレがやらなきゃ…
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フジテレビの「ザ・ノンフィクション」で、「オレがやらなきゃ誰がやる!~北朝鮮へ送るラジオ放送「しおかぜ」~」という、ドキュメンタリー番組を放送するというので録画しておいた。主人公は40歳まで普通のサラリーマンだった村尾建兒(たつる)氏(52歳)。40歳を境にサラリーマンを辞め、拓殖大学海外事情研究所教授の荒木和博氏(61歳)が代表を務める、特定失踪者問題調査会に参加、〝北朝鮮に拉致された〟日本人を救うため、「しおかぜ」という私設ラジオ局を12年前に立ち上げ、今でも毎晩、北朝鮮に向けてラジオ放送を届けている日本人である。

同番組が中盤に差しかかったころ、女性のナレーターが村尾氏の生き様について語り始めた…

おかしいと思ったら、命を懸けてでも闘う。父が描いた日本男児の生き様は、息子の背中を押しています。


そのナレーションを耳にした時、村尾氏に任侠の臭いを嗅ぎ取ったのだが、続けて同番組を見ているうちに、村尾氏の父親が映画脚本家の村尾昭と知り、「やはり」と思った。亀さんは村尾昭の映画を幾本か見ており、拙ブログでも「最強の侠客が登場する日」で、村尾氏の「三代目襲名」について書いている。そうした任侠の世界を描いた父親の背中を見ているうちに、自然に息子にも任侠の心が伝わったのだろう。

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ところで、以下は村尾氏が「しおかぜ」で、〝北朝鮮に拉致された〟日本人に呼びかけている言葉…。

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この言葉から村尾氏は、拉致は北朝鮮による〝単独〟犯行であると思い込んでいることが分かる。しかし、亀さんは拙稿「〝妾〟発言から」で、北朝鮮による単独犯行説を否定した。同記事で特に注目していただきたいのは、世界戦略情報誌『みち』に掲載された藤原源太郎さんの記事、「日本人拉致問題に関する一考察」で、亀さんは以下のように書いた。

三島由紀夫が自衛隊のある幹部から、北陸の海岸で起きた北朝鮮による拉致を、石川県警が〝支援〟している様子を示す、動かぬ証拠写真を見せられて衝撃を受けたという、驚愕の情報を源太郎さんは入手している。


単刀直入に言えば、北朝鮮が単独でやったと思われている日本人の拉致、実は日本の警察が〝協力〟していたということだ。これは警察が単独にできることではなく、その背後に時の政府、さらにはCIAの影がちらついているのが分かる。つまり、中国や韓国が日本に接近しないようにさせるため、所謂アメリカによる分割統治の一環だったということだ。そうしたCIAの軛から脱することに初めて成功したのが安倍首相に他ならず、このあたりは拙ブログで幾度か記事にしていることもあり、本稿では割愛する。

ともあれ、前稿「若者が切り拓く新しい日中関係」にも書いたように、アメリカに何等遠慮することなく、中露日朝が協同して極東大開発計画を推進できる環境になったのだから、安倍首相の功績や大である。

なを、拉致は拉致でも、横田めぐみさんの場合は単なる拉致ではなかった。他の拉致された日本人の場合、当時の北朝鮮で不足していた、印刷工や看護婦らが拉致されているし、また日本語の教師として拉致された人たちもいた。しかし、横田めぐみさんの場合は他の拉致とは異なり、後に金正恩の母になったことを考えるに、かつての大日本帝国の残置国家である北朝鮮が、日本の天皇家を模した金王朝樹立のため、横田めぐみさんを拉致したということが分かる。このあたりについては、『横田めぐみさんと金正恩』(飯山一郎 三五館)を参照されたい。

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若者が切り拓く新しい日中関係
数日前に「極東大開発計画」を書いたが、その後ブログ『文殊菩薩』に「国連主導の極東大開発計画:図們江地域開発」が掲載、その中に極東大開発計画が一目で分かるイラストがあったので、以下に転載しておこう。

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さらに『文殊菩薩』の同記事を読み進めていく中で、目に飛び込んできたのが「羅津港」であった。

2020年を目標にロシアのザルビノ港・北朝鮮の羅津港などへの物流ルートが急ピッチで開発中だ。


これで思い出したのが、飯山一郎さんの以下の記述である。

念願の巨大な不凍港を得たロシアとその経済効果を共に享受する北朝鮮は,羅津(ラジン)と羅先(ラソン)一帯を,大連や深圳を凌ぐ経済特区にして両国の経済を大発展させるだろう。


さて、この巨大プロジェクトを推進していく上で、将来において欠かせないのが中露日朝の若い人材であり、その視座から注目しておきたいのが、瀬口清之氏による以下のJPpress記事だ。
日本が大好きな若者が切り拓く日中真の交流
歴史認識、領土問題の障害を乗り越える相互理解と相互信頼


同記事で瀬口氏は次のように書いている。

日中学生交流プログラムを通じた知的な交流も、アニメやアニソンを通じた心と文化の交流も、その主体は10代から20代前半の若い世代である。この世代に日中の国境はない。あったとしてもその壁は極めて低く、すぐに心と心の融和ができる。


十代の頃、三年間近くにわたり世界を放浪した、亀さん自身の体験に照らし合わせても、瀬口氏の言葉に全く以てその通りだと思う。同記事の最終節、「4.大学生・中高生の若い世代が新たな日中関係を切り拓く」が示すように、中高年のように変な偏見を持っていない若者らに、瀬口氏同様、期待しているのだ。

また、以下のように瀬口氏の述べる日本の中高年についての意見にも賛成だ。

若い世代が内向きだと批判的な評価をする見方の背景には、若い世代のそうした自主性やチャレンジ精神を見ようとしていない姿勢があるのではないかと疑いたくなる。おそらく事実はその中間にあるのだろうが、若い世代を十把一絡げにして一面的な見方をすべきではないことだけは確かである。


確かに若者、殊に日本の若者には、平成大不況が長引いたこともあり、ややチャレンジ精神に欠けているような一面が見え受けられるものの、少数派ながら海外で武者修行中の若者もいるのだ。亀さんは三年間近くの世界放浪の旅で、現地に溶け込んでいる中国や韓国の人たち、殊に同世代の若者らに大勢接してきたこともあり、今でも彼らと対等に付き合うことができる。こうした感覚というか姿勢というものは、日本に閉じ籠もってばかりいては、決して身につかない性質のものである。だからこそ、若いときは一年ていどの空白期間を持てと、繰り返し主張しているのだ。ほら、「鉄は熱いうちに打て」と云うではないか。

窓ぎわのトットちゃん
前稿「窓ぎわの父ちゃん」で、『窓ぎわのトットちゃん』を読んだことがないと書いたところ、海外の読者の一人から以下のようなコメントが届いた(地名等、一部カット)。

亀のお兄様、こんばんは!「窓ぎわのトットちゃん」素晴らしいですよ~。81年に出版された時に買ってもらった本を今でも大切にしていて、こちらにも持って来ています。本はほとんどKindleにしていますが、この本はわたくしにとっては別格です。徹子さんの恩師の小林宗作先生が本当に素晴らしいです。なんと小林先生は成蹊小学校の音楽教師でもあったそうです。すごいな成蹊。成蹊で学んだあべちゃん頑張れ~!!!


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「トットてれび」の中村獅童

咄嗟に思い出したのが、「男はつらいよ」が誕生する前、つまり未だ渥美清が熟れて…、ではなくて売れていなかった頃、ある本を読めと渥美が初対面の黒柳徹子に勧められるという、「トットてれび」のワンシーンである。その本とは、『星の王子様』。この本は英語か日本語のどちらかで、遠い昔に読んだ記憶はあるんだが、肝心な内容を思い出せない…^^; そこでウィキペディアで確認、ようやく少しは思い出せた…。それにしても、どうして内容を思い出せなかったのか…? たぶん、亀さんは今でも子供の心を〝失っていない〟大人なので、読んだ当時は(今も)当たり前すぎてピンと来なかったのカモ…。

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ともあれ、渥美清ではないが、海外の〝黒柳徹子さん〟から、「『窓ぎわのトットちゃん』を読め!」、と言われたような気がしたので(実際、ソーなんだが)、今度家のドコかにある同書を探し出して読んでみることにしますです、ハイ。

それから、渥美清を演じた中村獅童のインタビュー記事がある。中村は、「渥美さんを演じるのは怖かった」とインタビューで語っているんだが、何故か? 以下をクリック。
「トットてれび」中村獅童が渥美清を熱演中
「渥美さんを演じていると泣けてくる」


特に、グッと来たのは以下の中村の言葉…。

渥美さんの話をするとこみ上げてくるんです。それが何かというと、理屈じゃないよね。理屈じゃないことをやるのが役者の仕事だし、やり場のない怒りとか、矛盾の中に生きて行くことが人生。僕たちは芸能という夢の中だけで生きていて、定年のある仕事とは違って理屈じゃない見えないゴールに向かって走って行く怖さもある。だけど、努力してオファーがくるからこそやらせてもらえる。輝き続ければ、一生仕事ができるかもしれない。そんなことも思うんです、渥美さんを見ていると。


全く以て同感だね。ドーシテかというと亀さんも役者…、ではなくて訳者だから…。

最後に、上の海外の読者は成蹊について触れているが、これは安倍首相その人を理解するキーワードの一つなだけに、流石と思った。

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http://grnba.bbs.fc2.com/reply/16117851/244/

窓ぎわの父ちゃん
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今から、30年ほど前の話である。現在は入院中の母(90歳)から、「お前も読め」と勧められたのが、黒柳徹子の著した『窓ぎわの父ちゃん』…、ではなくて『窓ぎわのトットちゃん』という本。亀さんは黒柳の本に関心がなかったし、今でも家のドコかにあるはずだが、一度も目を通したことはない。ところが、昨年NHKが「トットてれび」という、黒柳徹子の半生を描いたドラマを放送、その再放送をヤルというので、取り敢えず録画しておいたのでR。昨日、暇だったので同番組を見始めたのだが、ナント! あの寅さんこと渥美清(中村獅童)が登場しているではないか…! で、結局最後まで見てしまった(爆)。森繁久弥、向田邦子、沢村貞子、三木のり平…、懐かしい面々が登場していたので嬉しかった(懐かしかった)。そして、黒柳徹子に扮したのが、拙稿「満島ひかり×海部陽介」で紹介した、あの満島ひかりであった。

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ソー言えば、テレビは見ない(置いてない)という、上記の拙記事を読んだ読者から、以下のような感想メールも届いていたなぁ…。

お部屋にテレビがあったら、きっと拝見していただろぅなと思った番組でした。

なぜなら、気になる女優さんだったからです。

演技派といぅのかしら、舞台女優さんみたいな方ですょね。

あまり目立ってはいませんが、息の長い女優さんになるのでは…と感じます。←私の妄想です(笑

その満島ひかりちゃんが、まさかの学者さんを指名されたとは。

対談、拝見したかった-。


【別報】
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今日の東京新聞に載った吉永小百合の「私の十本」(23)


バノンの白人至上主義
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『月刊日本』誌の坪内隆彦編集長が著した著作の一冊に、『キリスト教原理主義のアメリカ』(亜紀書房)という実に優れた著作がある。その坪内氏が自著を取り上げる形で、自身のブログに以下の記事を発表した。
スティーブ・バノン氏登場の意味 ─ 拙著『キリスト教原理主義のアメリカ』を読み返す

上の記事には書かれていないが、同書で注目すべきは、20年前に書かれた「あとがき」にある以下の記述である。

場合によってはキリスト教徒連合はアメリカ政治を完全に牛耳るところまで力を伸ばすかもしれない。かつて異端視されてきたキリスト教原理主義者たちがソフト路線によって多数は形成を目指す時代には、権力形成の可能性あるものとしてエスタブリッシュメント以外の勢力の動向を注意深く追う必要性が高まっているのではないか。
著者が非力を顧みずこのテーマに挑んだ理由も、そこにある。
本書を書き終わって感じるのは、民主党対共和党、リベラル対保守の対立という枠組みでアメリカ政治を分析するのは、次第に時代遅れになりつつあるのではないかということである。産業・ビジネス優先のエンターテインメントに対抗する政治勢力としてキリスト教原理主義の影響力を重視する必要がある。

『キリスト教原理主義のアメリカ』p.270


坪内氏が『キリスト教原理主義のアメリカ』を著してから20年後の今日、同氏の予言は現実のものとなった。以下、同氏の記事からの引用である。

ついにキリスト教原理主義者と白人至上主義者の奇妙な連合に支えられたトランプが勝利した。
 トランプ勝利は、日本の自立の好機には違いない。しかし、それは新たな危機の始まりになるかもしれない。


しかし、肝心の祖国日本を取り巻く状況、殊に安倍首相その人に全く気づいていない坪内氏、実に残念である。そのあたり、亀さんは掲示板「放知技」で以下のように書いた。

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http://grnba.bbs.fc2.com/reply/16155707/661/


極東大開発計画
前稿「コベントリーの悲劇再び?」で、万一にも米朝間で戦争の火蓋が切られた場合、「ピョンヤンでも数万人,ソウルでは数十万人~数百万人」が死ぬという、最悪のシナリオについて触れ、究極の目標である「ネオコン撲滅」のため、露朝が「肉を切らせて骨を断つ」を実行に移すかもしれないと亀さんは仄めかした。現実には、この最悪のシナリオが実行に移される可能性は極めて低いものの、絶対に無いとは言い切れないのだし、場合によっては日本の一般市民も大勢巻き添えを食うおそれもある。

そんな折、昨日のバノン上級顧問の辞職というニュースが流れた。そのニュースを受け、万一トランプが北朝鮮への先制攻撃の命令を下した場合、想定し得る三つのシナリオが考えられると、堺のおっさんが今朝の掲示板「放知技」No.642に書いている。

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レイムダックと化したトランプ政権(「アメリカの認識障害が進行中」参照)のアメリカ、そのアメリカの動き次第では世界情勢に大きな影響を及ぼすかもしれないが、仮に米朝戦争を回避あるいは中(旧瀋陽軍区)露朝が絶妙なタイミング(放知技No.617参照)で機先を制すれば、半島、場合によっては日本の一般市民に大きな犠牲を出すことなく、短期決戦で米朝戦争が終結、ネオコンを破滅に追いやる可能性が見えてくる。

この最良のシナリオが実現した場合、視点を極東地域に限定すれば、日露協同による極東大開発計画に弾みがつくだろう。これは計画というよりは、実のところ既に多くの日本企業がシベリアに進出済みであり、着々と極東大開発計画に向けた準備が進められているのが現実だ。そして、日露による極東大開発計画は中国と北朝鮮をも巻き込むものとなりそうで、そのあたりは飯山さんが放知技No.609で解説済みだ。また、以下のスプートニク紙の記事もヒントになる。
「極東を一変させるという日本の首相の大規模計画の裏には何が」から「ロシアが日本にクリル諸島を渡せない7つの理由」まで、週刊「ロシアから見た日本」9月12日から9月18日まで

【“嗤い”話】
日刊ゲンダイが「「加計解散」を了承か 歴代首相勢揃い“意味深”会議の中身」という記事を書いているが、相変わらず日刊ゲンダイはモリカケに囚われている…(嗤)。

安倍首相が今秋の解散に踏み切れば、加計学園のためということになる。そんな党の私物化を自民党は本当に許すのか。


ところで、同紙は福田康夫について触れていた。

福田元首相を除く、森政権以降の自民党歴代首相が勢揃いしたのである。先日、共同通信のインタビューに答え、「国家の破滅が近い」と安倍政権を痛烈に批判した福田元首相には声をかけなかったのか、呼ばれたのに断ったのか。


これも放知技No.638に書かれていることだが、福田元首相はネオコンの中曽根元首相と姻戚関係にあることから、ネオコンを官邸から追放した安倍首相に敵対している背景も透けて見えてこよう。

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コベントリーの悲劇再び?
掲示板「放知技」の本板「吠えるE爺と 燃える同志たちの闘議場 -27-」で、米朝開戦についての見事な投稿が続いている。取り分け目を引くのは、飯山一郎さんの以下の記述である。

しかし,軍隊(米軍)は,暴走する時は,見境なく猪突猛進します.

韓国の文在寅大統領は「朝鮮半島で二度と戦争は起きないと自信を持って申し上げる」と強調しましたが…

親北朝鮮の文在寅など米軍は相手にしません.直前に事前通告するだけで,北にトマホークを撃ち込みます.

ただし,ピョンヤンでも数万人,ソウルでは数十万人~数百万人が死にます.

同時に,2隻の空母は,轟沈!となります.

http://grnba.bbs.fc2.com/reply/16155707/614/


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「ピョンヤンでも数万人,ソウルでは数十万人~数百万人が死にます」で思い出したのが、旧ブログに書いた「西郷隆盛」である。以下は同稿で紹介した『現代と戦略』(永井陽之助著 文藝春秋)からの引用だ。

コベントリーの悲劇

 きたるべき大空襲による災厄を確実に予知しつつ、故意に、それを国民に知らせず、その市民を犠牲に供して、いささかも動じなかった人物がいた。

 その名はイギリス首相ウィンストン・チャーチル、都市の名はコベントリーである。ただし、この情報秘匿の目的は、「ウルトラ」という最高機密を守るためであった。いまでは、ひとつの「神話」にさえなっている戦時エピソードのひとつである。これは、第二次世界大戦中の一般市民にたいする大規模、無差別爆撃のはしりとして、「コベントリー化」という新語ができたほど、当時としては未曾有の被害がでたドイツ空軍の夜間大空襲であった。この空襲で、50,749戸の家屋が破壊され、554名の死者、865名の重傷者、4,000人におよぶ市民の火傷、怪我人をだした。空襲後、「ニューヨーク・タイムズ」のロンドン特派員は、コベントリー市を訪れ、「まるで大地震におそわれた都市のようだ」と報じている。「ザ・タイムズ」は、コベントリーを「殉教都市」と呼んだ。実は、当時だれも知らせなかったが、コベントリーこそ、文字どおり、最高機密「ウルトラ」を守るため、犠牲に供せられた「殉教都市」だったのである。

『現代と戦略』(永井陽之助著 文藝春秋)p.243


もし、米朝開戦が現実のものとなれば、飯山さんの言葉にもあるとおり、「最悪の場合はピョンヤンでも数万人,ソウルでは数十万人~数百万人が死ぬ」というケースも、可能性としては極めて低いものの、一応は頭に入れておく必要がある。つまり、究極の目標である「ネオコン撲滅」を達成する上で、「ピョンヤンでも数万人,ソウルでは数十万人~数百万人」という具合に、一般市民が人柱として犠牲になる可能性が、絶対にゼロとは言い切れないのだ。

何故か? 放知技の本板、殊に投稿No.613~620に目を通せば分かる。

【“嗤い”話】
日刊ゲンダイに掲載された「金正恩が縮み上がった斬首作戦…米韓演習の凄まじい中身」という記事、サーッと目を通してみたが、典型的な国際政治オンチの御仁が書いた記事である(嗤)。軍事ジャーナリストの世良光弘氏とかいう人物から聞き出したもののようだが、放知技の読者から見れば、底の浅さが透けて見える記事だ。

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以下の「放知技」の投稿を読めば分かるように、世良某という御仁、金正恩の背後にプーチンが控えているのに、まったく気づいていない…(嗤)。

ロシア(のプーチン)は,北朝鮮(の金正恩)を使って,戦争屋ネオコンが支配する米軍の空母と原潜の何隻かを轟沈させる!という作戦を考えてきましたから…,

ロシアは,アメリカ(のネオコン)にとっては,最大・巨大・最凶の脅威であり,敵国でしょう.

http://grnba.bbs.fc2.com/reply/16155707/572/

釣り野伏せ
現在、米朝間で一触即発の緊張状態が高まりつつあるが、そんな折、「第二次朝鮮戦争はあるか?」と題する記事を、国際政治学者の藤井厳喜氏が行政調査新聞に載せていた。

文中、以下の藤井氏の記述を目にして、オヤオヤと思った次第である。

米軍が本気で動けば、北朝鮮は数時間で壊滅してしまう。例え核兵器を使わない攻撃であったとしても、北朝鮮は米軍の鎧袖一触で崩壊してしまうだろう。それが分かっているからこそ、決して安易な挑発政策はとらないというのが、北朝鮮の基本戦略である。


ロシアや中国の軍事力の前に、もはやアメリカは逆立ちしても勝てないという現実、藤井氏は全く分かっていない上に、その中露が北朝鮮への攻撃を絶対に許さないという、シグナルをアメリカに送っていることにも気づいていないようだ。ちなみに、仮にも米軍が紛争に持ち込めば、北朝鮮の圧勝に終わるという予測を、拙稿「トランプの肚 2」に書いたので参照していただければと思う。

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ところで、藤井氏の記事を読んで気になったことだが、国際政治学者という肩書きを持ちながら、意外と国際政治の捉え方が表層的であると思った。つまり、氷山にたとえるなら、藤井氏は氷山全体の約10%に過ぎない、海面上に出ている氷山しか見ておらず、海面下に沈んでいる残り90%の氷山が見えていないのである。

一方、海面上に出ている氷山のみならず、海面下の氷山も見えている人たちが、掲示板「放知技」には大勢おり、そうした一人が堺のおっさんである。以下、堺のおっさんの投稿と飯山一郎さんの投稿を熟読あれ。

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http://grnba.bbs.fc2.com/reply/16155707/560-561/

同様に、飯山さんの以下の2本の最新記事も、海面下の氷山を確実に捉える上で必読である。
露中は,米朝軍事対立がある!という前提で待機
北朝鮮問題の本質は,怨念と復讐心!

【グリコのおまけ】
カレイドスコープ氏が以下のような記事を書いていた。
2017年後半から熱くなる朝鮮半島の有事

「放知技」の読者なら、同記事の以下の小見出しに目を通すだけで、どのような内容か大凡想像できると思うし、かつ時間を無駄にしないためにもスルーすべしと即断できるハズ(嗤)。
・再度、「安倍をコントロールしているネオコンとは何か」・・・
・朝鮮半島を空爆すれば、トランプは終わり、米国は大恐慌に陥る


思い出のアルゼンチン
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お盆の時期は連日うだるような暑い日が続くはずなのに、どういうわけか今年のお盆は曇りや雨の日が多く、凌ぎやすくて助かっている。ただ、気象庁の長期予報によれば9月は残暑が厳しいとのこと、今から覚悟しておかねば…。

さて、前稿で東京新聞に載った吉永小百合の「私の十本」(22)を紹介したが、吉永小百合が山田洋次監督に言われたという以下の言葉で、南米の〝二人〟のお袋を思い出した。

監督がお母さまの思い出を話してくださったことがあります。息子にとって母親は、特別な存在なんですね。


亀さんの場合、実の母以外に、アルゼンチンとウルグアイにもお袋と呼べる人がいる。ウルグアイのお袋は、拙稿「45年という歳月の重み」で紹介した、ウルグアイ人のガールフレンド・アナベールの母上である。今日は、もう一人のお袋の国、アルゼンチンでの思い出について少し書いておきたい。

今から45年前のちょうど今頃、亀さんはロンドンで知り合ったアルゼンチン人のガールフレンド、シルビアの実家に11日間お世話になったことがある。当時の南米編の記録にはブラジルに1972年7月13日から8月3日まで滞在としか書いていないので、彼女の田舎に到着した具体的な日は分からないものの、ブラジル側のイグアスの滝からパラグアイに入国、2日間ほど首都アスンシオンに滞在して、夜行バスでアルゼンチンに早朝入国、そこからヒッチハイクで彼女の実家のある、エントレ・リオス州ノゴヤに向かって南下、数日かけてサンタフェ市に到着している。サンタフェへは一週間ほどかかったと思うので、計算すれば45年前のちょうど今日あたり、ノゴヤに到着したのではと思う。地図を見るに国境からサンタフェまでは直線距離で600kmほどだ、ちなみに、サンタフェからさらに続けてヒッチハイクでノゴヤに行くつもりだったが、日本人の母娘に声をかけられ、「ヒッチハイク? 大変だからバスで行きなさい」と、ノゴヤまでのバス切符を買ってもらっている…。

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ノゴヤでバスを降り、早速お巡りさんに彼女の家の場所を尋ねたところ、親切にも家の前まで連れて行ってくれたのである。彼女は未だヨーロッパだったので不在だったが、彼女のご両親や二人の妹が温かく亀さんを迎えてくれた。そして、夢のような11日間を過ごした。ハイライトは牧場に泊まった時だ。牧場では乗馬を楽しんだり、ライフル銃で狩りに出かけたり、生きた牛の後ろ足を縛って吊し上げ、頭部を切り落とした後、新鮮なビーフ、チーズ、ミルクをご馳走になったりした。夜はシルビアの二人の妹をはじめ、親戚や友人の可愛いセニョリータが総勢10名も大集結、一緒に夜遅くまでお喋りをしたり、食べたり、飲んだりして、楽しい一時を過ごしている。外に出ると上空は満点の星、彼女の妹が指さして、「あれが南十字星よ」と教えてくれたものだ。それにしても、男は亀さんだけ、10人もの可愛いセニョリーターに囲まれたちゅうワケで、これは両手に花どころの話ではない。多分、亀さんの人生の中で最も持てて持てて困った一時だったと、今にして思う(爆)。

彼女の実家では、お袋さんが実の息子のように、かいがいしく世話をしてくれた。また、スペイン語も小学校の教科書を使って、熱心に教えてくれたものである。一方、寡黙な親父さんとは交わす言葉は少なかったものの、まさにアルゼンチンの親父だった。別れの日の朝、一家総出で見送ってくれたのだが、親父が目に涙を浮かべながら亀さんの手をギューッと握り、旅の足しにと小遣いをくれたのである。そして、後ろ髪を引かれる思いでノゴヤを後にした。

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アルゼンチンの親父とお袋(左)・シルビアの幼い頃(右)

その後、ロンドンに居たシルビアが日本に立ち寄ってくれ、結局半年ほど亀さん宅で生活を共にしている。そのあたりは拙稿「寅さんのことば 20」に書いた。

再び吉永小百合の話に戻るが、吉永の言葉から、シルビアのお袋さんがどのような気持ちで、当時は19歳だった亀さんに接してくれたのか、今にして分かったような気がする。まさに、亀さんにとってはアルゼンチンのお袋である。再び行ってみたい、アルゼンチンへ…。

あの矢部宏治も…
今朝、あいば達也氏の「世相を斬る」や新井信介氏の「京の風」といったブログで、似たような漫画を載せているなと思っていたら、現代ビジネスに載った矢部宏治氏の以下の記事がソースであった。なを、あいば氏と新井氏の両記事は、読むに値しない記事であることを予めお断りしておく。
なぜ日本はアメリカの「いいなり」なのか?知ってはいけないウラの掟

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さて、上記の矢部氏の記事は、同氏の新刊本『知ってはいけない 隠された日本支配の構造』(講談社現代新書)の紹介記事という形をとっている。矢部氏と言えば、『日本はなぜ、「基地」と「原発」を止められないのか』(集英社インターナショナル)や、『日本はなぜ、「戦争ができる国」になったのか』(集英社インターナショナル)の著者として知られており、両書とも日米間で秘密裏に交わされた密約について、白日の下にさらした本邦初の本である。その意味で、亀さんは矢部氏の仕事を高く評価しているし、拙ブログでも21本の記事に矢部氏を過去に登場させているほどだ。以下は、その一例である。
もし、自宅にオスプレイが墜落したら…

さて、矢部氏が新刊本で言及している「ウラの掟」、すなわち日米間で秘密裏に交わされた密約だが、一般に知られている「日米安全保障条約」が日米両政府間で交わされた条約とすれば、矢部氏が云うところの「ウラの掟」とは密約、すなわち日米両政府の目が届かないところで、米軍(ネオコン)と外務省が秘密裏に交わした密約のことである。この密約のために、戦後71年間もの長期にわたり日本は縛られたきた(奴隷国家)わけである。そして、そのウラの掟に楔を打ち込んだのが安倍首相というわけだ。この〝事実〟について気づいている人たちは未だに一握りというのが現実で、矢部氏の場合も上の記事を読む限り、「ウラの掟」が続いていると思い込んでいるのが一目瞭然である。

ここで云う〝事実〟だが、昨年の11月8日の米国大統領選で、戦争屋(ネオコン)のヒラリー・クリントンを破ってトランプが当選、トランプはアメリカ・ファーストを主唱し、国内の立て直しを第一に置く反戦争屋であり、そのトランプと今年の2月11日に行われた日米首脳会談を境に、それまで官邸を牛耳っていたネオコンを安倍首相は追放、戦争屋の指揮下のもと日本の最高権力を欲しいままにしてきた、外務省の高級官僚の軛から遂に脱したのである。それにより、今年の2月11日までは米国戦争屋の奴隷国家であった日本は、戦後から71年を過ぎて漸くにして〝半〟奴隷国家に昇格、幾分の自由を手に入れたというわけである。ここで〝半〟奴隷国家と書いたのは、未だにネオコンや高級官僚の抵抗が激しく、最悪の場合は安倍内閣の崩壊にも繋がり兼ねない、白熱の闘い(殺し合い)が今もなお、ここ日本で続いているという現実からである。

ともあれ、あの矢部宏治氏にして日本の立ち位置が大きく変わったことに、未だに気づいていないことを知って大変残念に思ったが、聡明な矢部氏のこと、いずれ気がつく日が来るものと期待したい。

【別報】
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今日の東京新聞に載った吉永小百合の「私の十本」(22)


リテラの正体
第2次安倍内閣が発足したのは2012年12月26日、それから一年半が経過した2014年7月、「LITERA(リテラ」という情報紙が創刊されている。同紙の刊行について、あいば達也氏は以下のように書いた。

今までの路線とも違う、新規な試みに思える。権力の横暴に屈した感があった「噂の真相」と幾分似た路線だが、既成の本や雑誌の記事を紹介(広告宣伝?)しながら、崩壊しつつある“メディアリテラシー”を再構築出来ないものか、挑戦している点は評価に値する。
●流星の如く現れた「リテラ」というメディア 意図と価値


あいば氏は同紙を高く評価しており、亀さんも創刊当初はリテラの記事に関心を持ち、拙ブログでも幾度かリテラ記事を紹介してきた。しかし、そのリテラに疑いの念を抱くようになったのは、「窮鼠猫を噛む」(2015年11月15日)という記事を書いたあたりからである。

ここで、拙ブログにアクセスしてくれる読者なら、すでにISの正体を既に見抜いておられると思う。すると、以下のLiteraの記事を読み、呆れてしまうのではないだろうか…。Literaは普段は良い記事を多く書いているのに、今回はどうしたことか…(泣)。


その後もリテラの記事に注意してきたが、はっきりとリテラの正体が分かったのは、トランプが大統領に当選したあたりからだ。リテラは創刊以来、安倍首相を批判し続けてきたが、殊に森本学園・家計学園問題が表面化してからというもの、モリカケ一色に染まり、安倍首相への批判も一層熾烈を極めるようになった。

ところが、菅野完が敗訴になった途端、直前までモリカケ問題を冒頭の特集に持ってきていたリテラが、以下のような別の特集に替えていた…。

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創刊以来、一貫して安倍政権を批判し続けてきたリテラの特徴の一つは、決してネオコンについて言及しなかったことである。そして、最新の以下の記事…。
ポスト安倍、岸田文雄政調会長が『ひるおび!』生出演! 大ヨイショ大会の内容にネトウヨが見せた驚きの反応

一読する価値もない記事だが、それでも無理して最後まで目を通すと、好悪の差が激しく、狭量な正義感だけの記事であることが一目瞭然で、世界と日本の情勢については全くの明き盲であることが分かる。そして、「国士(安倍陣営)vs.売国奴(ネオコン陣営)」という図式に基づけば、リテラの立ち位置は明らかにネオコン側だということも分かるだろう。

一方、リテラの記事と好対照を成す記事が以下だ。
内閣改造後の反転攻勢が面赤くなるぞ!

それにしても、あれだけ森本・加計騒動の記事を書きまくってきたリテラ、いつ、菅野完の敗訴について記事にするんだろう…(嗤)。

馬脚を露わした菅野完
飯山一郎さんの最新記事、「犯罪者たちがデッチ上げたモリカケ騒動」を読んだ。確かに、ここへ来て安倍内閣によるネオコンへの反撃が目立つようになり、誠に喜ばしいことである。思い出せば、最初に血祭りに上げられたのが籠池泰典前理事長で、(ネオコンの手羽先であった)大阪地検特捜部が7月31日、国の補助金を不正受給したとする補助金適正化法違反の疑いで、籠池容疑者(夫妻)を逮捕したと思ったら、どうやら次に血祭りに上げられるのは菅野完のようだ(嗤)。



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こうした一連の流れは、安倍陣営が本格的に反撃を開始したものと見て間違いないだろう。今後も国士(安倍陣営)vs.売国奴(ネオコン陣営)という、手に汗を握る闘いが展開していくことは間違いなく、そうした流れの中で最も注目すべきは、加計疑惑の黒幕である石破茂が逮捕されるかどうかであり、これは見物である。

それから、『月刊日本』七月号に載った「読売新聞は死んだ」という菅野のインタビュー記事を紹介したが、果たして『月刊日本』が菅野のインタビュー記事を再び載せるのかどうか、これも今から楽しみである(嗤)。今のところ、『月刊日本』が再び菅野のインタビュー記事を載せる可能性アリ、と亀さんは睨んでいるんだが…。

ところで、以下は「読売新聞は死んだ」というインタビュー記事にあった菅野の発言だが、文句のつけようがない〝素晴らしい〟発言であり、女性を押し倒すという性行為(7年前の事件である点に注目)は、「まっとうな道」でるあことを我々に教えてくれたのである(嗤)。

まっとうな道を歩いていると言えるかどうか、しっかりと考えてもらいたいと思います。


マコモ
時々、私信や非表示のコメントという形で、貴重な情報を送ってくれる複数の読者がいて、いつも大変有り難いと思っている亀さんなんだが、そうした読者の一人が、真菰(以降、マコモ)についての貴重な情報を送ってくれたので紹介したい。なお、真菰については以下のサイトを参照するとE-だろう。殊に、マコモの効用についての話は貴重だ。

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マコモとは、水辺に群生するイネ科の植物です。成長すると大きいもので1~2メートルほどにまで伸びます。

東アジアや東南アジア諸国で古くから食用や薬用として身近な植物で、日本でも全国の河川や湖沼の水辺に群生しているのを見られます。古来より「神が宿る草」といわれ、各地の神社で御神体や霊草としても使われてきました。

「菰野のマコモ粉末」は、そのマコモの葉を粉末にしたものです。

食物繊維が豊富で、ビタミンB1・B2、カルシウム・鉄などのミネラル、葉緑素(クロロフィル)などが含まれています。これらの成分が消化を促進し、腸内の善玉菌を増やして慢性疾患を予防、血圧や血糖値の低下、免疫力の強化などに有効といわれています。

マコモの葉には体内の毒素や老廃物を体外に排出する作用があり、血液の浄化や自然治癒力を高めるなどの働きが期待されています。

また、動物実験ではコレステロールの減少、血糖値の降下、悪性腫瘍の増殖抑制などの作用があるとわかっています。

かわしま屋


ここで、読者が送ってくれた私信に書かれてあった、マコモ関連の話を以下に転載しておこう。

母が子どもの時、
戦争に行っていた祖父がシベリアから無事に帰ってきました。

当時、ソ連軍の陸軍の方から、

「日本にはマコモという雑草がある。
身体にとても良い。
しかし、ここ(シベリア)では育たないんだ。
しかし日本にはあるはずだ。
日本に帰ったら、マコモを育てて煎じて飲めば身体を守ってくれる。家族を大切に…。そして元気で長生きしてくれ。」

と教わったそうです。


祖父は、帰ってからその雑草(マコモ)を探しました。
まだ小川があったそうで、綺麗な小川の側で雑草(マコモ)を育てたそうです。

実はこれ、今なら逮捕されちゃいます祖父(笑)

なぜなら、国有地に勝手にマコモを育ててたそうです(笑


母たちは、その雑草(マコモ)を煎じていつも飲んでいたそうです。

お風呂にも入れたり、湿布として使ったり、切り傷にも塗っていたそうです。


読者の私信を読みつつ、マコモって凄い効用があるんだなと、再認識した亀さんであった。

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 若い身体には慣れましたか?

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すみれ 慣れゃしませんょ、もう、くたくた…

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(あれ…?)

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(ピョコン、ピョコン…)

すみれ でもないみたいです。

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 それは良かった。

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すみれのように、45歳若返ることなど到底できない我々だが、マコモなどを摂取すれば、免疫力を高めることができるというのは嬉しいではないか…。以下は上記のメールの続きだが、手足口病を患う甥のため、読者がマコモの「真っ黒いお茶」を、甥っ子に飲ませようとした時の苦労話でR。

「この真っ黒いお茶は魔法使いになれます。
男の子ならカッコイイウルトラマンになれます。
ねんねは魔法使いになりたいから飲んじゃうぞ((・`艸・´))」

と、甥っ子の目の前で飲みました。

すると、

「僕もっ僕もっ。
ウルトラマンになるじょ((・`艸・´))」

と飲んでくれました。

それを3日間続けました。

あら不思議。

綺麗サッパリと手足口が治りました。

病院のお薬は飲んでいません。


マコモが効いたというわけではなく、今思えばですが、マコモには免疫力を向上する働きがあったのではないかな…と思います。


乳酸菌はもちろんですが、やはり免疫力が上がれば、病気や伝染病などにかかりにくい体質になるのだと思います。


そういう意味でも、大自然の力を借りて作る東洋医学は、やはり素晴らしいです。

自然に心から感謝いたします。


平成不況の終焉
1991年(平成3年)3月にバブルが崩壊、四半世紀以上にわたる平成不況が延々と続いていたが、ここに来て、ようやく平成不況が終わる可能性が高まってきたと、掲示板「放知技」の飯山一郎さんと堺のおっさんが語っている。たとえば、以下の飯山さんの記事に目を通していただきたい。どれもこれも、重要な記事である。

◆2017/07/17(月) 東京株式市場は「外資支配」から「政府支配」へ
◆2017/07/18(火) 何でも反対の難癖屋は何も見えないだろが…
◆2017/08/08(火) 日本の株式市場は近々,未曽有の大相場に突入!

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記事によっては株価チャートを取り上げているので、話が難しそうだと感じる読者も少なくないと思う。しかし、亀さん自身、拙稿「チャートとウンコ」にも書いたように、経済関連の話は苦手なのである。

尤も、亀さんは経済専門誌である『Forbes』の記事翻訳を数多く担当してきているくせに、未だに経済音痴なんだが…(爆)。だから、上のチャートを見てもチンプンカンプンといったところが正直なところだ。それでも、チャートは世界経済の実態を正しく示すモノサシ、ということだけは直感的に分かっている。


つまり、こういうことだ。

腸とウンコを連想すればE-のだ。ここで腸を「日本経済」、ウンコを「チャート」というアナロジーで捉えてみよう。すると、上に示す「上放れ」の株価チャート(ウンコ)は、現在の日本経済(腸)の状態をズバリ示しているんだなと分かる。

このように株価チャートを捉えてみれば、上記の飯山さんの3本の記事が意味するところが、少しはクリアになるのではないだろうか。殊に、最新の「◆2017/08/08(火) 日本の株式市場は近々,未曽有の大相場に突入!」を読んで、目の前がパッと明るくなった読者も多かったハズだ。

そ~して,さらに日経平均が22,666円(という秘数)を抜けば,30年近い日本経済の低迷・停滞は,完全に終る!
いや,「失われた30年」が終るだけではない.
ニッポンは,ロボット,AI,IoT,EV等々の未来型の科学技術とあわせて,金融・株式市場でも世界を主導(リード)するリーダーになるだろう.


亀さんは自動車メーカーに勤めていたこともあり、翻訳の仕事をしている今でも内容は主に自動車関係だ。この仕事を2000年ちょうどから始めて以来、確実に世界の自動車業界の潮流が変化しつつあるのが肌で分かる。たとえばヨーロッパの場合、つい最近まではディーゼル車関連の仕事が多かったのだが、ここにきてEV(電気自動車)関連の翻訳依頼が増えている。そのあたりを如実に示すのが、以下の東洋経済の記事だ。
「ディーゼル神話」崩壊、ドイツがEVへ急転換
トヨタとマツダがEV戦争に「結婚」で挑む事情

もし、プーチン+習近平+トランプという反戦争屋が台頭していなかったら、EVの時代は遙かに先になっていたハズだ…。
中国でバランス・スクーターが流行

【酷暑】
今日の飯能市は蒸し暑い…。それなのに、昼前は庭仕事で頑張ったため、汗びっしょり…。流石に今日はモー、クタクタ…。

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今日の東京新聞夕刊

奇跡の日本列島
先月下旬に放送されたNHKの「列島誕生ジオ・ジャパン」、〝4つの大事件〟が偶然積み重なったことにより、日本列島が誕生していく様をCGで描いていた。以下、4つの大事件のポイントのみを示しておくが、詳細はオンデマンド等で確認していただきたい。


■第1の大事件
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恐竜が絶滅し、哺乳類の時代となった3000年前、徐々に日本列島が大陸から切り離されていった。やがて2500万年前、ついに太平洋から海水が浸水、さらに数百万年かけて、大陸からの日本列島の距離が広がっていった。以下は、1500万年前の〝日本列島〟である。

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【方位磁石の方角】
なぜか糸静構造線を境に、岩石の示す方位磁石の方角が東西でズレが生じている。これは、西日本は時計回り、東日本は反時計回りで回転しながら、大陸から引きちぎられたためである。

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【なぜ、日本列島は引きちぎられたのか】
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なぜ、大陸から日本列島が大陸から切り離されたのか、太平洋プレートは西北に進んでいたというのに…(右図)。それは、以下の図が示すように、太平洋プレートが大陸のプレートに潜り込んだためだったのである。

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■第2の大事件
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太平洋プレートとフィリピンプレートの境界に、数多くの火山島が誕生、次々と北、すなわち日本列島に向かって衝突、やがて100万年前には、それまで二本に別れていた列島が一つになり、二本列島ならぬ日本列島が誕生したのであった。

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■第3の大事件
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1400万年前、西日本で地球史上最大規模のカルデラ噴火が起き、世界の気温を10℃下げた。当時は平地だった西日本は、やがて山国へと変貌していったのだが、その原因は花崗岩で出来た地下の巨大な岩にあった。たとえば紀伊半島のそれは、神奈川県ほどの大きさなのである。

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巨大な地下の花崗岩の塊は〝軽いため〟浮き上がり、西日本に山脈が形成されたというわけである。

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以下の図は、カルデラ噴火が起きた原因を示している。1400万年前、西日本が大陸から切り離されていった時、東方向に引っ張られていたフィリピンプレートの真ん中に、裂け目が生じて溶岩が溢れ出し、それが西日本とタイミングよく衝突、西日本が押されて大規模なカルデラ噴火を誘発したのである。

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■第4の大事件
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300万年前、東日本が一斉に隆起している。これは、北に進んでいたフィリピンプレートが、大陸のプレートに行く手を遮られ、300万年前のある時点で突然向きを西寄りに変えたためで、かつ太平洋プレートも西に進み、その両プレートによって東日本が押し上げられ、奥羽山脈をはじめとする高山が東日本に誕生した次第だ。そして隆起は今も続いている。

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もし隆起が止まった場合、風雨によって山々が徐々に削られていき、やがて英国のような平地だけの島になると地質学者は予測している。また、現在よりも雨量が極端に少なくなるため、最早日本は豊葦原の瑞穂の國ではなくなってしまうのである。

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話は横道にそれるが、昨夕、飯能市で一番美味しい料理と日本酒を出す、懐石料理の店へ下の息子を連れて行った。日本酒が六種類ほどあったので、すべて試飲してみた。数年前に同店で呑んだ時、一番高かったが一番旨かった日本酒を息子に呑ませてみたところ、驚いた表情を浮かべていたのが印象的だった。メニューで確認したところ、「田酒 特別純米酒」とあった。

旨い日本酒を酌み交わしつつ、日本酒は水と米で造られているが、その水も高山あっての水であると、「列島誕生ジオ・ジャパン」が解説していたのを思い出した。帰宅後ネットで確認してみたところ、田酒を造っているのは青森の西田酒造店と分かった。その時、拙稿「食に歴史あり」に転載した、今東光和尚の随筆「米」を思い出した次第である。そして、改めて思った。まさに日本は豊葦原の瑞穂の國であると…。


日本人のDNA
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前稿「歴史を見る眼」の続きである。同記事で亀さんは、海部陽介著『日本人はどこから来たのか?』を酷評した、蒼穹の歴女という女史(?)について書いた。ちなみに、女史がアマゾンに書いたレビューは以下の通り。

典型的な詐欺の手口を用いた非科学的な牽強付会による妄想
本書の致命的な瑕疵は「核DNA」の解析結果を無視していることです。
縄文人の核DNA解析結果は、本書が出版される約一年前の2015年3月にすでに公表されています。


…以下略…
蒼穹の歴女レビュー

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女史は海部のことを詐欺喚ばわりしているが、亀さんがNHKの「SWITCHインタビュー 達人達」を見て、海部陽介という人物を観察した限りにおいて、「詐欺師」どころか信頼するに足りる人物と映ったんだが、これは女史と真逆だワイ(爆)。

で、女史が痛烈に批判する肝心の縄文人の核DNAだが、最初に以下のニュース番組を見ていただきたい。


DNA解析で見る日本人のルーツ

同番組の最後で、「おはよう日本」の秋山発解説員が、以下のように語っているのに注目!

DNAの研究では今、日本人のルーツについて新たな説が出てきていますが、まだまだ分かっていないことも沢山あります。さらにDNAの研究が進めば、私たち祖先の知られざるドラマが、もっと明らかになってくると思います。

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どうだろうか? 縄文人の核DNA研究は緒に就いたばかりであり、縄文人の核DNA全体像が解明されたわけではない点、最初に念頭に置いておく必要がある。海部は満島ひかりとの対談で、「確固たる証拠もないのに、無責任な憶測を語るわけにはいかない」と繰り返し語っていたが、これは研究者として至極当然のことであり、決して2015年3月の縄文人の核DNA解析結果を、海部が〝無視〟しているわけではないことは、少し考えれば分かろうというものだ。それなのに、詐欺などと喚いているのは、ドーシテなんだろう(嗤)。


〔サイエンスZERO〕日本人のルーツ発見!~”核DNA”が解き明かす縄文人~

それはともかく、「おはよう日本」から現段階で見えてきた縄文人像は、実に興味深いものがある。最初に、上の「〔サイエンスZERO〕日本人のルーツ発見!~”核DNA”が解き明かす縄文人~」に、以下のような図が登場したので紹介したい。図を見れば、原アジア人は後に東アジア人と東南アジア人に枝分かれをし、さらに東アジア人から枝分かれしたのが、現日本人のルーツの一つ、渡来系弥生人であることが分かる。そして、赤文字の「縄文人?」が示すように、どこから縄文人が来たのか、以前は縄文人のルーツが不明だったのである。

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ここで、驚愕の事実が突き止められた。ナント、原アジア人から東アジア人と東南アジア人に枝分かれするより前に、縄文人は原アジア人と枝分かれをしていたのである!

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一体全体、これはどういうことか? 再び「おはよう日本」に目を転じると、以下の興味深い図が目に飛び込んでくる…。

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仮の話だが、もし、縄文人が日本列島に居住していなかったとしたら、「その他東アジア」と「韓国」のグループに、現日本人も埋もれていたはずである。ところが、現実はそうはならなかった。赤文字で示す「日本」という小集団になっているのだ(その小集団も「沖縄」と「アイヌ」という、さらに小さな極小集団に別れているのに注目)。そして、図のいずれにも属さなかったのが縄文人というワケだ、つまり、「日本」という他の東アジアとは異質の小集団が、存在していることで考えられる理由はタダ一つ、縄文人のDNAが入ったからではないのか…?

ともあれ、2015年3月の縄文人の核DNA解析に成功して以降、判明した点について以下の図をご覧戴きたい。最初に、日本人のY染色体のタイプとして、OとDという二大タイプに別かれていることが分かる。そして、このDタイプこそが、縄文人のDNAを引き継いでいる何よりの証ではないだろうか。ここで日本列島の外に目を転じると、日本人と同様にDタイプの多い民族に、チベット人とアンダマン人がいることが判明した。これは、チベットは峻険な山で囲まれた山国、アンダマン諸島は大陸から隔離された島国、そして日本列島は島国であると同時に、高山の多い山国…。そのため、Oタイプとの交流が他の地域より少なかった、という推測が成り立つのではないだろうか。

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肝心のDタイプだが、「おはよう日本」はY染色体には20のタイプあることを示し、そのうちA~Eタイプはアフリカに多いタイプだと解説している(赤矢印は亀さん)。

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このあたり、徳島大学の佐藤陽一准教授が以下のように語っている。

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さて、以下は縄文時代から現代に至る、日本列島の人口推移の図である。

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弥生時代に入るまでの縄文時代の人口は、最高でも中期の26万人にすぎなかった。それなのに、Dタイプが現日本人の32.2%も占めているのは、日本列島が島国かつ山岳地だった、というのも理由の一つだと思うが、果たしてそれだけなのだろうか…? このあたりについては、今後の研究に待つより他はない。

最後に、ルーツを探る上で重要なのはY染色体以外に、ミトコンドリアDNAがある。世界戦略情報誌『みち』で興味深い考察を天童竺丸さんが行っており、この機会に紹介しておこう。

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ちなみに、53.)%と日本人に最も多いY染色体Oについてだが、このあたりの考察については、同じく天童竺丸さんの以下の考察が参考になるはずだ。
日本人の遙かなる旅
ツラン民族揺籃の時代と地域
ブリヤート人の住むマクソホン村
Y染色体DNA系統O3の跳梁跋扈を阻止せよ

歴史を見る眼
数日前の拙稿「満島ひかり×海部陽介」で、人類進化学者の海部陽介の研究内容について、亀さんは以下のように紹介した。

海部の研究だが、アマゾンの『日本人はどこから来たのか?』(文藝春秋)にアクセスすれば、「内容紹介」に研究のアウトラインが示されており、それに目を通すことによって、大凡の海部の研究内容が分かるはずだ。

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上の拙稿アップ後、ついでにカスタマーレビューに目を通してみたところ、海部の著書を高く評価している読者と低く評価している読者とに別れているのに注目、全員のレビューにサーッと目を通してみて、評価の分かれ目が海部のDNA観にあることを知った。そして、海部の著書に星一つという評価を付けた読者の一人、蒼穹の歴女という女史(?)に注目した。一見、日本・東アジア古代史に造詣が深そうに見えたので、今度は女史の他のレビューも読んでみたという次第である。それで分かったことは、日本や東アジアの古代史に詳しいことが分かったものの、女史の歴史の見方が既成枠に留まっている、つまり、世の中に流布する古代史研究成果の範囲に、女史の史観が限定されているということだった。せっかく東アジアおよび日本の古代史について、女史は豊富な知識を身につけたというのに、実に勿体ないことだと思った。以下に数例だが、そのあたりの具体例を示しておこう。

■邪馬台国
女史が高く評価(星五つ)していた数少ない本の一冊に、『邪馬台国をとらえなおす』( 大塚初重 講談社現代新書)がある。だが、考古学者の大塚初重は畿内説を採っている人物であり、そんな大塚に対して女史は、「タイトルとおり邪馬台国をとらえなおし、現時点までを総括した良書といえます」と、高く評価しているのである。

しかし、山形明郷先生の邪馬台国=遼東半島説を支持する身としては、到底納得できるものではなかった(旧稿『邪馬台國論争 終結宣言』参照)。尤も、山形説を支持している人は極めて少数派なので、山形先生の著書に女史の目が届かないのも、やむを得ないのかもしれない…。

■アクエンアテン
女史のレビューによれば、『古代倭王の正体 海を越えてきた覇王たちの興亡』(小林惠子 祥伝社新書)に、アクエンアテンについて言及した箇所があるという。

しかしエジプトのアテン信仰はアクエンアテン一代でたちまち廃絶し、太陽神を信仰するのは奄美大島のみになった。しかも紀元前五~四世紀になると中国は春秋戦国時代に入り、奄美大島の最大の貿易相手国である江南も騒乱の時代に入った。その結果、邪馬台国の海洋貿易も衰退したらしい。
(33~34頁)


邪馬台国=奄美大島説を唱えているという小林惠子には恐れ入ったが、それはともかく、せっかく女史はアクエンアテンについて言及していながら、アクエンアテンの正体が一神教であり、今日に至るまでの世界に及ぼした影響が大きいことについて、全く言及していなかったのは惜しい。しかし、そうしたことについて、女史は全くご存知ないようなので仕方がないのだが…。ちなみに、このアクエンアテンの正体を徹底的に暴いた良書として、『憎悪の呪縛 一神教とユダヤ人の起源』(天童竺丸 文明地政学協会)があり。同書については拙稿「農耕民族vs.遊牧民族」で紹介したので参照されたい。

■シュメール
『シュメル―人類最古の文明』(小林登志子 中公新書)に対して、「シュメルは人類最古の文明ではありません」と反論する女史の意見は正しい。しかし、残念ながらミヌシンスク文明についての言及が一切ない。ないと言うよりは、同文明の存在にすら気づいていないことが一目瞭然である。ミヌシンスク文明については、拙稿「ミヌシンスク文明」で取り上げている。

■魏
『日本古代史を科学する』(PHP新書)について、女史は以下のように批評している。

文献上「親魏」という最上級の称号を受けた国は、一大文化圏であった大月氏(クシャーナ朝)と倭だけです。


流石と言いたいところだが、では何故に〝倭〟が「親魏」という最上級の称号を受けたのか、そのあたりの背景が女史には皆目分かっていないようだ。単に〝倭が文化大国〟だったという理由だけではないのであり、そのあたりは拙稿「青州で思ふ(3)」で少し触れたので、関心のある読者は目を通していただけたらと思う。

その他、記紀(『図解! 地図とあらすじでわかる古事記・日本書紀』)、拉致問題(『The Invitation-Only Zone: The True Story of North Korea’s Abduction Project』)、集団的自衛権(『集団的自衛権はなぜ違憲なのか (犀の教室) 』)等々、どれもこれも偏った書評になっているが、それは女史が既成概念に囚われているからだ。日本・東アジア古代史について、これだけ広範な知識を獲得していながら深みがなく、歴史に隠された闇が見えていないのも、女史の物の見方・考え方に根本的な原因がありそうだ。

冒頭に戻り、『日本人はどこから来たのか?』はDNAの最新研究成果を無視している、とする女史の批判について、今回は大分前書きが長くなってしまったので稿を改めることにしよう。

洞察歯観のすすめ(25)
信州の山奥で頑張っている歯科&音楽ウォッチャーさん、夏休みに入って時間が取れたようで、いつもの便りをくれた。ありがたいなぁ…! 今回は音楽の話が中心で、亀さんがブログで記事にしたカーペンターズの「シング」、杉田二郎の「風」の他、掲示板「放知技」で取り上げた、「巨人の星」の主題歌誕生のエピソードなど、盛り沢山だ。夏休みの息抜きに、木陰で懐かしい音楽に耳を傾けてみては如何だろうか。

*ボールペン
**三菱マークのボールペン
***軽く書いても 真っ黒けのけぇ~
****これで 30円 真っ黒けのけ!
*****ああ 真っ黒けのけ
相変わらず忙しく動いておりますが、8月に入り、指折り待っていた「夏休み」です。
・・・その夏休み前日。朝から文房具などを仕入れに100円ショップへ行ったところ、鉛筆やボールペンを手にとって見ていると、不意に子どもの頃よく耳にしたCMソングを思い出しました。
「軽く書いても 真っ黒けぇ~」
ついつい、口ずさみそうになりましたが。
「これで 30円 真っ黒けのけ」
これは確か、真っ黒け節の替え歌でした。

100円ショップを後にして、事務所で片付け掃除などを簡単にして終了。その後、仕事仲間4人で馴染みのファミレス座へ。夏休み後の仕事の打ち合わせをしたのですが、夏のファミレス座、満員御礼状態です。そして、近所のボックス席から聞こえてきます。
モリ・カケ絡みの貧乏~ル投げ合う、ルサンチ・ワイドショー!いつ終わるともわからない勢いで・・・21世紀のルサンチマン・ファミリー。熱闘甲子園より燃えてます。
嫉み 妬み 恨み=という三ツ首怪獣、ルサンチマン?が登場する「ツァラツストラはかく語りき」の作者であるニーチェは、この三ツ首怪獣に心食われると、喜びを感じる力が弱くなる・・・と、語ったそうな。
喜びや笑いのエネルギーが虚弱になると、免疫力もクラック(ひび)が生じて、知力、体力共に低下し、容易く患者狩りの鴨南蛮にされそうですが・・・ルサンチの壺にはまり込むと、嫉み 妬み 恨み=この3小節のフレーズが繰り返し繰り返し、心奥で止めどなく鳴り響く、ループ音(輪の中でクルクル回り続ける)となり、転調(気分転換)することは容易なことではなさそうです。ファミレス・ワイドショー、笑いも所々でこぼれて聞こえますが、どうも健康を遠ざける不気味な音色に感じます・・・。
さて、ファミレス座で、打ち合わせも終わったところで解散。その後、一人、ジャズ、クラシックが流れる珈琲店で一休み。
このところ、安保徹氏の「免疫力の威力」を持ち歩いて再読しています。
序章の一部を紹介してみます・・・。

**「私たちは、からだのなかに、ある病気がとりつくと、それが発症する前に、それと闘ったり、それを捕まえて外へ追い出してしまう力を持っています。それが、生体防御反応のひとつ、免疫力です。しかし、この力があれば、いつも元気でぴんぴんしているということではありません。だれでも経験しているように、私たちは風邪をひけば、熱が出たり、下痢をしたり、不快な症状が出ます。これが病気と免疫力が戦っている状態です。
よく風邪の諸症状としてあげられる、発熱 喉の痛み 鼻水 下痢 といったものは、実は、風邪という病気そのものの現れではなく、正確には、風邪のウイルスと免疫が戦っている状態なのです。
一般に、風邪を治すといえば、これらの症状を抑えること、と考えられています。そこで、病院に行けば、解熱剤や下痢止めなどの風邪薬が出されるわけです。ここには、一種の誤解があって、風邪からの脱却は、風邪のウイルスをからだの外に出すことであり、発熱や下痢は、その目的のために戦っている。私たちのからだの防御反応であるということです。ですから、いわゆる風邪薬は、発熱や下痢という症状を出しながら戦っている免疫力を押さえる、免疫抑制剤ということができるでしょう。風邪のウイルスは熱に弱い。したがって、からだが熱を持ちウイルスを殺そうとしている。鼻水や下痢も体内のウイルスを外へ出そうとする反応です。クスリを使って、そうした防御反応をむやみやたらに強制的に抑制してしまうことは、からだの自然な反応に逆らうことです。こういう考えは、少しずつ一般に広まってきたといっても、まだまだ、熱心にクスリを飲んでいる人はいます」***

これは、2003年秋に発売されたものですが、時々、思い出したように持ち出しては時間つぶしに読んでいますが、ルサンチマン=免疫抑制貧乏~ル・ウイルスを排除撃退するとなると至難の業のようです。

帰宅後、亀さんがブログで取り上げていた、杉田二郎と坂崎幸之助が歌う、「風」の映像を改めて聴きました。懐かしい一曲です。
柔らかな風が流れ出て来るようなイントロで、二人の歌声とアコーステックギターが、その風に乗ってより味わい深いものになってエンディングまで一気に聴かせる。なかなか良いアレンジで、懐かしさも手伝い、つい二度、三度と繰り返し楽しみました。
イントロから流れる柔らかな風を感じさせる印象的な音色は、ハモンド・オルガンによるもの。
ハモンド・オルガンは、アメリカ生まれ。開発者のローレンス・ハモンドの名を取ってハモンド・オルガンと呼ばれ、このハモンド・サウンドは、ジャズやロックをはじめ様々なジャンルにおいて愛用されており、音楽ファンには馴染みの音。ジャズ畑では、ワイルド・ビル・デイビス。ジミー・スミスなどのオルガン弾きが有名どころ・・・ジャズ・オルガンと言えば黒人プレイヤーが多いのですが、これは、アメリカ南部において巨大なパイプオルガンを置くことができない教会で、コンパクトで持ち運びできるハモンド・オルガンを使用していたことがその理由の一つ。(持ち運びできるといっても、重さが200キロ近くあるヘビー級)
ハモンド・オルガンには、ドローバーと呼ばれる細長い数字が刻まれた引き出し棒が並んでいて、このドローバーを引き出したり押し込んだりして、音色を様々変化させることが出来るのですが、なんと、ドローバーによる組み合わせ音色は、約2億5千3百万通り創り出せるというもので、その昔は、自分の創り出したドローバーのセッティングを人に見られないように、ドローバーの上に布切れやハンカチを被せて弾いていたオルガニストもおりました。
ポピュラー音楽では、プロコルハルムの「青い影」がオルガンサウンドの代表的な曲であろうと思いますが・・・あのイントロを耳にしただけで、亀さん、甘酸っぱくも切ない同棲時代じゃなく・・・初恋時代を思い出すのではないでしょうか??
テレビドラマのテーマソングで印象的なオルガンソロを聴かせる「太陽にほえろ!」も忘れられない一曲。


そして、もう一本。
カーペンターズの映像「シング」(ライブ・イン・ジャパン)を取り上げておりましたが、こちらも思い出深い一曲です。
カレン・カーペンターの歌声は、世界にひとつしかない・・・ヴォーカルという楽器を担当しているわけで、最もチューニングに気を遣う楽器なのかも知れません。
カーペンターズのライブを見ると、ステージ上に、コンパクトなピアノが置いてあります。これは、ウーリッツァー・エレクトリック・ピアノ。
このエレクトリック・ピアノ、少々厄介というか、人間と同じように一人一人ではなく・・・一台一台、サウンド(性格個性)が違い・・・気の合う相棒と巡り会うには、手間暇かかります。中には、ルサンチな性格丸出しなエレピもある・・・かも知れませんが?
カーペンターズに参加しているウーリッツァー・エレピは、カレンと一緒に歌える最良の相棒のようです。
エレピを使用した演奏といえば、リヒャルト・シュトラウス作曲による「ツァラツストラはかく語りき」のジャズヴァージョン(デオダートの演奏)があります。一杯飲みながら聴いていると、心地良く酔えます。

曲そのものを聴き流すだけでなく、一つの楽器の響きに耳をダンボにして聴き入ってみるのも良いものです。普段よく耳にする好みの、あの曲、この曲に意外な発見・・・今まで全く気付かなかったフレーズが確認できるかも知れません。耳の使い方を一工夫する訓練も時には・・・暇つぶしに。

ーー追記ーー

作曲家、渡辺岳夫の音源を数年ぶりに引っ張り出して、今、聴いております。渡辺岳夫は、56歳(1933年~1989年)という若さで亡くなってしまいましたが、数多くの作品を残しています。そのなかのひとつ、
「血の汗 流せ 涙をふくな ゆけゆけ飛雄馬 どんと行け」
は、代表曲に数えられるもの。
アニメ「巨人の星」放映当時、同作品の録音監督をしていた山崎あきら氏は、当時を振り返り、
「渡辺さんは、巨人の星のテーマ曲を何パターンか作っているんです。最初は、その中で一番スマートなものに決定しかけていたんですが、最終的に、寮歌っぽい「ゆけゆけ飛雄馬」が、テーマとして選ばれたんです。最初は泥臭いかもしれないけど、逆に、ねばっこくていつまでも耳に残っている・・・」
と語っています 。
ミディアムテンポで泥臭さを感じさせるテーマ曲を含む、「巨人の星」オリジナル・サウンドトラックがありますが、アニメドラマの単なる脇役助っ人ではなく、音楽作品として十二分に楽しめるものです。
「巨人の星」といえば、忘れられないのが・・・山村暮鳥の詩と、日高美奈。

「おうい 雲よ
ゆうゆうと
馬鹿にのんきそうじゃないか
どこまでゆくんだ
ずっと磐城平の方までゆくんか」

日高美奈の好きな詩であったと、記憶しております。


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青い影~プロコルハルム A Whiter Shade of Pale~Procol Harum


太陽にほえろ!


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Eumir Deodato & The Heritage Orchestra - A. S. Zarathustra


巨人の星