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人生は冥土までの暇潰し

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人生は冥土までの暇潰し
亀さんは政治や歴史を主テーマにしたブログを開設しているんだけど、面白くないのか読んでくれる地元の親戚や知人はゼロ。そこで、身近な話題を主テーマに、熊さん八っつぁん的なブログを開設してみた…。
昭和天皇と瀬島龍三
今日は、今年前半の最終日。

日本時間で29日未明、イスタンブールのアタチュルク国際空港で勃発したテロ事件、41人が死亡して239人が負傷するという痛ましい事件に発展した。このテロ事件の犯人がISかどうかの詮索はともかく、27日にプーチン大統領に書簡を送り、スホイ24型機の撃墜について謝罪した、エルドアン大統領の〝心変わり〟を快く思っていない、テロ事件の黒幕からのメッセージであることが読み取れよう。それだけに、「イスタンブールでのテロ ロシアとの関係正常化を試みるトルコ政府への復讐か?」と、スプートニク紙の含みある題名が印象的であった。

さて、昨日の掲示板「放知技」で以下のような書き込みがあった。
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http://grnba.bbs.fc2.com/reply/15749312/399/

すでに爺さんだけではない、道友の歯科&音楽ウォッチャーさんからも、以下のようなプレッシャーをかけられている(笑)。

> 亀さんの、「瀬島龍三 昭和秘史」大特集。楽しみにしております!!
http://toneri2672.blog.fc2.com/blog-entry-1102.html


それに対して、亀さんは以下のように回答した。

歯科&音楽ウォッチャーさんも栗原さんと会っているから、昭和天皇と栗原さんの間は知っていると思うが、栗原さんは昭和天皇が崩御された時、道一つ挟んで皇居のお堀に接していた某ビルで、割腹自殺を遂げようとしたものの、幸い発見が早かったこともあり、辛うじて一命を取り留めた御仁だが、それだけ昭和天皇を心から敬っていたことが分かる。そして、瀬島龍三について書くということは、究極的には昭和天皇について書くことになる。どこまで深入りして書くか、思案中だ。


アレコレ考えた末、栗原さんをはじめとする、皇室に詳しい人たちから聞き及んだ話で、原則として書籍やネットで公開していない情報は、内容が内容だけに、ネットという公の場では公開しないことに決めた。よって、公開するのは、あくまでも書籍やネットに載った情報に限定させていただきたい。

最初に、瀬島龍三について取り上げよう。取り上げるのは笠原和夫氏の『昭和の劇』だが、詳しい解説は止すので、読者には本の行間を読み取っていただきたい。なを、笠原氏の「やむをえなかったんでしょうけどもね」という発言に、何故に瀬島が説明責任を果たさなかったのか、あるいは果たせなかったのかという理由が朧気に見えてこよう。

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『昭和の劇』p.438

次に先帝(昭和天皇)。今までの拙ブログでは、先帝を心から敬っていた人たちから、聞き及んだ話を中心に公開してきた。

だが一方、真逆の立場にいる人たちの昭和天皇観もあるわけで、今までに新旧ブログで取り上げたことはなかった。そこで、先帝に対して真逆の見方をしている本や雑誌の代表例として、同じく『昭和の劇』から引用しておこう。実際に先の大戦で死地を潜り抜けてきた笠原氏の言葉だけに、重い。

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『昭和の劇』p.486

なお、先帝と瀬島龍三の関係についてだが、今までに目にしてきた書籍やネット記事のどれも、推測の域を出ていないように見える。よって、先帝と瀬島龍三の関係について知り得た情報を、ネットで公開するのは扣えさせていただきたい。

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洞察歯観のすすめ(16)
最近は便りがないので心配していたところ、ようやく歯科&音楽ウォッチャーさんから便りが届いた。今回も読み応えのある内容になっている。

今回の歯科&音楽ウォッチャーさんの〝歯観〟、素晴らしい! なるほど、ハリウッド・スマイルかぁ、勉強になったワイ(笑)。あっ、一度聞いてみたかったんだけど、西原克成先生の本『歯はヒトの魂である―歯医者の知らない根本治療』、歯科&音楽ウォッチャーさんはモー読んでいるんだろうか? 小生は10年以上前に同書を読み、その後幾度か西原先生にお会いして多くを教わっているんだが、それだけに、歯科&音楽ウォッチャーさんの読後感も是非聞きたい…。次回、お願い!

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> ところが、去年あたりから少々様子が違ってきていて、あの、軽快俊敏なキレのある動きが見られない。


同感だ。実は一昨年または昨年あたりから、我が家のゴキブリ殿の様子が変だ。かつての敏捷な動きは何処へやらという感じで、簡単に捕まえることができるようになった。今年は厳寒の1月末に初めて、大きなゴキブリと風呂場で鉢合わせした。亀さん家は歯科&音楽ウォッチャーさんもご存じのとおり、築50年を超えているので、冬場で温かいところと言えば浴槽の周囲だけ。何でこの時期にと思いつつ、しばらくゴキブリと睨めっこしていたんだが、動き今にもくたばりそうな老人のあれで、ヨタヨタヨロヨロ、簡単に捕まえることができた。

それと、今夏は未だにゴキブリと対面していない。そこで、ごきぶりホイホイを仕掛けたところ、小さいのや中型のが捕まっているのを見て、ようやくホッとしたところだ。それにしても、ゴキブリといい、熊といい、まぁ、原因は〝ホ〟の字なんだろうなぁ…。

・・・世の中、ドタバタとしているようで、やけに街中が騒がしいと思ったら選挙戦スタートなんですね。
選挙戦が始まると、ベニヤ板に貼り付けられた選挙ポスターをあちこちで目にするわけですが・・・つい先日のこと、その選挙ポスターを見ながら三人組の女性が暇つぶしなのか、何やら話し込んでいました。どうやら女性たちは美容師仲間らしく、ポスターを指さしながら候補者たちの髪型についてあれやこれやと語りあっておりましたが、三人組の一人、茶髪ロングヘアーのおねぇーちゃんが、
「わたし、いつも思うんだけど。選挙のポスターって、なんかキモいよねぇ~!なんで、みんな笑顔なの・・・?笑ってりゃ~いいってもんじゃないよねぇ」
三人娘、爆笑しておりました。
選挙ポスターを間近に見ると、なるほど候補者の皆さんはスマイルバッチのように微笑んでおりますが、その表情は心内から湧き上がる笑みではなく営業スマイルそのもの。
「笑ってりゃ~いいってもんじゃないよねぇ・・・」と、突っ込んでみたくもなります。
候補者ポスターなど、ゆっくりと眺めながら暇つぶししたことはありませんでしたが・・・時には足を止めて見てみるものですね。
笑みを浮かべる口元。どれも似たり寄ったりの形に見えます。笑顔のキーポイントは白すぎるほどに白い歯です。(写真のカラー修正はしているとしても)白ペンキでも塗りつけたような色合。白い歯が凹凸のない綺麗なアーチ状に並んでいるようで不自然。まるで、麻雀パイが行儀良く整列しているような感じです。
ポスターを見るにそのほとんどが、元からある自分の歯(天然歯)ではなく、メタルボンド(MB)やオールセラミックスなどの作り物。中には結構、お金を掛けて口腔内を改造したであろうものもある。噛み合わせには不都合はないだろうが、神あわせからはほど遠くなってしまった顎がベニヤ板の平面にずらりと並んでいる。これはなんと言ったら良いのか・・・まあ、学歴詐称ならぬ、顎歴詐称ですね。(^-^*)。

ベニヤ板に貼り付けられた紙っぺらポスターの笑顔の口元を見ると、ある共通点に気づきます。ハリウッド映画の笑み。ハリウッド・スマイルです。
この、ハリウッド・スマイル(スマイルライン型)で思い浮かぶのが、オードリー・ヘップバーン。
ハリウッド・スマイルは、下唇のラインと上の歯のラインが平行になって見える・・・口角がキリッと上がって、歯茎が見えない。そして、下顎に並ぶ歯も見えない。下唇の上縁に上の歯が綺麗に並んでいる状態・・・・映画「ローマの休日」など、口元を注意してみるといいかも知れません。もちろん、ハリウッド・スマイルはヘップバーンだけのことではありませが。
健康的で見るものを魅了する魔法の笑み!ということらしいので、「わたしも、おいらも、ハリウッドにしたい」とばかり審美歯科の門を叩く一般ピープルがたくさんおります。が、しかし、歯列矯正やら削って抜いて高価な人工歯を装着するといった荒技をもって出来上がるもので、自然な感じからはかけ離れた整いすぎた白く光る麻雀パイ。芸能人などは、商売道具として口腔内大改造が必要なのかも知れませんが、タレントとしての旬が過ぎて年を重ねていく間に思いもよらぬトラブルが起きるのではないかと余計な心配をしてしまいます。削って抜いて詰めて被せてを繰り返して治療を続けると、歯はどんどんダメージが広がり悪くなっていきます。仕事と仕事の合間に短期口腔内美容大改造が行われることもあるでしょう。また、改造後の定期的メンテナンスも必要です。プロダクションなどのバックアップがある間は、すべてお膳立てしてくれるのでしょうが、戦力外となった後は・・・・。
顎も年を重ねるわけで、人工歯は顎の加齢に歩調を合わせてくれるわけではなく、口腔内で雑居している異物のようなものになってしまいます。魔法の笑みもハリウッド・ゾンビに変身(変顎)してしまうかも知れません。
ハリウッド・スマイルを正面から見ると歯の並びがわりと奥まで確認できる人もおります。口がでかいのかと思ったりしますが、これは、歯列弓{しれつきゅう}と関係したことです。歯列弓とは、歯が並んでいるアーチの形(歯列の曲線)のこと。
歯が歯肉上にならんでいる状態が弓のような(U字形)アーチを描いていることから歯列弓と呼ばれます。これは、顎の成長。口や舌の力などに影響され形づくられますが、半円形歯弓・V字形歯弓・方形歯弓・鞍状歯弓などのタイプがあります。このアーチが緩やかだと、ニッコリ笑みを浮かべたその正面からみた場合、左右4番(第1小臼歯)、5番(第2小臼歯)あたりぐらいまで見えます。手元に上下の全額模型があれば、歯の裏側を見てください。どのようなアーチを描いているかよくわかります。
大枚はたいて口腔内美容大改造とまではいかなくとも、白く綺麗な歯を求めて審美歯科へと足を運ぶ人も男女問わずたくさんいます。私の身近でも、歯を白くしたいとホワイトニング三昧している女性がおります。
オフィス・ホワイトニングを選び遅刻、欠席することなく通っております。本人は、「なんか、いい感じになってきた!」と喜んでおりますが・・・。
オフィス・ホワイトニングは、歯科医院で行うもので、歯の表面を漂白します。速効性が高く白さのグレードが上がりますが、また、戻るのも早いようです。
オフィスタイプともう一つ、ホーム・ホワイトニングがあります。こちらは、家で自分ですることになりますが、時間が掛かります。2ヶ月ほど時間を掛けてやれば、立派なお歯白スマイルになります。まあ、しかし、無理に歯を漂白して、白く変色させるなど拷問しているようなもの。美白にくすみが出たらまた繰り返す。そのうち歯も癇癪を起こすかも知れません。
「あなたの白い歯!キレイねぇ~!!」
と、褒められた勢いでもう一つグレードアップした治療を求めると、健康も財布も悪化のグレードが跳ね上がること請け合いです。

ホワイトニング・・・それでも、とりあえず、私も白い歯スマイルにしようかと思ったら、4万円前後の軍資金で出来ると思います(^-^*)。
ですが、その前にベニヤ板に貼り付けられた選挙戦候補者ポスターの顎歴詐称スマイルをよくよく眺めてから決断する方が良いかも知れません。
自費扱いですから歯医者の懐事情から大枚ぼったくりデンタルも・・・あります。


今月に入ってからのことですが、友人たちと田舎の山ハイキングを計画しており楽しみにしていたのですが、熊と遭遇する危険ありということで中止となりました。山菜採りなどで山歩きする知り合いに聞いてみると、「熊にも熊の事情があるんだろうが、山で何か異変が起きているのではないか」と話してくれました。その時、ふと思い浮かんだのが動物の五感センサーです。熊の五感センサーに異常が生じる何かが起きている。野生動物だけでなく、山の大地もかなり異変が染みこんでいるのではないでしょうか。
異変と言えば極々身近でも・・・。毎年のことではありますが、ゴキブリが出てきます。ガサガサと音を立てて、わがもの顔で這い回り、見つかると捕まえてみろと言わんばかりに一時、人を小馬鹿にするようなUFO顔負けの俊敏なる動きで身をかわし暗闇に消えていく。追いかけられるスリルを楽しんで身を隠すその一瞬、くるりと向きを変えて、「今宵はここまで」と挨拶する余裕までみせる。ところが、去年あたりから少々様子が違ってきていて、あの、軽快俊敏なキレのある動きが見られない。ほうきを持って追い立てると意外にもあっけなく御用に。熱中症というわけでもないでしょうから、これも感知能力が著しく低下しているとみたほうが良いのかも知れません。ついでながら、ゴキブリを追い詰めたら殺虫剤は使いません。台所用洗剤と水を混ぜたスプレーでダウンします。ゴキブリもひっくり返る台所用洗剤。強い味方です(^-^*)。

追記

選挙戦候補者ポスターですが、あろうことか、おっさん候補もハリウッド・スマイルで迫ってます。口元からこぼれ出る歯の作りはメタルボンドなのですが、どうもその作りのセンスが良くない。B級ホラー映画の張り紙のようです。顎歴詐称候補者の皆さんが、雨の日も風の日も黙々と立ち姿で選挙戦候補者ポスターを支えてくれるベニヤ板ほどの活躍をしてくれるかどうか・・・。

友人が教えてくれたのですが、南方熊楠のデスマスクが3000円前後で購入できるとか・・・。一度見てみたいものです。亀さん。もしかすると、熊楠さんも顎歴詐称していたのかも知れません??


顎歴詐称ポスターを眺めていて、何故か思い出しました。マンゴジェリー。けだるいリズムの迷曲!「イン・ザ・サマー・タイム」。 ビールのつまみにはいい曲です。




国の終わり
依然として放射能のタダ漏れが続く福島原発、人間が住めるような土地ではなくなった東日本で、しぶとく一住民として生き残っている亀さんだが、一方で国の終わりも日を追う毎に強く感じるようになった。そんな折、NHKの「古代史ミステリー “御柱”~最後の“縄文”~」という番組を見た。



取り敢えず最後まで見たものの、実に酷い番組であった。そう思った理由として、稲作と黒曜石の二例だけ挙げておこう。

最初に稲作。稲作が朝鮮半島から日本に伝わったというナレーションが、以下の図とともに流れた(朝鮮半島から日本に向けて示されている黄色の矢印に注目)。それに対して異を唱えているのが、世界戦略情報誌『みち』(通巻第438号)の「巻頭言」(p.2)で、朝鮮半島から稲作がもたらされたという説は荒唐無稽と、天童竺丸さんは切り捨てている(傍線は亀さん)。

 紀元前一〇〇〇年のころ、従来の学説では縄文時代に属する時代から陸稲栽培が行なわれ、やがて水稲稲作へとスムースに移行していったことは北九州や吉備地方の縄文遺跡で確認されている。
 朝鮮半島から渡来した大量の渡来民が鉄器と稲作をもたらしたという荒唐の説はNHKという公器をもってしていかに喧伝しようが、歴史的事実を前にしてはスゴスゴと退散するしかない。大陸との不断の交流に支えられた石器・縄文時代以来の文明の蓄積が、日本列島に稲作を中心とする新時代をもたらしたと考えるのが自然である。


なお、全文を読みたいという読者のため、世界戦略情報誌『みち』(通巻第438号)の「巻頭言」(2ページ)を本稿の最後に掲載しておこう。

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また、黒曜石にしても、諏訪地方が黒曜石の一大産出地と言わんばかりのナレーションが流れていたが、諏訪以外にも黒曜石の産出地があったことを、何故かNHKは伝えていない。実は、遙か古代から黒曜石の産出地として注目されていたのが、北海道の大雪山系連峰であった。そのあたりの詳細は、世界戦略情報誌『みち』(通巻第434号)の「巻頭言」(2ページ)に目を通していただきたい。同記事も本稿の最後に掲載しておく。

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念のため、NHK高校生講座の日本史をチェックしてみたところ、「弥生文化と小国家の形成」と題する番組、嘘で塗り固めた番組であった。こんな授業を受けている高校生が可哀想だ…。

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「竹取物語」と「野火」
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ここ数日間は仕事を断って、映画やドラマを立て続けに鑑賞したり、積ん読のままだった本を読み漁っていた。そして今回見た映画の中で、特に印象に残った映画を2本だけ取り上げておこう。最初に紹介する映画は、数日前にテレビで放送された「竹取物語」だ。かぐや姫を沢口靖子が演じた1987年の映画というから、かれこれ30年近くも前の作品だ。なかでも目を見張ったのが昇天のシーンで、巨大なUFOが登場したのには度肝を抜かれた…(爆)。



亀さんが映画「竹取物語」を見たワケは、竹取物語は単なる物語ではなく、あれは実話だと信じている人に最近会ったからだ。同じように信じている人物が、他にもいるのかと思ってネットで確認したところ、「かぐや姫物語は真実だった」と題する記事を見つけた。記事によれば、竹取物語を実話と信じているのは、浅川嘉富という御仁のようだ。

まぁ、映画はファンタジーとして楽しめたが、『竹取物語』が実話ちゅう話には、とてもじゃないがついていけそうにない…(爆)。記事によれば、かぐや姫は今でも健在とのことで、月の地底都市で元気に暮らしているとのこと…、かぐや姫に本当に会えるもんなら、一度月に行ってみたい気がするんだが…(爆)。

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かぐや姫

「竹取物語」というファンタジー映画を見た後、続けて見た映画が「野火」で、こちらの方が遙かに凄く、衝撃を受けた。アメリカの物量にモノを言わせた容赦のない攻撃により、バタバタと日本兵が倒れていくシーンは圧巻で、改めて映画の舞台となったレイテ島のカンギポット山を思い出した次第である。この山はレイテ島における日米最終決戦の場となった山で、亀さんは幾度か同山を訪れている。同山については、「レイテ島・遺骨調査の報告」と題する貴重な記事を、登山家の野口健氏が公開しているので一読をお勧めする。また、周辺の街の様子は「オルモックとリモン峠」というHPが詳しい。

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カンギポット山

なお、映画「野火」に関心を持った読者のため、この機会に以下の記事も併せて紹介しておこう。
松岡正剛 千夜千冊 「野火」
大岡昇平『野火』についての考察



電通の正体
拙稿「フクイチと不正選挙」で、都知事選と不正選挙について取り上げたところ、タイミング良く(?)、以下の記事がリテラに掲載された。
五輪から選挙まで…電通の安倍政治への黒い関与を現役社員が暴露!「電通は乙武を都知事にする計画だった」

2013年9月7日、ブエノスアイレスで開催されたIOC総会において、安倍首相が福島原発は、「アンダーコントロール」と大嘘をついているが、そのように安倍に言わせたのは、実は電通であったことを同記事が明らかにしている。(ちなみに、亀さんも安倍がスピーチを行った翌朝、「東京に決定…」と題する記事を書いた)

ここで、都知事選やオリンピックの舞台裏にいる電通、その電通で脳裏に浮かぶのが、〝グローバリゼーション〟というキーワードである。そのグローバリゼーションの走狗として、代表的な企業の一つが英語を社内公用語化した楽天であり、以下の記事に注目されたい。
社内英語化の楽天 TOEIC点数足りずに減給される社員は5%

このTOEICいう英語テストの創立期、亀さんは同社に入社している(入社後しばらくして、同協会の営業部が独立、国際コミュニケーションズを設立しており、その時に亀さんも国際コミュニケーションズに転籍)。ちなみに、国際コミュニケーションズに移るまでの様子は、旧稿「翻訳の仕事がしたい…」にも書いているので、関心のある読者は一読いただければと思う。

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故北岡靖男

ところで、TOEICを生みの親である北岡靖男氏は、元電通マンであった。だから、亀さんはTOEICの仕事をしていた時に電通本社に立ち寄り、北岡の元同僚だったという電通社員にも会い、色々と語り合っている。まぁ、当時の亀さんは三十路に突入したばかりで、電通は大手広告代理店くらいにしか思っていなかったし、グローバリゼーション、すなわち当時流行の国際化という言葉の正体を、まったく見抜けていなかった時期だったので、平気で電通に出入りした次第だ。だが、今にして思えばTOEICとは、日本をグローバリゼーションの大波に巻き込むための、道具の一つだったことが分かる。

なお、最近発売された『月刊日本』七月号でも、特集に電通を取り上げており、一読の価値はある。

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また、大分前に読んだ本だが、電通について詳しく書かれた良書があるので、この機会に推薦させていただこう。

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『電通の正体』

フクイチと不正選挙
安西ファイルの安西正鷹さんから連絡があり、今月号に限り安西ファイルは全ページ公開しても良いということになった。よって、近く全ページを公開していこう(今号に関しては「大麻編」はなし)。なお、文明地政学協会の天童竺丸さんが、安西ファイルに関連するソフトウェアのトラブルが解決できず、昨年2月から1年半にわたり四苦八苦してこられたのだが、2週間前にお会いした時は漸く解決の目途が立ったと語っていた。よって、「みち」HPで安西ファイルが間もなく再開される見込みだ。

ところで、昨日の拙稿「EU離脱を採った英国」で数名の方から、「拍手」を通してコメントをいただいた。不正選挙についてのコメントが主だったが、福島原発事故についての言及もあった。

最初にフクイチ(福島第一原子力発電所)を取り上げたい。最も深刻なコメントは亀さんと同年齢の関西の主婦Xさんで、最近歯を破損したので、フクイチに関心を持つ歯科医に問い合わせたところ、年齢によるというよりも、「ホ」の字の可能性が高いと指摘されたとのこと。飯山一郎HPの熱心な読者であり、それなりの対策を講じてきたXさんですら、「ホ」の字の影響が出ている事実は重い。

また、1ヶ月ほど前にも関東圏の女性事務員Zさんから、仕事の一環で運送トラックの手配を担当しているが、一年前と比較して、ドライバの確保が困難になったという情報も届いている。こうした情報の詳細は具体的に書くわけにはいかないが、現地情報が日々亀さんの所に伝わってきており、日を追う毎に死の水蒸気が深刻化しているのが分かるのだ。

次に不正選挙だが、『植民地化する日本、帝国化する世界』(ベンジャミン・フルフォード、響堂雪乃共著)でも、やはり不正選挙を取り上げている。それは、「すでに選挙システムは乗っ取られた」と題する小節だ(p.122)。特に興味深いのは、安倍晋三とムサシのつながりを指摘した行である。

フルフォード 日本独立党のリチャード・コシミズが詳しい資料をいろいろ出しているけれども、安倍政権になったとき、株式会社ムサシ、武蔵エンジニアリングという会社の機械が票を集計した。8割以上の票をこの企業が集計したんです。

響堂 同社は安倍晋三の父親が大株主だったんですね。

フルフォード そう。結局、あの選挙は八百長だった。電子投票だから、誰がどう投票するかというのは関係なくて、誰がそれを計算するかというのがポイントなんです。
『植民地化する日本、帝国化する世界』p.123


そのあたりを物語っているのが、ムサシを使った過去の都知事選で、以下の図が明白に物語っている。

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【第1号】12年、14年東京都知事選は不正選挙?!不正疑惑に明白な証拠

自民公明党が桝添の後釜に誰を推すのかは分からない。分かっているのは、上図の傾向を再びなぞり、自民公明党の推す候補者が当選するといったことくらいである。

EU離脱を採った英国
今週の水曜日(6月23日)、地元の居酒屋で英国の国民投票が話題になった。その時は夕方の5時頃だったから、英国は午前9時頃で投票が始まった頃であった。テレビや新聞で報じていた通り、残留派と離脱派とで英国は大きく二分されていたものの、亀さんはほぼ間違いなく残留派が勝利するものと睨んでいた。なぜなら、日本同様に英国でも、不正選挙が行われる可能性が高いと思っていたからだ。ところが、翌日の東京新聞夕刊に載った開票風景の写真を見て、開票集計が手作業で行われていたのを知った。これでは不正のやりようがなく、どうなるか最後の最後まで分からないなと思っていたところ、テレビの速報でEU離脱派が過半数を超えたことを知った。

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ここで不正選挙だが、以下の記事が明確に述べているように、日本では不正選挙が日常茶飯事に行われている。だが、英国の国民投票では行われなかったのだ。
英国:開票集計は手作業 日本:機械集計で不正選挙

よって、今回の投票結果は、英国の民意を示すものと判断して差し支えないが、では、なぜ英国民はEU離脱を選んだのか…? 

このあたりについて一番納得がいったのが、ブログ『文殊菩薩』が紹介していた以下の一連のツイートであった。亀さんは44年前の1972年に4ヶ月間、さらに30年前の1986年にバーミンガムの展示会で、自社製品を出品するため数日間ほど出張しているが、拙稿「世界中どこでも」で公開した写真からも想像できるように、すでに44年前からロンドンは国際都市、いわゆる人類の坩堝と化していたのだ。
『イギリス国民が世界恐慌を起こしてでもEU離脱を希望した理由』 イギリス在住の「めいろま」氏が語る分かりやすい解説

尤も、人類の坩堝と化していたとはいえ、1972年当時のロンドン市民は、表立って人種差別を顔に出すようなことは少なかったし、そこに大英帝国の末裔としての懐の深さを感じたものだ。だが、英国がEUに加盟して以降、他のEU圏の移民が大量に英国に流入、シリア内戦が勃発してからは、さらに大量の難民が流入するようになった。何故か? そのあたりは上記の「めいろま」氏のツイートで明らかなように、二国間の賃金格差によるものだ。ともあれ、こうして同じEU圏内から大量の移民が流入したことにより、生粋の英国人が苛立ちを見せるようになったのは容易に察しがつく。

では、英国がEUを離脱したことによって、英国、EU、さらには世界は今後どうなるのか? この辺りは掲示板「放知技」の投稿が最も光っていた。

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http://grnba.bbs.fc2.com/reply/15749312/328/

同投稿にある「人間の安全保障を脅かす新自由主義グローバリズムへの防波堤」を、可能にしたのが中露だが、それが可能だったのも軍事力でアメリカを圧倒したからに他ならない。このあたりで異論を唱えているのが、『植民地化する日本、帝国化する世界』の共同執筆者の一人、響堂雪乃氏である。同書の小節「もはや革命もできない」で、響堂氏は以下のように述べている。

響堂 支配寄港である多国籍企業に反逆して革命を起こすことなど不可能だ …
『植民地化する日本、帝国化する世界』p.15


さらに、響堂氏は以下のようにも述べた。

響堂 それがいわゆる「帝国による社会秩序の取り締まり」です。アメリカはこの半世紀、何をやってきたかというと、世界中に出現した反米左派勢力を片端から破壊してきたわけでしょ? スカルノもそうだし、アジェンデもそうだし、チャベスもそうだし、カダフィもそうだし、田中角栄や小沢一郎の疑獄事件もアメリカによって企図されたものです。特に小沢一郎のマニフェストなどは、鮮明な左派路線を打ち出していましたからね。労働権や教育権の強化で貧困を撲滅するんだ、福祉に公共資本をドンドンと投資して格差をなくすんだ。そのために法人税を強化するんだ。そうやって国民部門を豊かにして、それを設備投資の拡大につなげ、全体社会の富を再生産するんだという左派政治の王道です。換言するならば、宗主アメリガが最も憎悪する国家思想なのです。なぜなら、左翼政治は「植民地の独立」を意味するからですよ。
『植民地化する日本、帝国化する世界』p.143


とまれ、響堂氏の主張「支配寄港である多国籍企業に反逆して革命を起こすことなど不可能だ 」が、今後も続くのであれば、中露連合と雖もアメリカ(多国籍企業)に対する防波堤どころか、いずれ叩きのめされるということになるのだが、そのあたりの結論は意外に早く我々は知ることができるのかもしれない。

安西ファイルの新装開店
ここ数ヶ月にわたり、拙ブログで安西ファイルを公開してきたが、今後は文明地政学協会で公開することになった。よって、今後も安西ファイルを読み続けたい読者は、文明地政学協会が発行する、世界戦略情報誌『みち』HPにアクセスしていただきたい(左側の「安西ファイル」をクリック)。

ちなみに、今月のまほろば会で公開された安西ファイルは、以下の5項目であった。ご参考までに、個人的に最も関心を持った、「②古いゲームの終わりと新しいゲームの始まり」の【ポイント】および【私見】を、本稿の最後に転載しておく。

①静かに進む金融システム崩壊への秒読み
②古いゲームの終わりと新しいゲームの始まり
③バラク・オバマに課せられた使命と役割
④本格化する火と水による禊祓い
⑤熊本地震に秘められたメッセージ・Part2


最後、今まで安西ファイルの公開を、快く承諾していただいた安西正鷹さんに、この場を借りて感謝の意を申し上げたい。

【ポイント】
・米国では巨大な「軍産複合体(ミリタリー・インダストリアル・コンプレックス)」(MIC)が形成されており、その根幹を成しているのが「ウォー・エコノミー(戦争経済)」である。そもそも軍産複合体は、第二次世界大戦と、それに勝つために必要であった複雑な兵器とともに起こったものであった。
・この軍産複合体」の中核に位置するのが、ペンタゴンとClAである。1947年にr国家安
全法」に基づいて、それまで独立機関であったアメリカ4軍を一元的にコントロールするために設けられたのが「国防総省(ペンタゴン)」で、更に同じ「国家安全法」に基づいて作られたのが「中央情報局(CIA)」であった。
・このペンタゴンとCIAの誕生により、軍産複合体は一つのガッチリした"中央集権的組織"となって、アメリカに根を下ろしたと言えよう。
・軍産複合体の推進者は、次のような本音を隠すことなく語っている。「もしも我々が軍産複合体を持っていなかったとするならば、我々はそれを考え出さねばならなかったであろう。」『アメリ力が必要としているのは、永久的な"戦争経済"である。」
・ベトナムのある高官は以下のような告発をしている。『……結局、一番もうかるのは、より性能のいい兵器により高い値札をつけてどんどん売りさぱ<ことのできる"ビッグ5(国連常任理事国)"の兵器産業である。」「・・…・そうやって戦争がエスカレートして行きさえすれば、それぞれの国の兵器産業を中心とした軍産複合体もまたどんどん肥え太っていくわけだ。」
・「軍産複合体(MIC)」という言葉を最初に使ったのは、アメリカの第34代大統領ドワイト・
アイゼンハワーである。彼は「軍産複合体」の生みの親ともいえる人物であるが、1961年1月17日の大統領「退任」演説で、軍産複合体が不当な影響力を獲得し、それを行使する危険性に関して警告を発していた。
・お金を求め、それを持つ人が成功者であるとの時代は、もはや構造的にジエンド。
・社会に出回っているお金も、金持ち最高の意識に乗って、ついに、本当の金持ちの所にばかり行ってしまい、一般の人の生活をも苦しくさせる状況に至った。ほぼ独り勝ちのゲームで、もう一般にはほとんどまわらない。ゲームが続けられない状況はこれから段々と深刻になっていく。
・原発も戦争も、昔と違って、本当のところは、一部の金儲け、利権のためのものと、すでにわかっている人も多くなっており、結局は、お金の問題なのである。
・物事のすべては、有る者から無い者に与えることでしか存在できない。お金も同じで、あるところからないところに与える以外に現在の危機を救うことはできない。ベーシックインカムはその救世主となる。
・ともかく、上から下に配ること。働かないで日本は貧しくなったのではなく、働いて働いて働き続けている人が苦しくなっているのが、今の日本なのだ。
・今のシステムはみんなを不幸にするシステムとなってしまった。金の集中化から、逆にあるところからないところに配る変化によって、喜びの再構築ができるはず。
・マインドコントロールの中でもっとも凄いものが、生きるのが大変という思い込みを作らせることであり、それによって、富の集中を可能にしている。スイスの結果は、濫に長年いれらていた人が、鍵がかかっていないことになっても、すぐに出てこれない……そんな状況であろう。
・これまでは、人から奪うことで成り立つ経済で、私たちは本当に苦しんだが、今度は与えてくれるところから出発する経済の出番だ。
・裸で生まれた私たちなのですから、すべては与えてもらうところから始まっていい。与えてもらう……すなわち、それはお金ではなく、お金の中に愛があるということである。だから良くなる。

【私見】
・闇の勢力が好んで掲げる「持続可能な経済成長」は、信用創造と利子で増殖し続けるお金の仕組みを支えるうえで極めて重要な前提条件である。経済成長は好景気をもたらし、資金需要を喚起するが、景気サイクルはバイオリズム(上下動する波動曲線)を描くことからも解かるように、後退せずに成長が永続的に続くというのは、自然の摂理に反している。われわれは長年の強力な洗脳によって、このような幻想をあたかも真実であるかのように思い込んでいる。
・ここから、自ずと「大量生産・大量消費」も是認することになるが、これも収奪的なお金の仕組みを正当化する重要なイデオロギーとなる。『持続可能な経済成長」と同じく、必要以上に巨額のお金を生み出すとともに地球環境を破壊する極めて危険な思想である。しかし、洗脳されたわれわれは声高らかにこのスローガンを叫びながらも、自らの経済基盤と生活環境を足元から崩して自らの首を絞めていることに気付いていない。
・強欲な者たちは、自らの好戦性と残虐性を、お金を増殖させるこれらの前提条件に結び付けて、究極の大量生産・大量消費システムを作り上げた。それが永久的な戦争経済であり、そこで中核的な役割を果たすのが軍産複合体である。
・第二次世界大戦直後の冷戦時代に、旧ソ連との対立が激化するにつれて、米国では軍産複合体が頭角を現し、急成長を遂げていた。アイゼンハワーが政権を去る1960年代初頭以降も、彼の警告も空しく軍産複合体は肥大化し続けて今日に至り、アンタッチャブルな存在になっている。
・アイゼンハワーといえば、連合国軍最高司令官時代、ドイツ兵捕虜に「新たに武装解除された敵
国軍人」(DEF: Disarmed Enemy Forces)という身分を適用し、ジュネーブ条約に違反して食料や飲料水を与えず、野ざらしにして虐待し、約百万人を死亡または行方不明にさせたことで悪名高い。そのアイゼンハワーが怖れをなすのだから、軍産複合体の残虐性と凶悪性のほどがうかがい知れる。
・権力とお金の蓄積による優位性を争うゲームはモラルがあって無きがごときである。むしろ、モラルは邪魔になる。道義をわきまえた有徳の人物がこのゲームに勝利することはあっても、物質科学文明の弊害で虚偽や不正、詐欺や暴力による支配が幅を利かせてきた現代文明にあっては多勢に無勢であった。
・しかし、詐欺や暴力による収奪的なゲームは、いまや収奪の対象が疲弊し枯渇しつつあり、もはや続けることができなくなってきている。アセンション(立て替え・立て直し)後の新しい文明では、こうした他者からエネルギーを奪うゲームは存在し得ず、与え合うことを良しとするゲームが新たに機能することになる。べ=シックインカムはその高遭な精神を具現化させる方法の一つである。
・スイスでは惜しくもベーシックインカムの導入が否決されたが、「人生は苦難に満ちているはずだ、そんなに甘くない」という思い込みがいかに強いかが解かるが、新文明への移行が進むにつれて、この強力なマインドコントロールも徐々に弱まり、洗脳の呪縛から脱した人や場所から導入が実現されていくだろう。


農耕民族vs.遊牧民族
『植民地化する日本、帝国化する世界』に、「被征服民族はヒトと見なされない」という小節がある。その中で、「アテン」と「ハザール」という、ユダヤ人の出自を探る上で、キーワードとなる言葉が二つ出ていたので、以下に引用しよう(太字・赤字は亀さん)。

フルフォード 旧約聖書はヒクソスが書いた本だという証拠が最近出ているんです。エジプトの遺跡の書き込みでおもしろいことがわかる。ヒクソスというのは北から来たんです。港のほう、カイロ、地中海から。いっときはエジプト全土を支配したけど、その支配体制が終わろうとしているときに、エジプトの北半分だけ、今のカイロとかあのあたりの王様(パロ)をアテンと言ったんです。アテンは天国みたいな庭で、裸で暮らしていた。妹と結婚していて、兄妹で近親相姦して。それがエデンの楽園です。

ヒクソスはエジプトから追い出されて、天国を失って、中近東に行く羽目になった。これが「出エジプト記」にあたる出来事です。約1世紀にわたるエジプト支配の後、ヒクソスはエジプトを離れて、元々いた中近東へと戻っていきます。その時に一緒に連れていったのが「元祖ヘブライ人」、つまり、民族学的な意味のユダヤ人(古代ユダヤ民族)であったと言われています。その後、中央アジアのハザール民族を家畜にした。それが今のユダヤ人。9割のユダヤ人は、3500年あったユダヤという国と一切何の縁もないわけです。

『植民地化する日本、帝国化する世界』p.131~


最初はアテンについてだが、『憎悪の呪縛 一神教とユダヤ人の起源』(天童竺丸 文明地政学協会)を読む限り、フルフォード氏が言及するところのアテンは眉唾物である。ちなみに、旧稿「一神教の正体」で、以下のように亀さんはアテンについて書いた。

ユダヤ教は古代エジプトで発生し、わずか10年ほど一神教の時代が続いただけで、一神教徒らはエジプトを追放されました(後に出エジプト記としてデフォルメされています)。そして、古代エジプトは再び多神教の世界に戻ったというのが、『憎悪の呪縛 一神教とユダヤ人の起源』の粗筋です。


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『憎悪の呪縛 一神教とユダヤ人の起源』の説を採るとすれば、アテンはたかだか10年だけエジプトに君臨したのに過ぎず、後は這う這うの体(ほうほうのてい)で追い出されたということになる。また、フルフォード氏の言う出エジプト記云々は、『憎悪の呪縛 一神教とユダヤ人の起源』によれば、出エジプト記としてデフォルメされたものにすぎないことも分かるのだ。

次にハザールだが、「中央アジアのハザール民族を家畜にした。それが今のユダヤ人…」とフルフォード氏は語っており、つい最近まで亀さんもそのように思っていた。だが、最近に至ってどうも違うぞと、考えを改めるようになったのだが、そのあたりは拙稿「文明の原郷ツラン」を参照されたい。同稿のポイントを掻い摘まんで言えば、「ユダヤ人ハザール説は不毛な説」ということなのだ。そう主張しているのは、世界戦略情報誌『みち』に、「文明の原郷ツラン」を連載している天童竺丸さんだ。天童さんの話によれば、ハザール帝国の民は一神教のユダヤ教と異なり、昔も今も多神教を信仰しているとのことであり、また、「ハザール帝国の支配層のみユダヤ教に改宗した」という、従来信じられてきた説すら怪しいのだと言う。

アーサー・ケストラーや栗本慎一郎氏による、「アシュケナジーはハザール帝国の末裔」とする説が、今や否定されつつあるなか、改めて『植民地化する日本、帝国化する世界』に目を通して気づいたことは、同書は人に推薦するに値する良書ではあるものの、唯一惜しまれる点、それが遊牧民族独自の発想・行動様式について、理解が及んでいないという点である。だから、両著者、特に響堂雪乃氏が飯山一郎さんや天童竺丸さんの知る、遊牧民族の発想・行動様式を自家薬籠中の物にすれば、同氏のインテリジェンスはさらにパワーアップするに相違ないと、つくづく思った次第である。

ともあれ、司馬遷の『史記』をはじめとする我々が知る歴史は、あくまでも農耕(定住)民族の視点で書かれたものに過ぎないという点、肝に銘じるべきである。一方で遊牧民族の場合、記録というものを一切遺さなかった民族であった。そのため、我々は遊牧民族について、すなわち真の歴史について、未だに無知のままなのである。

病院に行くと殺される! その2
ここ数年、ガンを患った親戚や友人を見てきて、つくづく思ったことがある。それは、病気やケガをしたら病院に行くものと、最初から決めつけている人たちが多いということだ。そして今週も、ガンで悩む人の話に、耳を傾ける予定が入っているのだが、飯山一郎さんの本、『飯山一郎の世界の読み方、身の守り方』、相手に同書の存在を伝えるべきかどうかについて、相手の反応を確かめながら決めている。なぜなら、『飯山一郎の世界の読み方、身の守り方』を渡しても、頭の中がパニックになる人たちが多いからだ。だから、基本的に同書を人に勧めることは殆どない。

その代わり、テレビや新聞で乳酸菌を採用したサプリメントが、盛んに宣伝されているのに便乗する形で、玄米やヨモギで乳酸菌を培養し、豆乳ヨーグルトを作ることを勧めている。また、あらびき茶の効用も伝え、一缶をプレゼント、なくなったらアマゾンで購入できることを教えておくわけだ。

中には、近藤誠先生の本を数冊読んでいる人たちもいた。そうした人たちに対しては、『飯山一郎の世界の読み方、身の守り方』を、アマゾン経由で贈っているが、その他に拙稿「病院に行くと殺される!」を一部訂正の上、プリントしたものを手渡している。
http://www.nextftp.com/tamailab/etc/20160530.pdf

ともあれ、ガンにかかった人たちの選択肢は以下の三つだ。数時間にわたり話をしながら、最終的に相手が自分で判断するように促す。

1.医者勧める全治療(手術・抗がん剤・放射線)、または一部を受ける。
2.治療を全て拒否し、何もせずに余生を過ごす。
3.飯山一郎方式を実践する。


また、1と2の病院との付き合い方に関連して、以下の実例を伝えることもある。

1.病院で死んだ例→ 斉藤仁
・2015年1月20日、肝内胆管ガンに伴う癌性胸膜炎により、午前2時56分、大阪府東大阪市内の病院にて死去。
2.全身ガンになっても、病院に行かない例→ 樹木希林
・2013年3月8日の第36回日本アカデミー賞最優秀主演女優賞を受賞。そのスピーチにおいて、全身ガンであることを告白した。




なお、『植民地化する日本、帝国化する世界』(p.139)に、響堂雪乃氏の貴重な発言があったので追記しておこう。

響堂 最近の生命保険の約款には、放射線由来のがんについては対象外とする動きがある…


また、響堂氏は以下のようにも語っているが、恐らく当たっているはずだ。

響堂 彼らは(先進医療技術工業会)金融、軍事に次ぐアメリカの一大ロビー勢力なんですよね。いずれにせよ、このような背景を総合的に判断すると、あくまで一つの仮説ですが、彼らは核物質をばらまいて、がんなどの病気を蔓延させて、外貨を主体とする壮大な医療・医薬品市場を創出する目論見ではないでしょうか。
『植民地化する日本、帝国化する世界』(p.137)


生きる
下図をご覧いただきたい。図の急カーブに合わせるかのように、亀さんのところに相談を持ちかけてくる人が、最近になって増えてきている。だが、本業(翻訳)を抱えている身のため、すべての相談事に応ずることができず、今のところ深刻な相談に限定している塩梅だ。

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<今から爆発的に増える人体被害>

今回は、幾人かの五十歳を過ぎた人たちの相談を受けてきて、思うところがあったので以下に述べておこう。

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月曜日(6月20日)の東京新聞夕刊に葉室麟氏が登場、「影ぞ恋しき」という連載を開始するとのことで、その意気込みを語った良記事であった。葉室氏と言えば、映画「蜩ノ記」を思い出す人たちが多いことだろう。2012年、その『蜩ノ記』で葉室氏は第146回直木賞受賞しているが、その一年前の2011年、亀さんは地元の友人の勧めで『蜩ノ記』に目を通し、戸田秋谷(とだ しゅうこく)に、漢(おとこ)を見ている。



以下は葉室氏の発言の中で、深く共鳴した行である。

 おそらくほとんどのひとが五十歳を過ぎれば、自らの終焉に思いをいたすのではあるまいか。

 少なくともわたしはそうだった。自らの死を思い、この世を「去る」覚悟をして生きなければならない。そのために何をするのかと考えて、行きついたのが、小説を書くことだった。

 自らの生きた証を残したい、人生で何を考え、何を感じたかを示したい、と思った。

 そのことによって、自分の人生の意味を探りたかったのだ。

 だから、わたしが書く小説のテーマは「生きる」ということに尽きている。


葉室氏のように、小説というものに生きた証を残せる道を見いだせた者は、幸いである。だが、世の中は生きた証を残したいなどと考える余裕すらなく、病気、仕事、家族、その他で日々悶々としている人たちが実に多い。

それでも、病気、仕事、家族、その他で苦しむ人たちが、結論はどうであれ、最終的に自身の決断を下してもらった段階で、同じ五十歳過ぎの人間同士として、酒を酌み交わしつつ、生きていく意味について語り合ってみたいと思った。

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還都
ほぼ一年前の6月15日に叔父(77歳)が逝去した時、1年が経った来年の今頃は首都圏が麻痺しているか、それに近い状態に陥り、日本という国の終わりが、誰の目にも明らかになっているだろうと予測していた。そして、残念ながら予測は的中しつつある。

普段、国内のテレビや新聞だけに接している限りにおいては、にわかには信じられないかもしれないが、海外のメディアが発信している情報を中心に、その他として信頼できる個人が発信している情報、たとえば「cmk2wl」や「里子のブログ」などに日々接していれば、イヤでも日本の現実が見えてくる。その意味で、海外メディアや上記の個人情報は、我々にとって命綱的な情報源と云えよう。

ところで、昨日の「藤原氏というキーワード」という記事で、藤原氏について武田宙大氏と意見の一致を見たと書いたが、それ以外に、すでに東日本は終わっているという点でも意見が一致している。さらにもう一点、武田氏と意見が一致したものがある。それは、還都(もと都であった場所に再び都を戻すの意。遷都とは異なる)である。皇室に関わる話のため、ネットに書くのは躊躇するのだが、我々の命に関わる事柄でもあるので、支障のない範囲で書いておこう。

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京都御所

東日本大震災以降、まほろば会では京都御所を巡る情報が、色々と飛び交ってきた。ここ数日、今までに蓄積してきた皇室と京都御所を巡る情報を、改めて自分なりに見直したところ、皇室は東日本が終わっていることを完全に把握されているだけではなく、いよいよという段階になれば、再び京都に還都されるのでは、という推測に亀さんは辿りついたのである。

ともあれ、国内メディアに接している限りにおいては、一見何事もなかったかのように、日々が過ぎ去っていくように感じることだろう。だが、灯滅せんとして光を増すという状態こそ、今の本当の日本の姿なのだ。だから、日本が終焉を迎える日も近い。

【追伸】
ブログの「拍手」ボタンを通して、コメントを寄越してくれる読者が時々いる。一つ一つには返信していないのだが、重要な情報として多くの読者にも伝えるべきと判断した場合、一部を訂正して紹介させていただくことにする。以下は、昨日コメントしてくれた在香港の読者への回答である。

香港からの投稿ありがとうございました。仰せのO君は残念ながら別人です。それから、以下の情報、誠にありがとうございました。

****************
・香港において、ブログ「人生は冥土までの暇潰し」や掲示板「放知技」にアクセス可能。
・香港は地価も物価も日本より遙かに高いため、移住はあまり奨励できない。

****************

香港は問題なくFC2のブログや掲示板に、アクセスできるようですね。ということは、中国本土の〝シンセンではアクセスできない〟という意味だったのかもしれません。

また、物価面から見て移住先としてあまり勧められないという、アドバイスもありがとうございました。小生も30年前の1987年、観光で香港に数日滞在したことがあります。マカオにも足を延ばしました。

今後ともよろしくお願い申し上げます。



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藤原氏というキーワード
昨日のまほろば会は、久しぶりに特別ゲストが登場、「内海新聞」というメルマガの発行者、武田宙大氏である。主な講話のテーマは以下の通りであった。

藤原定家
内海新聞
米軍
地震


亀さんが最も関心を抱いたのは、冒頭の藤原定家についてであった。4年前、亀さんは待ち合わせのため、京都御所前にある同志社大学を訪れたことがある。2名の翻訳者仲間と落ち合うためであった。翻訳者仲間と落ち合った後、同大学の学生も加わり、同志社大学のキャンパス、さらには隣の相国寺を案内してもらっている。その時は迂闊にして知らなかったのだが、同寺山内にある大光明寺の墓地の一角には、藤原定家、足利義政、伊藤若冲の墓が並んでいたのである。

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相国寺山内にある大光明寺から藤原定家、足利義政、伊藤若冲のお墓へ

武田氏が同墓を初めて訪れた時、荒れ果てた状態だったという。爾来、武田氏は同墓を訪れては、心を込めて清掃してきたところ、2010年、下鴨神社において神託を受けるに至っている。

藤原定家についての講話の最後に、以下の結語を武田氏は述べた。

日本の歴史は藤原氏の視点で見ないと読み解けない。


同感である。旧稿「藤原不比等」でも書いたことだが、ルーツを唐に持つ藤原氏を理解しないことには、本当の日本史に迫ることはできないはずだ。ご参考までに、マイペディアに載っている「藤原氏」を、本稿の最後に転載しておくが、注目すべきは以下の冒頭の記述である。

古代に繁栄,明治維新まで朝廷の中枢を占めてきた貴族。


明治維新まで〟に注目。これは、以下の武田氏の主張に結び付くのだ。

明治からの歴史はインチキ。


ここで、明治期の神仏分離と廃仏毀釈を思い出していただきたい。なぜなら、明治の御代に入るまでの日本の神道と仏教を、実質的に支配してきたのが藤原氏に他ならなかったからだ。そして、件の廃仏毀釈は同時に、藤原氏の解体を意味していた。ともあれ、明治以前は代々の天皇に帝王学を授けてきたのが、藤原氏に他ならなかったのだし、その藤原氏の帝王学が本物であったことは、以下に示す後水尾天皇の宸翰、「忍」を例に示すだけで事足りよう。武田氏の場合、実物を前にして、あまりの感動に涙が溢れて止まらなかったと語っていた。

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宸翰「忍」と関連して、以下の北陸新聞の記事を見つけた。
加賀・前田家と文化振興 石川県立美術館・村瀬氏が新説

その後は賀茂氏など、現皇室を巡る秘話について多々聞き及んだものの、インターネットという公の場での公開、これ以上は控えさせていただく。

残りのテーマ内容についても、以下に簡単に紹介しておこう。

内海新聞
武田宙大氏がメルマガ形式で発行している新聞(不定期・無料)。詳細はホームページ「内海新聞」を参照のこと。同電子新聞の最大の読者は米軍で、ホームページの右上にあるメダルは、在日米軍横田基地副司令官から授与されたもの。米軍に詳しい識者なら、以下のメダルを目にして驚くはずだ。

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米軍
武田氏は在日米軍について以下のように述べた。

日本の政治・行政と経済はアメリカ(CIA)の支配下にある。


実は、武田氏と同じような結論を導き出したのが、『日本はなぜ、「基地」と「原発」を止められないのか』の著者、矢部宏治氏である。矢部氏の場合、大量の公文書を漁っていくうちに、武田氏と同様の結論に至っている。

一方で武田氏の場合、一般の日本人が入れない横田基地の心臓部、〝マッカーサー室〟に入室した経験の持ち主である。室内にはマッカーサー元帥と昭和天皇が並ぶ、あの写真が飾られているのを武田氏は目の当たりにしている。また、壁面一杯に描かれた世界地図、および主要国の現地時間を示す時計が並ぶ、司令室にも武田氏は足を踏み入れている。このように、米軍基地を幾度か訪れていくうちに、武田氏は上記の結論に至ったのだという。

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地震
武田氏は独自の地震予測方法を開発している。詳細はホームページ「内海新聞」にある、地震関連の記事を参照のこと。

【藤原氏】(マイペディアより)
古代に繁栄,明治維新まで朝廷の中枢を占めてきた貴族。中臣鎌足(なかとみのかまたり)が大化改新に尽くした功で天智天皇から藤原姓を賜ったことに始まる。鎌足の子不比等(ふひと)は律令体制の推進に努め,娘宮子(みやこ)を文武天皇夫人に,光明子(こうみょうし)を人臣として初めて皇后に立て,外戚(がいせき)として権力を振るった。以後その子武智麻呂(むちまろ)が南家(なんけ),房前(ふささき)が北家(ほっけ),宇合(うまかい)が式家(しきけ),麻呂が京家(きょうけ)を開いた(藤原四家)。北家が最有力で,平安以後摂政・関白・太政大臣を多く出し,道長のとき全盛に達した。中世以降は無力化したが,摂関の職は依然五摂家(ごせっけ)が独占した。このため地方の豪族で自らの出自を飾るため藤原氏を自称したものも多い。奥州藤原氏は系譜的には秀郷(ひでさと)流藤原氏の流れをくみ,平安中期から後期にかけて平泉を拠点に陸奥(むつ)一帯を支配した。⇒摂関政治


自国メディアは捨てよう
CBS Newsで以下の記事を読んだ。一読して、重要な情報と判断したので、仕事の合間に翻訳して拙ブログに公開するつもりでいた。
Japanese woman breaks silence on Fukushima-related cancer

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ところが、翻訳に着手する前に念のため確認したところ、「お役立ち情報の杜(もり)」というブログが、同記事の要約を載せていたのを発見した。よって、それを有り難く転載させていただく。
【海外メディア記事の紹介】原発事故による健康被害について福島県の一女性が沈黙を破る。

要約以外に、同ブログの以下の行を読み、日本のマスコミに失望した人たちも大勢いることだろう。

 一人の日本人女性が勇気を出して声を上げているのに、真剣に受け止めているのは海外メディアであり、実際、わたしはこの情報を海外メディア経由で知りました。日本のマスコミは何をやっているのでしょうか?


現在の日本のテレビ新聞雑誌で、福島原発の真実を伝えているのは、『月刊日本』のみとなった。以下は最新の『月刊日本』の目次で、特に同誌編集部の「誰が子どもを甲状腺がんに追いやったのか!」は必読だ。

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追加
スプートニク紙も最近に至り、精力的に福島原発の現実を取り上げており、注目である。

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チェルノブイリとフクシマ‐事故原因は異なるが事故影響は似ている

ファースト・キス
拙ブログの裏コメント(拍手)を使って読者から、亀さんの海外恋愛体験について、もっともっと書けというリクエストがあったので、今後少しずつ書いていこう。今回は過日の拙稿「世界中どこでも」でも紹介した、亀さんのロンドン時代に関係のある話で、その時の思い出話を一つ…。

ペルーから来たノラという、亀さんより5歳ほど歳上の美しい女性が、亀さんの働くイタリアンレストランに時々遊びに来ていた。亀さんが働くイタリアンレストランがある、ショッピングモールの入口で売り子をしていた、ノラと同い年くらいのウルグアイ人青年に会うためで、傍目からも二人はラブラブの仲であることが猿にも…、ではなくて亀さんにも分かった。しばらくして、このアベック、ヨーロッパの旅に出ることになった。旅立ちの日、亀さんが一人でキッチンで仕事をしていると、ノラが突然現れたのである。

「これから恋人と旅に出る。長い間、ありがとう…」と、お別れの挨拶をしばらくしていたかと思うと、突然、接近してきたので何事かと思ったら、両手で優しく亀さんの肩にタッチし、頬に長いキスをしてくれたのでR……。亀さんは生粋の日本男児だったので、たとえ頬であっても、それまで異性にキスをしたことはなく、また異性からキスをされたのも初めてだった。だから、何が何だか分からなくなり、モー頭の中が真っ白になったのであった…。

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まぁ、こんな感じちゅうことで…

やがて、「元気でね、さようなら…」と言いたかったのだろう、“¡Buen viaje!”(スペイン語)とだけ言って、しばらく亀さんの目を見つめていたかと思うと、踵を返してレストランを後にしたのだった。その後の亀さんは南米に飛び、半年ほど同大陸を放浪したのだが、途中でペルーのリマに寄ったのは言うまでもない。彼女の実家を訪問したところ、彼女の兄弟姉妹に大歓迎され、実に楽しい一時を過ごせた。

ここで、TVドラマ「スミカスミレ」の如月すみれ(桐谷美玲)が、恋人の真白勇征(町田啓太)から、キスをされるシーンを思い出した。生まれて初めて、異性からキスをされるすみれを見て、当時の亀さんを懐かしく思い出した次第でR(爆)。

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ところで、ロンドンで会った姉貴ノラの写真は、残念ながら手許に一枚も残っていない。そこで、ノラにそっくりな映画女優がいるので、以下に紹介しておこう(ジ・エンド)。

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北朝鮮を制する者はアジアを制する
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行政調査新聞が以下の新記事をアップした。
北朝鮮を制する者はアジアを制する
―強盛国家への道を着実に歩む北朝鮮を読み解く―


最初に同記事で注目すべきは、以下の行である(傍線は亀さん)。

北朝鮮の労働党副委員長、序列第8位の人物が中国の序列第1位の国家主席と会うなど、異例中の異例。習近平は国家主席として会ったのではなく総書記として会ったと説明されるが、これは単なる言い逃れだ。国際外交の常識として、大統領には大統領が、閣僚には閣僚が、副大臣には副大臣が応対する。超大国と小国の関係でも、国王には国王が応じる。この常識を越えるのは、よほど特殊な場合だけだ。李洙墉は今回、北朝鮮労働党大会の報告と金正恩からのメッセージを口頭で伝えるために、国家の代表としてやってきた「特別な立場」との認識がなされたらしい。


このあたり、読者のインテリジェンスが試されるというものだ。果たして、習近平・李洙墉会談の理由は何だったのか…。このあたりを正確に把握する意味で、今回の行政調査新聞の記事は重要だ。

次に、亀さんは一週間ほど前、「北朝鮮の機密ファイル…?」をアップしたが、以下の記述を覚えておられるだろうか…。

ともあれ、北朝鮮のIT技術は世界でも五指に入るほど、高レベルなものであるだけに、スノーデンに丸裸にされたアメリカのNSAのように、北朝鮮のインテリジェンス機関は間抜けではないはずなんだが…(嗤う)。また、身の危険を冒してまで〝亡命〟を敢行し、北朝鮮の最高機密を持ち出したというのに、NHKの関係者に〝わずか〟300万円の端た金で、1万2000ページ以上に及ぶ北朝鮮の機密資料とやらを、売り飛ばしたというのには嗤ってしまった。


実はコレ、今回の行政調査新聞の以下の行と結び付くのである(傍線は亀さん)。

あの中国ですら、政府の機密事項の一部が漏洩しているのだが、北朝鮮にはそれがない。脱北者の証言が山のようにあると思われるだろうが、政府高官・党や軍の重職といった大物は一人も脱北していない。脱北者は最高位で下士官クラス。政府や党の実情はまったく漏れてこない。(ただ一人例外として黄長燁(ファンジョンヨプ)労働党書記の脱北亡命がある。これは特殊な裏事情があり、黄長燁は北朝鮮の内情を一切話さなかった。)


和食の凄さ
昨日の拙稿「太田出版」で約束したとおり、翻訳者Yさんが提供してくれた映画「野火」の情報を、今回は取り上げたい。最初に、以下はYさんの投稿から一部抜粋したものだ。

「野火」について:
大岡昇平氏による戦記小説で、その内容は虚構性が高いと言われています。私も若い頃読んだことがあり、日本兵が同胞の日本兵の死肉を食らうという表記には驚かされました。しかし、次のような、記事を掲載されている方がおり、果たしてそうしたことを本当にしたのが日本人だったのかについては、懐疑的になりました(当時、日本人であった朝鮮人か?)。

閲覧注意・支那人の食習慣: http://nezu621.blog7.fc2.com/blog-entry-2849.html


Yさんが紹介してくれた記事を書いたのは、「ねずさんの ひとりごと」というブログのオーナー、小名木善行氏という人物だ。同氏の思想的傾向については、同氏がリンクを張っているHPやブログ名を、一部以下に羅列しておくので、それで大凡が分かると思う。まぁ、亀さんとは思想的に対極にある人物だ。

日本会議岡山
田母神俊雄公式HP
がんばれ産経新聞
桜井よし子ブログ
津川雅彦「遊び」ブログ


さて、翻訳者Yさんが紹介してくれた小名木氏の記事中に、ある意味で興味深い記述があったので紹介しておこう。

米軍が日本兵を捕虜にした際、日本本省人はガリガリにやせ細った栄養失調状態にあったが、軍属として参加していた朝鮮半島出身者たちは、栄養状態が極めて良好であったと記しています。
何を食べて栄養満点だったのかは、ご想像におまかせします。


ここで、小名木氏とは正反対のことを述べている本を、拙ブログで取り上げたことがある。それは拙稿「東京物語」で、以下に一部を再掲させていただく。

アメリカ兵から見たら想像もつかないお粗末な食事である。ところがそこに気づくまでに時間がかかった。彼らが考える動物性食材が何もないのに、日本兵は絶対に降伏せず、ねばり強く戦い続ける。その精神力、体力はどこから生まれるのか。
それは彼らにとっては一種の恐怖でもあった。長い時間をかけて調査の結果、それは穀物、根菜、野菜の日本食にあることにようやく気がついたのだ、

『黙ってられるか!』p.139~


『黙ってられるか!』(明窓出版)という本の筆者は、渡辺正次郎氏である。その渡辺氏と小名木氏の主張が、まったく噛み合っていないのがお分かりいただけると思う。どちらが正しいのかどうかの判断は読者にお任せするが、亀さんは渡辺正次郎氏の主張を断固として支持する。だからこそ、飯山一郎さんの乳酸菌運動にも心から賛同できるわけなのだ。

乳酸菌で思い出したが、大分前にNHKのクローズアップ現代が、「肉食のすすめ」なる放送をしていたのを思い出した。
高齢者こそ肉を?! ~見過ごされる高齢者の“栄養失調”~

へぇ~、そうなのぉ…(爆)

で、NHKの言っていることの真偽について判定を下す前に、もう少しお付き合い願いたい。というのは、大局的な観点から肉食について考察した本を、2冊ほど紹介したいからだ。2冊の本とは以下のとおり。

『肉食の思想―ヨーロッパ精神の再発見』(鯖田豊之 中公新書)
『食と文化の謎』(マーヴィン・ハリス 岩波書店)

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鯖田豊之の本は大分昔読んだ記憶があるものの、残念ながら書架から見つからなかった。しかし、もう一冊の『食と文化の謎』はあった。見つからなかった鯖田豊之氏の本の書評は割愛するが、優れた良書だったと記憶しており、そのあたりはアマゾンのカスタマーレビューで確認していただきたい。

『食と文化の謎』の筆者マーヴィン・ハリス氏だが、以下の記述からも明らかなように、肉食文化に属すアメリカ人の文化人類学者である。

麦や米中心の食事は、肉中心の食事より、人間の本性にとって「自然」なものである、と主張する人は、文化にせよ自然にせよ、なにもわかっていない。
『食と文化の謎』o,45


自身が肉食の思想に染まっていることが、ハリス氏は分かっていないようで、以下のような極論すら書いている。

本当のことを言えば、人間自身の肉こそは、人間が食べられるもののなかでももっとも高品質の蛋白質をふくんでいる。
『食と文化の謎』o,29


ここで、食人(カニバリズム)について明確に定義しておこう。一応、『食と文化の謎』の定義を借りることにする。

ほかの食物が手に入るにもかかわにらず、人肉を食べることが社会的に是認されているばあいをいう。
『食と文化の謎』o,265


以上の定義に従えば、人肉しか食べるものがないという極限のケース、例えば戦争といった状況下での人肉食は、カニバリズムとは厳密に分けて考える必要がある。また、佐川一政が起こしたパリ人肉事件、こうした猟奇的な事件の人肉食も、例外扱いにするべきだ。

以上を念頭に、未だ観賞していない塚本晋也監督の「野火」、オンラインで取り寄せたので、時間が取れたら近日中に鑑賞、何か思うところがあったら、別の機会に同映画について取り上げたいと思う。



太田出版
映画脚本家・笠原和夫の考える昭和天皇および瀬島龍三について、今回取り上げるつもりでいたのだが、その前に『晩歌』を出版した太田出版、および翻訳者Yさんが提供してくれた人肉食の情報について、それぞれ筆を進めたい。最初に太田出版について取り上げる。

亀さんは昨日の拙稿「日本映画の悲惨な現実」で、以下のように書いた。なお、絶版本とあるのは、太田出版の『昭和の劇』(笠原和夫著)のことである。

1ヶ月前まではアマゾンなどで新刊を入手できたのに、どうして急に絶版になったのか、そのあたりの経緯は不明だ。


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実はこの太田出版、神戸事件の少年Aの手記『絶歌』の出版元でもあるのだ。そして、以下の記事を一読すればお分かりのように、最初は幻冬舎が出版するはずだったのに、急に太田出版が出版することになった、曰く付きの本でもある。1ヶ月ほど前に読んだ何処かのネット記事で、幻冬舎の見城徹社長が太田出版に圧力をかけ、『絶歌』を出させたとする記事を読んだ記憶があるのだが、『昭和の劇』のような硬派の本を出す太田出版らしくなく、何か裏がありそうだとその時は単に思ってやり過ごしていた。そこへ来ての『昭和の劇』の絶版、気になったので調べてみたところ、以下の記事を掘り当てたのである。
ナメクジだらけのHPよりもスゴい中身…少年Aが『絶歌』出版から逃げ出した幻冬舎・見城徹社長の裏切りを告発!

同記事は見城徹社長の人間を暴いた優れた記事であり、同時に見城社長は太田出版の岡聡社長と親交があることを知った。そして、何よりも亀さんが注目したのは以下の記述である。

 つまり、遺族の感情を考慮すれば絶対にあり得ない事件現場の写真掲載を、見城氏本人はノリノリで指示していた、ということになる。ちなみに、Aの手紙によれば、〈「これ(写真掲載)はやめたほうがいいな」と僕にアドバイスしてくださったのは、本当は太田出版の岡社長です〉という。


遺族の感情を慮る岡社長に対して、遺族の感情など念頭になく、少年Aの手記本を売ることしか考えていなかった見城社長とでは、人間として雲泥の差があることを見事に浮き彫りにした行である。

ともあれ、同記事を読んで見城社長の人間については、やはりなと思ったていどだったが、一方で岡社長はなかなかの人物と見た。だから、上からの圧力ていどで、『昭和の劇』を絶版にするはずがないことを、改めて確信したのである。だから、今回の絶版は単なる資金繰りの問題で、出版不況の今日にあって再版が困難なだけなのだろう。ちなみに、今朝アマゾンで確認したところ、昨日の拙稿「日本映画の悲惨な現実」で、『昭和の劇』取り上げたのが効いたのかどうか分からないが、ナント、ベストセラーになっていた…。

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、ここまでは、少年Aが神戸事件の犯人という前提で筆を進めてきたが、実は、少年Aは冤罪の可能性が極めて高いことを指摘しておこう。亀さん同様に冤罪だと確信しているのが、『神戸事件を読む』を著した熊谷英彦氏である。亀さんは同氏と幾度かメールのやり取りをしており、そのメールの一部を本人の了解を得た上で、以下に公開している。
http://pro.cocolog-tcom.com/edu/2005/06/post_9f14.html

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なお、拙ブログでは数ヶ月前、『絶歌』について拙稿「堀の中の少年たちで紹介している。併せて一読いただければ幸いである。

日本映画の悲惨な現実
前稿「メッ!」の冒頭で戦争について取り上げたが、この機会に戦争映画についての優れた記事を紹介したい。
戦争映画で日本を加害者に描くと製作資金が集まらない!『野火』の塚本晋也監督と松江哲明監督が語る日本映画の悲惨な現実

最初に、記事の冒頭にあった以下の解説に注目して欲しい(太字・傍線は亀さん)。

 二人は中部、東海地方で出版されている芸術批評誌「REAR no.36」(リア制作室)で対談をしているのだが、そのなかで松江氏はまず、脚本家の笠原和夫氏など実際の戦争体験者がつくった過去の戦争映画と、最近の日本の戦争映画とを比べてこのような苦言を呈している。

「最近出てきた体験者じゃない人がつくる、あまりにも現代的な視点が強すぎる戦争映画にすごく違和感を持っていたんですよね。『永遠の0』(2013年、山崎貴監督)とか。SFレベルの、ものすごく都合のいい解釈の映画だなって。孫が調べていって、価値観が変わっていくというのを一つのドラマにしているんですけど、分かんないことを排除しようとするんですよね」

各マスメディア、特にテレビが政権の意向を忖度してまともな報道ができなくなっている状況は周知の通りだが、それは映画界においても同じだった。


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『塚本晋也×野火』(游学社)


先の戦争で日本を加害者としての立場で描くと、映画制作の資金繰りに大変な困難を伴うこと、および昔の戦争映画と最近の戦争映画との間に、大きな溝が横たわっていること、この二点を鋭く指摘した良記事である。そして、同記事で亀さんの目に止まったのは〝笠原和夫〟であった。昭和天皇および瀬島龍三について筆を進めるとなると、どうしても避けては通れない本があり、そのような本の一冊が笠原和夫の『昭和の劇』なのだ。高価で浩瀚な本だが、それだけの価値はある。しかし、ここに来て急に絶版となった。1ヶ月前まではアマゾンなどで新刊を入手できたのに、どうして急に絶版になったのか、そのあたりの経緯は不明だ。なお、旧稿でも同書について取り上げたことがある。
『昭和の劇』

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ご参考までに、掲示板「放知技」で、上記記事と似た内容の投稿があったので以下に紹介しよう。

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http://grnba.bbs.fc2.com/reply/15711778/517/

今日明日にも大量の仕事(翻訳)が入る予定なんだが、そうなったら数日はブログ更新ができなくなるかもしれないので、間に合うようだったら、笠原和夫の昭和天皇観および瀬島龍三観について、仕事部屋に缶詰になる前に記事にしてアップしたいと思っている。

メッ!
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亀さんが小中学生の頃(1950年代後半~1960年代前半)は、一枚の赤紙で戦場に駆り出され、生死を彷徨ったという男性教員が周りに大勢いた。だから、鬼軍曹のような怖い先生にも、運悪く(?)当たることもあった。一番の思い出に残る先生は、中学一年生の時に数学の担当だった須藤先生だ。あまり自慢できた話ではないんだが、クラスで一番叱られていたのが亀さんであった。授業の初日に叱られたのを皮切りに、頻繁に叱られたものである。ある日なんか、授業中にキョロキョロよそ見をしていたら、「亀!」と、1メートルの竹製の物差しで、パンパンパン……………パァ~ンと、10回前後頭を叩かれたこともあった。

そんな調子だから、居眠りしたり、お喋りをするような生徒はゼロ、シーンと水を打ったように、物音一つしない授業だった。亀さんも、さすがに須藤先生の授業中だけは、大人しくしていたものである。まぁ、今の時代では体罰なんか考えられないだろうし、下手すると新聞沙汰になりかねないかもしれないが、亀さんから見ると、今の先生は生徒に甘いような気がするんだが…。まぁ、これも時代の流れなのかもしれないが…。

さて、表題の「メッ!」は、テレビドラマ「スミカスミレ」を見て、特に印象に残った台詞の一つである。読者の中にも子どもの頃に悪さをして、祖母や近所のオトナに、「メッ!」と叱られた体験があるはずだ。父親や祖父だったら、拳骨が飛んできた…。以下は同ドラマで「メッ」を耳にする三つのシーンだ。

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第二話で、他のクラスメートを仲間外れにしようと企む、三人のクラスメートに対して、〝親の立場で〟「メッ!」と強く叱りつける如月すみれ(桐谷美玲)。

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第七話で、自殺を試みた高校生ともかに対して、やはり〝親の立場で〟「メッ!」と叱りつける如月すみれ。

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第七話で、大学時代にすみれに「メッ!」と〝叱られた〟幸坂亜梨紗(水沢エレナ)が、すみれに当時のお返しにと「メッ!…」。かつては自分も好きだった真白勇征(町田啓太)に、なかなか好きだと告白できないすみれを見かね、励ます意味での「メッ!」だったのだ。

最近の親御さんや教師は、あまり子どもを叱らなくなったようだが、怒ると叱るは違うのだし、叱るべき時は遠慮なんかせずに、ドンドン叱るべきじゃないだろうか。

郵政グループの社長人事
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ブログ友Orwellさんが、自身のブログ「Tokyonotes 東京義塾」で拡散を呼びかけている。拙ブログもOrwellさんの呼びかけに応える形で、以下に日本郵政省内部の混乱を暴いた記事を転載する。

(前略)上場したのにも関わらず、日本郵政内部は混乱が続いている。西室泰三日本郵政社長は体調不調を理由に4月1日付で退任し、長門正貴ゆうちょ銀行社長が日本郵政社長に昇格した。公認のゆうちょ銀行社長には横浜銀行出身で足利銀行頭取、東日本大震災事業再生機構社長を務めた池田憲人氏が就任。さらに、日本郵便の新社長に三井住友アセットマネージメント社長の横山邦男氏を6月28日付で招聘することが決まった。
 旧郵政キャリア官僚の高橋享社長は会長に就く予定。かんぽ生命保険社長の石井雅美氏は損保ジャパン日本興亜出身で、これで郵政グループ4社のトップ全てが民間出身となる。
 サプライズなのが横山氏の復帰だ。日本郵便は昨年、豪物流大手のトール・ホールディングスを約6200億円で買収するなど事業拡大を進めているが、長門氏は、「さらなるM&Aが必要」としており、旧住友銀行時代から「M&Aのスペシャリスト」として大型案件を手がけた横山氏に白羽の矢を立てた。
 三井住友銀行出身の横山氏は、同行の西川善文元頭取が2006年に日本郵政初代社長に就任したのに伴い日本郵政に出向。民営化した07年から専務執行役として経営企画を担当。郵政関係者にも知らせず、強引に「ゆうパック」と赤字に苦しむ日本通運の旧「ペリカン便」の事業統合を進めた。
 だが、09年に「JPエクスプレス」(JPEX)を設立したものの、経営統合を急ぐあまり、「1日1億円の赤字が出る」(関係者)大混乱に陥った過去を持つ。
 日本郵便(当時は郵便事業会社)は、10年9月決算で09年7月の宅配便事業統合に伴う「ゆうパック」遅延問題で928億円の営業赤字に陥り、その後も毎年度1000億を超える営業損失を出し続けた。
 郵便事業会社は12年度新卒者の採用中止、さらに、リストラや給与体系見直し、更にはゆうちょ銀行、かんぽ生命を含むグループ全体の社員の《修飾語の連続》ボーナスカット(年四か月=>2か月)に追い込まれた。l
 また、オリックス不動産へのかんぽの宿一括売却を巡る問題にも関与しており、長門氏は「西川体制の参謀格だった。色々問題があったことも承知しているが、その経験を勝てにしてプラスになるように頑張ってほしい」と語った。
 今回の人事には菅義偉官房長官と森信親金融長官が深く関与していると見られている。日本郵政3社の株価が低迷、公募価格割れで政府の新規売却も先が見えなくなっており、起死回生の策として横山氏主導による佐川急便の宅配部門の買収も噂されている。


ハード・デイズ・ナイト
昨日の拙稿「世界中どこでも」を読んだという、てくのぱぱさん(ブログ「我が良き友へ」)から、拍手欄のコメントを介して投稿があったんだが、亀さんが掲載した写真を見て以下の感想を寄越してくれた。

ビートルズ以降のロックバンドの影響か、長髪、ラッパズボン(女性はミニスカート)というなつかしい恰好は世界共通だったのですね。


ナルホド、確かにそうだわい…。

ところで、イギリスと言えばビートルズ、そのビートルズの映画が、今週の金曜日(6月17日)に放送される。「ハード・デイズ・ナイト」(NHK BS)だ。以下は同映画の紹介文…。

ザ・ビートルズの映画初出演作。当時人気の頂点にあった彼らの実生活をベースに脚色。熱狂的なファンに追いかけられるなか、TV出演やライブツアーに目まぐるしく動きまわるビートルズの姿をドキュメンタリー・タッチに描いた音楽コメディー。1964年に「ビートルズがやってくる/ヤァ!ヤァ!ヤァ!」のタイトルで初公開された作品を修復したデジタル・リマスター・バージョンを放送。遊び心あふれる演出はR・レスター。
http://www.nhk.or.jp/bs/t_cinema/calendar.html


このビートルズなんだが、拙ブログではビートルズに関して、数本の記事を書いている。今回は2本の拙稿を以下に再掲しよう。

最初に、拙稿「パンツを脱いだサル 3」…。

『パンツを脱いだサル』は6章で構成されており、そのうち第5章は「政治陰謀としてのビートルズ」だ。同章の中で注目すべきは栗本(慎一郎)氏が、「(ビートルズ)神話はほとんどのところ情報謀略のプロが全力を挙げて作り上げたものであり、一定の意図を持って作られたものだ」(p.325)と語っている行だろう。亀さんも同章を読みながら、流石は諜報活動に長けた英国だと改めて感心した次第だ。また、同章を通じてビートルズに関して初めて知った〝真実〟も多かった。


それから、「ビートルズとイスラム国」という、もう1本の拙稿…。

毎日一回はチェックしている「ロシアの声」に、なかなか興味深い記事が載った。
本物のポール・マッカートニーは1966年に死亡 替え玉を使用?


ビートルズ誕生の秘話の一部を覗くだけでも、世界史の裏が透けて見えてくる…。



世界中どこでも
飯山一郎さんのHPの最新記事を読んだ。ついに、中国が福島原発事故の実態を発表、安倍内閣がどのような反応を示すのか、世界が注目するところとなり、まさに安倍首相にとってはまな板の鯉といった心境だろう。ともあれ、事故から5年以上が経過、ようやく事態が大きく動き出す。

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http://grnba.com/iiyama/index.html#zz06101

もう、いくら安倍内閣や日本のマスコミが必死に隠そうとしても、大勢の日本人が原発事故の実態を知るのは時間の問題だ。そして次は、人間が住めなくなった日本列島を、大勢の人たちが去っていくだろう。だが、人間到る処青山ありという諺があるではないか、なぁに、人間生きていこうと思えば、世界中どこでも生きていけるから大丈夫だ。昨日の東京新聞夕刊に、以下のような面白いエッセイが載っていた。香港人の逞しさを我々も見習いたいものだ。

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過日の拙稿「45年という歳月の重み」を執筆していた時、久しぶりに44年前のアルバムを眺めていた。以下は3ヶ月ほど働いていた、イタリアンレストランの裏口で撮った写真である。場所はオックスフォード・ストリートに面していた所で、このストリートはロンドンどころか、ヨーロッパで最も人通りが多いストリートなのでR。そのストリートに面したショッピングモールの一角に、亀さんがバイトをしていたイタリアンレストランがあった。レストランには、亀さんをはじめとする、世界各国の若者がバイトをしていたのであり、まさにインターナショナルな職場であった。

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(写真左)ショッピングモールで働く陽気な仲間たち。前列の二人は左から亀さんの働いていたレストランのイタリア人マネージャー、右は同じショッピングモールにあるファッション店のマネージャー。後列の二人は左からコロンビア人のダリオ、その右がアルゼンチン人のホルヘ。ホルヘは後に亀さん家で草鞋を脱ぎ、半年間居候している。
(写真右)プレイボーイなファッション店のマネージャーを囲む、亀さんと同じレストランで働くウェイトレスの女の子たち。ちなみに、左の女の子が亀さんのアルゼンチン人ガールフレンドだ。拙稿「Sさんへの返信」に登場するSさんも、亀さん家で彼女に会っている。

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(写真左)やはり同じショッピングモールの何処かの店のマネージャー。確かイタリア人だったと記憶している。仕草から想像できるように、大変面白いオヤジだった。
(写真右)太めの女の子は正真正銘のパリジェンヌ。その娘(こ)を囲んでいる二人はジャマイカ出身で、亀さんと同じレストランで働いていた。亀さんにとって、ロンドンの〝兄貴〟的な存在だった。

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(写真左)職場の仲間たち。亀さんの横にいるのが左からコロンビア人のダリオ、右は亀さんの後釜で入ってきたエジプト人の若者(名前失念)。それにしも、改めて鏡に映る自分を見るに、髪の毛に白いものが大分混じるようになり、後頭部が寂しくなってきている上、おでこには深い皺が刻まれるようになった。やはり、44年間という時間が経ったのだなと、つくづく思った次第でR。まぁ、「スミカスミレ」のように、若返ることができないのが人生だ。
(写真右)太めのパリジェンヌと。彼女からは本場のフランス語を教わった。お礼に、亀さんも本場の日本語を教えたんだが、一度、仕事中に日本語で「Aishiteru!」と言われたことがある(爆)。

天安門事件とは何だったのか
『植民地化する日本、帝国化する世界』に、「誰が天安門事件を仕組んだのか」(p.38)という小節がある。以下、その一部を引用させていただく。

フルフォード 僕の読みでは、アメリカ側の中国共産党を倒す工作だったんですね。それを止めたのが鄧小平と軍人です。

響堂 アメリカが中国共産党を倒す必要などなかったと思いますが。だって、当時はすでにフリードマン理論に従って経済市場を再編し、多国籍企業の要望に応じて法制度を改変し、アメリカ企業をドンドン進出させていたわけです。あの時代はいわば中国がアメリカナイズされる端境期でした。つまりアメリカの対中投資が最大化する最中でしたから、アメリカがわざわざ協力的な共産党を失脚させる必要などなかったでしょう。
『植民地化する日本、帝国化する世界』p.38


響堂氏の主張を検討してみよう。響堂氏の主張を受け容れるとすれば、アメリカナイズを進めていた中国、より具体的には中国共産党を、アメリカが倒す必要は確かになさそうに思える。加えて、当時の中国がアメリカナイズに向かって邁進していたのも、毛沢東が〝建国〟した中華人民共和国の出自を知れば、当然といえば当然だったのだ。ここで、ブログ「日本を守るのに右も左もない」」の以下の記事を参照されたい。
中国どうなる!? 12 中華人民共和国建国の背後にアメリカ 金貸しの誘導には乗らない中国

以上、中国共産党の出自を念頭に置けば、「天安門事件はグローバリゼーション(多国籍企業による支配)に対する民衆の抵抗運動」(p.40)だったとする響堂氏の主張、一応は頷けるのだ。だが、ロシアと組んで軍事力でアメリカを圧倒し、覇権が中露に移行してしまった今日を考えるに、天安門事件の時に中国共産党の息の根を止めておくべきだったと、今頃アメリカは後悔しているのてはないだろうか…。

ともあれ、覇権が移行したことによって何が起きたかについて、ここで思索するべきだろう。以下の飯山一郎さんの発言に注目。

現在,世界中の国家の中で「欧米の帝国主義資本」,とくに「軍産複合体資本」に支配されてない国家は,ロシアと中国だけである。
響堂雪乃vs飯山一郎,仲間割れの危機か?!


次に、響堂氏は「鄧小平もまた天安門に反乱分子を集約して粛清した」(p.40)と書いているが、本当なのだろうか? 以下の記事を熟読していただきたい。なぜなら、天安門での粛清が本当かどうかで、鄧小平がアメリカ側だったのか、民衆側だったのかという判断の分かれ目になるからだ。
マスコミ報道の真逆。それが真実だ! たとえば…、天安門事件の現場にいた写真家小原玲氏の写真付きレポート。これが「天安門の真実」だ。

最後に、過去に亀さんも天安門事件について記事にしている。

天安門事件とテレサテン
プーチンvs.黒い貴族


内容的には、「(天安門事件は)アメリカ側の中国共産党を倒す工作」という、フルフォード氏の主張に沿ったものだ。

ともあれ、天安門事件の謎を解くキーワードは、「鄧小平」である。アメリカの支援によって建国を成し遂げた毛沢東、その毛沢東から走資派と批判された鄧小平、確かに政治の表舞台に復活してからというもの、表面的にはグローバリゼーションに追従する姿勢を見せてはいた。しかし、腹の中では民衆の側(国益)に立っていたと、考えることはできないだろうか? そのあたりをアメリカは見抜いたからこそ、中国共産党、すなわち鄧小平を倒そうとし、結果的には失敗した、という一つの見方もできよう。

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鄧小平

我が良き友へ 第二弾!
てくのぱぱさんが、第二弾を公開してくれた。で、以下はてくのぱぱさんの最新記事…。
ぼくの昔の漫画

それから、てくのぱぱさん、「管理人のみ閲覧できます」という設定で投稿があったら、原則として内容を公開しないのが、この世界の〝掟〟(おきて)です。この掟を破ったら、小指を1本詰めてもらいやす…(というのは冗談デス)。でもまあ、〝元編集者〟の名前を世間に公開されても、多分、大丈夫ぅ~! 〝元編集者〟はプライバシーを明かされても、怒るような金●…、ではなくて肝っ玉の小さな人ではないすから…。でも、次回以降から、「管理人のみ閲覧できます」という投稿があったら、絶対に公開しては、〝イケマセン!〟…。

まぁ、今回は別に相手を貶めるような内容でもないので、気にしなくてもE-です。〝元漫画誌編集長〟さん、叱るなら、てくのぱぱさんでなくて、亀さんを叱ってちょうだい寝(爆)。

なお、〝元漫画誌編集長〟は、『沈黙の艦隊』のかわぐちかいじ、『墨攻』の森秀樹を育て上げた、漫画業界では伝説の名編集長なんです(…、と一応は聞いているんだが…)。

↓ 以下はてくのぱぱさんの遠い昔の作品…。読者の皆さん、遠慮は無用ス、徹底的に叩いてくちょうだい寝! ヘタクソ、アホ…、何でもE-です。

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45年という歳月の重み
昨日の拙稿「日本のラテンアメリカ化?」で、1972年9月にチリの首都サンチャゴを散策していて、アジェンデ大統領のパレードに遭遇したことを書いた。遠方から接近してくるオープンカーから、大勢の大衆に向かって手を振るアジェンデ大統領が、接近してきた刹那お互いに目と目が逢った。その時、同大統領の身体からオーラのようなものが出ているのを感じ取れたのだし、何よりも同大統領の身体全体に人としての温もりを感じ取れのである。今にして思えば、実に貴重な体験であった。

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サンチャゴの街から望むアンデス山脈

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アジェンデ大統領 殺害される数時間前の演説

1972年というと今から44年前で、当時の亀さんは19歳、1972年3月23日に大勢の親戚や友人に見送られて、羽田からモスクワを経由してコペンハーゲンに飛んでいる。コペンハーゲンでは観光を兼ねて数日間ほど滞在した。最初、隣の国スウェーデンに文通相手だった同い年の女の子が、ストックホルムに住んでいたので会いに行くつもりでいたが、取り敢えずロンドンでバイトをして旅行資金を貯めながら、英会話学校に通って英会話を身につけ、3ヶ月ほどしたらヨーロッパを1~2ヶ月ほどかけて一周、スウェーデンにも寄ってガールフレンドに会い、その後日本に帰国するつもりでいた。

では、どうして半年後の1972年9月にチリのサンチャゴなのかと言うと、バイトをしていたロンドンで知り合った、可愛いアルゼンチン人の女の子を追いかけ、南米に飛んだというわけだ。彼女のことは拙稿「寅さんのことば 第2部 11」にも少し書いた。

ここで、テレビドラマ「スミカスミレ」で印象に残るワンシーンがある。それは、人生をやり直したいと切望していた、70歳の如月澄が最後の最後に夢を叶え、45年前の25歳の姿になり、新しい人生を歩み出すというシーンだ。そんな如月澄の心からの笑顔を見た化け猫の黎(れい)は、以下のメッセージを残して如月澄の家を後にするのだった。

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それにしても、45年と云えばほぼ半世紀だ。1972年当時の亀さんには実感がまったく湧かなかったが、漸く今になって45年という時の重みが分かった。それにしても、亀さんの45年なんて、アッという間だったワイ…。

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ウルグアイ人のガールフレンド、アナベールと
※ アルゼンチンのバリローチェからチリのプエルトモントまで、船とバスを乗り継いでアンデス山脈を横断した時に知り合い、サンチャゴまで一緒に旅をした同い年の女の子。44年が経った今でも、時々メール交換をしている。

日本のラテンアメリカ化?
昨日の拙稿「植民地化する日本、帝国化する世界」は、いつもよりも大勢の読者からコメントが届いた。また、飯山一郎さんも拙記事を取り上げてくれている。
◆2016/06/07(火)  響堂雪乃vs飯山一郎,仲間割れの危機か?!

えー!、飯山さんと響堂氏が仲間割れ…(爆)。仲間割れする前に、是非フクイチを巡って、お二人の熱いバトル本を出して欲しいんだが…(笑)。ともあれ、掲示板「放知技」や『StarPeople』の最新号の記事、「新日本国建国の時、世界は?」を読めば、以下の飯山さんの主張、全く以てその通りだと思う。

現在,世界中の国家の中で「欧米の帝国主義資本」,とくに「軍産複合体資本」に支配されてない国家は,ロシアと中国だけである。


それにしても、響堂氏の『植民地化する日本、帝国化する世界』、噛めば噛むほど味が出る、スルメのような本だ。それだけに、一気に読もうとすると、丈夫な胃袋の持ち主でもない限り、必ず下痢をしそうな本だ。だから、亀さんなんか胃が弱くて繊細なもんだから(?)、チビリチビリと読み進めている塩梅だ。その点、「◆2016/06/03(金)  かくも知性とは強靭なものだったのか!!」にもあるように、飯山さんの胃袋は、まさに鋼だワイ(爆)。

何が何でも必読である! ワシは,3回目の熟読に入った。


ともあれ、同書を叩き台に多くのことが書けそうなので、ネタ探しに当面は困らなくて済みそうだ。…というわけで、今日は以下の小節について少し言及しておきたい。

・「円が間違いなく暴落する理由」(p.106~)
・「ラテンアメリカの悲劇に見る日本の未来」(p.109~)


両小節とも同書を紐解いて直接確認していただくとして、最初の小節「円が間違いなく暴落する理由」」は、亀さんもその通りだと思うし、どうせ円は紙屑になるんだから、そうなる前に使い切るなり、海外に口座を開設して外貨預金をしておくなり、金銀などに替えておくといって手を打っておくべきだろう。また、同小節の以下の記述にも注目していただきたい。

すでに100兆円を超えるカネを海外に持ち出しているけど、要は円の暴落を想定して、他国の通貨や金融商品、あるいは現物資産に転化しているわけです。
『植民地化する日本、帝国化する世界』p.108~


確かにその通りなんだが、その資金源は政体側のカネなのかどうか怪しいと、ある右派の大物から直接聞いたことがある。その御仁によれば、安倍が海外で散蒔(ばらま)いているカネは国のカネではなくて、「天皇財閥」のカネの可能性があると亀さんに語ってくたが、このあたりはもう少し調べる必要がありそうだ。

それはともかく、亀さんが首をひねってしまったのは、小節「ラテンアメリカの悲劇に見る日本の未来」だ。確かに、このままいけば日本のラテンアメリカ化は避けられないのだが、そうなる前にフクイチのために日本民族が滅びる方が早いのではと思うのだ。このあたり、フクイチについてかなり正確に把握している響堂氏、どう考えているのだろうか…。とにかく、フクイチによって日本が滅ぶ前にどうするべきか? 実は、最新の『StarPeople』にヒントが隠されているので、今号だけは是非手に取ってみて欲しい。

ところで、小節「ラテンアメリカの悲劇に見る日本の未来」で、暗殺されたチリの元アジェンデ大統領について言及していた。実は同大統領が暗殺されるちょうど1年前の1972年9月、神計らいで亀さんはサンチャゴに滞在していたのだが、ウルグアイ人のガールフレンドと街を散歩していたら、ナント、パレードということでオープンカーに乗って、アジェンダ大統領が手を振りながら目の前を通過したのだ。至近距離で2メートルもなかっただろう。大統領は如何にも男の中の男(漢)といった感じであった。残念ながら、1年後に同大統領は暗殺されるのだが、その胴元は多国籍資本であるのは間違いない。そのあたりの詳細は、『植民地化する日本、帝国化する世界』で確認されたい。

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アジェンデ元大統領

それよりも、亀さんが思わず息を呑んだのは、以下の行であった(傍線は亀さん)。

当時は、体制の考えにそぐわない本が本棚にあるだけで殺される時代でした。自分たちで自作自演テロをゆって、軍事政権を正当化する。それが1970年代のアルゼンチンで起きていた。
『植民地化する日本、帝国化する世界』p.112


亀さんなんか、即殺されているなぁ…。このあたり、拙稿「寅さんのことば 第2部 47」にも、少しだけだが書いた。

もう一つ、亀さんの人生の先輩である玉井禮一郎さんは、1970年代当時ブラジルに住んでいたのだが、その玉井さんの話によれば、アルゼンチンの軍事政権は、証拠を残さずに殺すため、飛行機に乗せて1万メートルの高度から次々と、同胞を海に突き落としたのだと教えてくれたことがある。

植民地化する日本、帝国化する世界
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『植民地化する日本、帝国化する世界』(ベンジャミン・フルフォード、響堂雪乃共著 ヒカルランド)が届いたので、最初に「第2章 福島原発事故の裏側で何が起きているのか?」を熟読、続いて面白そうな小項目に目を通してみた。

第2章の福島原発事故を巡る二人の対談で感じたことは、響堂雪乃氏はマトモだが、ベンジャミン・フルフォード氏は逝っちゃっている、という印象を受けた亀さんであった。そのあたりが一目瞭然なのが、以下のやりとりだ。

フルフォード しかし放射能で死んでいる人は1人もいないでしょう?
響堂 ドンドン死んでいますよ。東京の火葬場なんて10日待ちじゃないですか。
フルフォード 具体的な新聞記事などの証拠はありますか? 僕は具体例を出しているので、あるんだったら、その具体例を言わないと、信用できません。
響堂 こういう時世ですから新聞テレビが、「ほ」によって国民が死んでいます、なんてことを報道できるわけがないでしょう。
『植民地化する日本、帝国化する世界』p.72


フルフォード氏は、「具体的な新聞記事などの証拠はありますか」と言うのだが、実はコレ、「私にはインテリジェンスがありません」と言っているのに等しいのだ。なぜなら、たとえば陰謀論など、証拠そのものが隠滅されていて、何もないというテーマもあるからだ。だから、こうした場合にこそ、個人のインテリジェンスがモノを言うのである。

最初、福島原発事故についてのフルフォード氏の発言が、あまりにもノーテンキなので、スワ原子力ムラ側の人間かと一瞬思ったんだが、上記の行まで読み進めるに及んで、単にインテリジェンスが欠けているだけなんだと分かった。

まぁ、『植民地化する日本、帝国化する世界』すべてに目を通したわけではないが、亀さんが響堂氏の発言で注目した行が、三つあったので紹介したい。以下は一つ目の行だ(傍線は亀さん)。

響堂  だからブッシュ親子であろうが、クリントン夫妻であろうが、バラク・オバマであろうが、彼らは傀儡であってそれ以上でも以下でもなく、一時の政権が倒されたところで支配本質は変わらない、ということです。ですから、支配機構である多国籍企業に反逆して革命を起こすことなど不可能だ、というのが僕の見解です。

繰り返しますが、彼らは議会や軍隊だけではなく、司法や立法までも掌握しているわけですから、換言するならば、これは「歴史の終わり」という、人類が辿りついた1つの定常状態なんですよ。

『植民地化する日本、帝国化する世界』p.15


さらに二つ目に行こう。

響堂 僕はエリツィン時代に欧米資本に売られたロシア企業の大半がそのままだと睨んでいるんですよ。もちろん現在は産業ごとに外資比率の上限が厳戒に定められています。しかし企業支配は株式所有という直接的方法たけでなく、メインバンクや投資銀行への出資という間接的方法もあるわけです。ベンジャミンさんもご存知のとおり、そもそも旧ソ連は純粋な共産革命によって成立したものではなく、シティ銀行、ロスチャイルド銀行、ナショナル銀行など西側の金融家が、レーニン、トロツキー、力ーメネフ、ジノビエフなどユダヤ人連合に建国資本を与え達成せしめた人工国家ですからね。現実として旧ソの人民委員会、軍務委員会、外務委員会、財務委員会など、中枢機関の80%以上はユダヤ閥によって占拠されていたわけです。そのうえ軍備やインフラなどの資金もボルシェヴィキ(暴力革命的共産主義)債権の公募により、NY市場から調達されていました。いずれにしろこのような歴史認識に立てば、ウラジーミル・プーチン率いるロシアもまた資本帝国の成員である、という仮説が成立するのではないでしょうか。つまり「カネも地位も見せかけの権力もくれてやるが、意思決定は全く別のところで行う」という帝国の論理が、ロシア革命から現在まで引き継がれているというわけです。
『植民地化する日本、帝国化する世界』p.45~46


ここで、上記の二行で亀さんの引いた傍線と、別の見方をしている人の記事を昨夜読んだ。『StarPeople』の最新号(Vol.59)に掲載されていた、飯山一郎さんの新日本建国神話シリーズで、今号のテーマは「新日本国建国の時、世界は?」だった。詳しくは実際に同誌を手にとって確認していただくとして、記事に目を通しながら、改めて飯山さんと響堂氏との間では、思想上の相違があることを再確認した次第である。そこで、ヒカルランドさんまたはナチュラルスピリットさん、今度はフルフォード氏ではなく、飯山一郎vs.響堂雪乃の熱いバトル本を、出して欲しいんだが…(笑)。

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最後になったが、以下の響堂氏の三つ目の行は深い。全く以てその通り!

響堂 さっき言ったように、ヒトというのは自分の理解を超えた現実を突きつけられると、すさまじい生理的不快が生じるんです。カーッと頭にきて、それでどうするかというと、認知心理科学でいう「人身攻撃」に出るんです。「人身攻撃」というのは、不快の元である異説者を異常者として片づけることです。つまり相手の人格そのものを否定し、自分の整合的世界観を保とうとする、ひいては自身の自我を保とうとする行為のことです。
『植民地化する日本、帝国化する世界』p.171


北朝鮮の機密ファイル…?
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昨日の日曜日(6月5日)午後9時00分から50分間、「北朝鮮“機密ファイル” 知られざる国家の内幕」と題する番組が、NHKスペシャルで放送された。内容は1万2000ページに及ぶ、北朝鮮の最高機密資料を取り上げた番組で、以下は同番組の謳い文句だ。

NHKは北朝鮮の“内幕”を記した1万2千ページに及ぶ軍の“機密ファイル”を独自入手。世界の専門家や元北朝鮮軍の関係者らとともに徹底分析した。知られざるキム・ジョンウン党委員長と軍の関係や、核武装を急ぐ真相など、北朝鮮の真実に迫る。
北朝鮮“機密ファイル” 知られざる国家の内幕


今日の仕事が一段落した後、録画しておいた上記番組を先ほど見終わったのだが、NHKが制作した番組だけに、あからさまに西側寄りのプロパガンダ番組であった(嗤う)。

NHKは〝世界の専門家や元北朝鮮軍の関係者〟の協力を仰ぎ、3年近い時間をかけて資料を徹底的に分析した結果、本物であると判断したとのこと。その〝世界の専門家や元北朝鮮軍の関係者〟とは、以下の3名である。

元公安調査庁調査第2部長 坂井隆
元在韓米軍情報将校 ロジャー・カバゾス
尚美学園大学 鈴木昌之教授


『月刊日本』の山浦嘉久論説委員、および『横田めぐみさんと金正恩』の筆者・飯山一郎さんという、北朝鮮情報に関しては日本でも五指に入るお二人から、他では入手できない北朝鮮情報を今日までに聞き及んでいるだけに、今回のNHKの放送に胡散臭さを感じた亀さんなのだが、同時に、「なぜ、今というタイミングで同番組を放送したのか」、という点に関心を持った。

ともあれ、北朝鮮のIT技術は世界でも五指に入るほど、高レベルなものであるだけに、スノーデンに丸裸にされたアメリカのNSAのように、北朝鮮のインテリジェンス機関は間抜けではないはずなんだが…(嗤う)。また、身の危険を冒してまで〝亡命〟を敢行し、北朝鮮の最高機密を持ち出したというのに、NHKの関係者に〝わずか〟300万円の端た金で、1万2000ページ以上に及ぶ北朝鮮の機密資料とやらを、売り飛ばしたというのには嗤ってしまった。

なお、明後日の6月8日(水) 午前0時10分、「「北朝鮮“機密ファイル” 知られざる国家の内幕」が再放送されるとのこと。関心のある読者は見て嗤うといいだろう。

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例として嗤えるシーンを一つ紹介しておこう。上は同番組の一シーンだが、「身辺の安全確保が担保できない」ほど、金正恩のガードがお粗末とあるというのには嗤えた。どうしてか? 下のページを参照のこと。
★ 金王朝の “深い謎” ★

それから、ほぼ時期を同じくして、以下の北朝鮮関連の番組が放送されたのも、〝意味深長〟である。ちなみに、同番組は明日再放送されるようだ(2016年6月7日(火) 午後11時45分~)。
アナザーストーリーズ「よど号ハイジャック事件 明かされなかった真実」

欧米で進むマリファナ合法化 回答1
最新の安西ファイルの「大麻編」で、「欧米で進むマリファナ合法化」を紹介したところ、拍手欄に以下のようなコメントが寄せられた。拍手欄に寄せられたコメントについては、すべて有り難く目を通しているものの、仕事の都合もあって亀さんから返事を出すことはない。しかし、今回は内容的に公的なものと判断したので、そのまま安西さんに転送したところ、昨夜になって回答が届いたので以下に公開する。

最初に、「拍手欄」に投稿をしてくれた、波座魔っ健痔~さんの投稿…。

欧米で広がりつつある「医療用大麻」を是認する流れというのは、遺伝子組換え大麻(モンサント製)の宣伝であって、それを世界的に購買させる為の謀略ではないのか?と先日、飯山さんが仰ってましたが、どうなんでしょう。そもそも「遺伝子組換え大麻」と「天然大麻」では成分組成が大きく異なる筈で、人体に与える影響度は真逆?って事もあり得るのかな?と勘ぐってしまったりします。


それに対する安西さんの回答は以下のとおり。

波座魔っ健痔~様。

このたびはコメントをお寄せくださいまして、誠にありがとうございます。非常に良いご質問であり、鋭いご指摘です。欧米で広がりつつある「医療用大麻」を是認する流れには、患者を何とかして救いたいと真摯に取り組む善意の人々が推進する動きと、大麻見直しの潮流を逆手にとって医療マフィアが次世代の商品として密かに売り込もうとする動きが混在しています。彼らが売り込もうとしているのは「合成カンナビノイド」であり、中枢神経を興奮させる作用がある大麻の主成分テトラヒドラカンナビノール(THC)の化学式に似せてつくられた大変危険な薬物です。ご推察の通り、「天然大麻」と、「合成カンナビノイド」や「遺伝子組換え大麻」とでは成分組成が大きく異なります。前者は人類に福音をもたらし、後者は人類を破滅に導くもので、その効用や副作用などの面で人体に与える影響は、真逆かつ天と地ほどの差があります。医療大麻に関する見解を分析したり議論に参加する時には、どちらなのかを慎重に見極める必要があります。ご参考までに、ブログ【人生は冥土までの暇潰し】の4月27日付記事「危険な合成カンナビノイド」と3月21日付記事「米国におけるマリファナビジネスとの闘い」もご覧いただけると、よりご理解が深まるのではないかと思います。今後とも安西ファイルをご覧いただければ幸いです。よろしくお願いいたします。


【追伸】
読者の皆様、安西ファイルについての質問等は、「拍手欄」のコメント欄などを介して、遠慮なくお問い合わせください。なお、安西から回答のあったものは、特に問題のない限り、すべて公開させていただきますので、本名ではなくハンドル名で投稿してください。以上、よろしくお願いいたします。

亀さん拝