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人生は冥土までの暇潰し

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人生は冥土までの暇潰し
亀さんは政治や歴史を主テーマにしたブログを開設しているんだけど、面白くないのか読んでくれる地元の親戚や知人はゼロ。そこで、身近な話題を主テーマに、熊さん八っつぁん的なブログを開設してみた…。
中村白葉と北御門二郎
過日、「信念を貫き不服従で闘う」と題する記事を書き、東京新聞の「トルストイと生きた北御門二郎」(上)という記事を紹介したが、続編となる「トルストイと生きた北御門二郎」(下)が、今日の東京新聞朝刊に掲載された。今回の記事の場合、以下の行に目が止まった。

(北御門)二郎が50歳になるころ、トルストイの訳書が誤訳だらけであることを知った。「これではトルストイがかわいそうだ。読者にだって通じないだろう」。しかし、地元同人誌に載った二郎の文章が新聞に取り上げられるや、「そんな文句を言うならお前が全部訳してみろ」と大家と言われる翻訳者に反撃された。二郎は決意する。「このままにはできない。トルストイの作品は膨大だが、残された時間、命ある限り翻訳をやってみよう。トルストイと喜びや悲しみを分かち合おう」


もしかして、「大家と言われる翻訳者」とは、あの中村白葉のことではないだろうか思い、ネットで確認したところ、北御門が訳した『アンナ・カレーニナ』の「あとがき」が見つかり、そこには以下のように書いてあった。

それは旧制高校二年の頃だったと思う。『人は何で生きるか』や『イワンの馬鹿』でトルストイにめぐり合った私は、或る日友人のうちを訪問したら、彼が悠々と『アンナ・カレーニナ』を読んでいるのにぶつかった。岩波がトルストイ生誕百年記念に発行した全集本で、中村白葉訳だったと思う。私は何だか出し抜かれた気がして、早速私自身それを手にすることになった。まさにその訳文を、数十年後の私は烈(はげ)しく批判することになるのであるが、それでもやっぱり私は、『アンナ・カレーニナ』に感動を覚えた。


実は、拙ブログで一度だけだが中村白葉について取り上げたことがある。

人生は冥土までの暇潰しということで、いずれは英語版ではなく日本語で、『戦争と平和』を読みたいと思っているんだ。訳者が中村白葉だから安心な上に、今は一日中英語に接する仕事をやっているので、仕事以外で英語に接したくないというのが本音だからだ。
戦争と平和 01


無知とは恐ろしいもので、中村白葉がそんなに誤訳だらけのトルストイ文学を世に出しているとは知らなかった…。それにしても、〝誤訳だらけ〟とあるが、どれほど酷いのか、最初に北御門訳の『人は何で生きるか』を読み、それから中村白葉の『人は何で生きるか』に目を通すことで、二人の翻訳にどの程度の違いがあるのかを確認してみたくなった。何故なら、一応は亀さんも翻訳者の端くれだからだ。

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左は北御門二郎訳、右は中村白葉訳

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真面目になるな!
人命がかかっているという理由で、誰に命令されたわけでもないのに、安倍政権への批判を抑えようとする動きが、与野党はおろか大手マスコミも含め、至るところで見受けられる。あの共産党の志位委員長にしてすら、同党の池内議員の真っ当な声を咎めるという、大変愚かなことをしている有様である。

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  削除された池内議員のツイート

今朝の東京新聞の「こちら特報部」に書かれていることだが、現時点で堂々と安倍首相の姿勢を批判しているのは、政治家では小沢一郎の生活の党と山本太郎だけとなった。ご参考までに、今朝の東京新聞の記事に掲載された、山崎雅弘氏の発言を引用しておこう。

戦史・現代紛争史研究科の山崎雅弘氏は、戦前の大政翼賛会体制とダブらせる。

「多くの人は、軍部から脅かされて政府の方針に従ったのではない。まじめな人ほど、自ら進んで政府の考えを受け入れた。それが大政翼賛会につながった。人質事件で安倍政権への批判を自粛する人々は、戦前の人々と同じようにまじめなのではないか。人質の早期解放につながる建設的な批判であれば、臆さずに行うべきだ」


同感である。〝まじめ〟であることを止め、臆さずに建設的な批判を吐いていこうではないか。

ところで、ネット世界に目を転じてみると、危険を顧みずに勇気ある発言を続けているのが、ブログ友の飯山一郎さんである。どのような発言かは、ご本人の「飯山一郎のLittle HP」でご確認していただくとして、流石にここまで人質事件の背景を公にすると、飯山さんに身の危険が及ぶのでは心配になってくるが、飯山さんを囲む人脈の一部知る身として、今のところは大丈夫だろうとは思っている。

ともあれ、ネット界では常識になっているのに、未だに大手マスコミが報じていない情報の一つに、イスラム国を誕生させたのがアメリカ(CIA)とイスラエル(モサド)という事実がある。だから、今でもアメリカとイスラエルがイスラム国を裏で支えていることを、しっかりと認識しておくことが大切だ。

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一方、「急務! イスラム国を理解せよ!」と題する記事を書いた行政調査新聞は、イスラム国はアメリカ・イスラエルの合作である点は認めているものの、今やイスラム国は生みの親であるアメリカとイスラエルの手を離れていると説く。

かつて米CIAにいたスノーデンは、「モサド(イスラエル)は、ISISとイランを戦わせ、スンニとシーアの両方を消耗させて弱体化するためにISISを作った」と語ったことがあるが、建国されたばかりのイスラム国は、たしかにアメリカやイスラエルの息がかかった存在だった。ある意味でアルカイダと酷似していたといっていいだろう。ところがわずか数カ月でイスラム国は変身してしまった。とくに行政機構、軍事態勢などがまったく見えなくなってしまったのだ。


本当なのだろうか…。イスラム国がアメリカとイスラエルの手を離れたのか、そうではないのか、ここはしっかりと見極めが必要である。少なくとも亀さんは、未だにアメリカ・イスラエルとイスラム国が太いパイプで繋がっていると考えている。その証拠の一つが以下の写真である。写っているのはジョン・マケイン(アメリカ)、そしてバグダディ(イスラム国)である。写真の背景については、以下の飯山さんの記事を参照されたい。(マケインが今でもイスラム国に深く関与しているという事実は、飯山一郎さんの一連の記事を参照のこと)
◆2015/01/28(水)  徹底的に翻弄されるぞ!>安倍内閣

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最後に、人質事件に関する今回の飯山さんの一連の情報で、やはりなぁと思ったのは田母神俊雄と湯川遥菜氏との深い繋がりである。また、後藤健二氏についても、以下のようなツイートをするあたり、田母神の人間性が良く出ているではないか。



田母神俊雄氏 後藤健二さんの母・石堂順子さんへの疑念をツイート

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寅さんのことば 第2部 41

人間は、人間の運命に逆らっちゃいかん。
第8作「寅次郎恋歌」


第8作で志村喬演じる諏訪飈一郎が寅さんに語る、安曇野のある農家の庭先に咲いていたりんどうの話は、人生の深みを感じさせてくれるシーンの1つだ。佐藤利明氏は同シーンを観て、以下のように述べている。

人間は一人では生きていけない。そこに気づかないと、不幸な一生を送ることになる。


志村喬と言えば黒澤明を思い出すのだが、志村が出演する黒澤作品で個人的に最も好きなのは、「生きる」だ。「男はつらいよ」の第8作の諏訪飈一郎、そして「生きる」の渡邊勘治に、男の年輪を感じる。

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第二の天岩戸開き
過日、「島人の帰りきたりて新玉の年をむかふるよろこびはいかに」と題する記事を書き、続いて歌会始の儀で講ぜられる今上陛下の御製について書こうと思っていた矢先、拙記事を世界戦略情報誌『みち』の1月15日号で紹介していただいた。ここに、「みょうがの旅」の中村みつぞうさんに、この場を借りて御礼を申し上げる次第である。

『みち』が発行された2日後(1月17日)に開催された「まほろば会」でも、今上陛下の今年の歌会始の御製が話題になった。最初に、まほろばでは毎回にわたり林廣同志が思国歌「倭は国のまほろばたたなづく青垣山れ倭しうるはし」の吟誦を行った後、明治天皇か昭和天皇の御製を吟誦するのが普通なのに、何故か今年に限って今上陛下の、それも数日前に歌会始で講ぜられた御製を林同志が吟誦したところに、いつもの年とは違う年始のまほろば会の空気を読み取れた。続いて講話を始めた『みち』発行人の藤原源太郎さんも、今回の今上陛下の御製と絡めて、〝第二の天岩戸開き〟の話をされたのであった。

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その後、まほろば会から10日ほど経過した昨日(1月27日)、仕事(翻訳)が一段落したので急ぎ録画してあった歌会始の儀「本」を鑑賞した(平成27年1月14日放送)。放送を見逃した読者は、宮内庁の「平成二十七年歌会始御製御歌及び詠進歌」がPDFになっているので、ダウンロードされると良いだろう。なお、十名の選歌は甲乙付け難かったが、個人的に最も感銘を受けたのが平井敬子さんの選歌、 〝「あったよねこの本うちに」流された家の子が言ふ移動図書館〟であり、平井さんの選歌を耳にした途端、目頭が熱くなった。同時に、旧ブログの記事「ををしさ」でも紹介した、以下の記事を思い出したのである。

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試練の大地 春鼓動 両親不在 涙の卒業式

ここで、今年の昭和天皇御製カレンダーの冒頭(1月および2月)の御製と、歌会始の儀の今上陛下の御製について、この機会に思うところを述べておきたい。


島人の帰りきたりて新玉の年をむかふるよろこびはいかに

夕やみのせまる田に入り稔りたる稲の根本に鎌をあてがふ


■大御心
大御心」については旧ブログでも書いたが、先帝の御製が三宅島の民に示された大御心とするなら、今上陛下の御製は日本列島の民、さらにはアジア、そして世界の民を念頭に置かれた大御心が示されている。念のため、ネットではどのように解釈されているのか確認してみたが、大御心の観点で今年の歌会始の御製を捉えていたのは、世界戦略情報誌『みち』の発行人・藤原源太郎さんと、「深い御覚悟と固い御決意が籠められた御製」と題する記事を書いた、飯山一郎さんのお二人のみであった。一方、他のサイトで意外に多かった見方が、皇位継承に絡めた解釈であった。例として以下のサイトを取り上げておくが、一読してお分かりのように、ツランと皇室という大切な視点に欠けているのが一目瞭然である。
陛下は稲の根本を刈り取るらしい

■第二の天岩戸開き
今日の日本の国体(皇室)と政体(安倍内閣)の乖離は目を覆うものがある。証拠を挙げればきりがないが、1つだけ以下の記事を上げておこう。特に、『東京ブラックアウト』(講談社)を紹介したサイト「LITERA」の記事、「天皇が安倍首相の原発再稼働を批判? キャリア官僚による告発小説の衝撃の内容」は優れている。
『東京ブラックアウト』(講談社)。 再度の原発事故で日本が滅亡に至ることを予言する恐ろしい本である。著者の予言は必ず当たるだろう。

このように、今の日本は国体と政体が完全に乖離しているという現実をしっかりと認識しておかないことには、今上陛下が今年の御製に込められたメッセージが読み取れまい。

次に世界に目を転じれば、現在の世界は戦争屋vs.反戦争屋という、明白に2つの流れに分けることができ、このあたりを読み抜いていた識者の一人が上記の藤原源太郎さんである。2年ほど前の2013年2月16日にお会いした源太郎さんは、以下のように語っていた。

“最後”の法王と言われている「ローマ人ペテロ(Peter the Roman)」だが、ローマはロマノフ王朝のペテロの意ではないのか…。カトリック、ロシア正教、プロテスタントのうち、プロテスタントはユダヤの支配下にある宗派である。残りの宗派で今まで中心となっていたカトリックの力が衰え、今後はロシア正教が中心になるのではないか。そして、天皇家の終焉を予想する伯家神道と共振するのではないか。


プーチンが反戦争屋の頭領であることが明らかになった今日、当時すでにプーチン(ロシア正教)の台頭を読み抜いていた源太郎さんは流石である。そして、源太郎さんが言及しているところの伯家神道、これは神武天皇に始まる現在の皇朝、神倭朝(かむやまとちょう)が終焉を迎えようとしていることを意味しているのであり、まさに今年の今上陛下の御製は、神倭朝の終焉を宣言したものと云えよう。

神倭朝の終焉した日本はどうなるか? 日本列島の天皇から、シベリア(ツラン)あるいは世界の天皇が誕生し、全く新しい時代=第二の天岩戸開きを迎えると、源太郎さんのお話に耳を傾けつつ、朧気ながら思った次第である。

信念を貫き不服従で闘う
今朝、東京新聞に載った「トルストイと生きた北御門二郎」(上)を読む。昨日、「トルストイの大地」と題する記事を書いていただけに、トルストイについて言及した同記事に目が行った次第だ。

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大分前に拙ブログで、映画「カティンの森」について記事にしたことがある。当時、もしかしたら安倍晋三は平成のスターリンになるのかもしれないと思ったこともあるが、亀井静香が最近著した『晋三よ! 国滅ぼしたもうことなかれ』(エディスタ)を読み、日本にスターリンが出現するとすれば、安倍の次か次の次あたりなのかもしれないと思い直した。

その安倍以降の日本の暴走を食い止めるものがあるとすれば、プーチンを頭領とする反戦争派だろう。拙稿「カティンの森」でプーチン暗殺の恐れを書いたが、仮にプーチンの影武者が存在するとすれば、プーチンが暗殺されたとしても悲観する必要はないと、以下の記事を読んで改めて思い直した。
◆2015/01/12(月)  影武者・家康のように…

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亀井(静香)の眼に、今回の安倍の暴走がどのように映っているのだろうか…。

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トルストイの大地
一週間ほど前、世界戦略情報誌『みち』の編集人・天童竺丸さんにお会いしてきた。話題がブルガリアに及んだ時、「昔から、西ヨーロッパはブルガリアを〝恐れていた〟」という話になった。ヨーロッパ史に疎い亀さんは、ブルガリアの場合、ツランの影はそれほど濃くはないと勝手に思い込んでいたのだが、ツランについて造詣の深い天童さんの話に耳を傾け、初めてブルガリアとツランの深い関係を知った次第である。帰宅して電脳百科事典「ウィキペディア」で確認してみたところ、なるほどブルガリアはツランそのものであった。

7世紀までは東ローマ帝国領。5世紀以降、スラヴ人が侵入し、次いでテュルク系の遊牧民族ブルガール人が侵攻して征服。スラヴ人を支配下に置き、680年頃東ローマ帝国に支配を認めさせて、ブルガリア(ブルガール人の国)を建国した(第一次ブルガリア帝国)。ブルガール人はスラヴ人より人数が圧倒的に少なかったために10世紀までにスラヴ人と混血・同化し、現在のブルガリア人が形作られた。


以降、500年近くオスマントルコ帝国の支配下に置かれていたのだから、なおのことツラン精神がブルガリアに浸透しているはずで、天童さんの話に心底納得がいった次第である。

それから数日した今月20日、「トルストイの大地 ~辻井喬のロシア・ユートピア巡礼~」と題する番組が、NHKで再放送されたので見てみた。初回放送が2001年10月30日とあるから、今から14年も前の番組である。同番組を鑑賞しながら、ツランについての天童さんの話を思い出し、改めてシベリアの大地はトルストイ、そしてツランの大地であると思った。今月28日も再々放送されるとのことなので、関心のある読者は見られるといいだろう。ドゥホボール派の人々も登場、現在注目している里山資本主義と通じるものがあり、今後の世界のあり方という観点からも、様々なヒントをもたらしてくれる番組と云えそうだ。

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ともあれ、この狭い日本列島では地震や噴火によって、第二・第三の〝福島原発〟事故が起こる確率は決して低くはない。そうした現状に思いを致せば、近い将来祖国を捨てて移住しなければならなくなった時、移住先の候補地の一つとしてシベリアも有力な移住先の一つになり得よう。その辺りは過去にも書いているので、関心のある読者は再読していただきたい。
海外移住

先週開催されたまほろば会の新年会で、世界戦略情報誌『みち』の筆者の一人が語っていたことだが、毎年暮れになると喪中ハガキが2枚前後届いていたが、昨年の暮れは9枚と異様に多かったと語っていた。朧気な記憶ではあるものの、確か70代が3人、60代が4人、50代が1人、30代が1人だったと思う。

有名人に目を転じてみると、中日ドラゴンズの大砲であり、王貞治と同じく台湾の出身である大豊泰昭氏が、急性骨髄性白血病のため今月の18日に51歳で亡くなっている。それを追うかのように20日、柔道の斉藤仁氏が肝内胆管がんで54歳で亡くなったのは記憶に新しい。30年以上も前の話になるが、TOEICの国際コミュニケーションズの仲間と、カラオケバーで一杯やっていた時に斉藤氏も来ており、如何にも武道家らしい声量豊かな歌声が未だに耳に残っている。

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それから、葛西臨海水族園のマグロの大量死のニュース、報道ではウィルスが原因としているが、何故か福島原発を起因とする放射性物質の可能性について、まったく言及されなかったのは奇妙であった。大手マスコミ以外では何と言っているか、以下のブログを参照されたい。
東京の水族館で、マグロ大量死

いずれ、飯山一郎さんの乳酸菌で作ったヨーグルトや、あらびき茶だけでは生きていけない日が、遠からず来るのではという予感がする。

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寅さんのことば 第2部 40

じゃあ、これで俺一人が入ると、ちょうど二十四の瞳になるわけだ。
第36作「柴又より愛をこめて」


昨日の佐藤利明氏の以下の言葉に、深く共鳴した。

「二十四の瞳」の同窓会では、男子生徒のほとんどが戦死、若くして亡くなった女生徒もいました。第36作の同窓会では、誰一人欠けることなく全員が揃っています。幸福な結婚をしている生徒もいます。そこに平和の尊さを感じとることもできます。


戦争と言えば、二人の日本人をイスラム国が拘束し、身代金を72時間以内に支払わないと殺すぞと脅してきた事件がある。亀さんは仕事の合間に、日本の新聞やマスコミが今回の事件を、どのように報道しているのか注目してみたが、やはりというか当然というか、事件の背後を正確に見抜いていた大手マスコミはゼロだった。

今のところ、今回の拘束事件について、最も正鵠を射た情報を提供していたのは、飯山一郎さんの「◆2015/01/22(木)  田母神俊雄の嘘と湯川遙菜の闇」であった。そして、以下の飯山さんの結論は決して間違ってはいない。

今回拘束されて殺害予告を受けた2名は、安倍政権のウラの闇で諜報活動をしていた謀略機関の工作員なのだ。


平和どころか、戦争に突入しようとしているのが、今の日本の首相なのである。

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寅さんのことば 第2部 39

四谷赤坂麹町、チャラチャラ流れる御茶ノ水、粋な姐ちゃん立ち小便
「男はつらいよ」の各シリーズから


この記事は先週の水曜日(1月14日)に掲載された、佐藤利明氏の「寅さんのことば」だが、三が日が明けてから本業(翻訳)に追われまくっていたため、漸く今朝になって先週の記事をアップしている有様だ。よって、今回は以下の言葉を呟くだけでご勘弁願いたい。

四谷赤坂麹町、チャラチャラ流れる御茶ノ水、粋な姐ちゃん立ち小便


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まほろば会への誘い
拙ブログにも時折登場する「まほろば会」とは、世界戦略情報誌『みち』の執筆者と読者が、東京・池袋の『みち』編集部に集い、語り合う場(サロン)のことだ。以下に示す『みち』の執筆者の場合、全員が最低でも一度や二度、まほろば会(もう一つの舎人学校も含む)に顔を出している。

・天童竺丸(巻頭言)
・藤原源太郎(深層潮流、世界情報分析)
・安西正鷹(お金の本質)
・稲村公望(黒潮文明論)
・中村みつぞう(みょうがの旅)
・落合莞爾(洞察日本史)
・黄不動(常夜燈)


まほろば会で取り上げられるテーマは多岐に及び、大手マスコミは無論のこと、ネットにも出ていないような情報が沢山飛び交っている。残念ながら、情報によっては公開できないものもあり、亀さんもブログに書いているのは、公開しても差し支えない情報に限定しているという塩梅だ。

一方、逆に大勢の人たちに伝えていきたいという情報も存在しているのも確かであり、上記の執筆者は全員が大空を舞う鷹(タカ)のように世界の潮流を眺め、その様相を『みち』という媒体を通して伝えてくれているわけである。亀さんがまほろば会に顔を出すようになって、早7年目に突入した。当初は地上をノソリノソリと歩く文字通りの亀であった亀さんだったが、お陰様で最近になって漸く大空を舞い、世界を上空から眺められるレベルに達したように思う。尤も、上記の執筆者の皆さんのようなタカではなく、辛うじて亀から鳶(トンビ)に脱皮出来たのに過ぎないんだが…(爆)。ともあれ、先週の土曜日にまほろば会に出席してきたので、後日簡単に報告させて戴きたい。なお、まほろば会に関心を持った方は、何も『みち』の読者でなくても構わないので、一度まほろば会に足を運んでみて欲しい。
世界戦略情報誌『みち』

ところで、まほろば会では「邪馬台国」について過去話題になったことがある。世間では畿内の大和か九州のいずれかに、邪馬台国があったということで論争が繰り広げられているのだが、まほろば会の場合、「邪馬台国」は秋田にあったとする説をとる『みち』の執筆者もいる。これは、秋田から白頭山信仰、さらには渤海国へと繋がってくる話なのだが、このあたりは6年前に『ビッグコミック』誌に掲載された、「宗像教授異考録」の第120話「赤神 黒神(中編[1])」を参照されたい。

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『ビッグコミック』2009年12月25日号から

一方、ブログ友の飯山一郎さんは、「邪馬台国」は遼東半島にあったと説く山形(明郷)説の信奉者である。そんな飯山さんと昨年連絡したおり、飯山さんが九州は宗像市にある宗像大社を案内するので、当地で会おうという話になったことがある。そこでまほろば会のメンバーに声をかけたところ、落合莞爾さん、稲村公望さん、天童竺丸さん、中村みつぞうさんらが「オレも行く」ということになったのだが、その後飯山さんは養蜂で忙しくなり、亀さんは亀さんで相変わらず仕事(翻訳)でバタバタ…。で、結局そのままになってしまった。そんな折、飯山さんが再び天武天皇の時代を書き始めたようなので期待しよう。
北九州宗像市の宗像大社には「日本建国」の“秘史”が隠されている。 そのまた“トップ・シークレット”が、宗像大社の沖合約60Kmの洋上にある玄海灘の孤島「沖ノ島」に隠されている。 それは一体どのような極秘事項なのか?

巨大圧力が「日朝国交正常化阻止」に動いた!
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金正恩の暗殺を描いた映画「ザ・インタビュー」を公開させないため、北朝鮮が映画を制作したソニー・ピクチャーズエンターテインメントに対して、ハッカー攻撃を仕掛けたというニュースは記憶に新しい。行政調査新聞でも昨日、同事件を取り上げた記事を公開した。当然乍ら、同紙は内部犯行説をとっている。

思い起こせば、事件の翌日にオバマ大統領が北朝鮮を犯人として名指しで批判していたが、やがて世界のネットセキュリティの専門家から、北朝鮮犯人説は無理があると指摘されたのだった。

米FBIジェームズ・コメイ長官は「サイバー攻撃に使われたIPアドレスは、北朝鮮の関係者のみが使うもの」として内部犯行説を全面否定。改めて「ソニーをハッキングした犯人は分かっている。ソニーをハッキングしたのは北朝鮮だ」と改めて断言した(1月7日)。


神戸を忘れるな!
来週から各局で「神戸在住」という映画が放送される。仕事に追われているのでリアルタイムで鑑賞することはできないが、録画しておいて時間が取れたら早速見るつもりでいる。そんな折り、今朝の東京新聞が「神戸在住」を取り上げていた。東北大地震の記憶は未だに未だ生々しいが、20年前の阪神大震災は人々の記憶から薄れつつある今日、一人でも多くの人たちに映画「神戸在住」を見てもらえたらと願わずにはいられない。

街はきれいになったが、学生の多くは震災のことを知らない。次世代に語り継いでほしいという思いがあった。
当時の副知事で映画制作に協力した芦尾長司氏


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IT戦争という名の第三次世界大戦
飯山一郎さんのブログ『文殊菩薩』に載った昨日(1月9日)の記事、「世界は、いま、命懸けのIT大戦争の最中だ!前代未聞の壮絶な戦争だ。これは第三次世界大戦なのだ。 (飯山一郎)」には思わず唸った。流石に日頃から自身のことを「鷲」だの「鷹」だのと豪語されているだけあって、亀さんのような「鳶」(トンビ)が書くブログ記事とは月と亀…、じゃなくて月とすっぽんだワイ(苦笑)。

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内容的に概ね肯定できる記事であり、お陰様で今まで曖昧だった、英米vs.中露による過酷なIT戦争の輪郭が掴めた。プーチンは孫子と肩を並べる戦略家だという飯山説は、ここ数年のプーチン研究で亀さんもその通りと思うようになっている。一方、スノーデンがプーチン暗殺を企む戦争屋に与えたダメージの大きさについて、ある程度は想像していたものの、上記の飯山さんの記事を読み、一層スノーデンがロシアにいることの意味を理解できたように思う。昨夜、積ん読のままであった『スノーデンファイル』(ルーク・ハーディング著 日経BP社)を、書架から引っ張り出して再び読み始めた。同時に、今まで気になっていたもう1冊のスノーデン関連の本、『暴露:スノーデンが私に託したファイル』( グレン・グリーンウォルド著 新潮社)も、昨夜オンラインで発注済みだ。当面は本業(翻訳)に追われる見込みなので、実際に目を通すのは大分先の話になると思うが、今から非常に楽しみだ。

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蛇足ながら、かつて「原油安の背景を考える」という記事を書いたことがある。その中で亀さんは国際ジャーナリスト桜井春彦氏の記事を一部紹介した。

石油相場を下落させている主因のひとつはアメリカ政府の意向を受けてサウジアラビアが増産しているからだと言われている。石油輸出への依存度が高いロシアを締め上げることが目的だ…
http://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/201411280000/


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櫻井説に従うと今の世界は、米+OPEC(サウジアラビア)vs.中露という構図となる。ところが、最近は米vs.中露+OPEC(サウジアラビア)という構図を唱える人たちが増えてきた。果たしてどちらが正しいのだろうか…。今のところ亀さんは櫻井説を支持するものである。それは亀さんの原体験が大きく影響しているのだ。その原体験とは映画「シリアナ」である。同映画は嘗て亀さんが道場主を務めていた脱藩道場の道友に教えてもらった映画であり、中近東の石油王国の王になり得るような人物(王子)すら、アメリカ(戦争屋)に逆らうと暗殺されることを教えてくれた映画だ。論より証拠、映画の世界から目を転じて現実の世界を見れば、「シリアナ」の描く世界を肯定できるはずだ。たとえば、イラクのフセイン大統領、リビアのカダフィ大佐、そして最近では仏紙襲撃テロ事件が発生し、多くの記者や市民が犠牲になった。その戦争屋の次なるターゲットは、第一にプーチン、第二に習近平であるのは間違いない。

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2014年12月6日夜、モスクワ郊外の空港で握手するフランスのオランド大統領

ともあれ、現行のサイバー戦争から核ミサイルが飛び交う核戦争へという、最悪のシナリオも念頭に置き、お互いに日々を過ごしていきたいものだ。

寅さんのことば 第2部 38

アイ・ラブ・ユー 出来るか、青年
第20作「寅次郎頑張れ!」


今日の記事に寅さんから恋の指南を受けた青年、ワット君こと島田良介(中村雅俊)が登場、お相手は食堂の看板娘・幸子(大竹しのぶ)だ。亀さんは「寅さんのことば 66」で以下のようなことを書いた。

営業マンを対象にした教材として、「男はつらいよ」シリーズはサイコーかもしれないなぁ…。全国の営業マン(ウーマンも)諸君、第47作「拝啓 車寅次郎様」を是非見たまえ!


その伝で言うと、今日の記事の第20作「寅次郎頑張れ!」は、恋に悩む若い男女にとって、寅さんの恋の指南を受けられる最高のテキストかもしれない。恋のキューピット・寅さんってね…(爆)。

ところで、幸子役の大竹しのぶが、ここ一週間でテレビに幾度か登場する。いの一番に紹介したいのは、NHK・BSプレミアムで放送される映画で、放送日時は1月13日(火)21:00 ~ 22:56だ。

一枚のハガキ


一枚のハガキ」は拙ブログの記事「」でも取り上げており、大竹しのぶが主演する。

また、同じくNHK・BSプレミアムの「邦画を彩った女優たち」シリーズでも、近々大竹しのぶが登場する。放送日時は1月10日(土)午前11:00~午後0:00(60分)だ。

邦画を彩った女優たち「清貧と魔性の間 女優 大竹しのぶ」


ついでに、BSジャパン・シネマで第1回目の「男はつらいよ」から再び再放送されるようだ。「男はつらいよ」の第1回目の放送日時は、1月10日(土)夜6時54分の「土曜は寅さん!」である。まだ、「男はつらいよ」シリーズを見たことのない読者は、この機会に是非鑑賞していただきたい。

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滅びゆく日本
内田樹氏のブログ記事、「2015年の年頭予言」を読む。内田氏は同記事の冒頭で、〝私たちの国はいま「滅びる」方向に向かっている〟と書いており、亀さんもその通りだと思っている。

だが、内田氏の記事で一つだけ同意しかねる点がある。文中、内田氏は「國破れて山河あり」を持ち出し、内田氏独特の〝山河〟を定義している。

私が「山河」というときには指しているのは海洋や土壌や大気や森林や河川のような自然環境のことだけではない。

日本の言語、学術、宗教、技芸、文学、芸能、商習慣、生活文化、さらに具体的には治安のよさや上下水道や交通や通信の安定的な運転やクラフトマンシップや接客サービスや・・・そういったものも含まれる。

日本語の語彙や音韻から、「当たり前のように定時に電車が来る」ことまで含めて、私たち日本人の身体のうちに内面化した文化資源と制度資本の全体を含めて私は「山河」と呼んでいる。


内田氏の定義する〝山河〟が、永久に続いて欲しいと願う気持ちは亀さんも同じだ。しかし、同記事において内田氏は、福島原発事故、そして日本に50基以上も残る原発については、何等言及していない。以下は拙稿「健さんが逝った、そして日本も…」からの抜粋だが、山紫水明の地だった日本は最早無く、火山の噴火や地震などにより、老朽化した残りの原発によって福島原発並、あるいはそれ以上の惨禍がもたらされる可能性が高いのだ。

日本には55基もの原発があり、老朽化によって将来はすべて廃炉にしなければならず、その廃炉に莫大な費用がかかること、否、いくらかかっても廃炉に出来れば良い方で、大地震か多発し、また火山国でもある日本では、第二の福島原発事故が起こる方の可能性が高い。こうした将来的なツケは、危険な島国に生まれた我々の子孫が背負うのである。


残された道は、一人一人が免疫力を高めていき、放射性物質を含む食糧を避け、努めて内部被曝から逃れることで、日本列島で細々と生き延びていくか、遠い海外に移住するしかない。数日前、「最悪の事態に備える」と題する記事を書いたが、仮に敵国に日本の数基の原発へ原子爆弾を打ち込まれたら、完全に日本は終わりである。

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島人の帰りきたりて新玉の年をむかふるよろこびはいかに
ブログ「ネットゲリラ」は、亀さんがお気に入りのブログの一つで、いつ読んでも小気味好い。2日にアップした記事、「ネトウヨ怒りの天皇在日認定」も痛快であった。

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全く以てネットゲリラに同感だ。なお、ネトウヨの主張する「天皇在日認定」、これが如何に出鱈目かは、ブログ友の飯山一郎さんの以下の発言で一目瞭然だ。


天皇家と今の「韓国」は全く無関係です。ですから、強いていえば…、
天皇家の祖先は、バイカル湖から満州にかけて散在していた「古代中国人」です。

飯山一郎へ伝言・密告・質問・短信etc -3-


ところで、3日にアップされた飯山一郎さんの記事に注目していただきたい。
◆2015/01/03(土)2  天皇陛下の警告! を…Dr.大愚は、読み誤った。

要は、Dr.大愚の「天皇陛下の新年の感想」の解釈が間違っていると、飯山さんは批判しているわけで、小生も一読してその通りと思う。

陛下の新年の感想で思い出したのだが、さる某皇統奉公衆が興味深い話をしてくれたことがあり、旧ブログでも「あけぼのすぎ」と題する記事を書いたことがある。関心ある読者に一読してもらえたら幸いだ。以下は同記事からの抜粋である。

昭和聖徳記念財団が毎年発行している、昭和天皇御製カレンダーには、昭和天皇の御製六首が掲載されているが、1月14日に皇居・宮殿「松の間」で行われた歌会始の儀で詠まれた、今上天皇陛下と皇后陛下の御製並びに御歌、皇太子と皇太子妃の詠進歌、皇族の詠進歌は、実は今年の昭和天皇御製カレンダーの御製六首と、根底でそれぞれ深く繋がっているのだ。しかも、今年の昭和天皇御製カレンダーの冒頭(1月および2月)の御製が、「わが国のたちなほり来し年々にあけぼのすぎの木はのびにけり」であったことに思いを致すなら、今年のキーワードこそが「あけぼのすぎ」に他ならず、このキーワードの深所を知れば、自ずと今年はどのような年になるのかが分かる。


ちなみに、今年の昭和天皇御製カレンダーの冒頭(1月および2月)の御製は以下のとおりである。

島人の帰りきたりて新玉の年をむかふるよろこびはいかに


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『昭和天皇のおほみうた』より、この御製の解説を転載しておこう。

島人の帰りきたりて新玉の年をむかふるよろこびはいかに

これは陛下の御喜びの御製である。

島民は帰島して、溶岩流が凝固して累々と山のやうに重なつてゐるのに驚いたが、さらに驚いたことがあつた。それは、三原山の噴火口から直線で約三〇〇メートルの内輪山に鎮座する三原神社(通称御神火さま)の社殿が無事であつたことであつた。

鳥居は溶岩に呑み込まれて消滅、溶岩は拝殿前には直径一・五メートル、社殿の屋根よりも高く覆ひかぶさつてゐたが、不思議にも社殿のコンクリート壁の三〇センチの所でピタリと止まつてゐた。正に奇蹟と云ふ以外になかつた。

このことはたちまち全島内に伝り、神ましますの実感が全島を覆つたのであつた。そして避難に際して、町の中の大宮神社に遷されてゐた御霊代は三原山に御戻りになつたのであつた。

さて、陛下は毎日毎日報ぜられるこれらのニュースをわがこととして、噴火が始まつて以来、一喜一憂遊ばしてをられた。この二首の御製はそのことのにじみ出てゐる御作である。民の苦しみを苦しみとして、喜びを喜びとされる陛下の御心境が手に取るやうに感ぜられる御製である。

陛下は年が越えてからも度々、鈴木俊一東京都知事(当時)を召して島の被害状況や島民の様子につき説明を求めてをられたが、年初から「ぜひ一度島へ渡つて直接島民を励ましたい」と強く要望されてゐた。

この御希望がやつと実現したのは、噴火から七ヶ月後の六月二十二日であつた。この日、陛下は御静養遊ばされてゐた伊豆の下田から陸上自衛隊のヘリコプターに御搭乗になり、僅か十五分で大島上空に御到着になつた。ちなみに、陛下のヘリコプターへの御搭乗はこの時が初めてであられた。

陛下は先づ機上から、今も白い蒸気が噴き出る三原山の噴火の割れ目、溶岩流の跡などを御視察になり、大島空港着御。関係者の説明を御聴取の後、御神火茶屋にまで赴かれて溶岩流のすさまじい跡を御視察になり、また全島挙げての奉迎に対し御懇篤な御ねぎらひの御言葉を賜つたのであつた。

かくして、同日夕刻、高速船に御乗船、下田港へ御帰りになり、須崎御用邸へ御入りになつた。

ところで、昭和天皇の伊豆大島への御成りは、昭和三十五年に皇后陛下と御同列で渡島されてより二十七年ぶりであつたが、今にして思へばこの大島への御慰問の御旅が、昭和天皇の地方への行幸の最後となつた次第であつた。

大島 ヘリコプターに乗りて [昭和六十二年、御年八十七歳]
うれはしき島のまがごとみ空よりまのあたりにもはじめて見たり
大島の人々の幸いのりつつ噴きいでし岩を見ておどろけり

高速船シーガルに乗りて
ひさしぶりにかつをどりみて静かなるおほうなばらの船旅うれし

溶岩流が噴火した跡は、写真で見てもまことにすさまじいものである。これを親しく現場で御覧遊ばされての御感懐を、この御一首目、二首目の御製に拝する次第であるが、特に二首目の「噴きいでし岩を見ておどろけり」の結びには御臨場感が溢れてまします。

御三首目は御帰途の御作で、年来御心にかけてをられた大島への御慰問を終へられた御心の安らぎがにじみ出た大どかな御作で、これも天子御一人のおのづからな御心の流露で、天子以外には誰も作られない御作である。

「かつをどり」はペリカン目、カツヲドリ科に属し、飛翔力にすぐれ、空中でトビウヲをも捕へることが出来、全長八○センチ位。翼と首は黒、腹は白く、体形はスマートで、伊豆諸島、小笠原諸島、西南諸島に多く棲息する海鳥である。

平成二年に宮内庁侍従職編で『おほうなばら1昭和天皇御製集』が読売新聞社から刊行されたが、その「おほうなばら」はこの御製から採られたものである。

ちなみに、昭和三十五年行幸の折は左の二首の御製を御詠みになつてをられる。

伊豆大島の宿[昭和三十五年、御年六十歳]
夕庭に島の少女はをどるなり節に合はせて手振りもかろく
見渡せば白波立てる海づらをへだてて遠く富士の嶺そびゆ


『昭和天皇のおほみうた』p.308


ちなみに、今年の歌会始のお題は. 「本」であり、1月14日にNHKで放送される。

門松と里山資本主義
最初に、以下の写真をご覧いただきたい。

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実はこれ、同じ高校に通った同窓生M君による手作りの門松だ。で、制作費がどのくらいかかったと読者は思われるだろうか…。因みに、以下に示す門松の価格を見るに、M君の製作した門松は上段左側の門松に相当するから、買うとすれば\43,700円を用意しておかなければならない計算になる。

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ここで正解だが、M君によれば買ったのはこもと砂だけとのことで、一対分で300円程度だったという。松や竹はM君の畑の周りにあるのを採ってきたものだし、鶴の飾りにしても結婚式の祝儀袋を利用したものだという。そして一対作るのに1日かかったというけど、43,700 - 300 = 43,400円と、1日の〝稼ぎ〟としては悪くないんじゃないかなぁ…。むしろ、ある意味で4万円以上の価値がある門松だと思う。何故なら、手作りなので世界に一つしかない大変貴重な門松だし、何よりM君の個性が滲み出ている門松だからだ。M君よ、来年は亀さん家にも一対作ってくんねぇかなぁ…、タダで(爆)。

門松に限らず、これからは大変な時代になると思われるので、極力自力で生活していく術を身に付けていくべきだろう。特に、放射能地獄である東北関東に居住する身として、お上などは全くあてにせず、色々と工夫して免疫力を高めていく生活をしていこうと心に決めている。それには、飯山一郎さんの提唱している乳酸菌ヨーグルトが不可欠だ。テレビのチャンネル回すと、乳酸菌飲料をはじめとする、さまざまな健康食品やサプリメントの宣伝が行われているが、飯山式の米のとぎ汁で作った乳酸菌ヨーグルトを、毎日茶碗半分程度を摂取し、他にあらびき茶を飲んでいれば、ああいうものに金を使う必要は一切なくなるのだ。

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亀さんは埼玉県立狭山工業高校の機械科を1971年に卒業している(7回生)ちょうど1年前に行われた還暦同窓会でM君と6年ぶりに再会し、機械科120名を対象にした掲示板を作成しようということになり、「亀ちゃん、ネットに詳しいんだから立ち上げてくれ」ということで、ホイホイと引き受けて新しい掲示板を立ち上げたという次第。メーリングリストに関しては、亀さんの場合13のメーリングリストに参加しており、そのうちの3本(世界戦略情報会、海外旅行研究会、翻訳サークル)は亀さんがオーナーで、いずれもクローズドMLだ。掲示板も2つ主催しており、一つは世界戦略情報誌『みち』の掲示板「みち」だ(ここではサムライというハンドル名)。もう一つの掲示板が上記同窓生向けの掲示板で、こちらは同窓生のみが対象のクローズドにしている。だから、M君の門松を公開してはいけないということになる…、あれ、公開してしまったワイ(爆)。

ともあれ、M君をはじめとする嘗ての同窓生は、定年後に帰農して家族に必要な分だけの食糧を自給自足するという、理想的な生活を送っている。亀さん家も広い庭があるのだからそうしたいのだが、大学生を抱える身、当面は仕事に没頭しなければならないのは残念だ。でも、いずれ農業をやりたいので、同級生のミンナ、その時は手取り足取り教えてくれよな(笑)。それからM君、しつこいようだけど来年の門松を亀さん家にもタダで頼むぞ!(爆)

自給自足の生活を送る同窓生なら、深く共鳴してくれるであろう講演会が来月飯能市で開かれる。亀さんは仕事で行けるかどうかはビミョーだが、関心のあるシトは是非会場まで足を運んでみて欲しい。ちなみに、講師の井上恭介氏は拙ブログ「NHKのサムライたち」にも登場した。

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http://www.surugadai.ac.jp/event/20150207satoyama.pdf

最悪の事態に備える
昨年の暮れ、世界戦略情報誌『みち』の筆者と読者が集うまほろば会で、安西正鷹さんによる「最近の世界金融・経済情勢」についての講話かあった。その時に2枚の資料を手渡されたのだが、それを目にした途端、『みち』発行人の藤原源太郎さんが、「安西、これは素晴らしい資料だ」と叫んだのである。出席していた読者の一人も「一般公開すべきだ」と主張したのを受け、天童さんと安西さんとで資料をホームページ「みち」で公開することになった。公開は大分先の話になると思うが、実際に公開された暁には拙ブログでも案内したいと思う。参考までに資料の項目を以下に公開しておこう。

最近の世界金融・経済情勢
●QE3終了、日銀金融緩和と激しさを増す日本攻撃
●止まらない米ドルはずしの動き
●プーチンの演説
●不正操作されてきた金・銀相場の復権の予兆
●その他の注目ニュース・噂
●増殖する世界恐慌の発火点
●米政界を巡る世界寡頭権力の対立構造


以上の各項目について詳細な説明が行われた後、安西さんは以下のまとめを行っている。

【ポイント】
・QE3終了、日銀追加金融緩和で問題先送りも、世界恐慌は時間の問題。その責任を日本に転嫁させることで各国の思惑は一致か。
・米ドルスルーと世界覇権の多極化の動きは引き続き加速化。米国覇権の崩壊と米ドルの非基軸通貨化に備え、中露を中心とするBRICS諸国は英米との対決姿勢を強化。対米従属一辺倒の主体性なき日本は、この対立の狭間で翻弄される。
・お金の仕組みは、不換紙幣から免換紙幣へと回帰か。金、銀の復権へ。
・米政界の2大勢力は、新世界秩序樹立の際に実現させる覇権の数を巡って対立しているが、そこに至るまでの過程(手段)は同じ。いずれの勢力も、不換紙幣+信用創造により極度に歪められた世界経済の問題を抱え、解決を迫られている点では同じであり、その処方箋にもたいした違いはない。つまり、もはや不可避となった世界経済のハードランディングを意図的に早めるか、自然の流れに任せて緩やかに実現させるかの違いはあっても、その後始末は伝統的なお決まりの手法、すなわち戦争を用いる点では一致。
・世界恐慌の震源地は、日米中欧露の5つに増殖し、ますますりスクが高まっている。正確には、意図するしないにかかわらず、震源地を増やしている。誰に最も早く「ババ」を掴ませるかを巡って、水面下で熾烈な駆け引きが行われている。


ここで亀さんが注目したのは、あいば達也のブログ「世相を斬る」に掲載された、「●ユダ・ネオコンが怖れるシナリオ 中露印共同体+独の覇権」という記事だ。

ユーラシア(中露印)を中心とするBRICSの西洋覇権に対する挑戦は、ますます確実な情勢になっている。2016年には、中露の経済軍事同盟が有効化する可能性が大いにあるので、それまでに、アメリカ及びNATOは、この同盟関係を潰す行動に出なければならない筈である。中国がフォルクスワーゲンを自国の市場で優遇している意図を深読みすれば、ドイツのNATO離脱と中独露共同体のイメージまで生まれるのだから、米英は必死になって阻止する気持ちはよく判る。

 アメリカネオコンと愉快なマネー強欲勢力は、中独露印ユーラシア覇権の現実味を怖れ、本気で早めに潰すことを真剣に模索しているという。ただ、ネオコンなマネー勢力も、幾分イケイケどんどんとは行かない事情がある。核ミサイルの攻撃力、防衛力が、確実に中露を上回っている確証がない点であり、仮に、核戦争が勃発した場合に、受ける経済的被害、人的被害への、国民の拒否反応は、アメリカが断然飛び抜けているわけで、この評価が難題になっている。しかし、ロシア軍事ドクトリンでも示唆しているように、2016年に向けて、中露の軍事関係は同盟より一歩進んだ、共同体化する前に何とかしたという焦りは、かなり強迫神経症的になっている。


あいば氏も安西さんも、戦争勃発を否定していない点に注目していただきたい。ここで思い出すのが、拙稿「NHKのサムライたち」で紹介した石橋湛山である。。同番組で深く共鳴したのは、石橋湛山の「最悪の事態を想定せよ」という教えだ。これは亀さんも長年実践してきた鉄則である。今年から来年にかけて、英米vs.中露戦争は絶対に起こらないと断言できない以上、最悪の事態も想定した上で備えをしていき、今後2年間を生きていくつもりだ。

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日本は激動、激変が続く世界情勢とどう向き合うのか

まぼろしの古都
お陰様で、拙ブログも3年目の正月を迎えることができた。最初の1年は1日1本のペースで記事をアップしていたが、昨年は2日に1本とペースが半分に落ち、今年も昨年並みの更新ペースになりそうだ。しかし、その分内容的に充実した記事をアップしていきたいと思っている。

さて、元旦らしいテーマを取り上げてみよう。亀さんは生まれも育ちも埼玉県飯能市だが、お隣の日高市で来年の2016年(平成28年)、高麗郡建郡1300年を迎える。

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高麗郡建郡1300年 記念事業委員会

高麗郡建郡と来れば高麗王若光だが、その高麗王若光の小説『陽光の剣 高麗王若光物語』が一昨年出版されている。著者は高麗文康氏で、若光の直系60代目の子孫にあたり、現在は高麗神社宮司である。

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この高麗王若光と同じ時代の空気を吸っていた人物に天武天皇がいた。天武天皇とは一体何者だったのかについて、未だに多くの謎に包まれているのだが、その天武天皇と高麗王若光についての貴重な記事が昨秋、世界戦略情報誌『みち』(平成25年11月15日号)の「巻頭言」に掲載された。以下に一部を引用しておこう。

 天武天皇による「複都制」の構想は、歴史的に突厥と渤海、そして遼の都城構想に連なるものであり、しかも恐らくはそのいずれに対しても歴史的に先蹤となる地位を占めている。ただ惜しむらくは、天武天皇がこの複都制構想に基づく都城を建設することなく崩御され、わが国において五京制が陽の目を見ることなく終わったことである。

 もし、天武天皇がもう少し長生きをされ、わが国に「五京制」を実現されていたとすれば、難波京と飛鳥京の外に、信濃佐久京と能登福良(ふくら)京(石川県羽咋郡富来町福浦)、そして武蔵高麗京(埼玉県日高市及び飯能市)という三京を置かれたのではなかろうか、と想像を逞しくしている。福良京は後に渤海使節のために「能登客院」が設置され(ようとし)た地で、武蔵高麗京は高句麗遺民の若光王のため高麗郡を置いた地(現在は高麗神社がある)である。


天武天皇が構想したという「複都制」を目にし、咄嗟に思い出したのが旧ブログで取り上げた、栗本慎一郎の『シルクロードの経済人類学』だった。つまり、天武天皇の出自は草原の民、すなわち遊牧民だったのかもしれないと思うに至ったのである。第一、そうでなければ草原の民独特の「複都制」構想が、出てくるはずがないではないか…。その天武天皇の寿命がもう少し長かったら、武蔵高麗京(埼玉県日高市及び飯能市)が都の一つになっていたかもしれず、改めて幻(まぼろし)の古都に住んでいることの不思議さを感じた。

この正月休みを利用して、安西正鷹さんが10年以上前に『みち』に連載していた、「渤海国と今後の日朝関係」を再読してみようか…。

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