
映画「男はつらいよ」の第15作「寅次郎相合傘」を見た。やっぱり、お正月映画は寅さんで決まりだね。フクイチ(福島原発事故)のことも一時忘れ、久しぶりに幸福な気分に浸ることができた。男はつらいよシリーズでも「寅次郎相合傘」は人気の一位二位を争う作品で、特にメロン事件のシーンは今でも根強い人気がある(メロンと言っても何のことかサッパリという読者がいたら、第15作をご覧あれ)。
でも、同作品で亀さんがメロン以上に好きなシーンは、船越英二演じる兵頭謙次郎が、初恋の女(ひと)信子(岩崎加根子)に会いに行くシーンだ。
信子は北海道小樽市で喫茶を営んでいる。その信子に会うため、喫茶店を訪れた謙次郎はコーヒーを注文した。しかし、コーヒーをひとくち口に含むやいなや、何故か名乗らぬまま店を急いで出てしまう。だが、カバンを置き忘れたことに途中で気づいた謙次郎が慌てて店に戻ろうとすると、、そこには信子が立っていて忘れ物のカバンを謙次郎に渡すのだった…。
謙次郎:あ、どうもすいません。
信子:謙次郎さんでしょう?
謙次郎:ええ。あのう…、お分かりですか?
信子:お店に入ってらっした時、すぐわかりました。あなた、昔とちっともかわらないのねぇ…
謙次郎:そうですか、僕はまた、覚えてないんじゃないかと思って。ヘヘヘ…。いえ、出張でこっちに来たもんですから、ちょっとお寄りしただけなんです。あのう…、お元気そうで何よりです。
信子:あの…
謙次郎:は?
信子:もう一度お入りになりません?
だが、謙次郎は列車の時間が迫っているなどと言い訳をしつつ、信子を振り切ってその場をあとにするのだった…。



亀さんの初恋は、チット遅いんで恥ずかしいんだが、中学校二年生の時だ(13歳)。実は、亀さんは3年間の放浪生活の間、一週間ほどだが日本に里帰りをしている。その時、大切な亀さんの初恋の女(ひと)のことを、家に集まった悪友連中にうっかり話してしまったところ、盛り上がって急遽その娘(こ)とデートすることになった。目出度くデートは実現し、最高の気分だったなぁ…。彼女の実家は今でも亀さんの自宅から、自転車で5分とかからない所にある。初恋の女(ひと)は、今ごろどうしているんだろうか…。

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