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人生は冥土までの暇潰し

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人生は冥土までの暇潰し
亀さんは政治や歴史を主テーマにしたブログを開設しているんだけど、面白くないのか読んでくれる地元の親戚や知人はゼロ。そこで、身近な話題を主テーマに、熊さん八っつぁん的なブログを開設してみた…。
終盤戦に入った金融サバイバルゲーム
安西ファイルの{②終盤戦に入った金融サバイバルゲーム」をお届けする。現在、本業(翻訳)に追われているため、5月6日あたりまでは基本的に亀さんのコメント抜き、あるいは簡単なコメントのみを加えた形で、安西ファイルの掲載を続けさせていただく。

②終盤戦に入った金融サバイバルゲーム
●「1%」の中の「1%」が起こす富裕層潰し

・要点は、「大衆の富裕層に対する怒りを増大させることによって、静かな税金狩り革命」を惹起させようとしているということです。
・そう、常に「彼ら」の手口は、「善人の負の感情=怒り」を利用して革命を引き起こさせることでした。歴史的に見ても、ほとんどすべての革命はその手口によって引き起こされてきたのです。「善人は、簡単に凶器になりうる」のです。
・「米国の組織、人物を報道しない」のは今のうちだけです。米国という国は容赦のない国です。最後の局面では「富裕層退治」が始まることは確実です。
・要するに、モサック・フォンセカと米国のシークレット・サービスが、どこかで手を打った(モサック・フォンセカが秘密情報を売り渡したということ)ということです。
・米国のシークレット・サービスとは、言うまでもなくCIAです。ここでしっかり認識しておかなければならないことは、CIAは米国の国益のために働いている機関ではない、ということです。
・米国の中の「1%」――それは国境という概念を持たないグローバリスト――の利益のために働いている情報機関であるということです。
・モサック・フォンセカの「パナマ文書」流出の目的は、二つでしょう。
1)米国の「1%」の中のさらに「1%」が、富裕層潰しに取り掛かっている。つまり、億万長者から税金をがっぽり取るという一般庶民が誰も反対しない正義の大ナタをふるったということ。
2)意外かも知れませんが、日本の政権潰し。
・1)に関しては、他のタックスヘイブンにまで広がっていくでしょう。明らかに「1%」の中の「1%」が、富裕層潰しに取り掛かったということです。
・その「1%」の中の「1%」とは、「センター・フォー・パブリック・インテグレティ」を通して「国際調査報道ジャーナリスト連合」という如何わしい連中に資金を提供している「フォード財団」、「カーネギー寄金」、「ロックフェラー・ファミリー基金」、「WKケロッグ財団」、「オープン・ソサイエティー財団」などの創始者一族です。
・彼らは兆単位の資産家ですから、タックスヘイブンといった時代遅れの資産隠しなど、ほとんど役に立たないはずです。主に財団を利用して税金逃れを合法的にやっているのです。もちろん、その法律は彼らが作っているのです


(ブログ「カレイドスコープ」2016年4月10日付「パナマ文書から始まる税金狩りは安倍内閣にとっての脅威」より引用・一部編集加工)

中小の闇の勢力を消滅させる巨大な闇の勢力
・あなた方の中には、今「パナマ文書」というスキャンダルを聞いた人たちも大勢おられるでしょう。あらゆることが今明るみに出てきて、あらゆることが浄化プロセスにあると、きっと思われるでしょう。
・あなた方がイルミナティと呼んでいる人たち、そういった人たちがオフショアに大金を隠していたことが、どんどん明るみに出てきているというスキャンダルです。
・しかしこれが、最初から計画されたセットアップ(八百長)だと、誰が気づくでしょうか?つまり、次から次へと、世界中の有力者がはめられている現象です。お気づきでしょうか?
・では、誰に?あなた方が≪イルミナティ≫と呼んでいる人々には、 多くのランクがあり、そのうちの指で数えられるほどの数少ないトップクラスの者たちが、中級、下クラスのイルミナティたちをハメる事件です。ちっちゃなイルミナティを、大きなイルミナティがつぶそうとしているのです。 大きなイルミナティはオフショアなんかに隠していません。むしろ、オフプラネットでしょう。誰も見つけることができない、月か火星に隠しているはずです。
・覚えていますか?以前私たちは闇の家族が、≪ウロボロス≫のシンボルの如く、自らのしっぽを噛むことから消滅していく時期が訪れるといいました。まさにその現象が今あなた方の世界を揺らしているのです。
・誰が気づくでしょうか?物事は見かけ通りではありません。

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(絵:ウロボロス)

(ブログ「連載『イナンナが語る ニビル星人アヌ一族の物語』」2016年4月12日付「プレアデスからの『緊急メッセージ』2016パートⅡ

【ポイント】
・モサック・フォンセカの「パナマ文書」流出の目的は以下の2つ。①米国の「1%」の中のさらに「1%」が、富裕層潰しに取り掛かっている。つまり、億万長者から税金をがっぽり取るという一般庶民が誰も反対しない正義の大ナタをふるったということ、②日本の政権潰し。
・「1%」の中の「1%」とは、「センター・フォー・パブリック・インテグレティ」を通して「国際調査報道ジャーナリスト連合」という如何わしい連中に資金を提供している「フォード財団」、「カーネギー寄金」、「ロックフェラー・ファミリー基金」、「WKケロッグ財団」、「オープン・ソサイエティー財団」などの創始者一族である。
・彼らは兆単位の資産家なので、タックスヘイブンといった時代遅れの資産隠しなど当てにしておらず、主に財団を利用して税金逃れを合法的にやっている。
・「1%」の中の「1%」という超富裕層は、善人の負の感情=大衆の富裕層に対する怒りを増大させることによって、静かな税金狩り革命を惹起させようとしている。米国の組織や人物を報道しないのは今のうちであり、最後の局面では必ず「富裕層退治」が始まる。

・「パナマ文書」は、最初から計画されたセットアップ(八百長)だ。これは、次から次へと世界中の有力者がはめられている現象である。
・つまり、指で数えられるほどの数少ないイルミナティのトップクラスの者たちが、中下クラスのイルミナティたちをはめる事件である。中小規模のイルミナティを、巨大なイルミナティがつぶそうとしている。
・巨大なイルミナティは、実はオフショア領域に蓄財していない。誰も見つけることができない、月か火星といったオフプラネット(地球以外の惑星・衛星)に隠しているはずだ。
・闇の家族は「ウロボロス」のシンボルの如く、自らのしっぽを噛むことから消滅していく時期が訪れる。まさにその現象が今、この世界を揺らしている。物事は見かけ通りではない。

【私見】
・上記記事の通り、パナマ文書漏洩の最終目的は、闇の勢力が内部での生き残りをかけて、巨大な超富裕層(最上位層の闇の勢力、イルミナティ)が、中小規模の富裕層(中位層・下位層の闇の勢力、イルミナティ)を壊滅させることだ。
・アラハバキのはたらきを司る神々(瀬織津姫、伊吹戸主神など)によって、これまで隠されていたあらゆる物事や秘密が表層へと浮き彫りになり、誰の目にも真相がますます明らかになっているこんにち、闇の勢力の活動を守護・保証してきた守秘性が力を失いつつある。この状況に危機感を覚えた闇の勢力は、大衆の怨嗟のエネルギーが自分たちに向かうことを極めて恐れており、その矛先をいかにかわすにかに腐心している。
・巨大な闇の勢力(イルミナティ)は、桁外れに強力な負のエネルギーを持つだけに、そうした危機管理においても並々ならぬ能力を発揮する。こんにちのような事態を予見して、タックスヘイブンやオフショアといった、彼らにとって「時代遅れの道具」に見切りをつけ、昔ながらであるが安全確実な財団という別の道具で合法的に蓄財してきた。また、月か火星といった地球以外の天体領域に秘匿しているといった話は、SF的な与太話だと片付けてしまうのは早計かもしれない。闇の勢力はNASAに極秘プロジェクトを命じて移住を目的とする火星探査を数十年前から密かに進めているという説がある。近年、火星をテーマにしたハリウッドの映画作品が多数リリースされていることに象徴されるように、火星に対する彼らの異常なまでの関心を見れば、あながちあり得ない話ではない。
・そんな彼らは、もう一つ別の防衛策を考案していたが、いよいよそれを発動した。つまり、彼らは何も手を打たずに放置しておけば自分たちを殺しかねない大衆の怨嗟のエネルギーを、一般庶民から見れば相当な大金持ちだが巨大な超富裕層からみれば「中途半端な雑魚」に過ぎない中小クラスの闇の勢力(イルミナティ)へと矛先が向くように仕向けた。彼らは、大衆の怨嗟がすべて発散されて邪魔者が消滅した後、安全地帯から姿を現し、貧困層へと転落した中産層や富裕層を含む大多数の貧困層を支配するという青写真を描いている。それがパナマ文書漏洩の真の目的であり、彼らの最終目標を実現するための一里塚である。


オフショア市場に戦場が移ったサバイバルゲーム
先月のまほろば会で配布された安西正鷹さんの安西ファイル、「金融編」のテーマは以下のとおりだった。亀さんは欠席していたこともあり、コメントせずにテーマごとにそのまま転載しておこう。疑問・質問などがあればメールなり投稿をして欲しい。安西さんからの回答は約束できないが、責任を持って安西さんに転送させていただく。

(1)オフショア市場に戦場が移ったサバイバルゲーム
(2)終盤戦に入った金融サバイバルゲーム
(3)熊本地震に秘められたメッセージ
(4)ヨベルの年のイスラエルとユダヤの運命はいかに
(5)今後の時代を読み解くカギは「北緯33度線」にあり


今回は、(1)の「オフショア市場に戦場が移ったサバイバルゲーム」である。

① オフショア市場に戦場が移ったサバイ>バルゲーム
●世界に広がる「パナマ文書」の波紋

・数日前から世界の富裕層や高い地位にいる人物を震え上がらせる情報がマスコミを賑わしている。読者は「タックスヘイブン」という言葉を目にしたことがあるだろうか。これはカリブ海に浮かぶ英領バージン諸島などの租税回避地を指し、巨額の脱税問題が取り上げられる時に出てくる言葉である。そのタックスヘイブンに関わる機密文書 「パナマ文書」が漏洩し、世界に衝撃を与えている。
・今回、世界の報道機関が連日「パナマ文書」に関わるニュースが大々的に取り上げているのには、わけがあるのだ。パナマのある法律事務所から匿名の情報筋(ハッカー)を通じてもたらされる内部文書(「パナマ文章」)には、世界各国の首脳や著名人が租税逃れのために法人を設立していることを示す内容が記されていたからである。
・この機密文書は、「南ドイツ新聞社」と非営利の報道機関 「国債調査報道ジャーナリスト連合」(ICIJ)に匿名者から渡されたもので、そこには21万余の法人名が記されていた。その中には、ロシアのプーチン大統領、英国のキャメロン首相、中国の習近平主席、ウクライナのポロシェンコ大統領、アイスランドのグンロイグソン首相など 140人の政治家やその関係者の名前が含まれている。
・文書の漏洩で各国首脳が対応におわれる中、真っ先にやり玉に挙がり国民から総叩きにあったのは、アイスランドの首相。当初、タックスヘイブンとの関わりを全面否定していたが、首都レイキャビクでの大規模抗議デモ抗議を受けて辞表を提出。
・また、隣国・英国のキャメロン首相は父親の為したことで、自分は株式や海外ファンドのようなものは保有していないと釈明 、なんとかして難を逃れようと必死である。
・各国首脳の中で最も注目を浴びているのが、プーチン大統領と習近平主席である。報道によると、プーチン大統領のケースは、かねてからの親しい友人である音楽家ルゲイ・ロルドゥギン氏が関わったペーパーカンパニー(架空の会社)が問題視されており、その会社の取引額が2200億円という巨額であることから、プーチン大統領が裏にいるのではないかとされているわけである。
・大統領は昨夜の講演の場で、今回のパナマ文書問題は多民族国家であるロシアの内部分裂を狙った、欧米が仕掛けた情報戦であるとして、自分との関わりを否定している。しかし、音楽家の関わったペーパーカンパニーの数が百社を超え、その取引量が2200億円という巨額に達していることが、裏に大物の存在が隠れていることを示しており、大統領の言い訳を鵜呑みにするわけにはいかないようである。
・一方、中国の習近平主席については、実の姉の夫が2009年に2つのペーパーカンパニーを設立していることが明らかとなっているが、今のところ主席本人からのコメントは一切なく、外務報道官も記者の質問に対して「雲をつかむような話」だとしてコメントを拒否している。しかし、他の副首相と政治局常務委員2人の名前も明らかとなっており、中国政府内部に動揺が広がっていることは明らかで、現にそれを示す兆候が幾つか現れている。
・インターネット上からは関係する情報が次々と削除され、「パナマ文書」「タックスヘイブン」と入力すると「中国の法律に違反している」として弾かれてしまう。また、中国で放送されているNHKのテレビ放送も中断され、見ることが出来なくなっている。政府の強権をもって、どこまで隠し通せるかは分からないが、習近平主席の親族がタックスヘイブンに2つの架空会社を作っていることは間違いない事実だと思われるだけに、習近平自身の巨額の資産隠しに使われていたことは間違いない。
・もしもこれから先、資産隠しの詳細が明らかになるようなことになれば、国民の間に共産党指導部への怒りと一党独裁政治に対する疑念が強まる ことは避けられそうにない。また、反政権派にとってはまたとないチャンスとして、習近平追い落としを図ってくるのではなかろうか。


(ブログ「浅川嘉富の世界へようこそ!!」2016年4月8日付「月とすっぽん、天と地」より引用・一部編集加工)

●アメリカこそが世界最大のタックスヘイブン
・「パナマ・ペーパーズ(パナマ文書)」が暴露されたことで世界中が大騒ぎをしていますが、昨日、米財務省が企業の脱税について取締りを開始しました。その後行われたスピーチの中でオバマは、世界中で常習化している違法な送金についての法律整備が不十分であると指摘しました。
・さらに、オバマは、税金逃れは世界的な問題であり非常に深刻だが、その多くが合法であり違法でもあるため大きな問題となっている、と述べました。
・しかし、世界的な税金逃れの要因となっている最大の問題があります。それは…世界の国々の中で、オバマが大統領であるアメリカが世界で最も人気のタックス・ヘイブン(税金回避地)になってしまったのです。
・ブルームバーグが今年初旬に報道した通り、パナマとアメリカの共通点は、どちらの国も、脱税や資金を隠すためのマネーロンダリングをより困難にする新たな国際基準に合意していないのです。
・2014年以降、脱税者を捕まえるために、約100ヶ国及び複数の司法管轄区が脱税やマネーロンダリングが困難になる厳しい新基準(銀行口座、信託、投資金などを外国の税務署に提出)を導入することに合意しました。
・オバマは法人税逃れやパナマの実態について批判していますが、オバマ自身も、アメリカで税金逃れや脱税を促進しているのです。
・スイスやバミューダですら、基本的には新基準に合意したというのに、ほんの一部の国は合意を拒否しました。最も反対したのがアメリカとパナマです。
・反汚職団体(Global Witness)のアメリカ支部長、ステファニー・オストフェルド氏は、「最近の報道ではパナマの秘密主義を強調してばかりいるが、アメリカもパナマやカリブ諸国と同様に非常に秘密主義の司法管轄区が多く存在する国である。我々はアメリカを世界の汚いお金の遊び場にしておきたくない。」と述べました。
・しかし、オバマのスピーチはきれいごとを並べるだけであり、このようなアメリカの実態(世界の富裕層や犯罪者の汚いお金や洗浄されたお金が集まる国)を語ることはしませんでした。
・実際、世界の富裕層は、税金逃れのために彼らの資金をパナマからアメリカのネバダ州やワイオミング州などに送金しているのです。
・アメリカは、海外に流れたアメリカの資金や資産を追跡しはじめましたが、OECDの要請に従わず、海外からアメリカに流れた資金や資産については一切追跡しません。
・パナマもOECDの規則に従うことを拒んだ国です。多くの人々が資金や資産を英領のバージン諸島やケイマン諸島からパナマに移しています。
・アメリカは巨大な政治権力を行使して多くの国際基準に従うことを拒み続けています。このような事をやり続けることが可能な国は大国アメリカしかありません。パナマも多くの国際基準に従うことをしませんが、アメリカほどではありません。
・しかし、OECDは、「パナマは、資金を海外に隠し税金逃れをしたい人々にとっては最後の逃避地である。」と述べましたが、OECDの最大の資金拠出国であるアメリカの実態については一切言及しませんでした。
・つまり、大国アメリカはその地位を利用して強引に自国の主張を押し通すことができるのです。そこには倫理性もなく、アメリカのやりたい放題です。
・一方、世界中の金融アドバイザーたち(ロスチャイルドなど)はOECD基準に抵抗しているアメリカをマーケティング・ツールとして益々盛んに利用するようになり、海外から多くの資金を(税金逃れのために)アメリカ国内に存在するタックスヘイブン及び秘密ヘイブンの州(ネバダ州やサウスダコタ州など)に送金するように促しています。
・ロスチャイルドは、カジノが存在するネバダ州のリーノーに新たな信託銀行を開設しました。そして、現在、海外の裕福な顧客の資産をOECDの新基準を導入したバミューダなどのタックスヘイブンから非課税のネバダ州に新設したロスチャイルドの信託銀行へ移動させています。
・ロスチャイルド自身が、「アメリカは事実上、世界最大のタックスヘイブンであり、海外の税法を導入する資質も意欲もない。」と言っているのです。


(ブログ「The Daily Sheeple」2016年4月6日付「アメリカこそが世界最大のタックスヘイブン」より引用・一部編集加工)

●タックスヘイブンとは何か
・タックスヘイブンとは何かについて、衆目の一致する見解はない。実を言うと、タックスヘイブンという言葉は少し間違った呼称である。これらの場所は租税回避だけを提供しているわけではないからだ。守秘性、金融規制の回避、それに他の法域、すなわち世界のほとんどの人が居住している諸国家の法令から自由になるチャンスも提供しているのである。
・本書では、「人や組織が他の法域の規制・法律・規制を回避するのに役立つ政治的に安定した仕組みを提供することによって、ビジネスを誘致しようとする場所」という、タックスヘイブンの広い定義を使うことにする。要は、社会のなかで暮らし、社会の恩恵を受けることにともなう義務 ―  納税の義務、まともな金融規制・刑法・相続法などに従う義務 ― からの逃げ場を提供するということだ。それが、これらの場所のコアビジネスであり、これらの場所が実際に行っていることなのだ。
・この広い定義を使うことにしたのは、主として二つの理由からだ。一つは、ある地域が他の地域の法律をないがしろにすることでカネ持ちになるのは容認できるという、広く行き渡っている考えに異を唱えるため。もう一つは近代世界の歴史をとらえるレンズを提供するためだ。この定義は、オフショア・システムはグローバル経済の単なる興味深い副産物ではなく、その中心に位置するものであることを明らかにしていく助けになるだろう。


●タックスヘイブンの6つの特徴
・いくつかの特徴がタックスヘイブンを見分ける手がかりになる。
・第一に、これらの場所はすべて、何らかの形の守秘性を提供しており、程度はまちまちながら、他の法域との情報交換を拒否している。「守秘法域」という言葉は一九九〇年代末にアメリカで登場したものだが、本書ではその言葉を「タックスヘイブン」と同義で使う。
・タックスヘイブンのもう一つの共通の特徴は、もちろん税金がまったくないか、税率がきわめて低いことだ。これらの場所は人々に合法的に、もしくは違法に、税金逃れをさせることによって、マネーを引き寄せているのである。
・守秘法域は、オフショアのペテンがわが身に及ばないよう、自身が提供している便宜から地元経済を完全に切り離しているという特徴も持つ。オフショアとは基本的に「ここではない場所」にある避難所のことであり、オフショア・サービスは非居住者に対して提供される。したがって、タックスヘイブンは、そこに資金を置いている非居住者には、たとえばゼロ税率を提供しているが、居住者にはたっぷり課税しているという場合もあるかもしれない。このように居住者と非居住者を分離していることは、自分たちの行っていることは害をなす場合があるということを暗黙のうちに認めているようなものだ。
・守秘法域をも見分けるもう一つの方法は、そこの金融サービス産業が地元経済の規模に比べて著しく大きいかどうかを見ることだ。IMFは2007年にこの方法を使ってイギリスをオフショア法域と判定したが、これは正しい判定だった。
・タックスヘイブンのもう一つの、より明白な印は、そこのスポークスマンが「ここはタックスヘイブンではない」と繰り返し主張し、彼らの主張では「客観的現実」と合致しない「メディアによる時代遅れのステレオタイプ」を使っている批判者たちの信用を落とすために、精力的に活動していることだ。
・だが、守秘法域の最も重要な特徴 ― そして決定的な特徴 ― は、現地の政治が金融サービス業界(もしくは犯罪者、もしくはその両方)に乗っ取られており、オフショア・ビジネスモデルに対する大きな反対は排除されていることだ。私がタックスヘイブンの定義に「政治的に安定している」という要素を入れたのはこのためだ。民主政治が介入して、カネを生み出す(もしくは奪う)ビジネスを邪魔するリスクはほとんどないか、まったくないのである。この政治の乗っ取りは、オフショアの大きなパラドックスの一つを生んでいる。これらの超自由ゾーンは、批判に対して不寛容なきわめて抑圧的な場所であることが多いのだ。

●富裕層と権力者の天国
・内部の異論や外部の異なる視点から隔絶されているため、これらの場所は広く行き渡っている倒錯した倫理観にすっかり染まっている。犯罪や腐敗を見て見ぬふりをすることがベスト・ビジネス・プラクティスとして受け入れられており、不正行為に対して法と秩序の力を発動させることは処罰すべき犯罪とされている。素朴な個人主義が、民主主義に対する、また社会全般に対する軽視、さらには蔑視にまで変わっているのである。
・フランス人はタックスヘイブンを変わった言葉で言いあらわす。「パラディ・フィスカル」、すなわち税金天国で、スペイン語でも同様に「パライソ・フィスカル」と言う。守秘法域のプレイヤーたちはこの言葉が大好きだ。「天国」という言葉(これは「ヘイブン(避難所)」を「ヘブン(天国)」と誤訳したため、とする説もある)は、彼らがそれと正反対の場所として描き出したがっているもの、すなわち税金の高いオンショアの地獄と対照をなし、タックスヘイブンはそこからのありがたい避難所とされる。タックスヘイブンは確かに避難所だ。ただし、一般庶民にとっての避難所ではない。オフショアは、富と権力を持つエリートたちが、コストを負担せずに社会からの便益を得る手助けをする事業なのだ。


●国際的権力構造の縮図
・オフショアは、犯罪の地下世界と金融エリートたちを、外交・情報機関と多国籍企業をつないでいる。紛争を促進し、われわれの認識を形作り、金融の不安定さを生み出し、大物たちに莫大な報酬をもたらしている。オフショアは、権力の世界が現在どのように動いているかを示す縮図である。
・2008年から2009年にかけて世界の首脳たちがタックスヘイブンを強く批判して以来、世界のメディアの一部では、オフショア・システムは解体され、少なくとも適切に管理されるようになっているという印象が生み出されてきた。実際にはその正反対のことが起きている。オフショア・システムはきわめて元気旺盛で、ハイペースで成長しているのである。


●世界一重要なタックスヘイブンは「マンハッタン」
・オフショア世界が、自国の法律や税制を自国の主権を行使して自国が適切と判断するように定めている独立した国家ではないことは、今ではもう明白なはずだ。それは世界の主要国、とりわけイギリスとアメリカによって支配されている複数の影響力ネットワークなのだ。それぞれのネットワークが他のネットワークと深くつながっており、アメリカの富裕な個人や企業はイギリスのクモの巣を広く利用している。
・世界の最も重要なタックスヘイブンは、多くの人が思っているようなヤシの木に囲まれたエキゾチックな島々ではなく、世界の最も強力な国々だ。守秘法域の著名な支持者であるマーシャル・ランガーは、この認識と現実のギャップをうまく表現している。「世界で最も重要なタックスヘイブンは島だと言っても誰も驚かない。だが、その島の名はマンハッタンだと言ったら、人々はビックリする。さらに言うと、世界で二番目に重要なタックスヘイブンは島にある。それはイギリスのロンドンと呼ばれる都市だ」
・仕組みの一部を把握できたとしても、ラダリングに阻まれて全体を見ることはできない。そして全体を見られなければ、この仕組みを理解することはできない。この活動はどこかの法域のなかで起きるのではない。法域と法域の間で起きるのだ。法域外の「他の場所」が「どこでもない場所」になり、ルールのない世界になるのである。


●オフショア・システムがもたらす5つの負の作用
・巨大でグローバルな犯罪の温床を生み出していることに加えて、グローバル・オフショア・システムは、2007年からの金融・経済危機を生み出した主な要因の一つでもあった。簡単に言うとこういうことだ。
・第一に、タックスヘイブンは金融機関に、会計士のリチャード・マーフィーがモノポリーの「無料釈放カード」をもじって「無料規制逃れカード」と呼ぶものを提供した。金融規制からのこの避難ルートは、金融機関が爆発的に成長して「大きすぎてつぶせない」地位を獲得し、ワシントンやロンドンの政治エリート層を牛耳る力を手にする手助けをした。
・第二に、金融規制を退化させるにつれて、守秘法域は金融システムの無敵の戦士になり、オンショアの法域をどんどんゆるい規制に向かう近隣窮乏化競争に引きずり込んだ。
・第三に、国境を越えた巨額の違法資本フローは - その多くが従来の国別統計では把握できない- アメリカやイギリスのような赤字国への純流入を生み出して、危機の根底にあった、より目に見えやすいグローバルなマクロ経済的不均衡をさらに悪化させた。
・第四に、オフショアという選択肢は、企業が昔よりはるかに多額の借金をする後押しをするとともに、その借金を隠す手助けをした。
・第五に、企業が税金や規制や守秘性のために自社の財務事項を世界各地のタックスヘイブンに分散させるにつれて、理解不可能な複雑さが生まれ、それがオフショアの守秘性とあいまって規制当局の目をごまかし、市場プレイヤー間の相互不信をかき立てて、金融・銀行危機を悪化させた。


(書籍『タックスヘイブンの闇』(ニコラス・シャクソン著、藤井清美訳、朝日新聞出版)より引用・一部編集加工)

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【ポイント】
・4月初旬、世界各国の首脳や著名人が租税逃れのために法人を設立していること等を記した、タックスヘイブンに関わる機密文書 「パナマ文書」が漏洩し、世界に衝撃を与えている。
・アイスランドの首相が辞任に追い込まれ、キャメロン英首相らも激しい糾弾を受けて窮地に陥っているが、各国首脳の中で最も注目を浴びているのが、プーチン大統領と習近平主席だ。プーチン大統領は、ロシアの内部分裂を狙った欧米が仕掛けた情報戦であるとして、自分との関わりを否定している。中国の習近平主席は沈黙を守り、当局は情報統制を強化している。
・ロスチャイルド自身が明言しているように、米国は事実上、世界最大のタックスヘイブンである。

・タックスヘイブンの広義の定義は、「人や組織が他の法域の規制・法律・規制を回避するのに役立つ政治的に安定した仕組みを提供することによって、ビジネスを誘致しようとする場所」である。
・タックスヘイブンは、社会のなかで暮らし、社会の恩恵を受けることにともなう義務(納税の義務、まともな金融規制・刑法・相続法などに従う義務)からの逃げ場を提供する。租税回避だけでなく、守秘性、金融規制の回避、それに他の法域、すなわち世界のほとんどの人が居住している諸国家の法令から自由になるチャンスも提供している。
・オフショア・システムはグローバル経済の単なる興味深い副産物ではなく、その中心に位置するものである。
・タックスヘイブンには、以下の6つの特徴がある。①何らかの形の守秘性を提供しており、程度はまちまちながら、他の法域との情報交換を拒否している、②税金がまったくないか、税率がきわめて低い、③オフショアのペテンがわが身に及ばないよう、自身が提供している便宜から地元経済を完全に切り離している、④金融サービス産業が地元経済の規模に比べて著しく大きい、⑤スポークスマンが「ここはタックスヘイブンではない」と繰り返し主張し、彼らの主張では「客観的現実」と合致しない「メディアによる時代遅れのステレオタイプ」を使っている批判者たちの信用を落とすために精力的に活動している、⑥現地の政治が金融サービス業界(もしくは犯罪者、もしくはその両方)に乗っ取られており、オフショア・ビジネスモデルに対する大きな反対は排除されている。
・タックスヘイブンでは、広く行き渡っている倒錯した倫理観にすっかり染まっている。犯罪や腐敗を見て見ぬふりをすることがベスト・ビジネス・プラクティスとして受け入れられている。
・税金の高いオンショアの地獄と対照をなし、タックスヘイブンはそこからのありがたい避難所とされる。オフショアは、富と権力を持つエリートたちが、コストを負担せずに社会からの便益を得る手助けをする事業である。
・オフショアは、権力の世界が現在どのように動いているかを示す縮図である。
・2008年から2009年にかけて世界の首脳たちがタックスヘイブンを強く批判して以来、世界のメディアの情報操作で、オフショア・システムは解体され、少なくとも適切に管理されるようになっているという印象が生み出されてきたが、実際には正反対に、オフショア・システムはきわめて元気旺盛で、ハイペースで成長している。
・「世界で最も重要なタックスヘイブンは島だと言っても誰も驚かない。だが、その島の名はマンハッタンだと言ったら、人々はビックリする。さらに言うと、世界で二番目に重要なタックスヘイブンは島にある。それはイギリスのロンドンと呼ばれる都市だ」
・仕組みの一部を把握できたとしても、ラダリングに阻まれて全体を見ることはできない。そして全体を見られなければ、この仕組みを理解することはできない。この活動はどこかの法域のなかで起きるのではない。法域と法域の間で起きる。法域外の「他の場所」が「どこでもない場所」になり、ルールのない世界になる。
・オフショア・システムがもたらす負の作用には、以下の5つがある。①タックスヘイブンは金融機関に「無料規制逃れカード」と呼ぶものを提供し、金融機関が爆発的に成長して「大きすぎてつぶせない」地位を獲得させ、米英の政治エリート層を牛耳る力を手にすることを幇助する、②守秘法域は金融システムの無敵の戦士になり、オンショアの法域をどんどんゆるい規制へと向かわせる近隣窮乏化競争に引きずり込む、③国境を越えた巨額の違法資本フローは、米英のような赤字国への純流入を生み出して、危機の根底にあった、より目に見えやすいグローバルなマクロ経済的不均衡をさらに悪化させた、④企業が昔よりはるかに多額の借金をする後押しをするとともに、その借金を隠す手助けをした、⑤企業が税金や規制や守秘性のために自社の財務事項を世界各地のタックスヘイブンに分散させるにつれて、理解不可能な複雑さが生まれ、それがオフショアの守秘性とあいまって規制当局の目をごまかし、市場プレイヤー間の相互不信をかき立てて、金融・銀行危機を悪化させた。

【私見】
・パナマ文書には米国の首脳だけがリストにないことから、米国の国益ため、つまり米国のタックスヘイブンに資金を流入させるためという分析が少なくない。衰退する覇権をなんとか維持しようとするため、軍事力にものを言わせてなりふり構わない自己中心的な行動に出たという解釈は、もっともらしく見える。
・しかし、上記のようなメディアや専門家の分析どおりに、米国が自らの国益を狙ったものだとすれば、その狙いが見破られて批判されないように巧妙な偽装工作がなされるはずだ。素人でもそのような分析ができるほどわかりやす過ぎるのは不自然であり、逆に別の真意があると考えるほうが自然だ。
・国際情勢分析家の田中宇氏がいみじくも主張しているように、最近の米国の外交や軍事作戦が米国自らを窮地に追いやるような失策だらけで、意図的に自国を不利な状況に追いやっていることを彷彿とさせる。うがった見方をすれば、世界最大といわれる米国のオフショア市場やタックスヘイブンを壊滅させるのが真の目的の一つではないか。
・いずれにせよ、この文書が突如漏洩した背景は単純なものではない。詳細については、「②終盤戦に入った金融サバイバルゲーム」で後述する。

・英国人ジャーナリストのむニコラス・シャクソンの著書『タックスヘイブンの闇』は、タックスヘイブンの問題点を見事に浮き彫りにした良書である。
・タックスヘイブンの特徴の一つに守秘性があるが、お金を支配する者たちや富裕層は、お金の本質の負の側面を隠蔽するうえで、この特徴を最大限に利用している。守秘性はタックスヘイブン自らの問題点を覆い隠す高度なステルス性(探知され難さ)の根源となっている。別のお金の負の側面であるデリバティブにも、そのルーツである複雑で難解きわまりない金融工学がデリバティブ自らの問題点を覆い隠すステルス性を生み出している。タックスヘイブンとデリバティブは、お金の問題点を覆い隠すための道具であるステルス性を、最高水準にまで極めているという点で共通している。
・タックスヘイブンは、お金の流通領域を覆い隠すという平面的なステルス性を持つ。一方、デリバティブは、お金の収縮現象を覆い隠すという立体的なステルス性を持つ。前者の二次元的なステルス性と後者の三次元的なステルス性があいまって、お金は目に見えない領域(簿外=オフバランス、キャッシュレスのデジタルマネー)へと活動領域を飛躍的に拡げることが可能となった。いまや、お金が目に見える世界(帳簿内=オンバランス、キャッシュ=現金=物質的貨幣)と目に見えない世界との間を行き来できるようになっているということは、いまこの世(三次元的世界)があの世(四次元以上の多次元的世界)と重なりつつあるという現実を反映した現象と言えよう。
・タックスヘイブンは、多数の仕組みを網の目のように複雑に絡み合わせて全体像を作り上げており、単純明快な宇宙の理(神の法則)とは対極的だ。誰かが解明の糸口をつかんだとしても、トカゲのしっぽのようにその糸口を切り離して追っ手をかわし、追っ手は全体像を解明することができない。その意味でタックスヘイブンやオフショアは、宇宙の理にことごとく逆らって神のやり方とは正反対の道を行く闇の勢力が、彼らなりに作ったお金の仕組みの数々の要素の中でも最高傑作だといえよう。
・タックスヘイブンは、各国の法域(オンショア)の間に存在する領域(オフショア)、つまり各国の法域のどこにも存在しない領域にあり、金融界の治外法権的な場所となっている。そこでは、その他大勢の者(中産層や貧困層)の監視の目から逃れて、富裕層が思う存分蓄財できる理想の天国となっている。たとえ、部外者が疑いの目を向けてこの領域に乗り込もうとしても、守秘性を盾に立ち入り禁止を命じられて退散させられてしまう。


〝最後〟の同窓会
親しい同窓生を中心とした飲み会の幹事を、亀さんは長年仰せつかっているんだが、昨夕、今年初の飲み会を地元の料理店で実施した。亀さんの小中学時代の同窓生8名が集合、お陰様で実に楽しい一時を過ごせた。

最初、老いた両親の介護、さらには子どもたちの現在といった近状報告が主だったので、亀さんは話を盛り上げる意味で掲示板「放知技」の投稿を紹介、性の話を切り出してみた。ところが、全員が立たん立たんと情けないことを言っているので、七十代後半になっても立派に立ったという、今東光和尚のエピソードを披露したのである。

当時、和尚の編集担当の一人に集英社の島地勝彦というのがいて、和尚が孫のように可愛がっていた編集者だった。その島地氏、ある日、用事で都内にあった和尚のマンションを訪ねたところ、和尚の部屋の鍵がかかっていなかったので、そのまま入室したところ、ナント部屋の奥で和尚が一生懸命マスをかいているのを目撃してしまう…。慌てた島地氏、「和尚、何をしているんですか!」と大僧正を叱ると、和尚はばつの悪るそうな顔を島地氏に向けたという。

そのエビソードを本か何かで初めて知った時、亀さんは改めて和尚は凄いと思ったものだ。だから、当時の和尚よりも15歳も君たちは若いのだから、今から立っただの立たんだのと、情けないことを言うなと、昨夕の同窓生の同い年の息子たちを叱り飛ばした次第でR(爆)。

薬についても話題に出た。同窓生の一人が降圧剤を欠かさず服用していると言うので、「そんなの直ちに止めろ!」と言ったのだが、頭から医者の言うことを信じ切っているようで、全く聞く耳を持ってくれなかった…。薬と言えば、今東光和尚と薬に纏わる面白いエピソードがあるので、以下に披露しよう。


製薬会杜は有名人に薬の試供品を送るのが好きだ。まだ元気だった頃の今東光は、朝起きると旅行先の旅館の机の上に、色とりどりのホルモン剤やら、ビタミン剤やらを一粒一粒丁寧に並べる。色の配色を考えては置きかえ、

「どうだい、きれいだろう、おい?」

六十粒並べ終えると、ひとつかみにして、大きな口の中ヘポイ。ムシャムシャ、ピーナツみたいに食べてしまう。この話を聞いたNHKでは「朝の訪問」という番組で、さっそくこのエピソードをとりあげ、和尚にインタビュー。

「で、薬は効くんですか?」

「冗談じゃない。こんな薬、効くわけがないだろうが」

以来、全国の製薬会杜から、一個の試供品も送ってこなくなった。

『最後の極道辻説法』p.258


同窓生との語らいは楽しかったものの、一方で複雑な気持ちで同窓生を眺めているもう一人の自分がいた。誰も「ホ」の字(福島原発事故問題)について深刻に受け止めることもなく、話題にすら出なかったからだ。亀さんは福島原発事故の直後、大勢の親戚・友人・知人に放射能対策を講じるようにと、メール・電話・葉書などで強く訴えたのだが、家族以外、結局誰も取り合ってくれなかった。1年ほど前に亀さんは同窓生の一人と、さしで呑んだことがあった。その時、福島原発事故による放射能の恐ろしさを改めて語ったところ、その同窓生は亀さんに対して、「嘘つき野郎」と怒り出してしまったのだ。昨夜、その同窓生も参加していだが、今年の初め、二度目だか三度目だかのポリープ切除手術を受けていた。

以下のシーンは、TVドラマ「スミカスミレ」の第五話からである。如月すみれの愛する真白勇征は、難病に罹って明日の命も知れぬ身…。そんな真白の命を救うため、すみれは自分の猫魂を真白に与える決心をする。しかし、そうすることによってすみれは、元の65歳に戻ってしまう…。それでも愛する真白を救うためならと、猫魂を真白に与える当日、〝最後の授業〟に臨んだすみれは学友を見回し、短かった学生生活を振り返るのだった…。

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すみれ 47年間…

夢が叶って…

この椿丘大学で…

皆さんと一緒に勉強できて…

お友達になれて…

本当に…

よかった…


すみれと同様に亀さんも、多分これが〝最後〟の同窓会になるだろうなと、同窓生が楽しそうに語り合っているのを傍らで眺めていた。亀さんは閉会の挨拶で次回は10月に同窓会をやると約束したものの、多分、その頃には首都圏が麻痺、同窓会どころではないだろうなと、複雑な思いにかられた次第である。